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エレクトロニカと付き合い始めた
- 1 :2007/02/21 〜 最終レス :2018/06/28
- ニカち〜ん、折角の休日なんだし本ばかり読んでないでお外いこうよ
- 2 :
- nika「やだ。外は雨だしヤダー。ヘミングウェイ読むのー。」
- 3 :
- nikaの横では愛犬のポストが腹をだして横になっていた。
- 4 :
- ステレオからはル・サージュの弾くシューマンの子供の情景がかかっていた。
昼食を創りにキッチンへ向かおうと立ち上がった時、ちょうど大好きなトロイメライが流れてきた。
ニカはそれに合わせて口笛を吹きながらキッチンへと向かった。
- 5 :
- ブチッ プチチッ ピキーッ
キッチンから妙な音が聞こえてきて、僕は思わず体を跳ね上げたが、
すぐに気が付いた。これは彼女の口笛なのだ。
彼女と出会ったばかりの頃はこのノイズのような口笛が不快に思えたが、
今は何もかも心地よく思える。
- 6 :
- nika「う、上手く吹けない訳じゃないもん。...フェ...フェルドマンの真似だし><」
- 7 :
- うつむくニカの視線の先には、二つのペダルがあった。
- 8 :
- 彼女は自身の細くしなやな足でクイっと踏んだ。
「ピッ プツツー」
心地良いノイズが流れる。
- 9 :
- nika「あ・・・ああ・・・・・・。」
周波数の心地良さについ甘い溜め息をついてしまうnika
- 10 :
- さて、昼食をつくらなくちゃ!ニカはかた焼きそばを作った。
どうかしら?この歯ごたえとバキバキした食感は?
僕は少し戸惑ったけれど、この食感というかバキバキした音が実に素晴らしいね、と僕は言った。
そして彼女は満面の笑みを浮かべながらバキバキ音を立ててかた焼きそばを平らげた。
- 11 :
- ニカはリビングでおもむろに立ち上がると
天井に空いている10円玉大のの穴に吸い込まれていった。
ああ、もうそんな時間か。
外からは激しいフィードバックノイズが聞こえてくる。
- 12 :
- ザー――――――――
- 13 :
- しばらく耳の奥で鳴り止まないノイズ音に酔いしれていると
二日酔いにも似た感覚が襲ってくる。
このまどろみのまま、寝入ってしまおうか・・?と
ふと、考えたが、せっかくの休日を無駄に過ごしてはいけないと思い
僕は街へと繰り出した。
空が限りなく澄んでいた。
- 14 :
- 休日の雨上がりということもあり、街の人影はまだ薄く、時間は穏やかに流れていた。
ニカはさっき出て行ったばかりで当分戻りそうにない。
街を30分程ふらついたが、特に目当てがあった訳でもなかった。
だが、歩くにつれ新しくCDを買いたい衝動に駆られた。
僕はその足でワルシャワへと向かった。
- 15 :
- なんか笑えるww
- 16 :
- 支援
- 17 :
- あげ
- 18 :
- 何か好きな雰囲気だ
- 19 :
- 外走ってこい
- 20 :
- 店内に入ると、耳なじみのあるBGMが聞こえている。
ArovaneのCry Osaka Cryだ。次の曲はたしか…
- 21 :
- 頭の中で曲順を走らせながら、棚を漁る。
テテテンテンテテンテン
曲のイントロが始まった。『ウ〜ン 海はちか〜い』
『フフ…そうだった、こんな出だしの曲だ』
僕は思わず微笑む。
『暗くてしゃみしい海…』
次の瞬間、曲にハモルようにか細い声が聞こえた。
『え?』
振り返るとそこにはニカが佇んでいた。
『こんなに遠くまでこなかったでしょう。for you』
ニカはそうつぶやくと、僕の手を取る。
今日はニカを海へ連れてってやろう。
せっかくの休みだ。
僕はそう思った。海はちか〜い
- 22 :
- だが我慢できずに僕達はらぶほてるに直行し、
部屋に入るなり僕はニカを押し倒した。
ニカ「やっ!お風呂が先でしょ?」
- 23 :
- お風呂からはシャワーの音に混じって、ニカの鼻歌が聞こえてくる。
僕は頭の後ろに手を組んでベッドの上に寝そべりながらそれを聴く。
目を閉じてけばけばしい空気を追い出し、澄んだ風だけを感じるようにする。
僕はそこに京都の鮮やかで艶やかな匂いを感じる。
「一緒に入らないかい?」 ニカの声が聞こえた気がした。
- 24 :
- ニカたんのおRは世界いちいいいいいいいいぃぃぃぃ!!!!!!!
- 25 :
- ニカの声が、耳の奥で鳴り響いている。
「一緒に・・・入ら・・・ない・・・かい・・・?・・・一緒・・・に・・・。入ら・・・ない・・・?一緒・・・に・・・。」
ふと、気がつくと僕は布団の中で酷い寝汗をかいていた。夢を見ていたらしい。
ニカが出掛けた後、二日酔いの感覚に酔いしれてしまい、どうやら寝入ってしまってたみたいだ。
酷い頭痛をも、同時に感じている。
僕は深い溜息をつき、立ち上がり、部屋の窓を開け放った。
新しい空気が欲しかった。
- 26 :
- 窓を開けると、冷たい風が部屋を満たした。
僕は頭痛を振り払う様に冷たい風を胸一杯に吸い込んだ。
辺りは既に日が落ちていた。
時計を見るともうすぐ午後の7時だった。
ニカが出掛けて随分時間が経つ。
もうすぐ帰ってくる頃だろう。
ニカが帰ってきたら夕食を食べにカフェにでも出掛けようと僕は考えた。
愛犬のポストも一緒に連れ行こうと思った。
冷たい夜の風がまた部屋を満たした。
僕はもう一度冷たい風を胸一杯に吸い込んだ。
心地良かった。
- 27 :
- 風だけを吸い込んだつもりが、どうやらまた僕は油断していたみたいだ。
突然の轟音が肺の中で響き出し、僕はとっさに激しく咳き込んだが、もう遅かった。
またこの季節だ。またこいつが風に乗ってやってきた。
シューゲイザーだ。
ニカが帰ってくるまでにこいつを僕の中から追い出さないと。
- 28 :
- 身体中に汗をかき、背筋に絶え間無く悪寒が走りだす。
まともに立てなくなった僕は
四つん這いになり眼球が裏返ったまま
30分程嘔吐を繰り返す。
傍らには愛犬のポストが心配そうに
尾っぽ降りながら僕を見つめていた。
嘔吐をし続けたが、やがて
身体中の力が抜けていく。
なんとかシューゲを追い出せたみたいだった。
しかし、まだ肺の中では若干のノイズ音が残っていた。
僕は重い頭を抱え
壁づたいに歩きだし、棚から薬を取り出した。
「万が一、シューゲに襲われた時に」と、言われて掛かり付けの医者から渡されていた
タミフルだった。
無造作に数粒、手の平に広げて飲み込む。
やがて、肺のノイズ音が治まってきた。
時計を見上げる。
針は午後の8時17分をさしていた。辺りはもう真っ暗だった。
- 29 :
- ぇれくとろりかれす。
- 30 :
- 気付くとオナニーに耽っていた
- 31 :
- ニカが戻るまでに嘔吐物の掃除をしておこうと思い、綺麗に掃除した。
ひと掃除終えたら、水を飲みたくなって、ニカが冷蔵庫に冷やしていた硬水を飲んだ。
今日はニカの帰りがやけに遅い、と思っていると
背後でふいに音がした。
振り返ると頭上に、十円玉大の穴が開いている。
十円玉大の穴は、ニカを部屋へ吐き出した後、閉じて消え去った。
ニカに目をやると、疲れきっている顔をしている。
残業をこなしてきたらしい。
僕は疲れきっているニカに、おかえり、と一言声をかけた。
部屋にニカの匂いが膨らんだ。
夜はまだ、永そうだった。
- 32 :
- ここ結構好き
書いてるやつ頑張ってくれ
- 33 :
- なんじゃこりゃ笑
妄想小説リレーか
- 34 :
- 仕事から帰ってきたニカと話しをした。
今日一日中眠ってしまっていた事、断続的に見ていた夢の事、
シューゲの事などをとり止めも無く一通り話した。
ニカは疲れていながらも程よく相槌をうってくれて、笑ってもくれた。
こういう時間が好きだった。
僕が話し終えると、ニカがどこかへ食事に行きたい、と言い出した。
僕もそう思っていたと言い、二人で食事をしにカフェへ出掛ける事にした。
街へ出ると夜の空気がまだ肌寒かった。僕とニカはピッタリと寄り添って歩いた。
街灯が二人の影を映し出していた。二人の影もピッタリと寄り添っていた。
>>32
はい。頑張ります。
- 35 :
- 寒空の中ニカとカフェを探す。やがて、ぼんやりした明かりの、
けれどどこか寂しい佇まいの店に入る事にした。
ガーーーーーシュゴゴゴー 扉を引く。
『……。いらっしゃい。』
愛想の悪い髭面の男がカウンターに立っている。
その男を見るや否や、ニカが頬を紅く染めながら叫ぶ。
『あ、ポストロックさん!』
なんだか嫌な予感がした。
- 36 :
- し、しまった!ポストは愛犬の名前か!
