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1 :2015/03/01 〜 最終レス :2019/07/28
何の因果か真っ二つのアクシズに取り残され、
自炊生活を送り始めた、アムロとシャア・・・

ところが無人のはずのアクシズには、何と・・!?

         ,-―- 、
        /ロ≠   ヽ
        .i    ノ|ノ)从)  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       ヾ、 イ' l l |l <   12人のプルズがいました
         ゞl|、 ヮ,.イ!  .\_________
        . リへ.!]、リ

まとめサイト(月光蝶氏編集)
ttp://axis2000.hp.infoseek.co.jp/log/dame/dame.html
前スレ
http://yuzuru.2ch.sc/test/read.cgi/x3/1254031435/

2 :
アクシズの愉快な仲間たち。主食はスパム、おやつはプリン。

シャア・アズナブル…アクシズ一家の転落王。
 この歳にして手に入れた友人と幼女に囲まれた生活に、人生をやり直している気分との発言も飛び出す元総帥。
 でもアクシズ弾劾裁判だけは勘弁な!

アムロ・レイ…アクシズ一家の良心。
 シャアに人生を狂わされている機械オタの元ヒッキー(連邦軍エースパイロット)。
 腐れ縁が続いて一緒にアクシズで漂流生活を送る羽目に。
 技術力を生かして今日もアクシズのどこかで修理作業中。家事万能、漂流一家の大黒柱。

プル達…ニュータイプの少女エルピー・プルをベースにグレミー・トトが兵器として作り出した12人のクローン。肉体年齢は10歳。
 プルA〜Lとぞんざいな命名でモルモット扱いされていた上に、アクシズの冷凍睡眠カプセルに6年間も放置されていた。
 漂流中のシャアとアムロに解放され、騒々しくも平和な毎日を送っている。

3 :
プルA…多分姉妹で一番オリジナルの「プル」に似た性格(甘いものとお風呂が大好き。天真爛漫)
    喫茶店跡でみつけたレシピが宝物。いつかチョコパフェ食べたいな。
プルB…姉妹中では最もプルツーに似ている(責任感が強く、独立独歩を愛する)
    たまには一人になりたくて散歩します。 12姉妹中ではあまり目立たないけど、やる時はやります。
    アムロが遭難しかけた時救出した功労者の1人。
プルC…おとなしくて無口。恥ずかしがりや。お裁縫はじめました。
    ちょっとだけアムロを意識してますが、まだまだコドモです。
プルD…オヤジっぽい。豪快に笑ったり人情話で泣いたり。はっきり物を言う。
    メカの扱いも得意。難しい事を考える前にまず手を動かしてみるタイプか。
    でも裁縫なんかは苦手らしく、他の娘に袋を作ってもらったりしている。
プルE…無口無表情。ア○ナミ系。ママに潜在的甘えッ子。
   「バカなの?」とか天然でマジメに訊いてしまうところはまだちょっと年齢の割に幼いかも。
   「がんばれ」「まけるな」のくじけない魂も持つ、12姉妹の白眉(実は「お父さん」も結構気に入っているらしい)。
プルF…辛口お姉さん系(セイラ風)。ちょっと寒がり。優しさ装いつつトゲがある。昨今名言増大中。
   (実は閻魔帳(ガクガクブルブル)をつけている・・その中身を知った者は(あうあうあうあうあうあ))
プルG…普通の「プル」の性格だが、男言葉で喋る俺女。Eと仲良し。
    星座に夢見る少女らしい面も。シャアの王子様らしい面をちょっとだけ意識。
    星座事件でも、某ミュージック事件でも(笑)、シャアの方が悪いのに
    きっぱり流したり、「ワルカッタヨ(TT)」と、謝ったりする所は好漢。竹を割ったような娘かな。
プルH…やり手の電波娘。NT能力12人中最強。実は策略家か!?
    時々ララァになっていた(笑)が、最近は本人も段々目覚めつつある(恋するIなどの影響か)。
    成長して、だんだん死者たちの業を乗り越えつつあるかも。
プルI…マジメで理路整然と喋る。シャアと日夜壮絶なディベートを繰り広げるプチギレン。
    シャアの得体の知れない面や怖い面をちょっと知りながらもダメ男と急速接近(笑)、
    自分の心が自分で割り切れないのに戸惑う乙女。
プルJ…軍人気質。シャアを「大佐」と呼ぶ。不器用に大佐ラブ、恋のためなら命賭けます。
    IやHと違って、演技や計算で自分や他人を誤魔化す事が全然出来ない分、恋はいつも体当たり。
    でも自分の気持ちに素直な分、恋の悩みも少ないかも。最近Iと結んだ淑女協定でちょっと複雑かな?
プルK…人当たりがよく落ち着いている(ミライ風)。誰に対しても敬語で喋る。
    伝記作者のように、日常生活を静かに送りながら全てを見ているヒトになるのかも。
プルL…怖がりですぐに泣く。末っ子系。マイナス感情に敏感。宝物の「お父さん」をいつも抱いている。
ハロ部隊…度重なる改造を加えられ、今その機能を正確に把握してるのはアムロのみ。

4 :
有志が作ってくれたアクシズ漂流記うぷろだ

ttp://ux.getuploader.com/ccaaxis/

消滅が惜しかったので再生してみました。
2chの規制が完全になる前に、過去への道だけは残しておかねば。 👀

5 :
scではまだ、このスレの過去ログが生きているな

6 :
あなたに合ってそうな 結婚相手
http://uranai-pr.biz/marriage/

7 :
乙です!
もうこのスレともお別れかと思ったから嬉しい

ちなみにうぷろだのアップパスはuprprです
気楽に使ってね〜byろだ主

8 :
ろだ主さん、ありがとうございます。
(ΦωΦ)フフフ…
このスレを滅ぼしはしない。
何故なら、私は月光蝶であるから。

9 :
>>8
こちらこそありがとうございます。
氏のまとめサイトが無かったらこの作品には出合えませんでしたし、
その他色々お世話になっております
敬礼!(AA略

10 :
ほしゅ

11 :
>>1
月光蝶氏の現まとめサイトURL
ttp://axis2000.web.fc2.com/log/dame/dame.html

12 :
>>11
「しまった」
古いのをそのまま貼ってしまった。
訂正ありがとうございます。

13 :
ほっしゅ

14 :
何もかも懐かしい
前スレは途中で落ちてしまったのだろうか

15 :
ふと思い出して必死に探した


僕にはまだ、帰るところがあるんだ。こんなに嬉しい事はない。

16 :
おかえりなさい

>>14
一応SCではまだ生きてるね。どう判断すべきなんだろうこれ
2ちゃん全体がびっくりするくらい過疎ったし、俺ももうSCメインで使ってるし
あっちに移行するのもあり、なのかな?

