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ss 善子「ヨハネ、乖離」
- 1 :2019/10/27 〜 最終レス :2020/01/02
- .
パシン
善子(左の頬に、あまりにも突然の痛みを感じた)
善子(が、即座に誰かに叩かれたと理解できた)
善子(徐々にクリアになる視界。目の前にいたのは……)
花丸「……はあ、……はあっ」
善子「ず、ずら丸!?」
善子(衣服を乱し、顔全体で怒りと悲しみを現した幼馴染だった)
花丸「善子ちゃんが、こんな人だと思わなかった……!」
花丸「オ、オラ、善子ちゃんのこと……」
花丸「うっ……最低ずらっ!!!」ダッ
善子「ちょっと!?」
善子「……どうなってるのよ……」
善子(私はわけもわからず、泣いて走り去る女の子を見送ることしかできなかった)
- 2 :
- .
―――――翌日
善子(はあ……学校に行くのが憂鬱だわ)
善子(ずら丸、凄い剣幕だったけど……私が何をしたのよ……)
ルビィ「善子ちゃん」
善子「わっ、ルビィ……おはよ」
ルビィ「お、おはようっ」
ルビィ「……あのね、善子ちゃん」ジー
- 3 :
- .
善子「ん? どうしたのよ」
ルビィ「昨日のこと、花丸ちゃんから聞いたよ」
善子「昨日のこと……」
ルビィ「な、なんであんなことしたの?」
ルビィ「花丸ちゃん、すごく悲しんでたよ……」
善子「悲しんでた?」
善子「……ルビィ、詳しく聞かせてもらえない?」
- 4 :
- .
善子「えええっ!?」
善子「私が、ずら丸を襲った!?」
ルビィ「うん……なんで知らないフリするの?」
ルビィ「善子ちゃん昨日から変だよ……」
善子「フリじゃない! そんなことしてないわよ!!」
ルビィ「え……でも、花丸ちゃんが言ってたもん」
ルビィ「ヨハネの美の贄になる喜びを……とか言われて、図書室で無理やり服を脱がされそうになったって」
善子「服を……!?」
- 5 :
- .
善子(そういえば、ずら丸の服が乱れてたような……)
善子(というか、状況を思い出すと、それしか考えられないわね)
善子(じゃあ、本当に私がそんなことを?)ダラダラ
ルビィ「ほら、事実なんでしょ……?」
善子「ちょ、ちょっと待ちなさい!」
善子「確かにずら丸と図書室に行ったのは事実よ」
善子「でも、なんで私がずら丸に、しかもそんな場所で欲情しなきゃいけないのよ!」
- 6 :
- .
ルビィ「だ、だから、なんでしたのかなって……」
善子「やっぱりおかしい! ずら丸は何か勘違いしてるわ」
善子「ずら丸と話し合う必要がありそうね」
ルビィ「で、でも、今日は花丸ちゃん、休んでるよ」
善子「……私のせいで?」
ルビィ「……」コクコク
ルビィ「それに、もっと落ち着くまで……時間を空けたほうが……」
善子「んもう! もどかしいわね」
ルビィ「あと一応、ルビィ以外には話さないでおいてくれるみたいだよ」
ルビィ「もちろん……善子ちゃんの大切な人にも」
善子「……ありがと。協力よろしく」
- 7 :
- .
――――――――――――
梨子「〜〜〜♪」ポロローン
梨子「……どうかしら?」
曜「ヨーソロー!」パチパチパチパチ
千歌「すごい! 良い曲だね!!」パチパチパチパチ
曜「今度の曲はこれで決まりですな!」
梨子「ふふっ、二人とも、朝早くから聴いてくれてありがとう」
梨子「もし気になるところがあれば、要望出してくれれば編曲するね」
千歌「じゃあ今日の放課後、早速みんなに聴かせてみようよ」
梨子「そうね。緊張するわ」ニコ
- 8 :
- .
曜「梨子ちゃん最近良い曲作るペース上がったよね!」
梨子「うん、みんなのおかげで、色々なメロディが浮かぶようになったよ」
梨子「みんなが楽しく歌ってるのを想像すると、私まで楽しくなるの」
千歌「さすが梨子ちゃん! 会った時感じた奇跡は本物だったんだね」エヘン
曜「でもでも……クールな曲調も増えてるのは気のせいじゃないよね?」
曜「そんなときは誰を思い浮かべてるのかな?」
千歌「かな?」ニヤ
- 9 :
- .