男の名前変えて続きどうぞ。
- 37 :
- 『ポストロックじゃないですよ、マスロックですって』
愛想が悪いと思われた男は、突然はにかんだ笑顔を浮かべ、
白い歯を光らせた。
その顔はどこか幼く、男の僕でも惹きつけられるものがあった。
でも、よかった、名前を間違える程度の仲なんだ。
その時、僕は勝手に幼稚な想像を膨らませていた事に気付き、恥ずかしくなった。
「あっ、ご、ごめんなさい」
『ニカさんはいつも間違えてくれるな』
いつも?
- 38 :
- このスレ好き。
佐々木マキの羊男、ピクルス街
真鍋博
Lemon Jelly
の絵がうかぶ。
イメージちがったらスマソ>書いてる人
- 39 :
- どうやらマスロックさんは、十円玉大の穴での仕事と関わりがあるみたいだ。
本業はこのカフェwarpらしいが、
ニカもマスロックさんも穴での仕事について詳しい話してくれない。
僕は急に居心地が悪くなって、楽しげに会話する2人をよそにコーヒーを胃に流し込んだ。
するとドアがノイズを出して開いた。
「あっ、IDMさん。こんな時間に珍しいですね」
- 40 :
- IDM「Hello Everything」
やっべー外人きたよー
僕は差別と外人が何より嫌いなのだ
- 41 :
- IDMの本名は、"Isan.de.Morr"
ドイツ出身のカーディーラーで、「頑丈じゃなければ車じゃない」を信条としている
- 42 :
- IDMと呼ばれた男は、かなりマッチョな体系のようだ。
招き猫イラストのピチピチの青いチビTが、さらに体のラインを強調させる。
……。なにか嫌な視線を感じる。
IDMが僕を見つめている。真っすぐに。穴が空きそうなくらいに。
次の瞬間、IDMがものすごいビートを刻みながら僕とマスロックさんの席の間に
割り込んで座ってきた。
どうやら僕は彼に気に入られてしまったようだ。
- 43 :
- 結局この後、Warpには男女合わせて19人もの人間が集まった。
時計の針は夜の11時6分を回ったばかりだった。
それでも、カフェは賑わっていた。
ごめん、と言いながら、眉間に皺を寄せた顔で、人を掻き分けながらニカが僕のテーブルへ近寄ってきた。
凄い賑わいだね、とニカにぽつりと言うと、皆、同じ穴の同僚で残業帰りなのだ、と言う事を教えてくれた。
ご飯食べて、早く帰ろう、とニカが言う。ニカの言葉の端に、疲労の色が見えていた。
きっとプライベートまで、仕事を持ち越したくないのだろう。
そうだね、と又ぽつりと僕は言うと、ニカと僕は同じものを頼み、早々と食事を済ませ、店を出た。
店を出ると、やはり外の空気は肌寒かった。さっきみたく、二人共ピッタリと寄り添って歩いた。
ニカの仕事は今だになんなのか、解らない。
だが、僕にはそれを突き止めたいという欲求はまるでなかった。
詮索をしてしまえば、何かしらの余計な物がついてまわる気がしていた。
条件でさえ、欲望でさえ、リスクでさえ。
ぼんやり歩きながら、そんな事を考えていると、ニカが、飲みなおさない?と僕を見上げて言う。
そうだね、と又ぽつりと言い、帰り道のコンビニに寄って、ジーマとエビスビールを6本ずつと硬水を2本購入して家に帰った。
二人で、夜の3時過ぎまでアルコールを飲んで、シャワーを浴びて、セックスをして眠った。
街はあと少しで、朝を迎え入れる頃になっていた。
- 44 :
- 広がった展開を長文で押さえつけてどうする
- 45 :
- >>43
乙
- 46 :
- このスレ和む
- 47 :
- ブツッブーン…
突如、低周波音が僕とニカの部屋に響き渡った。
目が覚めた僕は眠い目をこすりながら、天井を見上げた。
そこにはなぜか10円玉大の穴が空いている。
「こんな時間に空くなんて…」
僕はそう思いながらも、穴から目が離せないでいた。
ニカはまだ僕の横ですやすやと眠っている。
- 48 :
- ネタ切れ?
- 49 :
- 酷い二日酔いと、今まで、まどろみの中にいた為、脳がまだ
萎縮をしている様な感覚を憶える。
茫と、穴を見つめていながらも、ニカを起こさなくてはならないという思いが
こみ上げてくる。
ニカ、ニカ、と問いかけながら、傍らで眠っているニカを揺するが、
深い眠りの中へ落ちてしまっているニカは、まったく反応を示さない。
いつの間にか十円玉大の穴は、部屋中に膨らんでいた。
それはまるで、この部屋を飲み尽そうとしているかの様だった。
愛犬のポストが、怯えながらも穴に向かって吠え続けている。
時計の針を見ると、朝の6時52分を過ぎた辺りだった。
>>48
スマソ。
若干のネタ切れ&親類と今まで揉めてたので、考えるのに余裕なかったです。
なるだけ更新します。
- 50 :
- ニカはちょっとメンヘラっぽい所があるっつうイメージ
社交的で穏やかな性格だけど時折、思考や言動にノイズが突然混じる、みたいな子
- 51 :
- 西之園萌絵だよな?な?
- 52 :
- ニカは突然、ラーメンのどんぶりを引っくり返し、机にたたき付けた。
驚くことに、汁は一滴もこぼれていなかった。
それを見てニカは呟いた「
- 53 :
- Teach Us to Outgrow Our Madness.
- 54 :
- エレクトロニカ pass away..