17 :
            r ⌒⌒⌒'、
  r⌒⌒丶      ( ミ""メ""ミ)
 ( rνyyソ∩     ヽ▼Д▽ノ ∵
  ゞd ゚ -/ j  ☆  ( つ ⊃
  r    /  Σ★  て ノ
  t ゝ   フ      し
   | r (/
   ∪

  三三三



2 COMBO


  r⌒⌒丶
  ( rνyyソ            r⌒⌒⌒'、
  ゞ d ゚ -)┏       ☆ ( ミ""メ""ミ)
   (⌒ ̄ΞЕ  Σ◯)Σ★ ヽ▽Д▼ノ ∵
   ゝ  √┗          ( つ ⊃
   ノ_イ_┐            て ノ
  (/    J           し


5 COMBO

    r⌒Ξ⌒⌒Ξ丶
   (νyΞνyソΞyソ
    (-゚ Ξ ゚ー ゚ Ξ゚-)   ) )       r⌒⌒⌒'、
( (   iてΞ⊂ Ξt∩     ☆     ( ミ""メ""ミ)
   ⊂ _Ξ とΞ_ つ  Σ★ Σ☆  ヽ▼Д▽ノ ∵
       し               ★  ( つ ⊃
                 Σ☆      て ノ
     三三三三               し



            YOU WIN
  r⌒⌒丶
  (rνyyソ )              r⌒⌒⌒'、
  (-_ - bン ≡З          (  ミ""メ""ミ
  rと ⊃ イ               ヽ  ▽Д)
   l    ノ              ⊂      つ
   し  ∪              (⌒) (⌒) /


保守。

18 :
二人のAAなんてすげぇ久しぶりに見たわw

保守乙書いて保守

19 :
       ア〜レ〜!      ヨイデハナイカ ヨイデハナイカ     ┃
                                    ┃
    r'⌒Ξ⌒⌒ Ξ⌒ヽ       r'⌒⌒'ヽ           ┃ r'⌒⌒ヽ
   (ノ从Ξノ从ノ|ノΞノ)从)  ))  (ミ""メ""ミ )         ┃ (rνyy'ソ)
   (∀^∩*^∀^)∩^∀)      (▼∀▼*∩Ξミ  スルスル ┃ (゚ー゚
 ((  y  Ξ y  Ξ  y  クルクル (⊃ΞΞヽ         ┃⊂
    ミ≡Ξ≡≡Ξ≡≡ΞΞΞΞミノノ ⊂ )
    ∪∪ ∪∪ ∪∪          し






       ア〜ルェ〜?    ヨイデハナイカ ヨイデハナイカ

    r'⌒Ξ⌒⌒Ξ⌒ヽ        r'⌒⌒ヽ
   メ"ミΞ""メ""Ξミ""メ  ))    (rνyy'ソ)
   (д▼ ▼д▼)▼д)       (゚ー゚ r∩廴 ギュッギュッ
 ((  ミ≡Ξ≡≡Ξ≡≡  グルグル (⊃ //ヽ
    ミ≡Ξ≡≡Ξ≡≡===========ノノ⊂ )
    ∪∪ ∪∪ ∪∪           し

断固保守。

20 :
まだ終わらんよ保守

21 :
保守

22 :
どうよ

23 :
ええい

24 :
保守

25 :
ままよ!

26 :
保守である

27 :
このスレを知らなかったらプル達は不幸せのままだった…まさに救いのスレである
職人さん達、そして月光蝶氏に敬礼

28 :
そういえばアクシズには洗濯用の洗剤とかってあるのかな?無いと洗濯するとき不便そうだけど…。

29 :
言われてみれば洗剤だけでなく石鹸とかシャンプーとかどうしてるのかね
流石のアムロママでも作れない…よ、なあ?

30 :
うちのばあちゃんが廃油から石鹸作ってたなーと思って調べてみたら、苛性ソーダなんかの薬品があれば石鹸は作れるみたいだね
ただあんまり肌や髪を洗ったりするものではないみたいだ
たしかに、ばあちゃんの手作り石鹸は俺ら子供たちのスニーカーやらなにやら専用だったわ

31 :
保守保守

32 :
>>28
>>29
俺はあちこちの倉庫に昔の在庫が結構あるんだと思ってた。
食料(主にスパム)なんかはまさにそれだし。

33 :
保守しとこう

34 :
保守

35 :
保守

36 :
http://www.barqui.com/blog/wp-content/uploads/2016/01/pht_0289.jpg
http://www.barqui.com/blog/wp-content/uploads/2016/01/pht_0317.jpg

37 :

sssp://o.8ch.net/dafs.png

38 :
大佐、どいてください、邪魔です

39 :
レジオンのアリシア・ザビが出てきたり
フェネクスνガンカラーを入手できたりするSSを投下しようと思うも…

書けませんでした

40 :
シャアは女に理想を求め杉
NTじゃないが、ナナイで我慢しとけ

41 :
ナナイがババアじゃなければ落ち着けたかも
そこはロリだから

42 :
保守

43 :
転載

http://www.yatate.net/g-ta/g-twla.html

44 :
保守

45 :
ええい、SSの一本もないままに落ちるしかないのか!

46 :
>>37
なんかルパン3世の最初のEDみたいな絵だなw

47 :
ガロード「…んでもってティファと・・・、ん?どうした?ジュドー」
ジュドー「あ、いやなんとなく問題解決した感じだからサンキュー、ガロ兄ィ(アムロ兄さんが心配するまでもなく俺には彼女がいるよ、多分)」
ガロード「あ?ああ?」
・・・・
アムロ「√*(いや、それ違うぞ!!ジュドー!!!)」(ガタ

48 :
どういう話を誤爆ったのか知らないけど、このスレで久しぶりにSS読めたのが嬉しいw

49 :
何年かに一度
ファースト見返したり宇宙世紀の映像作品が出たりすると、懐かしくなってここを探します

もっぱらrom勢でしたが本当に楽しく読ませて頂きました
プル達の未来に幸あれ!

50 :
アクシズごとルイズに召喚されたら、

51 :
ゼロの使い魔って住民に知られてる方?
自分は知らないけれど

52 :
2chに吸収され保守

53 :
保守

54 :
保守

55 :
アズナブルのようにスマートに金がてにはいるほうほう
グーグルで検索⇒『羽山のサユレイザ』

036L7

56 :
036L7

57 :
知らない間に「2分で作れる!アクシズ」が売りに出されていた事を発見し、理性を失って買い集めている月光蝶である!!
(12アクシズとは行かないが、一生の間にアクシズが手に入るなどという事があろうとはwww)
そしてスレも不滅だった!アクシズ一家よ永遠なれ!!

