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新人職人がSSを書いてみる 35ページ目


1 :2018/06/19 〜 最終レス :2020/04/15
新人職人さん及び投下先に困っている職人さんがSS・ネタを投下するスレです。
好きな内容で、短編・長編問わず投下できます。

分割投下中の割込み、雑談は控えてください。
面白いものには素直にGJ! を。
投下作品には「つまらん」と言わず一行でも良いのでアドバイスや感想レスを付けて下さい。

現在当板の常駐荒らし「モリーゾ」の粘着被害に遭っております。
テンプレ無視や偽スレ立て、自演による自賛行為、職人さんのなりすまし、投下作を恣意的に改ざん、
外部作のコピペ、無関係なレスなど、更なる迷惑行為が続いております。

よって職人氏には荒らしのなりすまし回避のため、コテ及びトリップをつけることをお勧めします。
(成りすました場合 本物は コテ◆トリップ であるのが コテ◇トリップとなり一目瞭然です)

SS作者には敬意を忘れずに、煽り荒らしはスルー。
本編および外伝、SS作者の叩きは厳禁。
スレ違いの話はほどほどに。
容量が450KBを越えたのに気付いたら、告知の上スレ立てをお願いします。
本編と外伝、両方のファンが楽しめるより良い作品、スレ作りに取り組みましょう。

前スレ
新人職人がSSを書いてみる 34ページ目
https://mevius.2ch.sc/test/read.cgi/shar/1499781545/l50

まとめサイト
ガンダムクロスオーバーSS倉庫 Wiki
http://arte.wikiwiki.jp/

新人スレアップローダー
http://ux.getuploader.com/shinjin/ 👀
VIPQ2_EXTDAT: default:vvvvv:1000:512:----: EXT was configured 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:669e095291445c5e5f700f06dfd84fd2)


2 :
■Q1 新人ですが本当に投下して大丈夫ですか?
■A1 ようこそ、お待ちしていました。全く問題ありません。
但しアドバイス、批評、感想のレスが付いた場合、最初は辛目の評価が多いです。

■Q2 △△と種、種死のクロスなんだけど投下してもいい?
■A2 ノンジャンルスレなので大丈夫です。
ただしクロス元を知らない読者が居る事も理解してください。

■Q3 00(ダブルオー)のSSなんだけど投下してもいい?
■A3 新シャアである限りガンダム関連であれば基本的には大丈夫なはずです。
取り扱い作品は旧シャアで取り扱われている過去作および過去作の関連作を除いた
SEED・SEED DESTINY・OO・劇OO・AGE・GB・GBF・GBFT・Gレコとなります。(H27.3現在)    

■捕捉
エログロ系、801系などについては節度を持った創作をお願いします。
どうしても18禁になる場合はそれ系の板へどうぞ。新シャアではそもそも板違いです。

■Q4 ××スレがあるんだけれど、此処に移転して投下してもいい?
■A4 基本的に職人さんの自由ですが、移転元のスレに筋を通す事をお勧めしておきます。
理由無き移籍は此処に限らず荒れる元です。

■Q5 △△スレが出来たんで、其処に移転して投下してもいい?
■A5 基本的に職人さんの自由ですが、此処と移転先のスレへの挨拶は忘れずに。

■Q6 ○○さんの作品をまとめて読みたい
■A6 まとめサイトへどうぞ。気に入った作品にはレビューを付けると喜ばれます

■Q7 ○○さんのSSは、××スレの範囲なんじゃない?△△氏はどう見ても新人じゃねぇじゃん。
■A7 事情があって新人スレに投下している場合もあります。

■Q8 ○○さんの作品が気に入らない。
■A8 スルー汁。

■Q9 読者(作者)と雑談したい。意見を聞きたい。
■A9 現在模索中です。大変お待たせしておりますがもうしばらくお待ちください。

3 :
  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←真っ先に出て行くべき存在
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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4 :
〜投稿の時に〜

■Q10 SS出来たんだけど、投下するのにどうしたら良い?
■A10 タイトルを書き、作者の名前と必要ならトリップ、長編であれば第何話であるのか、を書いた上で
投下してください。 分割して投稿する場合は名前欄か本文の最初に1/5、2/5、3/5……等と番号を振ると、
読者としては読みやすいです。