梨子「ちょ、ちょっと2人とも……///」
梨子「もちろん、全員のことだよ?///」
千歌「あーもうっ、言っちゃえばいいのにー!」
曜「よっちゃんのことばかり考えてるわ」リコボイス
千歌「うわー、ノロケが出たー!!」
曜「ひゅーひゅー!!」
梨子「もうっ! 怒るよっ!?///」カオマッカ
- 10 :
- .
―――――――――――
キーンコーンカーンコーン
善子(困ったわ、まさか私がレ○プ犯だと思われるなんて)
善子(私の愛している人はリリーひとりだけよ)
ルビィ「善子ちゃん、善子ちゃん」
善子「……ん?」
ルビィ「結局、昨日配られたプリントもらった?」
善子「プリント……?」
善子「そんなの配られたかしら?」
ルビィ「うん、善子ちゃんが出て行っちゃったあとに……」
- 11 :
- .
善子「え? 出て行ったって?」
ルビィ「ま、まさか覚えてないの……?」
ルビィ「昨日の世界史の時間だよぉ」
善子「…………」
善子(あれ……そういえば、昨日の世界史の授業、途中から記憶がないわね)
善子(気づいたら休み時間で、しかも中庭にいたような……)
ルビィ「思い出した? フォロー大変だったんだよ」
善子「え、ごめん、まったく覚えてないんだけど」
ルビィ「うそ……どうしたの? 病気……?」
- 12 :
- 解離性同一性障害か
- 13 :
- これは・・・
- 14 :
- .
ルビィ「昨日、授業中にいきなり立ち上がって、善子ちゃん叫んだの」
ルビィ「冥府のナントカに導かれ、今こそ堕天の儀式が……とかそんなこと」
ルビィ「そのまま教室を出て行っちゃって……」
善子「は? そんなわけないじゃない、さすがに私でもしないわ」
善子「それに、そんな恥ずかしいことしたら絶対覚えてるし!」
- 15 :
- .
ガラッ
教師「よーし授業始めるぞー」
教師「……と、その前に津島。今日は儀式は無いのか?」
クスクス アハハハ
善子「」
善子(どうなってるのよ!?!?)
- 16 :
- .
――――――――夜
ガチャ
梨子「さあ、入って」
善子「ごめん、いきなり家に行ってみたいなんて……」
梨子「ううん。よっちゃんからの誘いで、むしろ私は嬉しかったよ」
梨子「今日は親もいないから、ゆっくりくつろいでね」
善子「えっ、親がいないって……///」
梨子「え、あ、いや、深い意味はなくてっ……!///」
よしりこ「…………////」
- 17 :
- .
梨子「こ、ここが私の部屋。一応、綺麗にしてるつもりなんだけど……」
善子「ええ、とても綺麗だと思うわ」
善子「リリーの女の子っぽさが前面に現れてて、とても可愛らしい部屋ね」キョロキョロ
梨子「うふふ、ありがとう」
梨子「で、でも、あまりじろじろ見ないでね」
善子「ああ、ごめんなさい」
善子「女の子らしい部屋、私も見習いたいと思ったのよ」
梨子(こんな日のために、本を隠しておいて良かったわ……)
- 18 :
- .
梨子「今度は是非、よっちゃんの部屋にも行ってみたいな」
善子「う……うん……」
梨子「?」
善子「ところで、ね、リリー」
梨子「どうしたの、よっちゃん?」
善子「私、最近変なところある……?」
梨子「えっ、どういうこと?」
- 19 :
- .
善子「昨日からね、何かがおかしいのよ」
善子「ところどころ記憶が抜け落ちてしまうというか……」
善子「私がしたことのはずなのに、全然覚えてないの!」
善子「これはまるで悪魔かなにかが、私に乗り移って――」
梨子「……うふふ」
善子「な、なんで笑うのよ!?」
梨子「よっちゃんから久しぶりに中二病発言聞いたなあって」クスクス
善子「ちがう! これは今の不思議な状態を無理やり例えただけよ!」
- 20 :
- .
梨子「それで、悪魔なの?」
梨子「最近よっちゃんのヨハネ設定あんまり見なかったから、たまには良いわね」
善子「…………はあ」
善子「ヨハネとは、もう決別したのよ」
梨子「決別? どうして?」
善子「……ちょっと恥ずかしい話になるけど」
善子「あなたのためよ、リリー」
梨子「え……私の?」
善子「そうよ」
善子「あなたが告白してくれたときのことよ」
- 21 :
- .
