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☆SRPG業界の未来を真剣に考えるスレ★
108 :
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エフラムやエリウッドとの妄想が尽きないリン姉さんと聞いてやってしまった。
以下の内容でも大丈夫という方のみお願いします。
・リン姉さん×兄達要素があります。苦手な人はスルー推奨。
・タイトル通りですが、リン姉さんが家出します。



ミカヤ「……リン、ちょっといいかしら」

ある日の夕飯の後、私は手招きするミカヤ姉さんとエリンシア姉さんに呼び止められた。
最近は授業超頑張ってるし、先生に怒られるような事もしてないはず。
そんな強気でいたのだけど……

エリンシア「これを見てほしいの……」

そう言って、エリンシア姉さんが恐る恐る差し出してきたのは4、5枚の写真。
何かしら?
もしかしてカッコイイイケメンの写真……//なんて期待は、すぐさま消えちゃった。

リン「何よこれぇっ!?」

そこに写るのはフロリーナ、あとしょっちゅう私に手合わせを挑みにくる小柄なござる口調のあの娘、中学時代の部活の後輩達その他と私との、霰もないシーンを捉えた写真。

「ムァァルゥゥスゥゥ!!」

沸々と沸き立つ怒りを抑えて、私は拳を握り締める。
こんな事を仕出かすのはあの馬鹿弟しかいないんだから。

エリンシア「リンちゃん、待ちなさい!まだお話は終わってませんのよ!」

怒りの余りに冷静さを失う私とは打って変わって、ミカヤ姉さんとエリンシア姉さんは至って冷静……どころか、溜め息ばかりついちゃってる。

ミカヤ「……リン、あなたにはどうやら話して置くべきみたいね……」

ミカヤ姉さんは悲しげな顔をして、高そうなアルバムみたいなものを差し出す。
……今度は一体なんなのよ。
恐る恐るページをめくると、そこに写っていたのは袴姿の私の姿だったの!

109 :
ミカヤ「…これはね、あなたの身を案じてお姉ちゃん達の方で用意させてもらった、言わば『見合い写真』なの」

…み、見合い写真!?
ちょっとちょっと、私、これでもまだ十代よ!?
お見合い意識するなんていくらなんでも早過ぎるんじゃ……

ミカヤ「…そうよ。両親がいない分、私はあなたを手塩にかけて育ててきたつもりでした。この見合い写真を出して、一体何人の男性が是非お見合いしたいと申し出てきたか、分かる?」
リン「いや、知らないけど…」
ミカヤ「十人よ」

キャーやっぱり!
だって自分でも写真映りがいいって思ったもの。
えー、何々…もしかして見合い相手の紹介してくれるのかしら?
そんな私の期待とは裏腹に、ミカヤ姉さんもエリンシア姉さんもため息なんかついちゃってる。

ミカヤ「……そうよ。サカ美人の顔立ちに、裏のない明るい性格。是非とも一度お目にかかりたいって要望は尽きなかったの。でもね、あなたが同性愛者と知るなりみんな……」
エリンシア「ああ、お姉様……」

成る程、つまり私がレズだのなんだの噂を流して悉くイケメン達との出逢いのチャンスを台無しにしてるワケね、「アイツ」は!

「ムァァァルスゥゥゥ〜〜!!」

絶対に許せない!
ロープでグルグル巻きにしてこの寒さの中反省するまで庭先にくくりつけてやりたい気分だわ!

