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『白鯨』を一緒に読もう!


1 :2017/03/01 〜 最終レス :2019/05/25
講談社と岩波を用意した。
昨日から読みはじめた。
今度は挫折したくない。

メインは講談社にする。
原文に近い翻訳だから。

2 :
一応、ふた月での読了を予定している。

なにせ、冗長だからね。
読み切れる自信はあまりない。

3 :
やめたほうが もり打ちの小説なんて。

スタインベックの怒りの葡萄が泣き笑いでニーチェよりいい
工兵 工兵対策 開拓者 。ワイナリー 独身版。

4 :
般若真空行。沙石リスト 無住署。ゼイレ。エヴァヌ α ゲルオン 

5 :
岩波版で2週間程前に読み終えたばかり
つまらんところは流した

6 :
>>5
何日位で読了されたのですか?

7 :
まる一週間位

8 :
一言一句が気になって、読むスピード遅いんですよ
ペンギン・クラシックも用意したのです

9 :
>>5
ほとんど流ししてしまいそうw

10 :
早速、講談社千石訳に間違いを発見した。
ケアレスミスなのか誤植なのか。
大した間違いじゃないんだけれどね。

講談社、岩波を併読しているから
1日に50頁くらいしか進まない。
計100頁ということです。

11 :
訳文は千石訳の方が好みです。

岩波の訳注は役に立ちます。

12 :
岩波にも間違いを発見。

千石訳は名訳だね。

13 :
で、内容の方はどうなの?

14 :
>>13
面白い!

千石訳と八木訳は微妙に違っていて、
penguin classics を参照しながら読んでいます。

毎日読んでいるわけではないのですが、
今回は読破できそうです。

15 :
もり打ちなんていらないよ。

16 :
角打ちでまったり

17 :
まんなかぐらいまできたよ
すごい蘊蓄が多くてつらいお・・

18 :
ペルーの「ブランコ岬」って?

千石訳の訳注は間違っているんじゃ?
八木訳も確定的じゃない。

ブラジルと西アフリカにもあるらしい。
ブラジルのはスペリングが異なる。

ゆっくり読もうと思う。

19 :
英文と対照して翻訳読んでいると、
翻訳って大変なんだなぁと思う。

20 :
盛り打ちそば。脚うちめん。

21 :
ペーハーバックでいいじゃん。

22 :
エイハブ船長が北イスラエルの暴君アハブで
イシュメールがアハブの庶子イシュマエル
そして彼らが乗船するピークォド号( Pequod)とは
アメリカンインディアンの部族名ピクオォート(Pequot)の事なわけね
これだけでも作者の意図がよく分かる

23 :
悪図だな 家計図が。

24 :
>>22
アハブの庶子イシュマエルってなんだよ
アブラハムの庶子だろう?
根本的に話が変わるわ

25 :
>>24
>アブラハムの庶子だろう?

あ、そうっだたかも知れない
ごめんなさいね

26 :
>>22
そのあたりのことは岩波の訳注にいろいろ書かれていたような気がする

27 :
作者の意図って何? とか突っ込まれても大丈夫なのだろうか…

28 :
面白くなってきた。
岩波八木訳、解り難いところがあるな。

29 :
千石訳、八木訳ともに理解し難い。
誰か和訳して頂けませんか。

Thinks I, Queequeg, this is using Rogers's best cutlery with a vengeance.

30 :
第4章の最後の部分です。

31 :
さっさと教えてちょうだい!

32 :
学術サン、旧帝卒なんでしょ。
教えてください!
お願いします!

33 :
「クィークェグよ、これはロジャー製最上刀剣を虐使することじゃないかと思った。」

34 :
Thinks  

どうして“s”が付くのですか?

35 :
学術さん、旧帝卒なんでしょ。
教えてください!
お願いします!

きょうはどうして登場しないのですか?

36 :
says I/I says (ランダムハウス英和大辞典)

((俗)) 私が言ったことだが(◆自分の言ったことを客観的に装って伝える)

例文 “That's all very well, ” says I.
 「実に素晴らしい」とおれは言ったんだ.