―――――――――――回想
梨子『……綺麗な夕日だね、よっちゃん』
善子『そうね。我が住処なる宵闇の始まりに相応しいわ』シュバッ
梨子『…………』
梨子『あのね、聞いてほしいことがあるの』
善子『ん?』
梨子『今回だけは、真面目に答えてほしいな』
善子『リリー……?』
善子『どうしたの? 顔、真っ赤よ』
- 22 :
- .
梨子『う、ん……あのね……///』
梨子『私、よっちゃんのこと…………好きなの』
梨子『特別な意味で、好きになっちゃったの……///』カアァ
善子『…………』
善子『!?!?!?/////』カアッ
梨子『だから、こんな私で良ければ……』
梨子『……付き合ってくださいっ!!』ペコッ
善子『え、あ、う……あ……///』ボンッ
- 23 :
- .
善子『ぐ、そ、その、あの……///』アタフタ
善子『…………』
善子『……か弱きリトルデーモンよ』
善子『よかろう! 我が眷属となりてその身を焼き尽くすが良い!』ビシッ
梨子『…………』ポロポロ
善子『あ、あれ?』
善子『リリーさん……?』
梨子『……よっちゃん』キッ
梨子『真面目に答えてって、言ったのに……』グスッ
- 24 :
- .
梨子『なんでこんなときまで、私はリトルデーモンなの!?』
梨子『私、よっちゃんのこと、そのキャラも含めて全部全部、好きになったつもりだけどっ!!』
梨子『桜内梨子の本気の気持ちくらい、津島善子で受け止めてよっ!!!』ダッ
善子『! 待って、リリー……!!』ダッ
ガシッ
梨子『……!』
善子『……ごめん』
善子『ごめんなさい!』
善子『私、いつも変なキャラで、逃げてばかりで……』
- 25 :
- .
善子『でも、本当は……! リリーにずっと伝えたい言葉があったの!!』
善子『改めて、津島善子として……本気で言わせて』
梨子『……うん』
梨子『聞かせて……聞きたい。よっちゃんの、気持ち』
善子『……私、津島善子は』
善子『桜内梨子のことが、大好きです』
梨子『……!!』
善子『私と、付き合ってください……///』
梨子『…………はい!!』
- 26 :
- .
―――――――――――
梨子「何度思い返しても、照れちゃうね……///」
梨子「私、わがままなこと言ってたと思う」
善子「ううん。ちゃんとリリーの気持ちに向き合おうとしなかった私が悪いのよ」
善子「あれ以来、いつでも真剣な私でいたくて……」
善子「素の自分でリリーと愛し合っていたくて……」
善子「ヨハネのキャラは出さないって誓ったわ」
梨子「よっちゃん……///」
- 27 :
- 良きかな
- 28 :
- .
善子「……リリー、好きよ……///」
梨子「うん、私も……好き……///」
梨子(よっちゃん……顔、近い)
梨子(こ、この雰囲気、もしかして!)
梨子「……///」スッ
善子「!?!?」
善子(目をつぶっちゃった……ってことは)
善子(この流れ、もしかしなくても……アレ、よね///)
- 29 :
- .
善子(落ち着きなさい、私……)アゴクイ
梨子「っ///」
善子「いくわよ、リリー……」ボソッ
梨子「……///」コクン
梨子「……」
梨子「…………」
梨子「…………??」
梨子(おかしいな、まだかな……)
梨子(私のキス顔見て面白がってるのかな……///)
- 30 :
- .
梨子「あの、よっちゃ――」パチ
梨子「えっ」
バサッ
善子?「――――我、降臨――――」
- 31 :
- .
―――――――――――
善子「……はっ!?」
善子「…………え?」キョロキョロ
善子「ここ、どこよ……外?」
善子(なんで? 今リリーの家にいたはずなのに!!)
善子(また記憶が無いうちに動いてしまった……毛利小○郎を笑えないわね)
善子(って、そんな場合じゃないわ! リリーに連絡を……)
ルビィ「……善子ちゃん?」
- 32 :
- .
