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創作発表
1 :2010/12/14 〜 最終レス :2018/10/17
騎士「……はぁ」
魔王「聞いてました? 私の一世一代の大告白!」
騎士「え、ええ。まあ……」
魔王「お答えは!?」
騎士「あの……順当、かどうかはともかくとして、普通魔王の相手は勇者では?」
魔王「そうですね! でも、勇者さんって良い噂聞かないじゃないですか。だから、騎士道精神溢れる高潔なお方にお願いしようと思ったのです!」
騎士「は、はぁ……」
騎士(私は女なんだけどな……)
----------------------------------------
スレの経緯等、説明は>>2

2 :
経緯
魔王「お嫁にしてくださいっ!」(夕鶴クライシスでdatの海に沈没)
http://namidame.2ch.sc/test/read.cgi/mitemite/1249042688/
上記スレが、新ジャンル形式で立つ。

2レスの投下でスレ主がいなくなる。

その後、気まぐれで続けてみたら、そのまま続いちゃって今に至る。
誰だ、発展性が無いとか言った奴!(←お前やー!
しばらくは過去ネタの再掲載で。
そういうわけで、>>1,3は私が書いた物ではありませんが、
元ネタという事でそのまま載っけてます。あしからずご了承ください。
また、過去に他の方もこの二人をネタにしてくれているので、
それについても明記の上再掲載しておきます。
立てとかないと、なんだかんだと言って何時まで経っても再開しそうにないので、
見切り発車ALRIGHT(←どう見てもWrong Wayです。本当にry

3 :
騎士「とにかくですね、結婚なんて、無理です」
魔王「なんで!? どーして!? あ、私が幼児体型だから、それを気遣って?」
騎士「違います!」
魔王「だいじょうぶですよ! ちゃんと、夜の技は幼い頃から仕込んできましたから! 魔王って、代々サキュバス族なんですよー」
騎士「そんなことは聞いてません! それに、よ、夜の技なんて、破廉恥です!」
魔王「あれー。男の人はみんなこの話題に食いつくって話だったのに」
騎士(私は女ですからね!)

4 :
魔王「とにかく、女の子にあんまり恥をかかせないでくださいね!」
騎士「ええっと」
魔王「お返事を聞かせてください!」
騎士「あの、ですね、だから無理なんですよ」
魔王「なんでですか!? 幼児体型もOKなロリコンさんじゃないんですか、騎士さんは!」
騎士「誰がロリコンですか!」
魔王「……じゃあ、やっぱり熟女スキーなんだ……」
騎士「いや、そういうわけでも……」
魔王「まさか……男の方を!?」
騎士「……ま、まあ……どちらかと言うと、男の人の方がいいですけど」
魔王「……好きな人が、ホモでした」
騎士「違います! なんでですか!」
魔王「だって、そちらの気があるって今……頬染めて……」
騎士「それが普通です!」
魔王「……ああ、確かにそうですよね! 騎士さん達の間では流行ってると、聞いた事が」
騎士「そういうわけでもなく!」
魔王「やっぱり好きな人はホモでした」
騎士「あーもう!」
魔王「でも諦めません! この私の幼い身体とアンバランスな手練手管で、
   あなたを虜にしてみませす! とりあえず、地下牢よーい!」
騎士「虜の意味が違うでしょう!? いや合ってますがある意味ではっ!」

5 :
騎士「そもそも、どうしていきなり嫁なんですか」
魔王「可愛いお嫁さんになるのが生まれた時からの夢でした!」
騎士「だったら魔王になんかならずにお嫁さんになれば……」
魔王「……実は、魔王って世襲なんですよねぇ」
騎士「あ……そうなんですか」
魔王「私だってねえ! こんな時代遅れの魔王なんて仕事、やりたか
   なかったですよぉ! わかりますか騎士さん!? いきなり普段
   ろくに家に帰ってこなかった父が帰ってきて『俺もう引退するから、
   明日からお前魔王やってくれ』って言われた私の気持ちが!」
騎士「(……魔王決定のプロセスってそんななんだ……)」
魔王「今お父さんは南国でお母さんとのんびりやってますよ! これが
   飲まずにいられるかってんだちくしょうめい!」
騎士「まあまあ、そう荒れずに……こどもびぃるはカロリー高いですよ」
魔王「ホントですかっ!? いやーん、太っちゃう!」
騎士「(太るとかそういうの気にする歳でもないような……)」
魔王「それにしてもー」
騎士「なんですか?」
魔王「騎士さんがお嫁さんにしてくれたら、速攻で私の夢も叶うんですけどー」
騎士「ぐ」
魔王「魔王にして嫁。なんか新ジャンルですよね!?」
騎士「……いや、なんか割と聞いた事あるような……」
魔王「で、結局嫁にしてくれるんですかくれないんですかはっきりしなさい!」
騎士「(どうして私が怒られなきゃいけないんだろう……)」