58 :
アクシズ組み立て完了。

…すばらしい。…あの図体で、立派な宇宙船だと思える姿をしている。
行けアクシズ。
15年の間スレを存続させた、われらの記憶と共に。

59 :
月光蝶氏、乙であります!

ガンダム投票では、我らがνガンダムがMS部門のトップ!
シャアとアムロもキャラ総合部門でワンツートップ!
まだだ、まだ終わらんよ!

60 :
ふと、なつかしいスレが残ってるのを見て、久々に書き込み

実は初代スレの953-956の「再放送中その2」をレスしたのが自分だったりします

61 :
老驥伏櫪 志在千里
烈士暮年 壯心不已

果てしなき旅は続く

62 :
スパムというと駄目オトコスレを思い出す…一応まだ続いてたのか

63 :
めしスレと誤爆したorz

64 :
懐かしい何もかもが懐かしすぎる
まだ生きているこのスレ

65 :
月光蝶さんを確認
さげ忘れてました・・・・・・

66 :
生き残るのは…この世の真実だけだ。
真実から出たまことの行いは…決して滅びはしない。

アクシズ一家も…滅びはしない…。

67 :
テスト

68 :
うぷろだにSS(といえるかどうか分かりませんが)集をアップロードしました。タイトルは「夢」です。

69 :
いくつになっても働かない富信は駄目人間

70 :
ダメ人間なのはお前だろ定期
早いとこ捕まえて射殺しないとなwwwwwwwwwwwwwwwwwww

71 :
>67
GJ!!今日ほどあぷろだ作っといてよかったと思った日はない

72 :
うぷろだにSSアップロードしました。
他の人の作品と比べると内容が薄い気がしてならない。
タイトル「終わる旅・始まる旅」

73 :
>>72
久々に良いSSを読めたよ。ありがとう

74 :
プル達の間でアクシズ七不思議の1つとして語られていることがある。
なぜ最も恋愛とは程遠そうなプルJがシャアを好きになったのか?いつかプルFはプルJのことを「堅物」と評したことがあった。最も教育プログラムが進んでいた彼女に好きな人ができるとは誰も予想できなかった。ましてや、姉妹の誰よりも早く。

75 :
その日、アムロとプルJは未探索エリアの捜索に出ていた。思えば珍しい組み合わせである。いつもならプルJはシャアと行動を共にする。その組み合わせに特に意味はない。ただ、くじ引きで決まっただけだ。
その部屋に入った二人の目に飛び込んだのはバラの花だった。机の上にバラが飾られていた。
「この部屋……、マシュマー・セロ?」
プルJは呟く。どうしてその名前が出たのかは自分でも分からなかった。
「マシュマー・セロ?知っているのかい?」
「確か、……ハマーン派の強化人間です。ハマーンを信奉していたとか……」
「そうか。何か使えるものがあるかもしれないな」
アムロはハマーンに関する新聞記事や雑誌記事で埋められたスクラップブックを閉じた。
プルJはアムロが見ていた物とは別のスクラップブックを手にとってページを捲り始める。中身は想像通り、ハマーンに関するもの。
彼女は考えていた。マシュマー・セロはハマーンのために闘い、死んでいった。彼は幸せだったのだろうか?

76 :
アムロは考え事をしているプルJを見て、彼女の「危うさ」を思い出さざるを得なかった。
人は一人では生きていけない。心に「拠り所」が必要である。それはどんなに小さなことでもいい。それがあるから人は生きていける。
プルたちは闘うために造られ、育てられた。しかし、今は違う。アムロとシャアによってその目的は否定された。
そして、プルたちはそれぞれ新しい「拠り所」を見付けていった。彼女たちが造られた意味を自らの手で否定したのだ。
だが、プルJは違った。彼女は中々新しい「拠り所」を見つけられなかった。教育プログラムが進みすぎていた。彼女の心の深いレベルまでそれが侵食していた。
もしかしたら、今もそうなのかもしれない。彼女の心はある意味「空っぽ」なのかもしれない。
彼女は自分を殺していた。

77 :
プルJは考えていた。マシュマーはハマーンのために死んだ。マシュマーの生きる意味はハマーンにあったのかもしれない。
では、自分は?最も尊敬している人の顔が頭に浮かぶ。自分はその人のために生きているのか?自分はその人のためにRるのか?
死ぬのは怖いと思う。姉たちは闘いの中で死んでいった。そして、私たちは誰にも気付かれないままここで死んでいくはずだった。その事を考えると、尚更死が怖い。
ふと、その疑問が口に出た。
「私は誰かのためにRるのかな?」

78 :
プルJの呟きを聞いたアムロは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに普段の、優しい顔へと戻った。
アムロには分かっていた。プルJの言う「誰か」の正体を。未だに彼女の心を目覚める前の教育プログラムが支配しているのかもしれない。
優しくアムロはプルJに語りかける。
「プルJ、誰かのために死ぬというのは、端から見れば美しいかもしれない。でも、現実は決してそうじゃない。僕は何度も戦場でそんな人間を見てきた」
一息ついてアムロは言葉を続けた。
「遺された人間は一生後悔し続ける。自分のせいでその人が死んだのだと、自分で自分を責め続けれる。それが家族や恋人であれば尚更だ。」
「本当にその人を、大切な人を想っているのなら、その人のために死のうなんて考えるんじゃない。その人のために生きることを考えるんだ」
アムロは優しい顔をしていた。いつものように、いやいつも以上に。
「誰かのために生きる?」
「そうだ。生きることが誰かを大切に想うことじゃないかな。僕はそう思う」
プルJはアムロに聞いてみた。
「アムロも後悔しているんですか?」
答えはなかった。だが、プルJはその意味を肯定と判断した。

79 :
その日の夜、アムロは自室で考えていた。
プルJの心の「拠り所」。プルJの呟きを思い出す。「誰か」。それは一人しか考えられない。シャア・アズナブル。それが彼女の心の「拠り所」なのか?
彼女はシャアを部分的にしか知らない。アクシズ落としのこと、ネオ・ジオンのこと。もし、それを知ってしまったら?彼女はどうする?
いずれそれを知るときが来る。そして、選ばなくてはならない。シャアと共にいるか、シャアと別れるか。
その時までに自分が出来ることは1つしかない。シャアを絶対に死なせてはならない。誰一人欠けることなくこの旅を終わらせなければならない。

翌日の朝、プルJはシャアのためにモーニングコーヒーを淹れた。
「大佐、今日のモーニングコーヒーです」
シャアはプルJが淹れたコーヒーを飲んだ。
「旨い。また、腕を上げたな、プルJ」
シャアはいつものように微笑んでいた。