善子「!?」ビクッ
花丸「マルの家の近くで、何してるずら?」キッ
善子「ルビィ……ずら丸……」
善子(ずら丸の家の近く……? どうしてこんなところまで)
ルビィ「もしかして、花丸ちゃんに謝りに来たの?」
善子「え、あ、う」
花丸「…………」ジー
ルビィ「花丸ちゃん、どうしよう?」
ルビィ「ルビィもついてるから、話くらい聞いてあげようか」
花丸「そうだね……善子ちゃん、ちょっと話すずら」
- 33 :
- 本日はここまで
どうぞよろしくお願いいたします
- 34 :
- 多重人格…?面白い
- 35 :
- よーしこー
- 36 :
- 善子とヨハネが交代するときに目を虚にさせたり口をパクパクさせるとよりリアリティが出るよ
ヨハネ以外にも 子供 異性 怒り 自責の念 憎悪 狂気 知性 苦痛
の役割を担う人格を出せばより深みがでるんじゃないかな
- 37 :
- >>36
なんだこいつ
- 38 :
- こわい
- 39 :
- 続くか
おつおつ
- 40 :
- これは楽しみ
- 41 :
- 梨子ちゃんは一体どうなってしまったのか
- 42 :
- .
―――――公園
花丸「…………」キーコキーコ
花丸「善子ちゃん、それじゃ許すものも許せないよ」
善子「だからっ! 本当に覚えてないのよ!」
善子「思い出せるのは、ずら丸にひっぱたかれてからで……」
ルビィ「昨日の世界史の授業も、覚えてないんだって」
花丸「ふん、自分の都合の悪い記憶ばかり失くすなんて便利な頭ずら」
善子「じゃあお願いだから、教えてよ……」
善子「昨日の練習が終わってから、何があったのか」
- 43 :
- .
花丸「……そんなに記憶喪失キャラを貫きたいなら、教えてあげるよ」
花丸「自分の罪を振り返って自責に悶えると良いずら」
―――――――回想
花丸『ふー、今日も練習疲れたずら〜』
善子『はあ、はあ、……なんてことないわね』ダラダラ
ルビィ『絶対ムリしてるよぉ……』
花丸『最近マルのほうが体力ついてきたかもしれないね』ルンルン
善子『そんなはずは……』
- 44 :
- .
ダイヤ『ルビィ、今日は親戚の伯母様が見えるそうです。5分後のバスに乗りますよ』
ルビィ『ピギィ!? お姉ちゃん、急すぎるよぉ』
ルビィ『花丸ちゃんはどうする?』
花丸『んー、マルは図書室にでも寄って、次のバスに乗るずら〜』
ルビィ『そっか、じゃあまた明日ね!』タタッ
花丸『さよなら〜』フリフリ
善子『私も図書室行こうかしら。ちょっと調べたいことがあるし』
- 45 :
- .
花丸『へえ、善子ちゃんも本とか読むんだ』
善子『……バカにしてる?』
花丸『ううん、本に興味を持つ人が増えるのは図書委員として嬉しいことずら』
花丸『じゃ、図書室に行こっか』
善子『ええ』
―――――
善子「……その辺りは完全に覚えてるわ」
善子「で、二人で図書室に向かったのよね」
- 46 :
- .
花丸「うん。どこから覚えてないの?」
花丸「じゃなかった。どこから覚えてない設定ずら?」
善子「……完全に忘れたフリだと思ってるのね」
花丸「そりゃあそうだよ」ツン
ルビィ「今の話を聴く限り、全然問題なさそうだけど……」
花丸「続きを話すずら。覚悟はいい?」
善子「……ええ」
- 47 :
- .
―――――
善子『……随分静かね』
花丸『図書室はもともと静かな場所だよ?』
花丸『でもこの時間になると、もうほとんど人は来ないから、更に静かずら』
善子『ふうん、じゃあ貸切状態ってことね』
花丸『だからって騒いじゃだめだよ?』
善子『わかってるわよ。子供じゃないんだから……』
- 48 :
- .
花丸『で、どんな本を探してるの?』
花丸『書架の配置なら、超高校級の図書委員のマルに任せるずら』
善子『何よその二つ名……ずら丸には関係ないわ』
花丸『どうせ借りるときにばれるよ?』
善子『借りるつもりはないわ、ちょっと立ち読みするだけ』スタスタ
花丸『…………』
花丸『じゃ、マルは受付で座ってるから、用があったら呼んでね』
善子『はいはい』
- 49 :
- .
花丸(……♪)ニヤニヤ
花丸(あの辺の棚は保健体育やジェンダー論についてずら)
花丸(最近できた恋人のためを思って調べものかな?)
花丸(善子ちゃんも可愛いところあるずら)
花丸(はあ……恋人、か)
花丸(羨ましいずら……)
花丸(善子ちゃん…………)
- 50 :
- .