シグルド「……コホン、その事だが…私からも言いたい事がある」
リン「きゃ、ちょっとシグルド兄さん!?いつからいたのよ!」
シグルド「いつから?私は最初からここにいたがな?ま、そんな事はいい…話をさせてもらうぞ」

後ろから声がしてきたかと思いきや、今度はシグルド兄さんの姿が。兄さんたら、いつもはニコニコしてるのになんだか超不機嫌そうなんだけど。

シグルド「……最近のお前ときたら、朝からエリウッドに愛情たっぷり弁当を作って二人仲むつまじくイチャつくわ、エフラムの隣でそれこそ夫婦の如く抱き合って添い寝はするわ、AKJからの勧誘がくるわ……余りに度が過ぎている!このまま黙って見過ごしてはおけん!」
リン「な…ちょっ!ち、ちがっ……!」

エリウッドとはイチャついてなんかないわよっ…!
私はただ、エリウッドの笑顔が見たいだけで……!
べ、別に優しく抱き締めて欲しいとかっ…キスして欲しいなんてこれっぽっちも思ってないしっ!
エフラム兄さんとは……兄さんの寝顔を見る度、幸せな気分になっちゃって…
でも悔しいけど兄さんにはいつも周囲に幼女達がいるじゃない!
大体この間のは事故だったのよ!本当はもっと…二人きりのいいムードになった時にとろけるようなキスをして……
…っていうか、
兄さんてば自分がディアドラさんとうまくいってないからって最近嫉妬しすぎじゃない!?

110 :
シグルド「いいか、リン!私はお前をKINSHINするような娘に育てた覚えはない!レズはともかく、KINSHINだけは絶対にならん!」
ミカヤ「レズの方が大問題よっ、こんな事を父さん母さんが知ったら…。ああ、お姉ちゃんは悲しいわっ!」
エリンシア「そうですわ。殿方のKINNIKUより女の子の身体に興奮するなんて、絶対間違ってますわ!……リンちゃんには今度是非、私と一緒にガチムチな殿方との合コンパーティーに参加していただきますわっ!」

あー、またややこしい流れになってるし。
こうなると姉さん達、何言っても聞かないんだから!

シグルド「いいや、兄断ちをさせるのが先だ!このままではいつエリウッドやエフラムの子を妊娠したなんて話が起きてもおかしくはない!」
ミカヤ「今度結婚相談所に行きましょう…」

リン「ちょっとちょっと!何勝手に話を進めてるのよ!大体私はレ……!」
ミカヤ・エリンシア(シグルド)「……だったらレズ(KINSHIN)紛いの行為は今後一切辞めなさい!」
シグルド「差し引いては、今後兄達の部屋に入る込む事……」
ミカヤ「女の子達とイチャつく事を……」
エリンシア「…禁止とさせていただきます!文句は言わせませんわよ!」
リン「姉さん達の分からず屋っ!もうこんな家出てってやるんだから!うわぁぁぁぁん!」
シグルド「リンディス、待ちなさい!」
何よ、揃いも揃って人をKINSHINだとかレズ呼ばわりしたりしてっ…!
兄さん達がその気ならこっちにだって考えがあるわっ!

「…きゃ!」
「うおっ…!」
なんてその事でひどくイライラしながら歩いてたら誰かとぶつかっちゃった。

リン「ご、ごめん…平気?」
クロム「り、リンか!……ま、まぁな、平気だ気にする事はない!」
ぶつかったのはクロム兄さんだった。
この時の私は気にも留めてなかったけど、勢い良くぶつかったせいか、兄さんの胸板に飛び込むような形になっちゃった。
鼻息荒くして呼吸を整えてる兄さんが当時を物語ってたわ。