- 55 :
- 「これは、いったい何なのかしら?」
ニカはさっき届いた、僕宛の小包を開けて言った。
「それは……」
僕は言葉に詰まった。
それは、僕がこっそり頼んでおいたエロゲーだったからだ。
- 56 :
- 「ねぇ、答えなさいよ」
ニカが再び僕に尋ねた。
僕は黙ってうつむいた。
「言えないようなモノなの?」
ニカが箱を取り出す。
ハピネスでリラックスなパッケージが露わになった。
- 57 :
- 「あなたって、こんな趣味があったのね……」
ニカは蔑むような目で僕を見た。
「か、返してくれよ」
僕は熱くなった顔を上げた。
「返してほしいの? ヘンタイさん」
僕は黙って頷く。
耳まで赤くなっているのが、自分でも分かった。
そんな僕を見たニカは、うっすらと加虐的な笑みを浮かべた。
- 58 :
- 「そう簡単には、渡せないわ」
ニカはそう言うと、エロゲーを包んでいたエアキャップを手に取った。
「な、何を――」
嫌な予感がした。
ニカは気泡の一粒をそっと摘むと、指先に力を入れた。
プチッ。
小気味の良い音が部屋に響いた。
「ああっ!」
細い針で、脳を突き刺すような快感が走った。
- 59 :
- プチッ、プチッ、プチッ、プチッ。
立て続けにエアキャップが破裂する。
その度に、突き刺すような、痺れるような快感が僕を襲う。
「も、もう止めて……僕が悪かったよ……」
快感に耐えながらニカを見る。
「あら? まだ始まったばかりじゃない」
ニカは愉快そうに笑った。
こんな時のニカは、驚くほどサディスティックだ。
- 60 :
- エロゲーのタイトルは、「わーるずえんど?ガールフレンド」
- 61 :
- あ、ミスってる
わーるずえんど♥ガールフレンド
- 62 :
- まだ続いてたんだここ
- 63 :
- エレクトロニカとポストロックはすれ違いの微妙な距離感が狂おしい。
たまにクロスオーバーしてお互いが偶然に出会う。でもまだこの偶然が必然であることに気づいていない。
そのとき恋に発展するかは、ニカ次第だと思う。
- 64 :
- ニカの「お仕置き」は二時間ほど続いた。
僕はその快感に耐えきれず何回も果た。
最後には真っ白になり、その場にぐったりと倒れ込んだ。
ふと、頬に冷たい物が触れた。
」
僕はうっすらと目を開ける。
- 65 :
- ニカだ。
彼女は、冷えた硬水を入れたグラスを持って微笑んでいた。
「ごめんなさい。ちょっとやり過ぎたみたい」
彼女は小さな舌を出して謝った。
僕はグラスを受け取ると、ゆっくりとそれを飲み干した。
クリアで冷たい水が全身に染み渡る。喉が潤い、体に生気が戻ってきた。
- 66 :
- それから僕たちは少し遅めの夕食をとった。
ニカは得意の手料理、BOLAのムニエル、レモンソースがけを作ってくれた。
僕もトマトとレタスで簡単なサラダを作った。
夕食を食べながら、とりとめの無い話をする。
僕たちは幸せだった。
- 67 :
- 鯔先生wこんなところで・・・
- 68 :
- 食事を食べ終え、後片付けをしていると、
突然、外から凄まじい轟音が響いてきた。
僕はびっくりして、ジノリの皿を一枚割ってしまった。
「いったい何なんだ!」
僕はその轟音の正体を確かめようとベランダに出た。
- 69 :
- ベランダに出た僕はとんでも無い光景を目にした。
改造したオートバイに乗った集団が、道路を占拠していたのだ。
彼らは騒音、雑音、爆音といった物をまき散らしながら走行している。
「あれはいったい何なんだろう? 知っているかい?」
僕は隣にいたニカに尋ねてみた。
- 70 :
- 「godspeed you black emperor……」
ニカは呟くようにそう言った。
「通称『gybe』よ」
ニカの説明によると、gybeは街のシステムに反抗している集団らしい。
僕はそんな連中が存在することに驚きを隠せなかった。
僕はもう一度gybeに目を向ける。
彼らは夜の街を切り裂くような轟音を立ながら、彼方へと去っていった。
- 71 :
- ピッ、プンツー
また僕の第二通信回路が開いた
「ザー...ピルルル...ブシュー....」
「イマ...ドコニイルノ..,,ワタシハ....ジャイヴニ....」
「グザシュー...ピップッ.....プンツー」
夜のネオン街と脳内波が干渉を起こしまるでフェネスのようなノイズがこだましている
ニカに何があったのだろうか...
- 72 :
- だよね
- 73 :
- ニカに、もしもの事があったなら。
僕は演歌に乗り換えなくゃいけなくなる。
それだけはゴメンだ。
- 74 :
- /二二ヽ
||・ω・||
. ノ/ / >
ノ ̄ゝ
- 75 :
- 今日は10時過ぎに目が覚める。ニカはいない。
朝食にトーストに目玉焼き、軽いサラダをつくる。
天気は晴れ。
まだ寒くはあるが、日差しから春の始まりを感じる。
空に平和な雲が浮かび、明るい色の服を着たくなる頃だ。
朝食を済ませ、身支度を整えた。
僕は柔軟剤を買いにでかけた。
- 76 :
- まだ靴下二枚履きだけれども、冬は明けた。
そんな気がするのはやはりこんなに天気が良いからなのだろう。
ドラッグストアで柔軟剤を手に入れた僕は公園のベンチに座っていた。
赤ちゃんも、母も、おじいちゃんも居る、公園。
ゆっくり時間が流れていくのを感じる。ゆっくり…。
目の前では三輪車で遊ぶ女の子。
ピアノの音が頭の奥からきこえてくる…。
- 77 :
- 女の子はしばしの間、僕の脳内ピアノと一緒に遊んでいた。
ワールド イズ ビューテホー…… ウフフフ
聞き慣れた声が耳に入り、振り向くとニカが立っていた。
さらさらした藍色のワンピースを着て、胸には子猫を抱いていた。
「ニカ!」僕は思わず叫んだ。「無事だったんだね…。」
「おうち、かえろ。」
ニカと僕と子猫はまだ子供のはしゃぎ声がしている公園を後にした。
- 78 :
- 「いいんだよ・・・」
彼女はすこしかすれた声で囁くと、やさしく微笑んだ。
- 79 :
- ー--、 ./|、:;l゙ _,,,iiiiilill;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::: :::: :::::
, ┼ 、 ./ |::| .'lllll!!゙゙゙ `ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::
ヽ__ / i ヽ 7_ ゙l::lllト‐oiillllllllllii、 `'、::::::::::::::::::::::: :::::::
〆、 / ゙ll,,,iii,゙l−、=・=゙゙″ ゙l/⌒ヽ::::::::::::::::::::::: ::::::::
/ ゙l゙ │ i、 | :::::::::::::::::::::
才,_ / / │l゙ `ゝ 6 ゙i::::::::::::::::::::::: :::: ::::::
/|/ ) / i り .( _ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::
.| (_ /'⌒ヽノ l / `」 ~゙'人; ∵; ヽ:::::::::::::::::::::: :::: ::: ::::::: :::::::
> l ` .,ノ゙''ー- l:::::::::::::::::::::::::::: :::: ::::
| { ヽ__,il''',''" ` .''''''i、 .|::::::::::::::::::::::::: :::::::::::::
|  ̄フヽヽ ゝ `>__,,,---__,、 │ ゙l:::::::::::::::::::::::::::: :::::::::
|  ̄ ̄フ { .ゝ卮∨',゙| .ゝ " 、::::::::::::::::::: :::: :::::::::::
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.  ̄ ̄) { l゙゙┴゙‐'│ ,!│ 丿:::::::::::::: ::: ::
´ \ .\__,/ .| ,! /
//// __> ゙l .l゙ ゙._,‐:
・・・・ / ' ヽ、_ _,レ'
/
/|/ ̄|/ ̄ ̄`Y´{
- 80 :
- 糸冬 了
- 81 :
- きも
- 82 :
- 口が臭そうなスレだな
- 83 :
- いや続き書けよ!ニカは何の仕事してんだよ!