善子『……』パタン
善子『』テクテク
花丸『ふあ〜あ…………ん?』
善子『……』ジー
花丸『どうしたの善子ちゃん? もう飽きちゃったずら?』
花丸『やっぱり普段から本を読まないから……』
善子?『……フフ』
善子?『我が名はヨハネ。そう称えるよう命じたはずだぞ、片翼の天使よ』シュバッ
花丸『……え?』
- 51 :
- .
―――――
善子「ちょっと! ストップ! すとーーーっぷ!!」
花丸「……何ずら?」
善子「何ずらじゃないわよ! 私! そんなこと断じて言ってないわ!!」
花丸「は? 言ったずら! ぜーーーったい言ったずら!!」
花丸「一言一句覚えてるもん、それにオラの創作なわけないずら!!」
善子「言うわけないでしょ! もうそのキャラは卒業したの!」
ルビィ「あう、ちょっと2人とも落ち着いて……」
- 52 :
- .
花丸「恥ずかしくなったからって途中で止めようったってそうはいかないよ」
花丸「いざ神妙に、続きを聞くずら」
善子「ぐぐぐ……」
―――――
花丸『いきなりどうしたの? 最近、やっと中二病を卒業できたと思ったのに……』
善子?『何をいうか、これが我の真の姿よ』
花丸『……まあ、たまになら付き合ってあげても良いずら』
- 53 :
- .
善子?『さあ、我が秀麗で淫靡たる瞳に見とれたか?』ギラン
花丸『見とれた見とれた、綺麗ずら〜〜』
善子?『漆黒の宵闇でとこしえを誓うか?』
花丸『トコシエ? 永久って意味だっけ?』
花丸『よくわからないけど、誓うずら〜〜』
善子?『ならば、共に堕天するが良いっ!』ガシッ
花丸『ぴゃっ! な、なに!?』
- 54 :
- .
善子?『ヨハネの美に身体を捧げる喜びを、刻み付けよ!』グイッ
花丸『ちょっと、善子ちゃん!? だめずらっ、いくらなんでもだめずら!!』ジタバタ
善子?『永遠を誓った身として覚悟を決めよ! 我が糧となるのだ!』グイグイ
花丸『なんで脱がすのっ!? いい加減にしないと怒るずら!!』
善子?『長く待ち望んだ……天使の堕ちる瞬間を、いま……』
ムニュ
花丸『……っ!?/////』カアァ
花丸『きゃあああっ!!!///』
- 55 :
- .
パシン
善子?『はっ……うっ……』
花丸『ううっ////』
善子?『…………』
善子『…………』パチパチ
花丸『……はあ、……はあっ』
善子『ず、ずら丸!?』
花丸『善子ちゃんが、こんな人だと思わなかった……!』
花丸『オ、オラ、善子ちゃんのこと……』
花丸『うっ……最低ずらっ!!!』ダッ
善子『ちょっと!?』
- 56 :
- .
―――――
善子「…………」アゼン
花丸「これが顛末。間違いないよね?」
ルビィ「はう……無理やりなんて最低だよ……」ビクビク
善子「ちょ、ちょっと! 何よその変なセリフのオンパレード!」
善子「身に覚えが全く無いんだけど!!」
花丸「善子さん、そろそろ反省の色を見せてくれないと先に進めないずら」
善子「さん付け!?」
ルビィ「今、そこは問題じゃないよっ」
- 57 :
- .
善子「……そう言われても……本当に私は何も覚えてないのよ……」
花丸「せっかく謝りに来てくれたかと思ってたのに、これじゃ話にならないよ」
花丸「はあ……」
善子(ため息をつきたいのはこっちよ……)
ルビィ「あ、あの、ところで善子ちゃん……」
善子「ん?」
ルビィ「もう、夜遅いけど、おうち帰れるの……?」
- 58 :
- .
善子「えっ……」
善子「…………」
善子「ここ、ずら丸の家の近くだっけ?」
花丸「だっけって……自分から来たずら」
善子「……終バス、終わってるわ……」
ルビィ「え、どうするの……?」
ルビィ「お母さんに頼んで、車出してもらおうか?」
善子「……それはちょっと申し訳なさすぎるわね」
- 59 :
- .
ルビィ「善子ちゃんのお母さんは?」
善子「いま、両親とも父方の実家に帰省中なのよね……」
花丸「というか、今日は梨子ちゃんの家に行ったのかと思ってたずら」
善子「……ああーっ!!」
善子「そうよ、リリーに連絡とらないと!」
花丸「…………?」
prrrr…
梨子TEL「……よっちゃん?」
- 60 :
- .