6 :
騎士(参ったな……私が女だって事を明かせれば話は早いのだけど……)
魔王「はっきりできない理由が何かあるんですか、騎士さん?」
騎士「いや、まあ……あると言えばあるんですが」
魔王「ホモだから?」
騎士「だからそれは違います!」
魔王「そこだけはキッパリ否定する……怪しい」
騎士「怪しくないです!」
魔王「まさかとは思うんですけど……実は女の方だったり?」
騎士「!」
魔王「まさかそんな漫画みたいな話あるわけないですよねー!」
騎士「そ、そうですよ! そんな事あるわけないじゃないですか!」
魔王「ですよねー」
騎士(思いっきり否定しちゃったぁああ!!??)

7 :
魔王「とにかく、お嫁にしてくれるまで私はここを一歩も動きません!」
騎士「……それじゃあ、私は帰りますので」
魔王「はうっ!? まさかの展開ですよ? 私がここを一歩も動けないと
    知っての狼藉ですかっ!」
騎士「狼藉って……とにかく、魔王さんなら大丈夫ですよ。きっと、私じゃ
    なくてもいい人が現れるでしょうから」
魔王「いーやーでーすー! そんな保証無いじゃないですか!」
騎士「だからって、行きずりの人間相手に……」
魔王「でーもー! ……こういう時はどう言えばいいか……えっと……
    生まれる前から愛してました?」
騎士「疑問系ですか」
魔王「ちちしりふとももー!」
騎士「それは違うでしょうっ!?」
魔王「とにかく、この期を逃がせば私にはもう後が無いんですっ!」
騎士「……後が無い? どういう事ですか?」
魔王「実は……えっと……お約束ですので呆れられないように注意して、
    勢いで押し切りましょう。私不治の病なんですっ! もってあと一ヶ月
    の命なんですよ! かわいそうですよね!?」
騎士「注意書きまで読んでますね、アンチョコの」
魔王「し、しまったぁー!」
騎士「お約束通り呆れました」
魔王「うぅ……こんなんじゃ騎士さんに嫌われちゃうよぉ……」
騎士「嫌いはしませんよ。呆れてはいますが」
魔王「十分ダミッジっ!?」
騎士「何故ネイティブ風発音……とにかく……そこまでお嫁さんにこだわる
    のには、何か理由があるというのは本当のようですね」
魔王「はい! その通り! そこはもうホントにホントのホントですよっ!」
騎士「お力になれるかどうかはわかりませんが……その理由、聞かせてもらえますか?」
魔王「はいっ!」
騎士(どうやって断るかは、その後考える事にしましょう……)

8 :
魔王「私って、魔王じゃないですか」
騎士「そうですね」
魔王「魔王って、最終的には勇者にやられるわけじゃないですか」
騎士「そうですね。もう近くまで来てるとか」
魔王「この場合、勇者さんに良い噂を聞かないわけじゃないですか」
騎士「そ、そうですか?」
魔王「モンスター倒してひぃひぃ言わせて悦に入ってるって専らの評判ですよ!」
騎士「そりゃモンスター倒すのは当たり前でしょう。勇者なんですし」
魔王「ひぃひぃ言わせてるんですよ!?」
騎士「……えっと?」
魔王「スライムもゴーレムも手当たり次第ですよ!?」
騎士「あの……話が見えな」
魔王「ホモの騎士さんよりタチが悪いですよねっ!?」
騎士「だから私はホモではないと言ってるでしょう!?」
魔王「……やっぱりそこだけ即反応。ぁゃιぃ」
騎士「少なくとも私は違うと言っているでしょう!? ……他の騎士仲間が
    どうかまでは知りませんが」
魔王「……騎士団ではホモが流行ってる、と」
騎士「何メモしてるんですか」
魔王「いえ、こう見えても魔王ですから、搦め手もいいかなぁ、って」
騎士「じゃあ、私帰りますので」
魔王「嘘です! 騎士団脅迫して騎士さんの身柄を好き勝手にするとか、
    そんなことこれっぽっちも考えちゃいません! 正々堂々とか好きだからー!」
騎士「再び呆れました」
魔王「ああ、騎士さんに嫌われちゃうよぉ……」
騎士「だから、嫌いはしませんよ。呆れてはいますが」
魔王「十分パレンツォン!?」
騎士「何語ですか」