これと同じ使い方なのでしょうかね?

37 :
すばらしい着眼点ですね。
この言葉「私は思うに」Thinks Iは語り手としてのイシュメールの口癖のようなものです。
海という砂漠に身を投げ出した彼はどこか醒めた目で描写します。
人食い人種を眺めるときも、一文の中に未来からの見直しが入り込んでいるのが分かると思います。
彼の現在描写は常に「文章を書いている、あるいは語っている」未来からの意識を含んでいます。
「登場人物としてのイシュメール」と「語り手としてのイシュメール」が分けて語られることも多い理由です。

このthinks Iはメルヴィルがこういう主人公によくしゃべらせる言葉で、バリエーションとしてthinks I to meなどというものもあります。
少しだけ古い言葉づかい、具体的にはジョン・ミルトンによく似ています。
methinksという言葉をご存知でしょうか?methinks Iという形でもよく使われまして、これもメルヴィルの大好きな言葉です。
おそらく、このmethinksという言葉にひきづられているのだと思いますが、こういう言葉を連発するのは「語り手」と「主人公」の距離感です。

38 :
>>36
そのとおり!
メルヴィルはsays Iも使っています。

39 :
皆さま、ありがとうございます!
早速、『ランダムハウス英和大辞典』を引いてみました。
2406頁に載っていました。

40 :
“I would prefer not to”にも通じてきそうな分析ですね

41 :
もりをクジラにうったら旧帝はうかるのか。
俺は慈善事業でつりしてたけど。もう三十年もやってない。

thinks ってそういうのりもわずかにはあるわな。

42 :
遅刻!

43 :
日本の開国にも大きく影響している作品だ
白いことを恐怖としている
最後は日本近海での舞台で終わる

44 :
>>29

「Rogers」ってシルバー・カトラリーのブランドなのね。

ということで拙訳。

オレが思うに、クイークェグよ、
ロジャーズの最高のテーブル・ナイフを遮二無二使うようなもんだろ。

高級テーブルナイフでも、巧くヒゲなんか剃れないだろうという嘲笑。

45 :
第7章・第6段落

【八木訳】
だが、信仰は豺狼のごとく墓をあばいて糧をもとめ、
これら死せる疑念からさえ、生きるための最大の希望をあさるのである。

【千石訳】
だが、信じようとする心は、ジャッカルのごとし、
それは墓場で死肉をあさるのだ。
それは、死者たちの抱くこれら数々の疑念の骸をすら、
自身の生命を養う希望へと嚥下し消化してしまうのだ。

46 :
【阿部知二訳】
しかし、信仰は豺狼のように墓地にその糧を漁り、さまざまの恐ろしい
懐疑のうちからさえも、もっとも生命にみちた希望の餌をあつめる。

47 :
132章 交響曲

澄み切った鋼のような青さの日だった。大気と水との穹窿は、すべてに滲みわたる
蒼々たる色に融けて、見わかち得なかった。ただ愁わしげな空は、透きとおってものやわらかに、
女の顔容を思わせ、それに対して、たくましく雄々しい海は、眠っているサムソンの胸のように、
ながく強くゆったりと波打っていた。

【阿部知二訳】

48 :
阿部訳がいいね。

49 :
【八木訳】
鋼鉄色の青さにすみわたった日だった。空と海とのふたつの領域は、
あまねく群青色に染めあげられて分かちがたく溶けあっていた。
ただ、空は憂愁の色をたたえながらも透明な清らかさと優しさを
そなえた女性のかんばせをしのばせ、それに対して海はあくまでも
たくましく男性的で、眠る巨人サムソンの胸のように、長く、大きく、
たゆたうようにうねっていた。

50 :
【八木訳】
美しく晴れた日だった。鋼色に澄みわたった空は、
海の青と溶け合い空海見分けがたくひろがっていた。
空は、透きとおって柔らかな愁いを帯び、女人の眼差しをおもわせ、
海は、男のように大きな力でゆっくりと傾斜し、
さながら眠れるサムソンの胸の広がりのようにうねっていた(サムソンは
女人デリラの膝枕で寝た、士師記16章8‐20節)。