善子「あ、リリー……?」
善子「あの、えっと……あのね……?」
善子(しまった、何をしたか覚えてないから何も言えないわ)
梨子TEL「……ごめんね」
善子「!?」
梨子TEL「よっちゃんの気持ちも考えずに、私、焦っちゃって……」
梨子TEL「ちょっとまだ早かった、よね、あはは……」
梨子TEL「でも、あんなに拒絶されるなんて思わなかった、から」
- 61 :
- .
善子「…………」
善子(私が覚えてるのは、たしか)
善子(リリーと、き、キスしようとして……///)
善子(……あれ? 結局、した記憶ないわね)
梨子TEL「よっちゃん?」
善子「あ、うん、もしもし?」
梨子TEL「だからね、今度から……よっちゃんのペースに合わせるから……」
梨子TEL「その……よっちゃんがキスしたいときが来るの、待ってるから……」
梨子TEL「私のこと、嫌いにならないで……? お願い……ぐすん」
- 62 :
- .
梨子TEL「うっ、ひっ、ううっ……」グスグス
善子「なっ……え!? リリー!?」
ワッナニ…?
チョットカワッテ!!
千歌TEL「もしもし善子ちゃん!?」
善子「うわっ、千歌?」
千歌TEL「ちゅーする直前に意味不明なこと言って逃げてったってどういうこと!?」
千歌TEL「彼女泣かせるなんてサイテーだよ! 明日お説教だから!!」
- 63 :
- .
善子「な、なんであなたが入ってくるのよ……」
千歌TEL「むきー! とにかく覚悟しておいて!」
千歌TEL「じゃあねっ!!」
チカチャン、ホントニダイジョブダカラ…
ワタシガオサマラナイノ!!
プツン
善子「……電話、切れた……」
- 64 :
- .
ルビまる「…………」ジトー
善子「な、何よその目は?」
ルビィ「善子ちゃん、梨子ちゃんも泣かせるなんて……」
花丸「マルを襲って、かつ彼女のキスを拒むなんて、何考えてるの?」
善子「……意味がわからないわ」
花丸「こっちのセリフずら」
善子「私だって意味がわからないのよ!!」
善子「私が……リリーを……傷つけた?」
善子「もう、頭がおかしくなりそうよ」
- 65 :
- そう言いながらも落ち着いてるヨハネは
やっぱなろうの主人公感あるね
- 66 :
- .
ルビィ「とにかく、梨子ちゃんの家にも行けそうにないね……」
ルビィ「ちょっとお母さんに車出せないか頼んでみるね」
善子「…………お願いします」
―――――
ルビィ「ごめん……昨日から泊まってるお客さんがいて、忙しそう……」
善子「そう……」
ルビィ「花丸ちゃんのところは?」
花丸「……たぶんお酒飲んじゃってるよ」
- 67 :
- .
善子「ふたりともありがと、なんとかするわ」
善子(……といっても、野宿するわけにはいかないし)
善子(やっぱりリリーに頼み込むしかないかしら……もしくは他のメンバーで……)
花丸「じゃあ、もう手っ取り早い方法にしよう」
善子「えっ?」
花丸「マルの家、泊まっていくずら」
- 68 :
- .
善子「!?!?」
ルビィ「ええっ、花丸ちゃん、本気……!?」
ルビィ「だって、その、善子ちゃんは昨日っ……」
善子「……いいの?」
花丸「勘違いしないでね。まだ昨日の件、許したわけじゃないよ」
花丸「善子ちゃんが本当に信じられるか、試すのも兼ねてるずら」
- 69 :
- .
花丸「次にあんなことしたら……わかってるよね?」ジー
善子「しないわよ、絶対!!」
ルビィ「本当に大丈夫……? 何かあったらすぐに連絡してね」
花丸「うん、ありがとうずら〜」ニコ
善子(な、なんか、予想外の展開になってるけど)
善子「……お世話になります」
- 70 :
- 続きます
読んでくださってありがとうございます
- 71 :
- おもろい
- 72 :
- おもろいな
そして弁解できないのはつらい
- 73 :
- おつです
- 74 :
- これは続きが気になる
期待
- 75 :
- こんだけ当人困惑してるんだからちょっとは信用してあげてよって気持ちになる
- 76 :
- そらあの善子だし
- 77 :
- オオカミ少女か。
- 78 :
- どういう事情だろうと花丸が被害を受けたのは事実だしな
何故被害者が加害者の事情を汲まなければいけないのかって話だ
- 79 :
- 期待
- 80 :
- .