■補足 SS本文以外は必須ではありませんが、タイトル、作者名は位は入れた方が良いです。

■Q11 投稿制限を受けました(字数、改行)
■A11 新シャア板では四十八行、全角二千文字程度が限界です。
本文を圧縮、もしくは分割したうえで投稿して下さい。
またレスアンカー(>>1)個数にも制限がありますが、一般的には知らなくとも困らないでしょう。
さらに、一行目が空行で長いレスの場合、レスが消えてしまうことがあるので注意してください。

■Q12 投稿制限を受けました(連投)
■A12 新シャア板の場合連続投稿は十回が限度です。
時間の経過か誰かの支援(書き込み)を待ってください。

■Q13 投稿制限を受けました(時間)
■A13 今の新シャア板の場合、投稿の間隔は忍法帖のLVによって異なります。時間を空けて投稿してください。

■Q14
今回のSSにはこんな舞台設定(の予定)なので、先に設定資料を投下した方が良いよね?
今回のSSにはこんな人物が登場する(予定)なので、人物設定も投下した方が良いよね?
今回のSSはこんな作品とクロスしているのですが、知らない人多そうだし先に説明した方が良いよね?
■A14 設定資料、人物紹介、クロス元の作品紹介は出来うる限り作品中で描写した方が良いです。

■補足
話が長くなったので、登場人物を整理して紹介します。
あるいは此処の説明を入れると話のテンポが悪くなるのでしませんでしたが実は――。
という場合なら読者に受け入れられる場合もありますが、設定のみを強調するのは
読者から見ると好ましくない。 と言う事実は頭に入れておきましょう。
どうしてもという場合は、人物紹介や設定披露の短編を一つ書いてしまう手もあります。
"読み物"として面白ければ良い、と言う事ですね。

5 :
うおおおおお
  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←真っ先に出て行くべき存在
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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6 :
ふぁびょ?
  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←真っ先に出て行くべき存在
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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7 :
海外アニメファンからの評価
http://i.imgur.com/hvWZA4W.png

Gレコキャラ作監の杉本幸子の制作当時のツイート
http://i.imgur.com/dhLe9d9.jpg

アニメジャパンにあったGレコの勢力図
http://i.imgur.com/znA2vSl.jpg

ゲームユーザーが選んだガンダムテレビシリーズ人気ランキング
http://i.imgur.com/N2WT0Rl.png

虚淵によるGレコ評
https://i.imgur.com/tleuH7l.jpg

Gレコの難しい所は視聴者が考えると投げてる
http://i.imgur.com/peuHtko.jpg

クンタラが本当に差別されてるのかが解らないなんて質問するのは
質問者がアニメ好きだからだと決めつけてる。
http://i.imgur.com/vwAvSwv.jpgp

8 :
■Q15 改行で注意されたんだけど、どういう事?
■A15 大体四十文字強から五十文字弱が改行の目安だと言われる事が多いです。
一般的にその程度の文字数で単語が切れない様に改行すると読みやすいです。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
↑が全角四十文字、
↓が全角五十文字です。読者の閲覧環境にもよります。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あくまで読者が読みやすい環境の為、ではあるのですが
閲覧環境が様々ですので作者の意図しない改行などを防ぐ意味合いもあります。

また基本横書きである為、適宜空白行を入れた方が読みやすくて良いとも言われます。

以上はインターネットブラウザ等で閲覧する事を考慮した話です。
改行、空白行等は文章の根幹でもあります。自らの表現を追求する事も勿論"アリ"でしょうが
『読者』はインターネットブラウザ等で見ている事実はお忘れ無く。読者あっての作者、です。

■Q16 長い沈黙は「…………………」で表せるよな?
「―――――――――!!!」とかでスピード感を出したい。
空白行を十行位入れて、言葉に出来ない感情を表現したい。
■A16 三点リーダー『…』とダッシュ『―』は、基本的に偶数個ずつ使います。
『……』、『――』という感じです。 感嘆符「!」と疑問符「?」の後は一文字空白を入れます。
こんな! 感じぃ!? になります。
そして 記 号 や………………!! 