- 84 :
-
(*^o^)
∨)
((
))
((
ω
- 85 :
- ニカ…
- 86 :
- 古いインクの匂いはエレクトロニカだ。
ずっと嗅いでいると胸焼けを起こしそうになるけど、時々無性に懐かしくなる匂い。
古本屋では息が詰まってしまう。新書店では味気ない。
私にとって、たぶん大学の図書館は天職なのだと思う。
一日の仕事で一番好きなのは、請求があった本を閉架に取りに行くこと。
ドアを開けた瞬間、むせ返るような甘い匂いがする。
館長からは、貴重な文献もあるから慎重に扱うように、との注意を受けているが
私には希少性なんてものはどうでもいい。私は単に古インクの匂いが好きなだけなのだ。
ある時、そこいらにあった本を適当に取って顔を埋めていたら
たまたま閉架室に入ってきた同僚に変な顔をされた。
嘘をつくのも面倒くさいので、正直にインクの匂いを嗅いでいた旨を話すと
同僚はさらに変な顔をした。他人の趣味に不寛容な人間はRばいいと思う。
一日の仕事で一番嫌いなのは、貸与期限を過ぎた本の返却請求をすること。
私にとっては信じられないことだが、この大学には2年間も本を借りたままの人間がいる。
そんな人間に幾ら請求をしたところで、とても返すとは思えない。そもそも
返すつもりの人間は、こちらが何も言わずとも期限内にきちんと返してくるのだ。
いつ連絡しても留守電で、折り返し電話するようにメッセージを残しても
返事がきたためしがない。自分がいかに非生産的な仕事をしているか上司に
説明し、貸与した資料を諦めて新しく買いなおしてはどうかと提案したら
「でも、まぁ、仕事だからね。」と困った顔をされた。Rばいいと思う。
- 87 :
- http://www.myspace.com/chicopido
- 88 :
- ほ
- 89 :
- ほ
- 90 :
- その日は、”私”は一人で地下室に行き、古書の整理をすることになった。
古書の匂いに飽和した薄暗い密室の中で、私は目を閉じた。
恍惚・・・
細く優しい線でなぞられる感覚。
意識がだんだん遠のいていく・・・いく・・イク・・・
- 91 :
-
どれくらいの時間が経ったのだろうか。
いつのまにか、気を失っていたみたいだった。
「もう帰らなきゃ・・・」
蛍光灯のスイッチを切り、地下室を出ようとしてドアを開けた。
パチパチッ・・・
小さな音に気付いて、地下室を振り返る。
さっき確かに消したはずの蛍光灯に明かりがついている。
- 92 :
-
パチッ・・・パチパチ・・・パチッ
地下室の蛍光灯が、ひとりでに何度もついたり消えたりしている。
パチッ・・・パチパチ・・・パッ・・・パチパチッ・・・
静寂の中、か細く小さな音が周期的に鳴り響いていた。
ザーーーーーーーーー・・・・
地下室の空気が、蛍光灯の出す信号に反応して渦を描きはじめた。
自ら歩み寄ったのか、それとも引き込まれたのか、私はいつのまにかその渦の中心に立っていた。
目の前には、一冊の古びたノートがあった。
そのノートの表紙にはこう書かれていた
”アルヴァ・ノート”
- 93 :
- oiw oioioiw
最後ダジャレかよ!
- 94 :
- このスレ面白い。支援
- 95 :
- 34 名前:A[sage] 投稿日:2008/07/08(火) 15:16:25 ID:Jz2P9V5b
物静かなニカだけど元気なPOPとは仲が良いんだ。
この前なんて2人で一緒にダンスを踊ってたよ。POPと遊ぶようになって外へ出掛ける日が多くなったかな。
楽しそうなニカを見ていると、凄く幸せな気分になってくるよ。
夕方はJAZZ爺さんと一緒に散歩へ良く行ってる。
早すぎず遅すぎず、JAZZ爺さんの歩調に合わせてゆっくり歩くのがコツなんだってさ。
ニカは優しくて柔軟な娘だから、比較的誰とでも友達になれるみたい。
35 名前:B[sage] 投稿日:2008/07/08(火) 16:08:29 ID:Jz2P9V5b
だけどこの前HIPHOPに泣かされて帰ってきた時はさすがに驚いたよ。
突然後ろから肩を撫でてくるや否や「最近調子どうYO?」って言いながら何回もお酒を奨めくるんだって。
断ったら、今度は太股を触りながら何回も韻を踏んできて、側にいたR&Bやレゲエに助けを求めたんだけど、葉っぱ吸ってて知らんプリだったみたい。
確かにホンワカして優しいニカだけどさ。
ソコにうまく突け込んで、あわ良くば利用してやろうって人が多いのも事実。
自分の身は自分で守るんだよ?ってニカには十分言い聞かせてるんだけどね。
物静かなニカを見ていると、この先一人で大丈夫かなって心配になってくる。
そこがまたニカを放っておけない魅力の1つなんだけどさ。
- 96 :
- 日付が変わる。
しかしだからといって現実でなにか変わるわけではない。
音の出ない目覚まし時計の音が定期的なリズムを打っている。
その目覚ましの長針が12を指すとき、「カチッ」と少々音をたてるだけだ。
カチッ チク タク チク タク ズー タク チク ズー チク フガッ タク
隣で寝ているニカの寝息が不定期に合わさる。
- 97 :
- サザエさんw このスレ大好き 作者おつかれ
- 98 :
- なにこの文学的スレ
- 99 :
- ニカが本を読んでいる。
彼女は哲学書が好きなようだ。
飯などを食べているとたまにこんな話が始まる。
「私って無形のものを表現することが好きなの。芸術っていうのかしら?
でもあたしは芸術自体はそんなに好きじゃないの。
文学も無形を文字で表現するものよね?あたしはそれが好き。
だけどときどきふと思うのね、それって文学と芸術って結果が違うだけで
物を作り出す本質は一緒だと思ったの。
文学も芸術もイマジネーションが必要なのよ。
感覚的に表現するイマジネーションだけじゃなくて、
論理的に形成するイマジネーション、両方必要なのよ。」
ニカの口から発せられる言葉はわかるようでいてわからない。
だが芸術だとか云々を語る人間は自分の語りが終わったときにはだいたい満足そうな顔をしている。
僕はそのほころんだ満足そうな顔をみるだけでとりあえず満足だ。
- 100 :
- エレク君は、私が何かに没頭していると、いつも横からちょっかいを出してくる。
昨日も私が本を読んでいる時、後ろから頭を抱えて髪にキスをしてきた。
「ニカちん、昨日風呂入った?頭、臭うよ。」
そんな彼が子供のようでもあり、犬のようでもあり可愛く感じられたが
読書に集中したかった私は、適当に生返事をしてあしらった。
彼が犬なら、私は猫だな。彼と子供を作るかどうかは分からないけど
少なくとも、私は彼の母親になることはできない。
もっとも、子供が出来ると女性は生まれ変わるらしい。
母性本能の薄い私も、子供が生まれれば無償の愛を注げるようになるのだろうか。
子供が生まれてからの女性は、一般的に安定を求める。
彼を見ていると、案外、結婚し子供ができるまでは男の方がより安定を求めるのではないか、と思える。