80 :
アムロとプルJで何か書いてみたかった。
違和感が大きければ無視してください。

(Axis Obsever)

81 :
「終わる旅・始まる旅」の続編を書いてるけど、このスレに投下するのとあぷろだにあげる、どっちがいいんだろうか。
続編といっても、前作を読んでいなくても特に問題はない……とは思う。

82 :
>>80 
GJ!未だに駄目男のSS読めるのが何より嬉しい

>>81 
うぷろだは元々2ちゃん時代に連投規制があまりに厳しすぎて中篇から長編の投稿がすごく大変、って理由で作ったものです。
だからここで投稿したのをさらにうぷろだにあげるってのはもちろん、その逆もOK。
続編楽しみにしてます

83 :
>>82
ありがとうございます。
このスレに投下することにしました。
早ければ明日、遅くてもGW中に投下します。
自分のssが新しい人を呼ぶきっかけとなればいいんだけど。

84 :
本作を読まれる前に
・本作は「終わる旅・始まる旅」の続編です。
一応、前作を読まれていなくても問題はありません。
前作の類似作品(木星から地球到達を描いたもの)として、「終わりなき旅路」・「災いをよぶもの」・「静寂を破って」・「地球行if」などがありますが、本作の時代設定上、これらの作品とはパラレルと考えてください。
・本作は著者のオリキャラが登場します。
アムロ・シャア・プルたちを食わないようにしましたが、それでもオリキャラが嫌だという方は無視してください。

85 :
冬の冷たい風を浴びながら、何気なく道を歩いていたシャア・アズナブルはふと背中に違和感を覚えた。誰かが自分を
(尾けている……?)
気がしたのだ。
今更言うまでもないが、シャアは地球にアクシズを落とそうとした大罪人である。そのため、外出は出来る限り避けてきた。
しかし、今日はそうはいかなかった。普段、シャアの私用の買い物を行うプルJは風邪で寝込んでいる。
代わりに他のプルに買い物を頼むことも考えたものの、シャア自身が使う物にはこだわるため、結局自分で行くことにした。
(誰だ……?)
連邦政府の人間となれば、危険である。
シャアは尾行者に警戒しながら、相手の正体を考えることにした。
(尾行に慣れていないな)
相手は自分の意識をシャアに集中させている。意識をシャアに集中させすぎ、周りの空気が見えていない。そのため、動きが大きくなってしまう。要は目立ってしまうのだ。
連邦政府の捜査官ならそうはいかない。彼らは尾行の訓練を受けているからだ。
ひとまず、シャアは相手を撒くことにした。

86 :
「それで、相手を撒けたのか?」
プルCが淹れてくれたコーヒーを飲みながらアムロがシャアにたずねる。
「ああ、それは間違いない。だが、ここに居続けるのは危険だろうな」
「引越しか。相手は連邦政府の人間か?」
「いや、おそらく違うだろう。相手は尾行の素人だ」
「そうか」
「引越しとなると問題はプルJだ。彼女の様子はどうだ?」
「熱は下がったが、まだ安静が必要だ。俺とプルJと何人かはここに残ろう」
「大丈夫なのか?」
「後で合流するさ。それにお前の方が危険だろう?」
「すまない」

その頃、ネオ・ジオンの制服を着た男が上官に報告を行っていた。この男こそシャアを尾けていた張本人である。
「中佐、シャア大佐を発見しました」
「……間違いないな?」
「後姿だけですが、間違いないと思います」
「それで、シャア大佐は今どこに?」
「それが……尾行したのですが、見失ってしまいまして……」
「分かった。クランシェ軍曹、君はシャア大佐の捜索にまわってほしい。作戦のためにはシャア大佐の力が必要だ」
その言葉を最後に上官は部屋を去った。
クランシェと呼ばれたその男は、一人で部屋に残っていたが、誰にも聞こえないほどの小声でつぶやいた。
「シャア大佐、我々にもう一度力を……」
彼は6年前、シャアが率いたネオ・ジオンに参加していた。レウルーラのクルーの一人として、シャアを間近で見たことも何度かある。そして、彼はシャアを信じていた。シャア・アズナブルであれば、スペースノイドの独立と地球連邦政府の腐敗を正すことが出来ると。

87 :
アムロとシャアはプルたちに引越しの事を未だ伝えていない。寝込んでいるプルJと彼女を看病しているプルEを除けば、各人がいつものように時間を過ごしていた。
「ジオン共和国の自治権返還まであと数日になりました。地球連邦政府はネオ・ジオン残党によるテロへの警戒を強化することを発表し……」
今日のテレビのチャンネル争いを制したのはプルIだった。テレビではニュースが流れている。
「ニュースばっかで面白くない!リモコンをオレに渡すか、チャンネルを変えるか、選べ、プルI!」
「そんな決定権がお前にあるのか?」
いつものように言い争っているプルIとプルG。そんな2人を無視してプルDがテレビのチャンネルを変えた。
「今日もやってるね」
プルDが見たのは街で暴れるネオ・ジオン残党のMSとそれを鎮圧しようとする連邦警察のMS部隊の中継。地球でも宇宙でもこのような事件がたびたび起きていた。
「「D!」」
プルIとプルGがプルDに抗議の声を上げた。
しかし、いつしか2人も中継を眺めていた。
「軍用機がベースとはいえ、警察用のMSでネオ・ジオンのMSに勝てるのか?」
プルIがふと覚えた疑問を口にする。しまった、と思うが、時すでに遅し。プルDの眼が光っていた。
「当たり所がよければ、警察用ジェガンの電磁警棒でどんな機体でも行動不能にはできるよ。そもそも警察用MSに装備された電磁警棒というのは……」
プルDの長い長い機械談義を遮るようにアムロとシャアが部屋に入ってきた。
「急ですまないが、我々は引越しすることになった」
「何かあったの、シャア?」
プルAが質問する。
「私を尾けている人間がいたようだ」
「まさか、連邦軍がシャアに気づいたの?」
「まだ分からん。だが、ここに居続けるのは危険だろう。そこで引越しすることにした」
「プルJはどうするの?」
「プルBとプルE、プルJはアムロと一緒に後で我々に合流することになった」
「私が?」
予想外の指名にプルBが困惑したように口に出す。
「もしものときのために、アムロ以外に一人パイロットを残すことにした。今から引越しの準備を始めてくれ」
プルたちは引越しのために部屋に戻っていった。
アムロとシャアの胸中を
(何かが起こるかもしれない……)
という不安が支配していた。