“空 白 行”というものはっ――――――――!!!


まあ、思う程には強調効果が無いので使い方には注意しましょう。

■Q18 第○話、ではなく凝った話数にしてみたい
A18 別に「PHASE-01」でも「第二地獄トロメア」でも「魔カルテ3」でも「同情できない四面楚歌」でも、
読者が分かれば問題ありません。でも逆に言うとどれだけ凝っても「第○話」としか認識されてません。
ただし長編では、読み手が混乱しない様に必要な情報でもあります。
サブタイトルも同様ですが作者によってはそれ自体が作品の一部でもあるでしょう。
いずれ表現は自由だと言うことではあります。

■Q19 感想、批評を書きたいんだけどオレが/私が書いても良いの?
■A19 むしろ積極的に思った事を1行でも、「GJ」、「投下乙」の一言でも書いて下さい。
長い必要も、専門的である必要もないんです。 専門的に書きたいならそれも勿論OKです。
作者の仕込んだネタに気付いたよ、というサインを送っても良いと思われます。

■Q20 上手い文章を書くコツは? 教えて! エロイ人!!
■A20 上手い人かエロイ人に聞いてください。

9 :
テンプレ終了

案の定割り込まれたので、次スレ建てる時は>>1 >>2 >>4 >>8を使ってください
今回からワッチョイを導入しています

10 :
海外アニメファンからの評価
http://i.imgur.com/hvWZA4W.png

Gレコキャラ作監の杉本幸子の制作当時のツイート
http://i.imgur.com/dhLe9d9.jpg

アニメジャパンにあったGレコの勢力図
http://i.imgur.com/znA2vSl.jpg

ゲームユーザーが選んだガンダムテレビシリーズ人気ランキング
http://i.imgur.com/N2WT0Rl.png

虚淵によるGレコ評
https://i.imgur.com/tleuH7l.jpg

Gレコの難しい所は視聴者が考えると投げてる
http://i.imgur.com/peuHtko.jpg

クンタラが本当に差別されてるのかが解らないなんて質問するのは
質問者がアニメ好きだからだと決めつけてる。
http://i.imgur.com/vwAvSwv.jpgp

11 :
ぶへえ
  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←真っ先に出て行くべき存在
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
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    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
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>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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12 :
  プーン      。⊃
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   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
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  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
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   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
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>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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13 :
  プーン      。⊃
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        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
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   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
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   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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14 :
  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←真っ先に出て行くべき存在
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=;;;;;;-=*=)←擁護の余地無し
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<ミートさんがあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
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   ,i´ :.:o。晩飯.:.:.:.:.:。゚。.:.`'.
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>養護という誤字に対する指摘があったにも関わらずスルーするのはミートさんの人格を疑わざるをえない
つ【言ったない】
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15 :
   プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,←メンヘラ富(野アンチ福田)信(者)のガイジ
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←臭い汚い気持ち悪い気違いポンコツウンコ製造機(21)
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=-;;;-=*=)←典型的なネット弁慶のクソザコナメクジ
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<俺の自演は綺麗な自演だあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
    \;;;;;ヽ;;::;;,;;,,,.;;::;,;ノー、←都市伝説レベルの屑
  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
  .'-、溝口雄輔症候群「 ,←他人に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
  .   | :。::   メ :。:: ! i←誰にも共感されず必要ともされないリアルでもネットでも負け犬の社会のゴミ未満の無価値な存在
    ノ #    メ   ヽ、←無能な働き者
   , '   ヽ :::;;;;;;:::: , '   ヽ←触れる全てのものを不幸にする全ての元凶
(( .{ _.ト、   Y;;;;;Y  # ,イ .} ))
   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
   ' .,,_ ___ ノ-^-`、 ___.... - '
        ,l゙:.:.'i      ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!
    __. ,-'''"::;::;;:‘----,,,,、 ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
   ,i´ .:.:.:手足(消化済).:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
※生存する価値無し
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16 :
 んえ?  プーン      。⊃
        ∬ ∬
     ⊂゚   人
        (;;;;;)  ゚⊃ プーン
    ,,,,,,,,,,,,(;;;脳;;;),,,,,,,,,,,,,←メンヘラ富(野アンチ福田)信(者)のガイジ
   /0:::::::::;;:;;;;;;;:;;;:;;;;;;;:;;;;:;;::ヽ←臭い汚い気持ち悪い気違いポンコツウンコ製造機(21)
   (⌒::::::::::;;;;;:-=*=-;;;-=*=)←典型的なネット弁慶のクソザコナメクジ
   };::::::::::::;:.::(;;*:.*::;):.:)←存在するだけで社会に迷惑を掛け続ける最低最悪の生き物
   (~;;;;('';:;;;:∴:)3(;;:∴::)<俺の自演は綺麗な自演だあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!
   \;;;;;ヽ:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;:::;;ノ←親のスネかじり確定の社会不適合者
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  r―‐~こここここここ)' 々i←彼女どころか友達すらいない生まれついての負け犬
  ! メ  先天性全身  .ノ←親からも粗大ゴミ扱いのうんこ製造機
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   '、 .>ト.   ':;*;;. '  イノ ノ
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   ,i´ .:.:.:手足(消化済).:.`'.
   ゙''¬---――''''''゙゙゙''―-┘
※生存する価値無し
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17 :
鉄血のオルフェンズ新作が話題になってるけど