111 :
リン「ねぇ、兄さん。相談したい事があるの…」
クロム「…なんだ?」
小さい頃剣術の基礎を習ったせいもあって、今でもクロム兄さんは私の良き相談相手だったの。
あの頃は稽古が過ぎて壁に穴を空けちゃって怒られたりしたっけ。
兄さんは今もしょっちゅうだけどね。
クロム「……ほぅ。それで姉さん達に呼び出されて……」
リン「姉さん達ってば勝手なんだもん!いつもレズが同性愛はなんだのなんて言っちゃって……私だって、エイリーク姉さんみたいにもっと誉めて欲しい時だってあるのに……」
なんだか、急に悲しくなってきちゃって、私は鼻声になりながら言い放った。
姉さん達はいつもそう。エイリーク姉さんは小さい頃からお上品で勉強もよくできて…私はいつも無意識に比べられてた。
そこに加えてここ最近はレズ疑惑……流石に参ってきちゃうわよ。
リン「……私、家出しようと思うの…。前まで草原でずっと一人暮らししてた訳だし、それに……」
クロム「家出、か…」
てっきり怒られるなんて思ったけど、兄さんは落ち着いた様子で笑ってた。
クロム「俺も中高生の頃はしょっちゅう家出していたな…。俺も、エリートタイプのシグルド兄さんと、スポーツ万能のアイク兄さん。優秀な兄二人に心なしか嫉妬していた事もあったが。
…俺もかつての同士さ、無理に止めはせん。けどな、リン。姉さん達もお前が大事だからこそ厳しく言い聞かせてるんだ、そこだけは分かって欲しいぞ」
そう言って、クロム兄さんは部屋に戻って行っちゃった。
私は、置き手紙を残すと貴重品だけ持って、兄弟家を後にした……
──────────────
エフラム「一大事だ!」
ロイ「どうしたのさエフラム兄さん、家の中でジークムントなんて構えて」
エリウッド「頼むから家の中で武器を振り回す事だけは……」
エフラム「稽古どころではない!これを見るんだ!」
ロイ「ん…何、これ?置き手紙?」
『草原に行きます。戻ってこないかもしれないけど、どうか探さないで。ごめんなさい。
Fromリンディス』
アイク「…探さないでほしい、か。何かあったのか?」
エイリーク「これは本当にリンが書いたものなのでしょうか…。だとしたら、何故…」
セリス「くすん…リン姉さん……どうして家出なんかしちゃったの…?さみしいよ…」
エリウッド「この様子だと食糧調達に行ったとは考えにくいね…本当に家出してしまったのか、リンディス…」
エフラム「こうしてはいられん、直ぐにベルン署へ捜索願いを出すぞ!」
クロム「……待て!」
エフラム「クロム兄上?何故だ、家に戻らないかも知れんと書き置きまで残して出て行ったんだぞ?事件に巻き込まれてしまうやもしれんというのに見過ごせというのか!?」
クロム「……そうじゃない。だが、あいつはきっと……」
マルス「その件に関しては僕もクロム兄さんに同意します」
エフラム「マルス…!お前までそんな無責任な事を…!」
マルス「リン姉さんは半年程一人暮らしをしていた事もありますし、何より丈夫ですし、無理だと思ったら戻ってくるでしょう。なんせ、近間じゃ有名な『野生児』ですからね。野生の血が暴走したとかそんな理由でしょう」
エフラム「……兄上といい、マルスといい…見損なったぞ…。もういい、俺は一人でリンを探しに行く!」
エイリーク「あ…お待ち下さい兄上!外は荒れて……」
ロイ「……行っちゃった」
シグルド「…騒がしい…。なんの騒ぎだ?」
セリス「シグルド兄さん!大変なんだ、リン姉さんが……リン姉さんが家出をっ!」
シグルド「何…?」
エイリーク「兄上が彼女を捜しに出て行かれました…。外は大荒れだというのに…、どうしましょう…」
シグルド「…ちょっと行ってくる…」
セリス「あ!…シグルド兄さんまで行っちゃったよ…」
マルス「……」

112 :
(道中)
パカラッパカラッ!
シグルド「……風が強い上、雨まで当たってきたな…。アオ、早い所エフラムを見つけて帰るとしよう」
アオ(シグルドの馬)「ブルル、ヒヒィーン!」
シグルド「……む、あれは?」
「リン!どこだっ!?どこにいるっ!」