51 :
>>29 の部分の訳。

【八木訳】
クイークェグよ、それじゃロジャーズ製の最高級刃物でもぼろぼろになるさ、
とわたしは思った。

【千石訳】
クイークェグよ、おれは思うのだが、
これではロジャーズ製の最高級の刃物が笑うというものだ。

52 :
>>50

【千石訳】です。間違えました。

53 :
白鯨は被害出るよ。スタインベックの方がおススメ。
怒りの葡萄のワインはいいよ。

54 :
第8章・第2段落のなかほど

【八木訳】
ある捕鯨船の船長の妻がこのはしごのために一対の梳毛であんだ力綱を教会堂に寄進したこともあり、
また、はしご自体も最上部には精巧な飾りがつき、マホガニー色にぬられていて、
全体としてのできばえは、教会の性格を考慮するなら、けっして悪趣味と言うにはあたらなかった。

【千石訳】
ある捕鯨船の船長の妻がこの吊り梯子のための手摺縄として赤い梳毛製の立派な綱を二本寄贈した。
この綱じたい美しいものであったが、長年の使用によってマホガニー色に変色した結果、
こうした設計全体は、この教会堂の性格を考えるなら、なかなか趣味の正しいものとなったといえようか。

55 :
どちらの訳が正しいのか原書を読んでもわからない。

千石訳の「赤い梳毛製」としているが、
八木訳では「赤い」を忘れている。

「はしご自体も最上部には精巧な飾りがつき」
「この綱じたい美しいものであったが」
どっちが正しいのかな?

56 :
マホガニー色に経年変化したのとマホガニー色に塗られたではかなり違うと思う

57 :
千石訳はかなり意表を突いた解釈をしているな。
八木訳は阿部訳を参考にしている。

58 :
>>54

http://seamensbethel.org/

『白鯨』の映画。
>>54 のシーンを見ると【千石訳】の方が正しいように思われる。
【八木訳】には「はしご自体も最上部には精巧な飾りがつき」とあるが、
最上部は簡素である。

59 :
【阿部訳】
ある捕鯨船長の夫人が美しい赤染めの羊毛の二本の索縄をこの梯子に寄進したので、
その頂上が見事に装飾され、マホガニー色に塗られていることと合わせて、全体のできばえは
この礼拝堂の性質を考えてみるとき、まさに立派な趣向であるといわなければならない。

60 :
阿部訳の校正を担当した須山さんが綿密な改訂原稿を用意していたらしいのね。
でも岩波は新訳を八木に依頼していた。
どこかの出版社で須山改訂版を刊行してくれないかな。

61 :
岩波文庫は変えなくていい『白鯨』の新訳を出し、
新訳の要望が多い『モンテ=クリスト伯』『レ・ミゼラブル』
『ジャン・クリストフ』は昔から変えていない。おかしい。

62 :
The wife of a whaling captain had provided the chapel with a handsome pair of red worsted man-ropes

for this ladder, which, being itself nicely headed, and stained with a mahogany color, the whole contrivance,

considering what manner of chapel it was, seemed by no means in bad taste.

63 :
新潮文庫の【田中西二郎訳】はどうなの?

64 :
角川e文庫でぼちぼち気長に読んでる最中だけど>>54とかみるに
日本語的に熟れていない感じがするのは原文のせいもあるんかな

未読だが丸山健二が超訳出した気持ちが少し分かるような気がするが……
冒頭
http://shinjindo.jp/hakugei/index.html
主役(語り)がお上品過ぎるかな
もとこ〜純で擦れて仇っぽいゲームライターとか書いたほうが自分のイメージにあった訳になるのかもしれない

65 :
>>64
昔はフサフサだったのに

66 :
千石訳も意訳が多くなってきた。
八木訳、ペンギンと比べながら読むのが面白い。

読了まで結構かかるみたい。
わからないところがあれば質問しますので、
皆さまご教示くださいね。

67 :
寄贈当初は真っ赤だったウーステッドウール製の梯子用手すり索 は
長年の使用結果マホガニー色に退色してしまったのだが
教会の本来の意味と全体の造作を考えれば
審美的にそれ程悪いものとは言えなかった

まあ、こんなところだろうけど
訳者がウーステッドウールとかマンロープとかを
よく分かっていなかったんだろうね

68 :
第15章第2段落

Two enormous wooden pots painted black, and suspended by asses' ears,

swung from the cross-trees of an old top-mast,

planted in front of an old doorway.