―――――
花丸「ここが、マルのお部屋」
善子「……へえ、可愛い部屋じゃない」
花丸「ふふっ、ありがと」
善子(一日に二度友達の家に上がるなんて、珍しいことも起こるものね)
花丸「テキトーにくつろいでて。お母さんに話してくる」
善子「はーい……」
- 81 :
- .
善子(さて、女の子の部屋のお勉強をしなきゃ)キョロキョロ
善子(今の中二病全開の部屋じゃ、まだリリーを招くことはできないわ……)
善子「……ん?」
善子「あれは……」
善子(ずら丸の机に、写真が一枚飾られてる)
善子(私も、いつだか、見たことあるような……)
善子「……これ、ずら丸が幼稚園の頃の写真?」
- 82 :
- .
善子「懐かしいわね。こんな園服だったわ」
善子「……って、隣にいるの、私じゃない」
善子「なんで今更こんな写真を?」
善子「ん……もう一枚重なってる」
花丸「お待たせ善子ちゃん、ジュース持って……」
花丸「だ、だめっ!!」バッ
善子「うわっ!?」
花丸「勝手に見ちゃだめずらっ!!////」
- 83 :
- .
善子「ご、ごめん……」
善子(裏の写真、見損ねたわ)
善子「でもなんでそんな昔の、今更飾ってるのよ」
花丸「え、っと、最近納戸を整理してたら見つけて、その」
花丸「懐かしさに、ちょっと飾ってみただけずら……」ウツムキ
善子「ふーん……?」
花丸「もうどうでもいいでしょ!」
花丸「ああもう、調子狂うなあ、違う話するずら!」
- 84 :
- .
善子「なんか、申し訳なかったわね……」
花丸「そういえば善子ちゃん、夜ご飯は食べたの?」
善子「え……いや、食べてないけど」
花丸「それは一大事ずらっ!」
善子「別に一回くらい食べなくても平気よ、死にはしないわ」
花丸「マルだったら、おなかが空くと気になって眠れないよ?」
善子「私は大丈夫なの。食いしん坊なずら丸とは違うんだから」
花丸「あっ、馬鹿にしたずら」
- 85 :
- .
善子「それに、こんな夜遅くにいきなり上がり込んできて、食べ物なんて要求できないわよ」
善子「明日のお昼、購買でたんまり買うとするわ」
花丸「遠慮しなくてもいいのに……。でも、確かに何も用意できないずら」
花丸「ごめんね?」
善子「良いって言ってるでしょ、私が一方的に悪いんだから……」
花丸「それじゃあ、善子ちゃんをお風呂に招待するよ」
善子「そうね……それは省くわけにいかないわね、お願いするわ」
- 86 :
- .
善子「ずら丸は?」
花丸「マルはすでに入浴済みずら〜」
善子「……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ」
花丸「うん。着替えも用意しておくね」
善子「何から何まで、本当に申し訳ないわね……」
花丸「気にしない気にしない!」
花丸(よし、善子ちゃんが入ってる間に、隠すべきものを隠すずら)
- 87 :
- .
―――――
カポーン
善子(……ふう。人の家のお風呂なのになんだか落ち着くわ)
善子(今日は一気にいろいろなことがあったから無理もないけど……)
< 善子ちゃーん、パジャマおいとくよ〜
善子「はーい」
< 湯加減はどう?
善子「大丈夫よー」
- 88 :
- .
< 良かったずら、じゃあごゆっくり〜
善子「…………」
善子(昨日の件、ずら丸の勘違いはどうやって解消させようかしら?)
善子(でもずら丸が嘘を言ってるようにも思えないし……)
善子(あと、ルビィが言ってた世界史の授業中の話も考えなきゃいけないわね)
善子(さっきもいつのまにかリリーの家から逃走してたし……)
善子(なにか病気かしら? ときどき記憶喪失になる病気なんてある?)
- 89 :
- .
善子(どちらにせよ、このままじゃいられないか)
善子(あと数日様子を見て、また起こるようだったら、病院へ行くなり対策をとらないと……)
善子「ふー。これが用意してくれたパジャマかしら?」
善子「ずら丸ったら、可愛いもの持ってるわね」
善子「サイズは……さほど違わないわね、うん」
フワッ
善子(ん……ずら丸の香りがする)
- 90 :
- .
善子(どこの家にも独特の匂いがあるものね)クンクン
ドクン
善子「はっ……う!?」
善子「がっ!!」ズキズキ
善子「……はあ、はあっ」
善子(今の……なに!?)