男と女でいる時は、男が女に期待し、父母になった後は、女が男に期待する。
男と女は難しいな、などと考えていると、全く本に集中していないことに気付いて思わず苦笑いした。
「なんだよー、ニカち〜ん。何笑ってンの?」
何でもないよ、と言ってまた適当にあしらうと、エレク君はふて腐れた顔をしてキッチンに向かった。
ゴマ油のいい香りと何かを炒める音が聞こえる。
いつも通りの生活音を聞きながら、私は幸せを感じていた。
「ほらほら、テーブルの上を片付けて!」
と言いながら、エレク君が山盛りの青椒肉絲を持ってきた。
考え事をしていると覚られるのが嫌だったので、本から目を反らさずに立ち上がると
椅子に足を引っ掻けてしまって派手に転んだ。
「何やってンの(笑 大丈夫?」
本を置いて、膝を擦りながらキッチンに向かった。
ネギが乗った冷奴と、茄子の味噌汁が出来ていた。
「有り合わせだからチグハグだけど勘弁して。」
と言うエレク君に、笑いながら首を降って返事をして、テーブルを整える。
食事が終わった後、案の定エレク君が本の内容について訪ねてきた。
なんとなくさっき考えていたことは話さない方がいいような気がしたので
昼間に読んだ箇所を引用して適当に解説した。
彼は何だかよく分からないような顔をしていたけれど、とりあえずの答えが知れて満足そうだった。
私の一挙手一投足を気にかけてくれるエレク君の優しさが愛しくもあり、それに甘えている自分が嫌でもある。
でも今のところは、この心地好い関係を楽しみたい。
- 101 :
- 自分でもよく言うように、ニカは猫みたいだ。
僕には理解できない小難しい本を読んでいたかと思うと
大の字になってフガフガ情けないイビキをかいて寝ている。
フラっと何処かへ出かけたかと思うと
突然戻ってきて僕のひざの上でうたた寝を始める。
頭を撫でようとすると、突然飛び起きて鋭い爪で僕を引っかく。
ある日、寝ていると枕元でエイフェックスツインの着信音が流れた。
隣でニカが起き上がる気配がする。ニカは二言三言電話に向かって囁き
脱ぎ捨ててあった僕のジャージを羽織って表に出て行った。
僕は寝ぼけた頭で、あの曲は何だったかな、と考えていた。
ニカが布団に入ってくる気配がした。
僕はまた眠っていたようだ。時計を見ると1時前だった。
どうしたの?と聞こうとした僕の口を唇で塞ぐと
そのままニカは、僕の首筋を舐め、脇腹をなぞり、股間をまさぐり始めた。
腰の下に手を差し入れてきたので軽く浮かせる。
ニカは、僕のズボンを剥ぎ取り、自分のズボンも脱ぎながら僕のペニスを咥える。
喉の奥に当たる感触がして、軽くえづく音が聞こえた後、唾を付けた手の感触がペニスを包む。
こねくり回すようにして唾を擦り付けると、ニカはTシャツを脱いで僕に跨ってきた。
ニカは僕の肩に体重をかけて、激しく腰を動かし、何度も果てた。
「ねぇ、後ろでして。」
喘ぎながらニカが言った。
僕は挿入していたものを引き抜くと、ニカを後ろに向かせた。
カーテンの隙間から入り込む外灯の明かりに照らされて、ニカの股間がいやらしく光る。
「早く、入れて。」
濡れた目でニカが言う。足を開かせ、腰を持って挿入する。
- 102 :
- もっと、もっと、と言うニカの声に合せて腰を動かす早さを上げ、ニカの尻に射精した。
硬いままのペニスを再び挿入するとベッドに倒れ込む。
パジャマ代わりのTシャツを脱いで、横向きになって背中からニカを抱いた。
内肘で感じるニカの乳首はまだ硬かった。血管でなぞるように腕をずらし
中指にできたササクレでニカの乳首に触れる。ニカが軽く震える。
そのまま、乳首に触れないように五本指で乳房を撫でる。汗ばんだ首筋にキス。
左手を動かす。肩、鎖骨、乳房の間を通って、脇腹からヘソ、股間に軽く触れて、内腿。
ニカの長いため息。
太腿を掴んでニカの足を上げ、ゆっくり腰を動かした。
太腿から腰骨、脇腹、肋骨をなぞって、乳房、首、顎、唇。
口に入れた僕の指をしゃぶるニカ。指を噛むニカ。嗚咽するニカ。
腰の動きを止めてニカを抱きしめる。静かな部屋にニカの啜り泣きが響く。
遠くで車の音。
「どう…」
「なにも聞かないで。」
理由を尋ねようとした僕に、ニカが声を被せる。
腹と胸を抱いた僕の腕をニカが掴む。
「…こんどはゆっくりしよう。」
と耳元で囁く。頷いたニカの髪が僕の耳をくすぐる。
ニカを強く抱きながらゆっくり腰を動かす。粘膜のこすれる音が部屋に響く。
次第に早くなる二人の呼吸。
「そのまま、出して。」
静かに叫ぶニカ。高くなるニカの声と僕の呼吸が重なる。
ニカが激しく痙攣したのを確認すると、僕はニカを抱きしめながら膣内に射精した。
再びバラバラになる二人の呼吸。時計を見ると4時20分だった。
萎えたペニスを挿入したまま、15分ぐらい無言で頭を撫で続けた。ニカはもう泣いていない。
「疲れた。」
突然そう言い放ったかと思うと、ニカは腰をひねって僕のペニスを抜き
いつも通りの情けないイビキをたてて寝てしまった。
ああ、ニカ。君はほんとに…。
- 103 :
- なんこれ?キモい
- 104 :
- ほ
- 105 :
- 性描写あってもいいと思うけど露骨杉w
- 106 :
- ほ
- 107 :
- 朝、目覚めるとニカの姿はなかった。
天井に十円玉大の穴が開いてる。
ニカは、ぼくが目覚める少し前に仕事へ行ったのだろう。
ぼくは穴が閉じていく音を聞きながら、大きく伸びをした。
窓からやわらかな光が差し込んでいる。
アルバム・リーフのような、けだるくて心地の良い朝だ。
朝食を作るのも面倒だったので、ぼくは近くのカフェへ向かうことにした。
- 108 :
- ほ
- 109 :
- ほ
- 110 :
- ほ
- 111 :
- ほほほほ
- 112 :
- 手探りでコップを探し、酔いが覚める程度の冷たい水を八分目まで静かに注いだ。
飲み会が終わって帰ってきた僕は、足音を立てないように注意深く部屋のドアを開ける。
フローリングの床に、青白い月の光が冷たく落ちている。
部屋の中で、すー。すー。という小さな吐息が聞こえた。
タオルケットを肩まで引っ張り上げて、ニカはソファの上で丸くなって寝ていた。
僕はニカを起こさないように、ソッとソファの端に座った。
あと何日かで仕事納めがある。窓の外ではビルに施されたクリスマスのイルミテーションが光っている。
コップの水を一口飲んで、僕はニカの髪を撫でた。柔らかくて温かいニカの体温が、僕の指先に伝わってくる。
ニカの小さな吐息と真夜中の月の光で、部屋は冬のエレクトロニカだった。
今年もあと少しで終わる。
明日ニカが起きたら、クリスマスプレゼント何が欲しい?って聞いてみよう。
コップの水を全部飲んでから、僕は上着のジャケットを脱いで、丸まっているニカの上にかけた。
おやすみ。ニカ。
- 113 :
- あげ
- 114 :
- こんな生活してみてー!!!!