最終決戦のあと、実は三日月は生きていた。
驚異的な操縦能力を持つバルバトスのパイロットに
ジュリエッタは興味を持ち、救出し手当をしていたのだ。
これまでは意識を失った状態で阿頼耶識を外すと
何が起こるか解らないと言われていたが
治療の際 三日月の阿頼耶識を外すと幸いにも全ての感覚が戻っていた
そんな時火星でモビルアーマーが大量に復活する。
ダインスレイブ部隊はモビルアーマー達の奇襲を受け壊滅。
三日月は故郷である火星を守る為、
そして協力すれば元鉄華団の仲間の所に返してもらえるという条件で
不本意ながらもエリオン家のガンダムフレームを借り
ギャラルホルンと共にモビルアーマーの軍勢に立ち向かう。
あまりにも壮絶な戦闘のなかラスタルも戦死。
モビルアーマーは駆逐されアリアンロッド艦隊も壊滅寸前になったが
三日月機以外に生き残った機体が一体。
それはヤマジンの気まぐれでマクギリスの脳と
新型阿頼耶識を組み込まれ戦場に投入されたガンダムバエルだった。
「一度君と戦ってみたかった」言葉は発せずとも
そう言わんばかりに三日月機に襲いかかるバエル。
だが三日月はなんとか生き延び
仲間達の待つアーヴラウに帰っていくのだった

なんてのを新作アニメでやってくれないかな?

18 :
 帰りの車の中、トオルによりかかって余韻に浸るセリカ。
「素敵な神父さんだったね。」
「ああ。」
それだけ言うと二人とも黙り込む。気持ちは言わずとも伝わる、超能力が無くとも、使わずとも。
今のこの気持ちがあれば、二人は未来永劫、共に歩んでいける。

プライマリーでの二人三脚の続きを、いつまでも刻んでいける、きっと−

34ページ目が容量オーバーしたのでこちらへ、なんという尻切れトンボ・・・

8話でした、今回のエピソードはわりと経験入ってます。 
ちなみに裏設定として、ここのチャペルを予約出来たのは、TV出演への交換条件だったり・・・

19 :
1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第9話 もうひとりの私、それより上の彼女

 宇宙世紀0079、1月2日、PM9:00
うーん、と伸びをして机に座るセリカ。お正月だというのに、地球から戻って以来
休む暇もない。有名人は辛いな、ねぇトオル、と心で呟く。
例のTVが放映されたせいで、アイランド・イフィッシュに宇宙港には大勢のマスコミや
顔見知りが待ち構えていた。
これもプロバガンダの一環だろうけど、ヤリ玉に上げられる方の身にもなってほしい。
まぁ笑顔は絶やさなかったけど。
 それが終わると今度は来年の結婚式の報告と招待状の作成だ。
この1年、私の本性がバレたせいで女友達も大勢できた。ユリにエミーにショーンに・・・
あとファンクラブの連中にも出さなければいけない、スティーブにガンツにアクトに、
あと勿論ジャックにも。