善子(一瞬、意識が飛びそうになった……)
善子(頭痛もあるし、これは本格的に脳の病気かも?)
- 91 :
- .
善子(……勘弁してよ……やっぱり今週末にでも医者に診てもらうべきね)
善子(はあ、親にも医者にもなんて説明しよう)
善子(ときどき記憶喪失になってその間中二病みたいな発言を繰り返し)
善子(授業中外に出たり女の子を襲ったり無視したりします……)
善子(…………)
善子(とりあえず、今はずら丸の部屋に戻ることにしましょう)
- 92 :
- .
―――――
善子「良いお湯だったわ。ありがとう」
花丸「うん。お粗末さまでした」
善子「ふふ、それってお風呂のときにも言うの?」
花丸「さあさあ、夜更かしは美容の大敵、つまりアイドルの天敵ずら」
花丸「もう日付も変わりそうだし、寝よう?」
善子「そうね。今日は早く寝たい気分だわ」
- 93 :
- .
善子「ええっと……」キョロキョロ
花丸「ん?」
善子「私はどこで寝ればいいの?」
花丸「ああ、そんなこと。オラのベッドずら」
善子「え? ずら丸は?」
花丸「もちろんオラのベッドずら?」
善子「…………」
善子「本気?」
- 94 :
- .
花丸「うん。セミダブルだからそこまで狭くはないと思うんだけど……」
善子「いやいや、そういう心配じゃないんだけど」
善子「まあ、ずら丸が良いなら良いわ」
花丸「気にすることないよ。さ、マル色ベッドwelcomeずら〜」パンパン
善子(マル色……?)
善子「じゃあ、お邪魔するわ……」
- 95 :
- .
―――――
善子「…………」
善子(眠れない)
善子(ずら丸、もう寝たのかしら……?)
善子(普通、友達同士でお泊りするときって、もっと夜遅くまでおしゃべりするものだと思ってたわ)
善子(別にどうしてもしたいわけじゃないから良いんだけど)
花丸「…………」モゾモゾ
- 96 :
- .
善子(それにしても、ずら丸、優しすぎない?)
善子(事実はどうであれ、こいつは私をレ○プ犯だと思ってるのよね)
善子(そんな人と一緒に寝る? しかも、同じベッドで)
善子(私が本当にレ○プ犯だったら、襲ってくださいって言ってるようなものじゃない)
善子(ずら丸の考え方はわからないわね)
花丸「……善子ちゃん」
善子「!!」ビクッ
善子(ずら丸、起きてたのね)
- 97 :
- .
花丸「寝ちゃったかな……」
ギュ
善子「……!?」
善子(ずら丸に、後ろから、優しく抱きしめられた)
善子(なんのつもり……?)
花丸「……えへへ///」
- 98 :
- .
善子「ずら丸……?」
花丸「えっ、えっ!?」
花丸「寝てたんじゃなかったずら!?」
善子「……起きてるわよ……」
花丸「…………」
花丸「善子ちゃん」ギュッ
善子「な、なに、どうしたの……?///」
善子「あんた、なんか変よ」
- 99 :
- .
花丸「変なんかじゃ、ないずら」
ムニュ
善子「あの……胸、当たってるんだけど……?///」
花丸「……」
花丸「善子ちゃん、今日は、マルのこと襲おうとしないんだね」
花丸「昨日は力ずくで求めてきたのに」
善子「だ、だから、それは勘違いで」
花丸「……いいよ?」
- 100 :
- .
善子「え?」
花丸「マルを求めてきても、いいずら」
善子「…………」
善子「え?」
善子「どういうことよ……!?」
花丸「昨日はいきなりだったし、ビックリしちゃったけど」
花丸「本当はね、善子ちゃんに求められるの……」
花丸「嫌じゃ、無かったずら……」
100〜のスレッドの続きを読む
虹ヶ咲の1stライブwwwwwwwwwwwww
虹ヶ咲、3/22に重大発表 アニメ詳細発表か
/cV^_V^V「トッリ誕生日おめでとうございます」(^8^)「ありがとちゅんなあ!」
ふりりんのだらしなくてむっちりした身体www
ラブライブ!総合 1149thLIVE
【スクスタ】ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS ★129
斉藤朱夏でシコりたいよ
27人だと誰が一番人気なんや?
正直Aqoursの映画って面白かったよな
お前ら「あぐぽん可愛い!!」俺「えぇ…言うほどか?」
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