88 :
同時刻、サイド1のコロニー・ロンデニオンにいるブライト・ノアに通信が入った。
「艦長、ジョン・バウアー氏から通信です」
「分かった。つないでくれ」
ラー・カイラムのブリッジにいるブライトはある程度用件を察していた。モニターにジョン・バウアーの姿が映る。
「ブライト大佐、分かっていると思うが、ジオン共和国の自治権返還が近づいている。ネオ・ジオン残党の動きに警戒してくれ」
「分かりました」
「それと、地球に潜伏するネオ・ジオン残党に不穏な動きが確認された。ブライト大佐には地球に向かってほしい。詳細は不明だが、今回のネオ・ジオン残党は生物兵器を保有しているという情報もある。NBC部隊を派遣するが、君たちも注意してほしい」
「生物兵器ですか?」
「そうだ。生物兵器を使えば、兵力が不足していても打撃を与えられると考えたのだろう。現在、調査中だ」
「分かりました、ラー・カイラムはこれより地球へ向かいます」
ラー・カイラム他2隻の戦艦がロンデニオンを発ったのはこの1時間後のことである。

「クランシェ軍曹、君がシャア大佐を確認したのはこのエリアで間違いないな?」
「間違いありません、中佐」
「我々の調査の結果、このエリアの近くに所属不明の小型船が確認された。この船は大気圏突入能力を備えているらしい。どうやら、シャア大佐が生きている可能性は高いな」
中佐と呼ばれた男は言葉を続ける。
「しかし、なぜシャア大佐は我々に接触しないのか?連邦軍に監視されているわけでもあるまい。まあいい、何としてでもシャア大佐の身柄を保護しなくてはならない」
「中佐、私がシャア大佐の身柄を保護します」
「分かった。MSはあるな?出撃してくれ」
一機のガ・ゾウムがエンドラ級を発進した。

89 :
かつて暮らした船に入ったシャアとプル達。だが、その懐かしい空気を楽しむ間もなかった。各人がかつての持ち場に着いて、発進の準備を進めていた。
「どのくらいで発進できる?」
「5分後には」
プルFが答える。
「サザビーとリック・ディアスの状態は?」
「いつでも出撃できるよ」
プルDが答える。
「では、5分後に発進する。いいな」
今もシャアの心を不安が支配していた。
そして、その不安は的中した。
「本艦に接近するMS一機確認!機種AMX-008 ガ・ゾウムです」
周辺を警戒していたプルHが声を挙げる。
「ガ・ゾウム?私を尾けていたのはネオ・ジオンだったのか……?」
そう考えれば尾行が素人じみていたことが
(腑に落ちる……)
のだ。
そして、この時期にネオ・ジオンがシャアに接触する意味。考えられるのは一つしかない。
数日後には、ジオン共和国の自治権が返還される。
だからこそ、ネオ・ジオンは連邦政府への最後の抵抗を試みるはずだ。そのために、再びシャアを祭り上げようとしている。
「プルGはリック・ディアスのコックピットで待機、私はサザビーで出る」
それを言った直後、船が大きく揺れた。
「取り付かれました!」
ガ・ゾウムが船に接触した。接触回線が開きガ・ゾウムのパイロットの声がブリッジに響いた。
「私は、ネオ・ジオン所属クランシェ軍曹であります。シャア・アズナブル大佐、救出に参りました」
「シャア・アズナブル?人違いではないかね」
「もし人違いであれば、この船を撃墜しなくてはなりません」
「分かった、認めよう……、私を尾けていたのは君か?」
「申し訳ありません。大佐が地球にいらっしゃるとは思わなかったもので……」
「それで、クランシェ軍曹、君の要求は?」
「我々の作戦に協力していただきたいのです」
「作戦とは?」
「それは後にお話します」
「もし私が協力を拒否すれば、どうするつもりだ?」
「その時は……、この船を撃墜します」
「分かった。協力しよう。ただし、一つ条件がある。この船には子供が乗っている。彼女たちは見逃がしてやって欲しい」
「シャア!」
プルIとプルHが同時にシャアに抗議するが、シャアの返事はなかった。
「分かりました、シャア大佐」
「それはできません、シャア大佐」
何者かがシャアとクランシェの会話に割り込んだ。クランシェとシャアの会話に気がとられているうちにヴォルフガングが指揮するエンドラ級が接近していたのだ。
「その声、たしかヴォルフガング中佐か……?なぜ君が地球にいる?」
「腐敗した連邦政府と闘うためです。今更何を聞くのです、大佐?」
ふと、シャアはヴォルフガングから不気味なものを感じた。その正体は分からない。
ただ、それがかつての自分と「同じ」ものかもしれないと感じた。
「作戦とは何だ?なぜ彼女たちを解放できない?君は何を考えている?」
「大佐、貴方こそ、何を考えているのです?なぜ連邦政府と闘わないのです?」
「何……?」
「我々は貴方の身柄をいただきます、何としてでも」
「……分かった」
シャアは抵抗が無駄だと察した。
ネオ・ジオンとともに再び連邦政府と闘う意味など彼には見出せなかった。
でも、それを拒否すれば、確実に撃墜される。
まだ、策はある。シャアは自分にそう言い聞かせた。

90 :
「船の反応が消えた……?」
「ああ、もしや連邦政府がシャアたちを……」
プルBの報告を聞いたアムロは思わず頭を抱えた。ここに居るのはプルBとプルE、そして風邪を引いて寝込んでいるプルJのみ。これだけでなにが出来る?
「申し訳ありません、私のせいで……。大佐たちが……」
プルJが申し訳なさそうにアムロに話す。
「貴女のせいじゃない」
プルEがそんなプルJを励ます。
「ああ、そうだ、J。自分を追い詰めてはいけない。それよりもこれから出来ることを考えるべきだ」
とはいっても、アムロは何も策が浮かばなかった。そもそも情報がなさすぎる。誰がシャアを尾けていたのか?誰がシャアたちの乗る船を襲撃したのか?そしてシャアは、プルたちは無事なのか?