9 :
騎士「何語ですか」
魔王「とにかく、そんな風に勇者さんに犯られちゃう前に」
騎士「字が違いませんか」
魔王「ささやかな夢を叶えてたいんです……ささやかな、乙女の夢を。
騎士「ふむぅ……」
魔王「それからなら、ぐちゃぐちゃに○○されたり、○まされたり、産まれた
    ○と○○○○されたり、さらに○が産まれてから三代に渡って
    ○○○○されたりするのも諦めがつこうというもの!」
騎士「……何を言っているのかはわかりませんが、とにかく凄い事をされると
    想像してるんだな、というのはわかりました」
魔王「理解したならプリーズビー嫁ミー!」
騎士「……ですから、それは無理なんですよ」
魔王「どうしてですか!」
騎士「だから、それは……えーっと……どう言えばいいのか」
魔王「こちらの理由は話したんですから、今度は騎士さんの理由を聞かせて
    ください! 理由も聞かせてもらえない内にあきらめろって言われても、
    そんなの無理に決まってるじゃないですか!」
騎士「それは、そうですが……」
魔王「さあ、さあ、さあさあさあ!」
騎士(……ど、どうしたらいいんだろう?)

10 :
騎士(……決めた)
騎士「ええっとですね……魔王さん?」
魔王「ついに決心してくれましたか!」
騎士「違いますよ。あの、こういう事は、私の意志を無視して、貴方が一人で
    決めていい事ではないのではないでしょうか?」
魔王「やっぱり私が嫌いなんですね! わふーん!」
騎士「いえ、ですから嫌いというわけでは……」
魔王「だったら好きなんですね! ヤター!」
騎士「ですから好きというわけでも……」
魔王「生理的に無理とか酷い!」
騎士「……話し、させてもらっていいですか?」
魔王「どうぞどうぞ」
騎士「……えっと、今日私は貴方と会ったばかりで、貴方がどんな人となり
    をしているか、まだほとんど知りません」
魔王「……貴方にだったら、全て知られても構いません……ポッ」
騎士「ポッ、ではなくて! ……勇者さんがここに来るまでの時間、ある程度
    伸ばす事は可能です」
魔王「……そうなんですか?」
騎士「貴方は悪い人……悪い魔王ではなさそうだと、私は思いましたし。
    ですから、その猶予でもって……まずは、友達からという事でいかがです?」
魔王「友達から、ですか」
騎士「ええ。魔王さんの人となりを知って、それで……それから考えます。
    私にはちょっと……って思った時は正直に言いますし」
魔王「……ならないように頑張ります! 私頑張っちゃいますから!」
騎士(……うぅ……最終的には断らざるをえないのは決まってるのに、
    なんだか騙してるようで心が痛むな……)
魔王「じゃあ、住所教えてください住所!」
騎士「はい?」
魔王「まずは友達からって言ったら、やっぱり文通でしょう!」
騎士「あ……そ、そうですね。……では、これを」
魔王「やったぁ! 騎士さんの住所ゲットだぜー! じゅるり」
騎士(最後のじゅるりって、何……?)

11 :

   ――数日後――
 

12 :
騎士(あれから数日……何とか街に帰ってきましたが……)
騎士(どうして私はこれから嘘をつこうとしているんだろう?)
騎士(確かに、あの魔王は……魔王と呼ぶには邪気が無さすぎる。まるで普通の
    ……いや、ちょっと変な女の子で……でも……)
騎士(……考えていても仕方がない、か)
騎士「入ります」
上司「うむ、よく戻った」
騎士「はっ。上司殿におかれましては、お変わりないようで何よりです」
上司「ははっ、一ヶ月程度でそうそう変わってたまるかよ。して、首尾はどうだ?」
騎士「かの城には、既に魔王やその眷属は存在しておりません」
上司「なるほどな……流石に十年前と同じ場所にいる程馬鹿ではないか」
騎士(……実際には馬鹿でしたが。色々な意味で)
上司「勇者殿には私から知らせておこう。ご苦労だったな」
騎士「はっ」
上司「しかし……何ゆえ魔王を倒すのは勇者でなくてはならぬ、などといいう
    取り決めがあるのか。我等騎士団が、何ゆえ勇者殿の露払いのような
    事しか出来ぬのか……お前も思うところがあるのではないか?」
騎士「いえ……私は若輩者ゆえ、命じられたままをこなすのみです」
上司「そうか……下がってよいぞ。しばし休暇を与えよう」
騎士「はっ」
騎士(……どうやら、嘘はばれずに済んだらしいですね)
騎士(でも、やはりわからない。どうして私は嘘をついたんだろう。
    全てばらして、彼女を勇者さんに退治してもらう事だってできるのに)
騎士(……それが忍びないから? ……そう、なんだろうな。まだ、私は
    彼女の事を知らない。彼女が私の事を知らないように)
騎士(知って……それで、私のこの判断が間違っていたと思ったならば……
    その時は……私の手で……)