シグルド「むっ…なんという速さだ……!しかし今の白馬は……間違いない!エフラムだ、追うぞ、アオ!」
アオ「ヒヒィーン!」

(兄弟家)
ミカヤ「リンが……家出?」
セリス「そうなんだよ、置き手紙を残して……!シグルド兄さん達が探しに行ってくれたけど、こんなに荒れて寒い中リン姉さんは今頃きっと一人ぼっちで…どうしよう…!」
エリンシア「…大丈夫よセリスちゃん。兄様がきっと連れ戻して下さいますわ(…リンちゃん……、まさか家出するだなんて、私達も流石に言い過ぎたかしら…?)」
ガラッ!
シグルド「…ふぅっ、ふぅっ!」
セリス「…シグルド兄さん!?」
エリンシア「お、お兄様…!ひどくずぶ濡れになられて…あぁ、早くお風呂に……」
シグルド「そんな事はいい、とりあえずエフラムを!」
エフラム「……」
エイリーク「あ、兄上!?どうなさいましたか、しっかりしてください!」
シグルド「安心しろ、スリープの剣の効果で眠っているだけだ」
マルス「ほんとだ、カーソル合わせると『スリープ15』って書いてあるね。でもターン数がやけに長くないですか?」
シグルド「眠ったと思いきや、リンの名を叫びながら乗馬しようとするもんだ、私もほとほと手を焼いたものだぞ」
セリス「……ねぇ、カーソルを合わせるとかターン数とか、一体なんのこと……?」
ロイ「…さぁ、マルス兄さんて時々難しい事言うからね」
エイリーク「……ただ眠らせる目的でスリープの剣を振るったと仰いますけど…それにしては兄上、身体中ボロボロな上ひどく血塗れではありませんか?」
シグルド「すまん、私もここまでやるつもりはなかったのだが…何というか、エフラムが余りにリンの名を呼ぶもので私の中の何かが…ついつい暴走してしまった」
エイリーク「……なんでしょう。私もレイピアが物凄く恋しい気分です…」
ロイ「姉さん、真顔でそう言う事言われると冗談に聞こえないんだけど」

113 :
────真っ暗な意識の中、俺はひたすら眠り続けていた。

「…兄さん…」

?…誰だ?
妙に大人びた声だが、確かに俺を兄と呼ぶ、その声。
その声を、俺は知っている。

───リン、リンだろう!?

「エフラム兄さん…今までありがとう、ごめんなさい…」

彼女に似合わない弱々しい声が、急速に遠退いていく。

───待て、リン……!リン!!

ガバッ!
エイリーク「……お目覚めですか、兄上……」
エフラム「…エイリーク……。何故レイピアを俺の首元に突き付けるんだ?」
エイリーク「いいえ…別に。それより、お怪我の方は大丈夫ですか」
エフラム「…ああ。多少痛みが沁みるが…問題はないだろう。所で、リンは帰ってきているか?」
エイリーク「リンですか…。いいえ、まだ戻ってきていないようですが…」
エフラム「そうか」
エイリーク「……どちらへ行かれるのですか」
エフラム「決まっているだろう、リンを探しに行ってくるんだ」
エイリーク「お待ち下さい!!」
エフラム「…離せ、エイリーク。止めてくれるな…俺は何が何でも行かねばならん」
エイリーク「……そうですか。ならばこちらにも考えがあります……」

114 :
─────────────

私は、彼方に広がる草の海をただひたすら無心で駆け抜けていた。

何も考えずに飛び出してしまったけど……これからどうしよう。
小雨だけど、雨も当たってきたみたい。風邪引く前に雨風凌げる場所に移動しなきゃ。
草原では大きな樹木が殆ど点在しないから雨風凌げる場所を捜すのも一苦労だわ。

それから暫くして、ようやく私は使われなくなった古ぼけた砦を見つけた。
狭いし、あちこちにコケが生えてきているしで決して満足できる場所とは言えないけれど、こうして草原を渡る風を感じれる場所の方が、私は好きだわ。