- 115 :
- 年が明けてからは、まだ僕とニカは会っていない。
なぜこんなことになったのだろうか。
寒い夜空の下、僕の白い溜め息は星達の瞬きと重なり、孤独なホワイトノイズを奏でる。
彼女はいま何をしているのだろうか。
風の噂で聞いたが、どうやらニカは年越しの瞬間は除夜の鐘をフーリエ変換していたらしい。
それから先は僕は知らない。
いや、逆に知ろうと思わないようにしているのかもしれない。
あの日、あんなことがあってしまったために・・・
- 116 :
- 僕は夜の街へ繰り出した。
灯りを求めて彷徨う蛾のように、ぼくはふらふらと足を進める。
よくニカと二人でランチを食べたカフェに立ち寄った。
ここで待っていればニカに会えるかもしれない。
笑顔のニカが、何事もなかったかのように現れるかもしれない。
あるいはニカとの思い出の場所で、Styrofoamでも聴きながら感傷に浸りたかったのかもしれない。
とにかく、ニカの帰ってこない部屋にいるの辛かったのだ。
- 117 :
- このスレまだあったのか
嫌いじゃないけどさ
- 118 :
- 僕はコーヒーを飲みながら、最後にニカと話したときことを思い出す。
・
・
・
その日、ニカは朝から微分音楽を流していた。
二日酔いだった僕の頭に、微分音楽はきつい。
「それを止めてくれないか」僕は言った。
「あら、どうして?」
「気分が悪いんだ。だいたい微分音楽なんてくだらないよ」
「そうかしら?」
「そうさ。半音と半音のあいだに音階を作るなんて、馬鹿げてる」
「でも可能性は広がるわ。おそらく、無限大に、ね」
「それこそが馬鹿げているんだよ。アキレスと亀のあいだに無限の点を作るのと同じだ。
そんなものは曖昧な思考実験さ。芸術でもなければ娯楽でもない」
「だって実験音楽なんだもの。それに、《ゆらぎ》を再現できるわ」
「《ゆらぎ》が聴きたければ寺の鐘の中にでも入ればいいんだ」
僕がそう吐き捨てると、ニカは少しだけ悲しそうな顔をした。
- 119 :
- それ以来、僕はニカと会っていない。
・
・
・
ふと気が付くと、目の前に女の子が座っていた。
他にも空いているテーブルはあるのに、なんだって僕の前に座るんだろう。
僕は彼女を観察してみた。
中学生くらいだろうか、おかっぱふうに切りそろえた黒髪が、そのあどけなさに似合っている。
肌はなめらかで、透き通るくらいに白い。
いや――
僕は目をうたがった。
実際に向こう側が透けて見える。
その少女は、半透明だった。
- 120 :
- 少女は大きな黒い瞳で僕を見ている。
瞳の虹彩はしっとりと濡れて、静寂に満ちた常闇のようだった。
「ニカ先輩はどこにいるの?」
「え?」
僕は半透明少女の口からニカの名前が出てきたことに驚きを隠せなかった。
「ニカ先輩の居場所をおしえて」
少女は再び訊いてきた。
「…わからない」僕は答えた。
「わからない? 彼氏なんでしょ?」
「最近、会っていないんだ」
僕は目をふせた。
「そうなの……」
少女はそっと落胆したようにため息を吐いた。
- 121 :
- 少女はニカの同僚でアンビエントという名前だった。
「ニカ先輩が職場に来ないから心配して探していたの」
「職場にも連絡がないのかい?」
「ええ。ニカ先輩は街のシステム管理を任されていたの。
先輩がいなくなったせいで街のシステムが混乱しはじめているわ」
「混乱?」
「そう、私の体が半透明になったのもそのせいだし、
他にもいろいろ支障が出始めているわ。はやくなんとかしないと……」
アンビがそういったとき、店内に薄緑色のノイズが走った。
- 122 :
- ほ
- 123 :
- 【中田ヤスタカ】 コナミが新作音楽ゲーム『bEATbOX』を発表 【プロデュース】
http://anchorage.2ch.sc/test/read.cgi/gamenews/1210034408/
- 124 :
- 8月に入ってから、街で人を見かける機会が少なくなった。
お昼時は、お弁当を買いに行くサラリーマンや食事へ行く主婦達で、自転車が立ち往生してしまうくらい道路は賑わっていた。書店やコンビニに入れば、商品を眺める学生やオジサンが店内に必ず一人はいた。
しかし最近。街中のみならず、隣人や周りの人まで、申し合わせたように一斉にどこかへ消えてしまった。
お盆休みを前に、きっとみんな故郷へ帰ってしまったんだ。
息を一つ吸い込むと、煙草と湿気を含んだ気怠い夏の香りがした。
時折生温かい風が吹いて、3日前から留守らしい隣人の家の庭先に置いてある、風鈴の音が寂しげに響いた。煌々と光る月の前を、右から左へ熱帯低気圧の雲が横切る。
庭で煙草を吸いながら、僕はニカを待っていた。
水を張ったアルミ製の小さな洗面器を両手に抱えて、ニカが奥からやってきた。スカートの右のポッケには、束になった花火が何本か刺さっている。
水がこぼれないようにソッと洗面器を縁側へ置くと、その隣にニカはちょこんと座った。ポッケから花火の束を取り出して、どれから始めようか迷っている。
何度も花火を見比べて、真剣に最初の1本を悩むニカの姿に、僕は遠い昔に忘れてしまった、大事な何かを思い出した。
それが何だったのかは、思い出せない。思い出せないけれど、それはとても大切で、手放しちゃいけない大事な「何か」だったのは覚えている。
そして、それは今の僕にはもう無いもので、二度と取り戻す事も出来ないという事も判っている。
僕は煙草を携帯灰皿へ押し込んで、胸ポケットからライターを取り出した。
どれにしようか悩んでいるニカの手元から、僕は花火を一本引き抜いて、カチッとライターで花火に火を点けた。
夏の明るい日差しが広がったように、花火は赤や白や黄色の光で庭先を明るく照らした。果実が弾けるように、火花は夏の夜へ吸い込まれていった。
ニカは眩しそうに目を細めたあと、髪を揺らしながら小さな声で笑った。
ニカの手に花火を握らせて、僕は3本目の煙草を吸った。
時折。
生暖かい風が吹いて、どこかの風鈴が夏の到来を知らせた。
月は、静かに夜の底へ横たわる街を何も言わずに照らした。
そんな街の一角から、僕は庭先で月を見上げ、嬉しそうに夏と花火に戯れるニカを眺めている。
僕とニカの夏は、まだ終わらない。
- 125 :
- ほ
- 126 :
- ニカがおもむろに言った。
「浮気したでしょ」
僕のiPodからは、daft punkが流れていた。
- 127 :
- 「私ニューレイブのレイよ。外でヤるのが好きなの」
- 128 :
- 「レイ」という名前には確かに聞き覚えがある。
おそらく、ニカが僕の元を離れていた間に出会った女性だったはず。
だが、彼女についての記憶があやふやだ。
どうして出会ったのか。僕と彼女との間に何があったのか。
頭を抱えながら無機質に区画整理された工場地帯のストリートを歩いていると後ろから肩を叩かれた。
「あら、久しぶりね」
- 129 :
- 糞スレ晒しアゲ
- 130 :
- 死ネヨ>>1
- 131 :
- こ、こいつは!
- 132 :
- これ、もしかしたら傑作じゃないのか?
- 133 :
- 消えかけていた記憶が、時間をかけてゆっくりと蘇っていく。
口元に微笑みを浮かべ、優しく誘う声。背後からソッと僕の背中に抱きついて、耳元で吸い付くように甘い声で静かに話しかける、あの声。
…ニカだ!
僕は慌てて後ろを振り返り、辺りを見渡した。
静かに甘える彼女を、煩わしいと思ったりもした。物静かで優しい彼女を、(セックスも含めて)面白みに欠ける淡白な女性と、飽きていた気持ちもあった。
野外でのセックスが、刺激的で生々しい快感を味わえる事を教えてくれたのは、間違いなくレイだ。
いつ誰が来るか判らない緊張感と自らの羞恥心が、僕とレイの興奮を極限まで高めた。
貪るようにお互いの身体を求めて、僕は何度も強く射精し、レイは何度も快感に身をよじらせて、絶頂に達した。
けれどそこには、単発的な刺激と快楽だけがあって、2人の間に必要な『大切な何か』が足りなかった。
レイも含めて僕達2人は、社会を逸脱した変態的行為を行う『自分に酔って、自分に興奮していた』だけなのだ。自分に酔って、自分に興奮し、最後まで『自分』という延長線上を超える事は出来なかった。
何度も身体を重ねながらも、結局僕達2人は孤独だった。
「…ニカ!」
振り返り、僕は名前を呼んだ。
もう一度ニカに会いたかった。
ニカに会って、僕はニカに伝えたかった。
あの時。僕を心配してくれたり微笑んでくれたりしてありがとうって。手を差し伸べてくれてありがとうって。
僕は『僕』の域を最後まで出る事が出来なかった。
でも、もし次に会う事があったら、その時は……。
区画整理された並木道の銀杏は、秋の空気を吸って殺風景な風景を眩しく金色に染めていた。
枯れ葉が風に舞って、道路の上を左から右へ移動した。クスクス笑うような枯れ葉の擦れる音が寂しく辺りに響いた。
振り返ったその場所に、ニカはいなかった。
- 134 :
- ニカは路地裏にいた。
彼女は獣糞にありつくために、野良犬の肛門に直接口を充てていた。
やがて排泄物は彼女の咽喉を満たした。
満足した彼女は茶色に染まった歯を見せながら僕にニカッっと笑った。
- 135 :
- ニカに殺された。
- 136 :
- ピンクフラミンゴ
- 137 :
- 久しぶりに来たら更新されていて嬉しい
- 138 :
- ていうか転載だから
- 139 :
- 知らんかった
誰の本?
