杉本晶隆と愉快な仲間たち

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22 ：: 奨励会の三段リーグには過去25年弱で約180人が入り、約90人が無事プロ棋士になっている。
勝ち抜ける確率は50パーセント

じゃあ、奨励会の何が大変なのか。精神的な重圧のほか、「三段リーグに入るまでが大変だ」という。
100人が奨励会の入会試験を受けて、受かるのは25人前後。六級なりから始めて、その中から三段リーグに到達できるのが4人。
つまり、奨励会に入って8割以上が三段になれずに脱落していく。
また、奨励会の二段までは、ずっと勝率七割が求められる。これが死ぬほど大変なのだ。
いうまでもなく、奨励会で実力が伯仲した者同士の戦いの勝敗は50パーセントずつになる。
その中で勝率六割をキープするのは大変である。これが奨励会の厳しさの本質だといえる。
「三段リーグを早く抜けたかは将来と関係ない」
「プロ棋士として大成するかは、プロになった年齢でほとんど決まる」
中学生棋士は全員が後にタイトル(名人など)を獲得し、プロになる年齢があがるごとに活躍度は下がっていく。
20歳でプロになってタイトルをとったのはたった二人。
21歳でプロになってA級棋士(名人に挑戦できる可能性のある、棋士のトップ階級)になったのはただ一人。
22歳以上でプロになった棋士はA級棋士のチャンスもゼロだという。