────冷たい風を感じながら、私は兄弟達の事を考えてた。
……エリウッドは今頃また胃を痛めてるかしら。なんか悪い事しちゃったな…。
このままじゃ私の事を好きになって貰えな……なんて、何考えてるんだろ私!
……エフラム兄さんはきっと、誰より心配してくれてるだろうな。今頃もしかしてあちこち駆け回って捜してくれてるかもしれない。
…白馬に乗って、私を探しに来てくれる兄さん……。考えたら、これって凄くロマンチックな……なんて、何考えてるんだろ私!
……ヘクトルとマルスは……
べ、別に心配してくれたって嬉しくもなんともないんだからねっ!

そんなこんな考えてたら、お腹空いてきちゃったな……。
そう言えば私、何も考えずに出てきちゃったし……。

「……リン?…リンでしょ」

え……?
思わず耳を疑った。
けれど、私の目の前に確かに映ったのは小柄なペガサスと、薄紫のくるりと巻いた髪が特徴的な女の子で……
「…フロリーナ…?」
「どうしたの?こんな所で……よく見たら、髪が濡れて…このままじゃ風邪引いちゃうよ?」
買い物袋を抱えている所を見るに、買い出しの帰りなのかしら。
フロリーナは、手提げのバッグからタオルを取り出すと健気に頭に被せてくれた。
「……リン、元気ないね。ここじゃなんだし…とりあえず家にこない?」
「…ええ、そうする」
フロリーナと私とは小さな頃からの、言わば幼なじみの関係。
だからこそ、今回の出来事も自然と話せるような気がしたの。

115 :
「……それで、家出を?」
「…うん…」
「そっか…。でも、リンの気持ちも私、すごくよく分かるよ?…だからそんな暗い顔しないで?」
「……ありがとう…」
周囲には彼女の天馬ヒューイの羽音と、雨音だけが響いてた。

彼女と、彼女の姉達とが共に暮らす家は、サカの大草原を抜けたイリア地区にある。
もう、紋章暦の上では冬という事もあって、紋章町でも北端にあるイリアではだいぶ雪が積もってた。
同時に、肌寒さを感じた。
それもそのはず。降っていた雨が、いつの間にか雪に変わっていたんだもの。
「…っ…寒いっ」
「大丈夫?リン」
さっきまで雨に多少うたれて服が濡れていたせいか、より一層寒さが応えた。
フロリーナはそんな私を気遣ってくれていた。
…普段は手のかかる妹みたいな存在なのに……なんて、ふふっこんな事言ったら悪いかしら。

「……ただいま、お姉ちゃん」
「あ、おかえりフロリーナ。……ってあれ、リンも一緒なの?懐かしいね〜、久しぶりじゃない?」
家に入るとすぐ、フロリーナの姉ファリナが私を迎えてくれた。
妹のフロリーナとは似ても似つかない程お金にがめついのがたまに傷、なんだけど気楽で付き合いやすい姉さんなの。
「姉貴〜、フロリーナがリンを連れてきたよ〜」
「あら、いらっしゃいリン。ゆっくりくつろいで行ってね」
続いてやってきたのは二人にとっての長女に当たる姉さん、フィオーラさん。
とても物腰穏やかで、イリア美人なのだけど……
「そう言えばリン。前々からあなたに頼もうと思っていた事があるのだけど」
「え、何?」
そう言って、彼女が手にしてきたのはインスタントカメラ。
「……これ?」
「このカメラを使って、エリウッド様の写真を何枚か撮ってきて貰えないかしら?出来れば就寝中や入浴中といったエリウッド様の霰もないお姿のものを……ハァハァ」
「…っ//」
「……姉貴、自重」

116 :
思わず顔が真っ赤になった私の事を察してなのか、ファリナがフィオーラさんに軽く突っ込みを入れる。

……え、エリウッドの裸とか、そんなの私だってっ……!
確かにエリウッドに限らず小さい頃は兄さん達と一緒にお風呂に入ったり同じお布団で寝たりもしたけどっ……!
ああ、もう!想像したら益々ドキドキしてきちゃうじゃない…!