 さて、これからは私の時間。カバンの中から2冊の日記帳を取り出す。
トオルと付き合い始めてからずっと続けてる交換日記。再会した時にまとめて半年分くらい
渡し渡されて、お互いの半年を追うのが楽しみになっている。
今回トオルから渡された日記は帰りのシャトルでもう読んでしまった、
生真面目で直球、かつウィットに富んだトオルの文章は、いつ読んでも「らしさ」が前面に出て
トオルの生々しさを感じられる。
最初は子供っぽいかと思っていた交換日記だけど、こうして続けるとなるほど遠距離恋愛には
もってこいだ。
 トオルの日記帳を隣に置いて、真新しい日記帳を開く。とりあえずこの正月はネタには困らない。
大みそかに帰宅して以来の多忙な日々を綴っていくセリカ。時に頭をひねり、時に微笑んで。
トオルがこれを読んでどんな感想を持つかな、そんなことを考えるだけでペンは進む。
今日までの出来事を綴り終わってひと息つく。際にあるトオルの日記帳を手に取り、ページをめくる。

20 :
色々あったよね。

 流し見してから思い出に浸る。初めて出会ったその日から、私に対抗意識を燃やした男の子。
負けん気が強くて、一生懸命で、私の能力を知ってからも態度を変えることなく接してきた人。
どんなに分の悪い勝負でも諦めず、挫けず、逃げずに向かってきた、私の彼氏。
「ねぇ、トオル。私って、あなたに勝てないことがひとつあるんだよ。」
改めて自分の日記帳を開きペンを取る。今日の日記は長くなりそうだ。
セリカは綴る、ずっと昔に彼女が出会った、彼女が敵わなかった、ある天才少女のこと。

 あれは7歳の時、私は遠い親戚の葬式のため、サイド6のあるセレモニーホールにいた。
「お葬式」が悲しい出来事であるから、笑ってはいけないことは知っていた。
それと長い儀式さえガマンすれば、そのあとごちそうが食べられることも。だから私は
顔も知らない大人たちに交じって、私の髪と同じ色の「黒い服」をまとってガマンしていた。
ようやく葬儀も終わり、食事会場に移動する。見たこともないような食べ物に心が躍る。
と、一人の女性が、自分と同じくらいの女の子を隣に連れてきた。
「ここ、いいかしら?」
と母親らしい女性が言う、その女の子はうつむいて視線を合わそうとしない。浅黒い肌に
私と同じ黒い髪を丸くまとめた、金緑色の瞳をした、どこか不思議な雰囲気を持った娘。
「もう笑っていいから、子供同士楽しんでね。」
そう言うと女性は他の席に行ってしまった。母親ではないのかな?
とりあえず隣に座った少女に声をかける。
「私、ココロ・スン、あなたは?」
「・・・ララァ、ララァ・スン。」
自分を斜に見ながら、薄い笑いを浮かべて、そう答える少女
なんか暗そうだし、付き合いづらそうな印象の子だ、緊張するな〜。

21 :
お料理を平らげると、大人はしばらく雑談の時間となる。お酒も入ることもあり
子供二人は会場の裏庭に出され、自由に遊んでいいことになる。
「ねぇララァちゃん、何して遊ぼっか?」
自信満々に言う。実は私には少し不思議な力がある、相手の考えや感情がほんの少し分かる。
勝負ごと等の「強い意志」に関しては勝負直前にピンと来るのだ。
彼女が何の遊びを提示しても、私が負けるはずがないと思っていた。

何で?
じゃんけん、かくれんぼ、ボール遊び、宝探しからカードゲームまで、私は何一つ勝てなかった。
彼女の感情はまるで湖の水面のごとく静かで、まるで読めない。
でもそれだけなら五分五分の勝敗になるはずなのに、まるでこちらの意図を見透かされてるように
やる遊びやる遊び、ことごとく私は後れを取ってしまった。