シャアはエンドラ級の艦長室にいた。目の前にはヴォルフガングがいる。紅茶を差し出されたが、飲む気にはなれなかった。
「さて、君の作戦を聞こうか?ヴォルフガング中佐」
「その前に、貴方に聞きたいことがあります」
「何かね?」
「大佐は今まで何をしていたのです?」
一瞬シャアは返答に迷った。シャアは嘘をつくことにした。
「……連邦政府の出方を探っていた。再び決起するための準備と思って欲しい」
「その言葉を信じましょう」
「で、作戦とは?」
「我々はかつてアクシズで開発された生物兵器を保有しています。感染者を確実に死に追いやる新型ウイルスです。これをダカールで散布します」
「効果はどのくらいだ?」
「一日もあればダカールは壊滅するでしょう。これがあれば、連邦政府に大打撃を与えられます。大佐が望んでいた地球人類の粛清も実現することでしょう」
「本気かね?」
「ええ、大佐。貴方の力が必要です」
「……分かった、協力しよう」
シャアは渋い顔をしながら言った。
ヴォルフガングはかつてシャアの部下であった。シャア率いるネオ・ジオンにムサカ級の艦長として参加していた。
かつてナナイ・ミゲルがヴォルフガングについて報告したことがあった。指揮官としては優秀だが、作戦遂行のためには手段を選ばないところがある、と。
もし、シャアが協力を拒否すれば、プルたちを人質にしかねない。その可能性がある以上、シャアは協力を約束せざるを得なかった。

91 :
プルたちはエンドラ級のレクリエーションルームに軟禁されていた。
「これから私たちはどうなるの?」
今にも泣き出しそうなプルLをプルC、プルF、プルKが励ましている。
「きっと、アムロが助けにきてくれる」
その言葉は幸い監視の兵士には聞こえなかった。
プルHとプルIは黙って考え事をしている。
プルAとプルD、プルGは監視の兵士と何か話している。何か情報を聞き出そうとしているのだろうか。
その数分後、クランシェが部屋に入ってきた。クランシェは気になっていたことを口に出した。
「君たちは、シャア大佐とはどういう関係なの?」
「アタシたちは昔、シャアに命を助けられたの」
あえて、アムロの名前を伏せてプルAが答える。
「それで、シャア大佐と暮らしてきたのかい?」
「そうだよ。ねえ、シャアはどうなるの?」
「シャア大佐は我々の作戦に協力してくれるそうだ」
「作戦?」
「残念だけど、詳しいことはいえない」
プルAが一瞬残念そうな顔をした。あわよくば作戦の詳細を聞き出そうとしたのだろう。
「シャアがお前たちに協力するといったのか?」
どんな状況でも冷静なプルIが珍しく動揺している。プルたちの中でプルJに次いで、シャアを信じていた。その動揺は当然だろう。
「ああ、そうだ。大佐は今もスペースノイドの希望の星だよ」
「……そうか」
悲しそうな顔をしてプルIは再び黙り込んだ。
プルHがクランシェに話しかける。
「でも、これだけの戦力なら連邦政府には勝てないでしょう?すぐに鎮圧されるわ」
「そんなことはない。作戦が成功すれば、連邦政府に大打撃を与えられる」
「……生物兵器ね」
プルHはクランシェの心を読んだ。クランシェの表情が変わった。
「生物兵器?なんでそんなものを?地球は、そこに暮らす人たちはどうなる?」
怒りを含んだプルGの声。それにあくまで冷静にクランシェは答えた。
「地球にしがみつく人間は、そうでもしないと変わらない」
「そんなことはない!」
「なぜ?連邦政府は一年戦争でも、グリプス戦役でも、ネオ・ジオン戦争でも変わらなかった」
「でも、……きっと人は変われる。シャアがそう言ってくれた!」
「大佐が?」
クランシェは沈黙した。

92 :
シャアたちがヴォルフガングに拘束されて2日経った。
「クランシェ軍曹、君に話がある」
シャアが食事を運びに来たクランシェに話しかける。
「なんでしょうか、大佐?」
「君はなぜ連邦政府と闘おうとする?」
「それは……、今も連邦政府は我々スペースノイドの弾圧を続けています。だから、我々はスペースノイドのために闘っています。今回の作戦が成功すれば確実に連邦政府は壊滅します。そうなればスペースノイドは必ず解放されます」
「そうか……それで君はその闘いに意味があると思うか?」
「それは……」
「君はそれで、人が変われると思うか?」
クランシェは言葉に詰まった。何もいえなかった。
何のために闘っているのか?誰のために闘っているのか?それで何が変わるのか?
プルGに言われた言葉を思い出す。シャアはもう連邦政府と闘うつもりはないのか?
彼は迷っている、そう考えたシャアは言葉を続ける。
「君に頼みがある」
クランシェはシャアの頼みを受け入れた。

シャアたちが乗っていた船はエンドラ級に搭載できない。そのため、エンドラ級の側に放置されていた。サザビーと赤いリック・ディアスも中にある。
クランシェはプルたちの部屋に入る。
「シャア大佐の命令、……いやお願いで君たちを逃がすことになった」
「しかし、どうやって?」
プルIがクランシェに問いかける。
「それは……、分からない」
「大丈夫なの?」
不安げにプルCが聞くも、クランシェの答えはなかった。
「強行突破でいいんじゃないか?」
プルDとプルGが口を挟む。
「相手は軍人よ?私たちじゃ勝てないわ」
プルFが会話に入る。
「……シャアの名前を出せば、ある程度は大丈夫だろう。問題はどこまでそれが通用するかだ」
プルIが言った。
結局、プルIの案とプルD・プルGの案の折衷案が採用された。シャアの命令という体でエンドラを脱出、怪しまれれば強行突破。
クランシェはシャアの命令という体でプルたちを部屋から出すことには成功した。
「ひとまずは成功だな」
クランシェは話す。
「油断するな」
プルIがクランシェと他の姉妹に釘を刺す。
初めの数人は何とか乗り切れた。シャアの名前の威力は絶大だった。
だが、事はそう上手く進まない。
エンドラ級からの脱出直前で、兵士に不審がられた。兵士が銃を取り出そうとするのが見えた。
クランシェが兵士の股間を蹴り上げる。兵士がその痛みに耐えられず、しゃがみこんだ。
念のためにクランシェは兵士から銃を奪ってから、エンドラ級の外に出る。
「シャアは大丈夫なの?」
不安そうにプルLがクランシェに話しかける。
「それは……」
言葉に詰まったクランシェに代わり、プルHが
「大丈夫よ、だってあのシャアよ?」
といった。
クランシェにはその言葉が真に意味するところは分からない。
彼はシャアの変化が分からなかった。
兵士の追跡をかわしながら、クランシェとプルたちはなんとか船にたどり着くことが出来た。

93 :
船のエンジンがかかる。ブリッジの艦長席にプルIが座り、他の姉妹に指示を出す。
「……シャアが帰ってくるのを待とう」
プルIが躊躇いつつ口に出す。
「しかし、シャア大佐は、君たちを逃がすように……」
クランシェは思わずプルIの指示に口を挟むが、プルIの言葉に遮られた。
「シャアは私たちの家族だ。家族を見捨てることなどできない」
プルたちの覚悟はすでに決まっていた。