- 140 :
- 低レベル
- 141 :
- Nika
- 142 :
- バチバチッ!
ジジジジジ!
僕が家に帰るとキッチンで不穏な音が反響していた。
「ただいま……」
キッチンを覗くと、ヘッドフォンを着けたニカがマイクを片手になにかを録音している。
「ニカ、この音はいったいなにごとだい?」
僕はマイクの先が電子レンジに向けられているのに気が付いた。
バチバチバチ!
ジジジジジ!
僕は嫌な予感がしていた。
中を見たらきっと後悔するだろう。できるならば知らないままでいるほうがいい。
この音の正体は、
この音の意味は、
「ああ――」
僕はため息を吐いた。
レンジの中心で白い閃光を散らしていたのは僕のi podだった。
- 143 :
- マイクロウェイヴは容赦なくi podを照らし続ける。
振動する分子がエレクトリックな悲鳴を上げて、白い火花と灰色の煙がダンスする。
やがて狂騒はおさまり、あとには焦げたi podだけが残った。
もう手遅れだろう、そう思いながらも僕はi podの残骸を救い出した。
溶けた樹脂。
焼け焦げたHD。
「なんてことだ……僕のi podが……」
触れると熱い。
こいつと一緒に初めて散歩に出たときのこと、ともに過ごした日々のことが脳裏に浮んだ。
グローバルコミュニケーションの再生回数はどれくらいだったっけ?
モノレイクを聴きながら美しい深夜の散歩していて職質を受けたり、
シャッフルでpianaに当たると思春期を思い出して萎えるけど、苦笑しながらも結局最後まで聴いたりして。
そんな楽しい思い出が泡のように弾けていた。
- 144 :
- 「ひどいよ……僕のi pod……80ギガバイト分の精神安定剤……」
「ごめんなさい。でも、おかげでいい音が録れたわ。80ギガバイト分の音楽の悲鳴」
落胆する僕をよそに、ニカは満足そうにうなずいていた。
「……そんなものを録音していったいなにになるっていうんだい?」
「わからない? この音をサンプリングして曲をつくるのよ」
「そのためだけにi podをレンジにかけたのかい?」
僕の語気はすこし強くなっていた。
「怒らないで。これはね、本当にすばらしい”音”なのよ」
ニカは録音機の再生ボタンを押した。
「……オウテカがたどり着いた境地に近いわ……ううん、そのさらに先」
恍惚とした表情でi pod破壊音を聴くニカ。
僕はハンカチを取り出して、そっとi podを包むと部屋を出た。
「どこへ行くの?」
後ろから聞こえるニカの問いかけには答えなかった。
- 145 :
- test
- 146 :
- 「どうした?そんな処で。」
布巾で居間のちゃぶ台を拭きながら、僕は縁側の床にペタンと座り込んでいるニカに声をかけた。電気も点けずに、何やら一生懸命に手元を動かしている。
彼女の膝元には、粉々に砕かれた僕のiPodとティッシュボックスとセロハンテープが、散らばったパズルのように無造作に転がっていた。
返事は無い。
ちゃぶ台を拭く手を休めて、僕は厚手の座布団を縁側にいるニカへ持って行った。
「足、冷たいだろ。」
子供をあやすように優しく頭を撫でながら、僕はニカに声をかけた。
「……。」
返事は無い。
透けて溶け込むような白い足を少し横から持ち上げて、床と足の間に座布団を滑り込ませた。
触れた足先は異常に冷たかった。
更に僕は上着を脱いで、ニカの細い肩にかけた。返事は無い。
後ろから少しきつく抱き締めながら、もう一度
「…何してるの」
僕はニカの耳元で小さく囁いた。
「…っんとねー。ニカ、いま照る照る坊主さんつくってるのー。」
「……。」
「雨さんがね?これから、たっ〜くさんお家に戻ってくるから、迷わないように、ニカ、照る照る坊主さんいっぱい作ってるの♪」
「……。」
「コレはお父さん坊主!」
満面の笑みで、ニカは自分で作った照る照る坊主を見せてくれた。
粉々に砕かれたiPodをティッシュでくるんで、リード線を捻って丸い頭をこしらえていた。
顔には、マジックでニッコリ顔が不器用に描かれている。
『普通』の女の子がいるとすれば、ニカは少し『普通』とは外れた女の子だろう。
最新のファッションや流行りの音楽を、皆と一緒に追いかけるタイプではない。
どちらかと言えば、自分の好奇心が続く限り、自分の好きな処に留まるタイプだ。ニカ本人の居心地が良ければ、例えそこが古くなっても、忘れ去られても、ずっとそこで浸っている。
ズレた場所にいると周りから見えたとしても、浸っているニカが良ければそれでいいのだ。
一人で浸っていられる強さを、ニカは持っている。
僕はそうニカを理解していた。
けれど、この照る照る坊主さんは僕を大きく混乱させた。
照る照る坊主さん…?
なんて言葉を返せばいいのか判らなかった。
僕は受け取った照る照る坊主さんを、手の中で何度か回したり撫でたりした。
長い沈黙の後、ようやく一言
「…よく出来てるよ」
とだけ言葉を返せた。
ニカは
「えへへ(o^∀^o)」
と無邪気に笑って、また元の作業に戻った。
- 147 :
- 「机の上でやろうね」
散らばったiPodやティッシュを、僕は居間のちゃぶ台へ運んだ。ニカは「動かさないで〜」と少し不機嫌になりながらも、照る照る坊主を作る手は休めなかった。
居間の電気を点けて、縁側の外に目をやる。縁側の外に広がる庭は、4月なのに冷たい雨に濡れて水溜まりを作っていた。
雨粒に打たれて、植木の草が揺れている。
ニカが帰ってきた日も、今日みたいな、冷たい雨が降る日だった。
何の前触れもなく、ニカは僕の前から姿を消した。
当時僕は『友達』として付き合っていた野外露出狂の女の子との、イヤらしい関係に夢中だった。ニカは、そんな僕達2人のイヤらしい関係を知って家を出て行った。
最初の一週間は大して気にも留めなかったし、清々した気分だった。けれど『友達』と何度も会ううちに、僕達2人は快楽と刺激で孤独を埋め合っているだけと気が付いた。徐々に虚しさだけが残り、いつしか『友達』とも会わなくなった。
僕は自分の行った行為が、どれほど最低であったかを、一人ぼっちになってやっと理解した。
こんな事をすればニカが傷つくなんて、すぐに判る事じゃないか。僕はニカに理解を求めてばかりで、いったいニカの何を理解していたのだろう。
もし、もう一度だけ。
もう一度ニカに会えるなら、僕はニカの全てを受け入れたい。ニカが僕の全てなんだ!全てを受け入れて、最後まで共に歩みたい。
だからもう一度だけ…。
自分の罪と叶わない夢を噛み締めながら、毎晩僕は涙を流して眠った。
ある日の朝。
奇跡は訪れた。
季節外れの雨と共に、手や足にカスリ傷を幾つもつけて、ボロボロになったニカが家に帰ってきた。
僕は玄関先で髪先から爪先までビッショリ濡れたニカを抱きしめて、何度も熱いキスをした。
夢じゃないだろうか。
こうしてもう一度ニカと会えるなんて…!