 両親が帰る時間になったと告げても私は、「あと1回、あと1回だけ」を繰り返しては
勝負を挑み、そして負け続けた。
日が落ち、とうとうあきらめざるを得なくなるココロ。涙目になりながらララァを睨む。
最後に「ばかぁっ!」と叫んで、走ってその場から逃げた。
ただ負けただけじゃない、ララァは最初から最後までココロに無関心で、その表情を崩さなかった。
いくらココロが必死になっても、まるで作業のように淡々とそれを上回る彼女に、人生で味わったことのない
敗北感を感じ、私は泣いた。
両親に叱られ、お詫びの手紙を書いたのはその翌日のことだった。聞いた住所を書いて投函した封筒は
3日後に自宅に「宛先不明」で返ってきた。
 両親が直接連絡を試みたが、どうにも行方がつかめない。そもそも彼女の両親が誰なのかすら
定かではなかった。

 それから数日後だった。「特殊能力開発機関」を名乗る男がココロの家を訪れたのは。
ココロも父親も、その目的がココロの力であること、彼らの行いが人道的なそれから
大きく外れていることはすぐに気づいた。対応も早々にお帰り願ったが、
その時男が言った一言がココロには引っかかった。
「そういえば、おたくの親戚筋だと思いますが・・・確かララァさん、おたくの娘さんと
同じくらいの年頃の娘と思いますが、ご存知無いですか?」

22 :
規制回避

23 :
 彼女も、同じ能力があったんだ−
そう考えれば、あの連戦連敗も説明がつく。ココロは相手の意思が読めるだけなのに、
ララァは自分の意思を消してこっちの心を読んでいたのだ。
むしろ機関の目的は彼女で、その足取りを追う流れでウチに来たのかもしれない。
 それからというもの、不審な電話や顔を知らない人物が家周辺を徘徊するのが目立ちだす、
明らかに監視されていることを悟り、一家は引っ越しというより夜逃げを決意する。

 監視のスキをついてサイド6からドロンし、途中サイド2に立ち寄って、あらかじめ手配していた
美容院でココロの髪を脱色し、染める。
カラーサンプルから金緑色を選んだのは、あの娘の瞳の色と同じだったからなのかもしれない。
彼女、ララァはどうしただろうか。例の機関に関わらずにすんでいるだろうか。
心配する反面、もう会わずに済みそうなことにもほっとしていた。
あんな悔しい思いはもうしたくない、あの力を使って勝てるのは私だけでいい。
・・・あれ?
じゃあ、今まで私が負かしてきた子たちも、私みたいな悔しい思いをしたの?
そう考えたとき、ココロの背中に冷たいものが走った。私のこの能力は、私を勝たせてくれる代わりに
私から友達を奪っていく、そういう能力−

 それでもいい、あまり派手な使い方をしなければ、あの機関にもバレないだろう。
そして彼女はセリカ・ナーレッドと名を変え、地球に降りる。

「だけどそこには、私の能力にもめげずに、何度でも挑んでくる男の子がいた。」
そう書き留めてペンを置く。もしトオルと出会わなかったら、私は一体どうなってただろう。
私の能力を知った後でさえ、それを非難すらせず、先の一手を考えてきた人。
私が出来ないこと、自分より上の力を持った相手にあきらめずに挑み続けることができる少年。
私を愛し、結婚、そして未来への希望まで与えてくれた愛しい人。
もう一度ペンを取り、最後にこう書き加える。

24 :
−ありがとう−

そのまま日記帳を抱え、机に突っ伏して眠りに落ちるセリカ。ここ何日かの激務で疲れもピークだ。
トオルとの幸せな夢を見るのはもう少し先、、目覚める少し前になるだろう。


各家に設置された緊急速報のモニタが点灯する。
『・・・緊急ニュースです。本日00:00をもって、ジオン公国が連邦政府に宣戦を布告しました
各人は落ち着いて冷静に、続報をお待ちください−』



第9話でした。今回からセリカ視点です。いよいよ助走が終わり、本編が走り出します。

25 :
1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第10話 そして世界は暗転する

しゅこーっ、ぱーっ
しゅこーっ、ぱーっ
しゅこーっ、ぱーっ

 呼吸音が聞こえる。うるさい、寝苦しい、気分が悪い。
頭が重い、安定しない、寝苦しい。でも眠い、起きられない。

ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・
電子音も聞こえる。目覚ましではない、聞いたこともない音。
不快だ、いい感じがしない、夢?悪い夢でも見たのかな。
胸に感じる固い感じ。本、そうだ日記帳だ。大好きなあの人に届ける日記。
そう、地球で待ってるあの人に、トオルに届ける−