The horns of the cross-trees were sawed off on the other side,

so that this old top-mast looked not a little like a gallows.

69 :
【千石訳】
古ぼけた玄関の脇に、地面から中檣(トップマスト)が立ち上がっていて、
見上げるとその横桁から巨大な煮込み鍋が二つぶら下がっている。
マストは払い下げの古物(こぶつ)の本物だが、鍋は黒くペンキを塗った木製で、
驢馬の耳といわれる把手のところでマストの横桁に吊り下げられて、
ゆっくりと揺れている。横桁は、マストの手前側で左右に突き出ているのを残して、
向こう側のそれは左右とも切り落とされている。そのせいで、
この古ぼけたマストは絞首台そっくりといってよかった。

【八木訳】

70 :
【八木訳】
古ぼけた玄関さきに、廃船の中段(トップ)マストが立ち、
そのマストと十字状に交わる二本の横桁からは黒ペンキぬりの大きな木製の鍋がふたつ、
そのロバの耳のような取っ手のところでぶらさがっていた。
横桁の片側半分はふたつとも切りおとされていたので、
この古ぼけたマストはすくなからず絞首台に似ていた。

71 :
ここの翻訳は【八木訳】が正しいと思うのね。
絞首台の形状は ↓ みたいなものだと思うの。

http://piapro.jp/t/2DOH

72 :
確かにクジラが描いた世界なら一番盛り上がらないところがエイハブあたりかな。

73 :
>>67

“which, being itself nicely headed”は

“manrope knot”のことを意味しているのかも。

74 :
千石訳、八木訳で意訳の箇所が異なる。
翻訳者の日本語の選択に個性を感じる。

「遊星」(八木訳) ⇒ 「天体」(千石訳)
「毒茸」(千石訳) ⇒ 「サルノコシカケ」(八木訳)
※前者のほうが原文に近い訳。

捕鯨船の単位。
「艘」(千石訳) ⇒ 「隻」(八木訳)
これは八木訳のほうがいいよね。

75 :
「新潮文庫」「角川文庫」も買おうかなと思案中。

76 :
だんだん面白くなってきた。
読了は7月末かな。
がんばります。

77 :
>>76
気が長いな

78 :
翻訳ふたつに、原書も参照しているからね。
飽きてくるのね。
ベッドで読んでいると、よく寝てしまう。

79 :
原書が読めるのに翻訳を読む意味がわからんね。しかも二冊?(笑

80 :
>>71
>絞首台の形状

それがラストにつながるいわば伏線の役割を果たしているのか
そう考えて読むと面白いね

81 :
プレミア見れない
ブンデス見れない
CLEL見れない
代表も見れねえちきしょう
結果知らされて見れねえちきしょうクソったれ同和のクソ野郎地獄へ落ちろ
音楽聞けねえちきしょう
テレビ見れねえちきしょう
オシムは考えて走るサッカー
アンデションズはよく(十分に)考えて(タイミング計って)車のドア閉めて車(バイク)で通る嫌がらせ
同和のクズ共Rクソ共がざまあみろ気違い共
ほれ気違い共もっともっとドア閉めろ通れ
それしか能のない能無し共がざまあみろ地獄に落ちろ
悔しいか、ざまあみろくたばれクソ同和
お前らの恐ろしさをもっと見せてみろ。そんなんじゃなんともねえぞ
袋とじ見たぞ
悔しいか、ざまあみろくたばれクソ同和
生きる権利もねえクズ共が藁地獄へ落ちろ
嫌がらせがエスカレートするのが楽しみでしょうがない
今それだけが楽しみだ
俺の生き甲斐藁
それだけ怒ってるってことだもんな藁
ラブホ行ったのがそんなに悔しいかざまあみろチンカス共が藁
思う存分楽しんでくるぞあばよ
椎名茉莉、知っちゃったよ。ラブホに来なければ知らなかったはずだけどな。サンキューお前ら藁
超美形。嬉しくてたまらん。お前らどうしてくれる?藁ほれ赤字分を取り返すために必死になれ
ピザ食ったぞ。羨ましいだろう?藁ざまあみろ
音楽聞いたぞざまあみろ
非人が美人
お前ら音楽聞かせてくれてサンキュー。それもお前らがドア閉めて通ってくれたおかげだ
テレビも見たぞざまあみろ
同和の悪口書けば書くほどドア閉めるってことは嫌がらせしてるのは同和だって証だ