「アムロ、大佐のハロから通信です」
「シャアたちは無事なのか?」
「……位置情報だけです」
「罠かもしれない」
プルBは言った。
「でも、シャアたちを助ける方法はこれしかない。プルJ、MSに位置情報を送ってくれ」
「分かりました」
プルJは自分の情報端末を操作して、νガンダムとプルBのリック・ディアスにデータを送った。
「よし、出撃する。プルBとプルE、プルJは少し狭いと思うが、リック・ディアスのコックピットに乗ってくれ。リック・ディアスは目標エリア到達後、すぐにプルEとプルJをおろして、船の護衛に回ってくれ。プルEとプルJは負傷者がいた場合は救護に回ってくれ」
アムロと3人のプルは地下の格納庫に向かっていった。

エンドラ級からMSが出撃した。船を、クランシェとプルたちを狙っているのだ。
「MSの出撃を確認。ガザD3機、ガ・ゾウム2機。プルG一人で大丈夫なの?」
プルKがプルIに報告する。リック・ディアスの性能は悪くない。プルGの操縦能力も合わせれば、ガ・ゾウムぐらいなら相手に出来るだろう。
問題は数だ。直情的なプルG一人でどこまで闘えるのか?
プルIは覚悟を決めた。
「私がサザビーで出撃する」
「そうなれば、誰が指揮をとるの?」
プルKが思わず質問する。
「シャアが戻るまで、ここから動かない、作戦はそれだけだ。私はサザビーでプルGを援護する。指揮はプルFかプルKが執ってくれ」
「ちょっと!」
プルFの抗議を聞き流し、プルIはMSデッキへと向かっていった。
どうしてMSで出撃しようと思ったのか自分でも分からない。指揮官でありながらもMSパイロットとして前線に出た人間は多い。シャア・アズナブル、パプティマス・シロッコ、ハマーン・カーンほか。
ただ、プルI自身はそのような指揮官をそれほど高く評価していなかった。指揮官は部隊の指揮に専念すべき、とプルIは考えていた。
誰に似たのだろうか?
サザビーのコックピットに乗り込み、システムを起動させる。モニターにMSデッキの景色が映り込む。
「サザビー、出撃する」

94 :
追撃部隊と闘うプルG。
「……厳しいな」
思わずつぶやく。船を護衛しつつ、追撃部隊と戦闘する。リック・ディアス一機では限界があった。
プルDから聞いた弱点を狙い、ガザDを一機沈黙させた。
ビームサーベルを構えたガ・ゾウムがリック・ディアスに肉薄する。プルGは咄嗟に回避するも、肩を掠めた。
ガ・ゾウムは、再びリック・ディアスに接近しようとする。しかし、ガ・ゾウムの動きが止まった。頭上からメガ粒子砲がガ・ゾウムの目前へ発射されたのだ。
思わず頭上を見上げたプルGの目に見慣れた赤いMSの姿が入った。
「サザビー?Iか?」
「G、動きが直線的過ぎる。動きが相手に読まれている」
プルIは近くに突き刺さっていたMSサイズの棒を手にとって、ガ・ゾウムに向け構えた。
「これは……電磁警棒?」
プルDの言葉を思い出す。当たり所がよければ一発でどんな機体でも沈黙できる、そういっていた。
ガ・ゾウムの攻撃をかわしつつ、プルDに通信を送る。
「電磁警棒でどこを狙えば、MSを沈黙させられる?」
「えーと、コックピットの下あたり、腰の方!そこにコックピットと各部位をつなぐ機構がある!」
「分かった」

ガ・ゾウムがサザビーに迫る。プルGがバズーカを放ち、ガ・ゾウムを牽制する。プルIはスラスターを噴かし、ガ・ゾウムに急接近して、電磁警棒を突き刺した。ガ・ゾウムの動きが止まった。

アムロとプルB、プルE、プルJがその場所にたどり着いたのはその頃である。
「サザビーにリック・ディアス……?この動き、シャアじゃないな」
νガンダムのコックピットの中でアムロがつぶやく。
サザビーとプルGの赤いリック・ディアスがネオ・ジオンのMSと闘っている。
「プルBは、プルEとプルJを降ろしたら、サザビーとリック・ディアスの援護!」
「シャアは何をしている……?」
νガンダムと白いリック・ディアスが地面に降り立った。

95 :
「ガンダム?連邦軍か?」
ブリッジで戦闘を眺めていたクランシェがつぶやいた。
「アムロ!」
プルHとプルFが思わず叫ぶ。
「アムロ?あのアムロ・レイ?」
クランシェには分からなかった。アムロ・レイがここに居る理由が。
分からないことだらけだ。アクシズ・ショックで行方不明になったアムロ・レイとシャア・アズナブルが生きており、直前の戦闘で大破が確認されたサザビーが目の前で、かつての味方であるネオ・ジオンと闘っている。そしてガンダムがそのサザビーを援護している。
プルたちは希望を取り戻したかのように笑っていた。

その事態に困惑しているのはクランシェだけではなかった。
「何が起きている……?」
ヴォルフガングは思わずつぶやいた。
クランシェがシャアの命令でシャアがつれていた少女たちを逃がしたことは分かる。
乱入してきたガンダムの正体は?連邦軍に気づかれたのか?ならば、MS2機だけで介入することはないはずだ。
ましてや、ガンダムが、サザビーと赤いリック・ディアスを援護している。
「ガ・ゾウム、出撃!誰が乗っている?」
エンドラ級のオペレーターの声を聞き、ヴォルフガングは思わず聞き返した。
「何があった?」
「何者かがガ・ゾウムで出撃しました」
「誰だ?」
「分かりません!」
ガ・ゾウムがエンドラ級のブリッジに接近した。ブリッジが揺れる。
「ヴォルフガング中佐、部隊を撤退させてほしい」
シャアの声がブリッジに響く。
「シャア大佐?なぜです?大佐は我々に協力してくださるのでは?」
「残念ながら、それはできない。家族を悲しませるわけにはいかないのでな」
「……大佐はかつて復讐のために家族を捨てたと聞きましたが?」
「人は変わるものさ」
「……分かりました。残念ながら作戦は失敗のようですな」
「やはり君はよい指揮官だ」
シャアが乗るガ・ゾウムはエンドラ級を離れた。

96 :
追撃部隊が撤退を始めた。
「何だ?」
アムロはつぶやく。
νガンダムに急速接近するガ・ゾウムの姿がアムロの目に入った。
「この感じ……、シャアか!」
「アムロ、遅くなったな」
「何があった、シャア」
「後で話そう」
「シャア、無事か?」
プルIが二人の会話に割り込んだ。
「プルI、サザビーに乗っているのか?君には船の指揮を任せたはずだ」
「プルGだけでは手不足だった。それに……」
「それに、何だ?」
「シャアならそうしただろう?」
シャアはプルIへの追及を止めた。