13 :
騎士「あ、魔王さんから手紙が……」
手紙『でぃあー、親愛なる騎士さま』
騎士「ディアーと親愛なるが被ってますね」
手紙『騎士さんがこの城を去ってから数日になりますが、つい最近、接近
    していた勇者さんが違う地方に方向を変えたそうです。騎士さんが
    何かしてくださったお陰だと思います。魔王、マンモスうれぴー♪』
騎士「……えっと、まあ、凄く嬉しいって事ですよね?」
手紙『これでもうしばらくここで平穏に暮らしていく事ができそうです。
    でも、こうして騎士さんの事を想いながら筆を走らせていると、
    今すぐにでも騎士さんに会いたくてたまらなくなってしまいます』
騎士「う……」
騎士(うぅ……結果的にではあるけど、私はこの子を騙しているんですよね……)
魔王「だから、会いに来ちゃいました。えへ♪」
騎士(次会う時までには、ちゃんと全てを話せるように準備を……)
騎士「へ?」
魔王「やふー」
騎士「はいぃぃぃ!?」
魔王「お久しぶりです! 騎士さんもお元気そうで!」
騎士「え? ええ? えええ!?」
魔王「さぷら〜いず」
騎士「な、なんであなたがここにっ!?」
魔王「来ちゃった?」
騎士「来ちゃった?ではなくてっ!」
魔王「会いたくてたまらなくなって、気づいたらここに。ホントデスヨ?」
騎士「まずは文通からじゃなかったんですか」
魔王「そんな悠長な事してたら、私はともかく騎士さんがよぼよぼの
    おじいさんになっちゃいますから!」
騎士「……それだけですか?」
魔王「一つ屋根の下で既成事実作っちまえばこっちのもんよ……ヘッヘッへ」
騎士「最低ですね」
魔王「そんな心底呆れた顔しないでもっ!」
騎士「まったく……そういえば、魔王なのに、魔王城から離れて大丈夫なんですか?
    というか、離れられるなら勇者さんから逃げればそれでいいんじゃ……」

14 :
魔王「愛する人への想いの力が不可能を可能にしたのです!」
騎士「……」
魔王「思い出は重いで」
騎士「誰かー。私の部屋に不審者がー」
魔王「反省しますー! だから通報は勘弁してくださいー!」
騎士「……ほんっとに……どうしたものですかね」
魔王「愛してくれれば、それで……ポッ」
騎士「しばらくここにいるつもりですか? だったら貴方の事は、私の親戚である
    という事にして構いませんが」
魔王「あれ、スルー? スルーですか?」
騎士「とりあえず、親戚の子がいきなり来た、という名目で空いている部屋を
    一つ確保してもらうようにお願いしておきますね」
魔王「寂しいよぉー。構ってよぉー」
騎士「ええい、すがりつかないっ! ……ホントに、そんなに私に会いたかったんですか?」
魔王「……好きな人に会いたいと思っちゃ、駄目ですか?」
騎士「会いたいと思ったら即行動に移して事前に相談もなく会いに来るのが駄目です。
    反省してください」
魔王「……うぅ……」
騎士「……そこまで、私に会いたいと思ってくれた事は、その……素直に、
    嬉しいと思いますけど」
魔王「ホントですか!?」
騎士「……反省したら、一緒に団長の所に行きましょう。貴方は私の親戚の
    子という事で、ちゃんと口裏を合わせてくださいよ?」
魔王「はーい!」
騎士(……まったく、なんでこうなるんだか)
騎士(でも……呆れはしたけど、不思議と嫌じゃないですね)
騎士(嬉しい? ……そうなんでしょうか)
魔王「騎士お兄ちゃん、早くいこー!」
騎士「……なんですかその呼び方は」
魔王「親戚のお兄ちゃんという設定でしょ?」
騎士「……何か照れますね」
魔王「えへへ……お兄ちゃん、いこ!」
騎士「はいはい」

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