82 :
八木訳、ところどころ解り難い。

83 :
第29章第3段落の最後

“Am I a cannon-ball, Stubb,”said Ahab,

“that thou wouldst wad me that fashion?

84 :
【千石訳】

「すると何か、スタッブよ、お主はおれに大砲の砲丸にでもなれというのか?」

エイハブは声を荒げた。「あんな丸い詰め物になれというのか?

85 :
【八木訳】

「わしは大砲の弾丸か、スタッブよ」エイハブは言った。

「そいつをわしの筒につめろと言うのか?

86 :
原文を直訳するとどうなるんですかね?

【八木訳】は意味不明なんです。

御教示願います。

87 :
半分基地外の荒くれ船乗りに何論理性期待してんの?

88 :
まず、wadという単語です。
これは一般的には「詰め物」という意味、動詞としては「綿を詰める」みたいな意味です。
ここではエイハブの義足になんか布切れでくるんだりして音を小さくしてくれ、という文脈です。
ただし、そもそもなぜcannon ballという言葉が使われているのでしょうか?
この文脈では、wadは綿ではありません。銃器の押さえです。
この時代の捕鯨船には大砲の砲丸を、guns(大砲)の間に積み上げられており、砲架(gun-carriages)の側面にsolid masses of wadsで止められています。

深夜に歩き回るエイハブの尖った義足のたてる不気味な音、これを和らげるために布切れのwad。
「wad me that fashion?」あんなふうにwadするのか?これは直訳しても意味がないんです。that fashionは彼らの視野にあるものですから。
そこにあるのはcannonballが積み重ねられ、wadによって固定されているさまです。
で、大砲の爆音/義足の騒音の対比があります。八木訳はこの「that」に忠実なわけです。
cannon-balls piled between the guns; shot-plugs suspended within easy reach from the beams; and , big as Dutch cheeses, braced to the cheeks of the gun-carriages.
これはWhite-jacketで使われているメルヴィルの描写です。cannon-ballsとwadの関係がわかるでしょう。
メルヴィルは小説間で似た言い回しの言葉を使いますが、特に捕鯨船の語彙などは通常や現代とは違う用法をたくさんしています。
だから、あるメルヴィル研究者はその著者の全作品を読んだものでなければ翻訳するべきではない、という信念を持っていました。

ここでは詰め物(アイハブの義足)と、砲弾の押さえという二重の含意があり、砲筒は義足になぞらえられています。
要するに言葉遊びすら含んでいるわけで、しかもメルヴィル特有の「あんなふうに」という訳しにくいが挟まっているわけです。
訳語が異なるのはある意味当たり前なところです。

89 :
訂正
cannon-balls piled between the guns; shot-plugs suspended within easy reach from the beams; and solid masses of wads, big as Dutch cheeses, braced to the cheeks of the gun-carriages.
肝心のwadsが抜けていた