「ニカ…。僕が馬鹿だったんだ!もう悲しませたりはしないよ!」
「……。」
「僕にとってニカは命そのものなんだ!一緒にいて欲しい!」
「(^-^)ニコニコ」
僕は有頂天になって、ニカへ熱い想いを告白していた。
「2人でもう一度やり直そう!」
「(o^∀^o)」
…?
ニカの様子が、どうもさっきから変だ。
姿・形は、どう見てもニカだ。
けれど、この子供のような笑顔、屈託の無い笑い声は?
「えへへへ(o^∀^o)」
僕と離れ離れの間。
ストレスでニカの精神は幼児化し、声帯はロリータ・ボイスと化していた。
- 148 :
- ボーカロイドになって帰ってきたのか?
- 149 :
- あげてみる
- 150 :
- ニカは言った
「時々はお寿司食べたいな」
- 151 :
- じゃ、静岡まで行って魚がし鮨で豪快こぼし太郎を食べよう。
- 152 :
- かばやき太郎さんでいいよ☆彡
- 153 :
- >>151
タカトシの番組でやってたあああ
- 154 :
- te
- 155 :
- 俺こういうスレ好きよ
- 156 :
- age
- 157 :
- エレクトロニカ総合 pt.2
http://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/nika/1321883527/
- 158 :
- 会社の帰り道。僕はスーパーへ寄って夕飯の食材を買った。
食べたいものが思い浮かばなかったので、事務的に白菜や豆腐、豚肉を買った。
困った時の鍋料理だ。鍋に食材を入れて昆布出汁で15分煮込めば、
熱々の料理が出来た。食べたい物が何も見当たらない時、
温かい料理は僕の心を内側から優しく満たした。
その温かさに身を預けていると、いくらか孤独が和らいだような気がした。
- 159 :
- 左手に皮の通勤鞄。右手に買い物袋をぶら下げて、
僕は住宅街の中を自宅へ向かってテクテク歩いた。20分程度の道のりだ。
100回連続コピー&ペーストしたような、同じ形の家が延々と通りに並んでいた。
永遠性を思わせる無個性な家々は、
しかしその一軒一軒に各々の生活を営んでいた。
窓から光が漏れ、カーテン越しに家族の影が揺れていた。
昼間の風景が取り残されたように、
芝庭の上にスコップやサッカーボールが転がっていた。
- 160 :
- 目に映る何でも無い出来事や風景が、奥行きを持って、僕に語りかけた。
白菜だってシイタケだって、一軒家だって、
それはただの食べ物であり建物だ。それ以上でもそれ以下でも無い。
それは僕の心を慰めたり、背中を押したりはしない。ただそこに存在があるだけだ。
それらから何を感じ取るかは、僕の気の持ちように委ねられていた。
何かに執着している時。それは大抵、自分を見失っている時だった。
- 161 :
- 素足にサンダルを履いて、ニカは自宅の玄関先で夜空を見上げていた。
空には薄雲がかかり、月も星も見えなかった。
時々、湿気を帯びた夜風が、後ろからニカを抱きあげるように巻きついて、
Aphex TwinのTシャツを揺らめかせた。夜の闇は、
紺のホットパンツからのびるニカの白い足を、
爪先から太ももまでくっきり浮かび上がらせた。
- 162 :
- 「ただいま」
僕は郵便ポストを開けて中を確認した。中は空っぽだった。
「今日の夕飯はいつもの鍋だ。食欲が無いんだ」
ニカは何も答えなかった。怒りもしなかった。
「みんな去ったの?」
夜空を見上げたまま、ニカは小さな声で呟いた。
右手のビニール袋が重かった。
「いや。誰も、何も去ってないよ。ニカ。
今日は気分がのらなかったから、会社が終わったらサッサと帰宅した。
途中のスーパーで夕飯の食材を買った。
会社の専務もスーパーのおばさんも、みんないつも通りだった。
誰も何も去っていないし、変わっていない」
「私も連れて行って欲しかった」
髪が風に揺れて、貝のような美しい湾曲を描く左耳が露わになった。
天に教えを乞うように、ニカは空へ向かって静かに続けた。
「やがて梅雨の季節が、私を雨の音で覆うの。
そしてみんなは立ち去って、ここはどこへでも繋がって、
どこへも行けない場所になるの」
一筋の光がニカの頬に流れた。
ニカは両手で顔を覆い、シクシクと泣き始めた。
- 163 :
- よくある、気分の乱れだ。梅雨入り前の、
ちょっとした気分の混乱だ。何も問題は無い。
僕は家に入り、玄関先へ買い物袋と通勤鞄を置いた。
また表へ戻ると、後ろから静かにニカの肩を抱き寄せた。
僕の身体で全身が包み隠れてしまうほど、ニカの身体は柔らかく細かった。
「誰もニカを置いて、立ち去ったりはしないよ」
ニカが落ち着くように、僕は静かに耳元で囁いた。
「僕は毎朝同じ会社へ通勤して、夜にニカのいる場所へ戻る。この自宅だね。
正確には自宅じゃなくて、借家の平屋だ。けれども来年3月の更新までは、
僕たちが住める家だ。安心していい。
週に6日働いたら、最後の1日はニカのために取っておく。
朝起きてから夜眠るまで。ニカのために予定を空けるよ。
雨が降ったら、アジサイに雨粒を落ちるのを、庭先から眺めればいい。
外へ出かけたければ、外へ出ればいい。今年の夏は海へ行きたいね。
誰もニカを置いて、去ったりはしないよ」
順を追って、僕は2人の生活の周辺を説明した。
- 164 :
- ニカは寄りかかるように、全身を僕に預けていた。
泣いて乱れていた呼吸も穏やかに収まり、落ち着きを取り戻してきた。
季節の変わり目は、心の現在地を白紙へ戻す。
環境の変化を敏感に察するニカにとって、
季節の変わり目は、砂漠へ一人置き去りにされる
不安のようなものらしかった。
「本当にどこにも行かない?」ゆっくり身体をくねらせて、
ニカは身体の正面を僕に向けた。
僕の身体の正面に、ニカの胸が柔らかく押し付けられる。
「どこにも行かない」
「悲しい雨粒が落ちる時も、世界が奥行きを失って病める時も、
私が自分を見失って、何かを探している時も、どこへも行かない?」
「誰もニカの傍を離れないよ。少なくとも僕は離れない」
「私がニカでも?」
「離れない」
ニカは白い足を僕の足に絡みつけて、
Yシャツに埋めた顔を、猫のように何度も擦りつけた。
日向の香りがした。
それは僕の心を慰めたり、背中を押したりはしない。
ただそこに存在があるだけだ。僕たちはそれを感じるだけだ。
それを人は音楽と呼び、エレクトロニカと呼んだ。
- 165 :
- >大阪府三島郡島本町の小学校や中学校は、暴力イジメ学校や。
島本町の学校でいじめ・暴力・脅迫・恐喝などを受け続けて廃人同様になってしもうた僕が言うんやから、
まちがいないで。僕のほかにも、イジメが原因で精神病になったりひきこもりになったりした子が何人もおる。
教師も校長も、暴力やいじめがあっても見て見ぬフリ。イジメに加担する教師すらおった。
誰かがイジメを苦にして自殺しても、「本校にイジメはなかった」と言うて逃げるんやろうなあ。
島本町の学校の関係者は、僕を捜し出して口封じをするな
>島本町って町は、暴力といじめの町なんだな
子供の時に受けた酷いイジメの体験は、一生癒えない後遺症になるなあ
- 166 :
- 一方お隣朝鮮では、ニダと叫んだ
- 167 :
- 日本帝、乗りミックス弁当大森+ニカ
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- 169 :
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