「さて、事情を説明してもらおうか、シャア」
「その前にここから離れるべきだ」
「何?」
「後一時間もすればロンド・ベルがこのエリアに到着するだろう」
「何をしたんだ?」
「ネオ・ジオン残党のテロを通報した、それだけだ」
簡単にシャアから事情を聞いたアムロは、クランシェの方に目を向けた。
クランシェは訳の分からないまま、呆然とブリッジの景色を眺めていた。

アムロとシャアが合流した少し前のことである。
ラー・カイラムで地球に降り立ったブライトはその情報を副官から聞いた。
「ネオ・ジオンがダカールでバイオテロを計画している?本当なのか?」
思わず副官に聞き返す。確かにジョン・バウアーの情報、生物兵器を保有していることと一致する。
「イタズラにしては情報が詳細すぎます。内部Kではないでしょうか?」
「ネオ・ジオンも一枚岩ではないということか……」
ブライトはあの日の風景を思い出した。地球に落下しようとするアクシズをロンド・ベルが、連邦軍が、そしてネオ・ジオンが押し返そうとしていた。
「……この情報を信じよう」

97 :
ロンド・ベル隊がヴォルフガングのエンドラ級を鎮圧した。抵抗はなかった。
「この新型ウイルスの感染力はかなり高いですね。散布された翌日には数百万の人間が感染しているでしょう。感染すれば1週間程で死亡します」
ジョン・バウアーの命で派遣されたNBC部隊の隊長はブライトに話す。
「そんなものが……」
ブライトはぞっとした。もし、ヴォルフガングの作戦が実行されていれば?ダカールどころかその周辺都市さえも数日で壊滅する。
ブライトは行方不明となった内部K者に感謝せざるを得なかった。
そして、拘束されたヴォルフガングの証言が気にかかっていた。
「シャア・アズナブルが生きている」

アムロとシャアが、プルたちがかつての家に戻った。
「クランシェという男はどうする?」
「彼はプルたちの救出に協力してくれた。見逃そう」
「大丈夫なのか?」
「それ以外に何か方法があるのか?」
「それもそうだな」

98 :
「なぜです?なぜ、ヴォルフガングの証言が黙殺されたのです?」
ブライトはジョン・バウアーに不満を漏らした。
ヴォルフガングの証言、シャア・アズナブルの生存を示すそれは連邦政府によって黙殺された。
「ブライト大佐、君の気持ちは分かる。しかし、これは連邦政府の上の上で決定されたことだ。私にもどうにもならない」
上の上、ジョン・バウアーですら手出しできない領域。ジョン・バウアーは言葉を続ける。
「ここから先は聞かなかったことにしてほしい。4年前に木星船団はアクシズと接触した。そして、その際にネオ・ジオンが小型船を強奪。そして、その船は2年後、月へ向かう途中に連邦軍に撃墜された。先日こう報告された」
「先日?」
「政府はそれを秘密裏に処理し、徹底的に隠蔽した。私さえも知らないうちにだ」
「なぜです?」
「政府はシャアの神格化、シャアが第2のジオンとなることを恐れている。各コロニーで連邦政府への不満が高まっている現状では、ロンド・ベルを動かすのは危険だと考えたのだろう」
「我々の行動が却って反政府運動を刺激すると?」
「上層部はそう考えているようだ」
「しかし、それではヴォルフガングの証言が……」
「シャア・アズナブルは2年前に撃墜された。それが上の見解らしい。それにだ、なぜシャアはヴォルフガングを裏切ったのか?彼の証言におかしい点がいくつもある。上層部はそもそも彼の言葉を信じていない。減刑目的の偽証と考えているのだろう」
ジョン・バウアーは沈黙した。
ブライトも何も言わなかった。

99 :
翌日、宇宙世紀0099年12月末。
クランシェは一人で草原に座り込んでいた。
なにもかもなくした気がする。これからどうすればいい?このまま野垂れ死ぬのか?
「ねえ」
聞き覚えのある声がした。ふと、顔を上げると、プルLがいた。手にはマクダニエル・ハンバーガーの袋が握られていた。
「お腹すいていない?」
クランシェはうなずいた。
「どうして僕を?君たちを危険な目に合わせようとしたのに?」
「実はね、昔私たちはアムロとシャアに助けられたの。本当はね、アクシズでみんな死んでいくはずだったの。
でもね、アムロとシャアがそんな私たちを助けてくれた。そして、生きる意味を、生きる喜びを教えてくれたの」
プルLは言葉を続ける。
「昨日ね、クランシェさんが変だと思ったの。なんていうのかな、昔の私と一緒な気がしたの。
私はね、何も出来ないと思っていた、自分さえいなければ、みんなが迷惑しないのになって。でも、それは違ったの。
アムロとシャアが、みんなが教えてくれたの。だから、私は今ここにいるの」
クランシェは何も言わなかった。
「クランシェさんは私たちを助けてくれた。あの時、シャアのお願いを聞いてくれたんでしょ?
だから、今度は私がクランシェさんの力になれれば、って思ったの」
「……ありがとう」
プルLは笑っていた。
今なら分かる。なぜシャアが連邦政府と再び闘おうとしなかったのか。なぜ作戦に協力しなかったのか。
なぜシャアが変わったのか。何がシャアを変えたのか。
クランシェはプルLと別れ、道を歩き始めた。やり直そう、そう思った。
シャアの言葉が頭に浮かぶ。
「それで人は変われるのか?」
もう自分の中で答えは出ていた。

100 :
「プルL、家に帰ろうか」
先ほどの会話を見ていたアムロがプルLに声をかけた。
「うん!」
元気よくプルLが返事する。
「どうして、クランシェを助けたの?」
「シャアが言ってたの、人は変われるって」
「シャアが?」
思わずアムロは聞き返す。
あの時、シャアは人が変われないと考えていたはずだ。だから、アクシズを落とそうとした
でも、今は違う。何がシャアを変えたのか?答えは一つしかない。
人は変われないと思っていたシャアをプルたちが変えた。
おそらくシャアに直接聞けば否定するだろう。人は変われない、と答えるはずだ。
シャアがプルLに、プルたちに語った言葉は、プルたちのための「嘘」だろうか、それとも本音だろうか。
アムロは本音と信じることにした。
「アムロ、どうしたの?」
「いや、なんでもないよ。今日の晩御飯はカニ鍋だって」
「本当?」
「ああ、シャアとプルCが張り切っていたよ。家に帰ろう、みんなが待ってる」
日が沈み始めていた。2人はここでしか、地球でしか見られない、その赤い空を眺めながら歩いていた。


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