「リン…」
ふと、不安げに私の顔色を伺うフロリーナと目が合う。
「…へぅっ!?な、何フロリーナ」
「……リンたらすごい汗…それに顔も赤いよ?雨風にうたれて風邪でも引いた?」
「っ!…あ、はは!そ、そうみたい…!さっきからどうも熱っぽくって!」
まさか最近男運無さ過ぎて兄(主にエフラム兄さんとエリウッド)とあんな事やこんな事する妄想に耽ってるなんてとてもじゃないけど言えなくて、私は悪いなとは思いつつ笑ってごまかした。
「そうなんだ。今日は早く寝た方がいいよ?」
「寝るって…?まさかリン、あんた今日ここで泊まってく気なの?」
「それなんだけどお姉ちゃん。実はこういう事情があって……」

「…ふーん、家出…ねぇ」
「リンは兄弟も多いんだもの。私達には分からないぐらいの苦労だって、きっとあるはずよ?」
「確かに事情は違うけど、私もバイトの都合で度々家を空けた事があったな。まぁ、家出の回数だけなら姉貴が一番だったけど」
「わ、私…?」
ちょっと意外だった。(エリウッドへの異様な執着以外には)極めて真面目でしっかり者タイプのフィオーラさんでさえ、家出した事があるなんて。
「やだな、姉貴。なんも覚えてないの?……最初は…確か中2の時だったかな。たまたまエリウッド様がニニアンと二人きりでいるのを目撃して…」
「!」
「そしたら姉貴、『エリウッド様を殺して私も逝く〜』なんて言っちゃって」
「や、やめなさいよ!私達だけならともかく、今はリンもいるんだから…!」
「……」
フィオーラさん…本当にエリウッドの事が好きなのね。
耳まで真っ赤にしてファリナの口封じに出ようとする彼女の姿を見て、私は改めて感じる。
こんなに一途な彼女や、ニニアンがすぐ傍にいるのに、エリウッドってば…ちょっとは気付いてくれたっていいのに……。
勿論、私の事も…。やだ何考えてるのよ私……!
「リン、急に黙り込んじゃってどうしたのよ?」
「え…あ!な、なんでもないのよ!」
……なんか、不思議な感じだな。
メタな話になっちゃうけど、原作じゃ私と、彼女達3姉妹とはエリウッドやヘクトルを巡る言わば恋のライバルポジションなのよね。
……べっ別に二人の事をそういう目で見た事はないけどっ!
お願いだから今のはシグルド兄さんには絶対内緒ね!

「…リンと久しぶりに一緒のお泊まりだなんて、なんだか嬉しいな!」
この日はファリナやフィオーラさんとも相部屋で、半年ぶりくらいにフロリーナと同じ布団に入って寝る事になった。
別に仲の良い女の子同士だし、これくらい普通よね!?
普段はあんなに恥ずかしがり屋さんなのに、こんなにはしゃいじゃって。本当にこの子といる時はセリカの他に自分に妹がいるような気分になっちゃうわ。
……そんな感傷に浸ってた私の視界に、あるものが映る。
「……ところでフロリーナ。この枕カバーって…」
枕カバーにプリントされたのは、見慣れた青髪の人物。
「え…ぇっ…!へ、ヘクトルさまのっ…枕か…ふぇっ!」
…やっぱり「アイツ」ね。
「……ハァハァ、エリウッド様…ハァハァ」
他方、部屋の隅の方ではさっきからフィオーラさんがエリウッドの枕カバーした抱き枕を……。
わ、私もたまにエリウッドやエフラム兄さんとの妄想に耽っちゃう時もあるけど…流石にここまでではないわよね!

はぁ…なんだか眠くなってきちゃった……。
続く・・・

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