90 :
詳しく教えて戴いてありがとうございます。
感謝申し上げます。
今後とも宜しくお願いいたします。

91 :
>>90
まだもう一つの含意として・・・
夜中に甲板に出て歩き回るのではなく、営倉に引っ込んでろ、という解釈もできます。
ここではcannon-ballは大砲の筒に押し込められるものとなります。
that thou wouldst wad me that fashion? あんな風に筒に押し込むようにか?
これも魅力的なシンボリックな解釈なんです。
ただし、前記の「白いジャケット」の描写からは、wad-cannon-ballsという連関がメルヴィルの語彙の中にあることから、前記の解釈に重きを置きました。
しかし、何よりも重要なのは「白いジャケット」の引用に見られるような、比喩こそあれ(オランダチーズのように大きな)描写に努める表現から大きく変貌した「白鯨」の言葉遣いです。
“Am I a cannon-ball, Stubb, that thou wouldst wad me that fashion?
これと
“Am I a cannon-ball, Stubb,”said Ahab, “that thou wouldst wad me that fashion?
は全然違います。前者だったら訳は簡単なのですが、それではこの反乱小説における最初の反抗であるスタッブを魔術的な力で屈服させてしまうエイハブの言葉の異常な熱が出ません。
通常の会話でこんなシェイクスピアじみた言葉遊びするわけがありません。
発音してみてください。強弱強弱強弱強弱→強弱強弱強弱強弱 aaaaa ththwwmthf。
こういう文飾はこの「白鯨」と次の「ピエール」であふれんばかりに徹底されます。
だからこそ、「白いジャケット」までで築き上げた冒険小説家としての名声を一気に失ってしまうわけです。
白鯨における「会話表現」はリアリズムのそれではありません。預言者エリヤやエイハブの言葉は、常に語り手「自称イシュメール」のフィルターを通しています。
「ピエール」ではその語り手がほぼ消えうせて、まるで作者が主人公を神のごとき存在としている「かのように」描写されてしまうのです。
ちなみに、ピエールの主人公も自らを「幼児イシュメール」と呼びます。海洋小説時代の「レッドバーン」には
that at last I found myself a sort of Ishmael in the ship, without a single friend or companion;
という文章があり、これはメルヴィル自身も自らを「イシュメール」と感じていた、ということなんかが言われます。
“My name is Ishmael.”ではなく、“Call me Ishmael.”で始まることの意味もそれなりに面白いものです。

92 :
>>91
文学って深いですね。
音読してみました。
成程と思いました。
ありがとうございます。

まだ先は長いですが頑張ります。

93 :
第33章 後から2段落目の最後の方

But when, as in the case of Nicholas the Czar,

the ringed crown of geographical empire encircles an imperial brain;

then, the plebeian herds crouch abased before the tremendous centralization.

94 :
【八木訳】

しかしながら例外があって、ロシア皇帝ニコライ一世のばあいのように、

帝王にふさわしい頭脳を帝国の地理的版図に見合う王冠がとりかこむと、

民衆はその強大なる中央集権の化身たる皇帝のまえにひれ伏すのである。

95 :
【千石訳】

ロシア皇帝ニコライ一世の場合など、

帝国の領土拡張という王冠が皇帝の頭を締めつけると、

その締めつけの勢いで帝国の領民萎縮という現象が同時的に出現するのである。

96 :
第34章第6段落の最後の方

I am an officer;

but, how I wish I could fist a bit of old-fashioned beef in the forecastle,

as I used to when I was before the mast.

97 :
【八木訳】

おれはいまでこそ航海士さまだ。

が、おれがまだ平水夫だったときみたいに、

水夫部屋で仲間といっしょにおふくろの味みたいな牛肉を

手づかみでやっていたころがなつかしい。

98 :
【千石訳】

おれは押しも押されもせぬ航海士だ。

なのに平水夫のたむろする船首楼におれは戻りたい。

平水夫だったあのころそうしたように、手掴みで肉を貪りたい。

賞味期限切れの肉であろうと構わぬ。

99 :
「おふくろの味」?

「賞味期限切れの」?

100 :
old-fashioned というのは「昔ながらの」くらいの意味で
この場合は in the forecastleやas I used toにかかる
つまり、水夫時代の船員部屋くらしが「昔」になる
まあ、水夫部屋時代の手づかみ方式くらいの意味だろう

であるのなら

今やマスト上の航海士様だが
どういうわけか野卑なわしづかみで(牛)肉を食らっていた
水夫部屋時代が恋しいときている

とでも訳せばいいと思う
どうして「おふくろの味」と意訳するのか?


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