「・・・あ。」
瞳を開ける。今、やっと目が覚めた、というより、起きられた。
ずいぶん長いこと寝ちゃったなぁ、机の上で。
今何時だろう、その疑問の答えが何故か目の前にあった。

”0079、1/6 AM 9:00:37”

あちゃーもう9時か、寝坊しちゃった、っていうかちゃんとベッドで寝たかった。
でも、この目の前の液晶、何?
目を走らせる。時計の下にはこんなメッセージがある。

”SLEEP AND AIRTIGHT MODE”

睡眠と気密モード?意味が分からない。
それよりこの文字を見ているとどうも周囲との焦点が合わない。
とにかく起きよう。頭を持ち上げる、重い。なんで?
そして起きても一緒についてくる液晶の文字、ええ?何これ。
顔を手に当てる、固い。私の顔じゃない、続けて耳や頭、アゴに手をやる、やっぱり固い。
これは・・・ヘルメット?私なんでそんなの被ってるの?

26 :
 アゴに手をやり、脱ごうとする。と、その時、目の前が真っ赤に染まり、警報が鳴り響く。
”ALERT!POISON GAS NOT TAKE OFF”
液晶が大写しで警告を発する。 
「毒ガス・・・?」
意味が分からない、立ち上がり周囲を見渡す。左手にはうつぶせに倒れてる人間、
知った服、知った体格、よく知る横顔。

「パパッ!」
父が倒れていた。セリカの脇で、寝間着のままで、微動だにせずに。
父に飛びつき、抱き抱えようとする。固い、冷たい、生気がカケラもない。
まさか、死んでる?そんな、なんで!

・・・気密・・・毒ガス・・・警告・・・ヘルメット・・・睡眠モード

様々な単語がセリカの中でぐるぐる巡る、脱げないヘルメット、死んでいるパパ、
液晶が示す不吉なメッセージ。
「どうして、一体何が・・・」
呆然と立ち上がり、そしてやる事を見つける。叫びながら階段に駆ける。
「ママーーーーッ!パパが、うわっぷっ!」
勢いあまって階段の上の壁に激突する。体勢を立て直そうにも、足が地につかない。
バランスを失い、尻もちをつくかと思ったけどそうでもない、まるで水中のようにふわりと
階段に着席するセリカ。
「Gコンが・・・狂ってる?」
まるで無調整の月面のように、弱い重力に翻弄される。また分からない事柄が増えてしまった。
いや、それより今はママだ。よろめきながら下に降り、母を探す。
「ママ、ママ、どこーっ!?」
寝室、居間、廊下、キッチン、どこにもいない。玄関から外に出ようとして、ふともう一度振り返り
キッチンを見る。
床に人が倒れている、ポニーテールの女性。右手には調理用のお玉を握りしめて。
セリカが青ざめる、普段は元気の塊のようなその人が、キッチンの下で動かない。
「ママーーーーーッ!!」
駆け寄る、重力が弱いのでむしろ飛ぶ。テーブルやイスに接触し、それらを蹴散らしながら母に取り付く。
そしてその瞬間、絶望がセリカを苛む。固い、冷たい、生気が無い。
それは母ではなく、すでにただの物体でしかなかった。

27 :
「嫌・・・なんで、どうして」
しばし呆然とする、寝起きにいきなりの事態に頭も気持ちも付いてこない。
人を呼ばなきゃ、それをまず思い付き、玄関に飛ぶ。ノブを回しドアを開ける。
外に飛び出すセリカ、その目に映ったのは日常に無い光景、変わり果てたアイランド・イフィッシュの姿。

 無数の破片が浮かんでいる、あちこちから黒煙が上がっている、そこかしこに人が倒れている。
にもかかわらず喧噪もない、サイレンも聞こえない、というより人の気配がまったくしない。
人類の、いや生物の存在を消された無人の都市、そんな中にセリカ一人が存在している、
まるでおとぎ話のウラシマのように。

「・・・どうして。」
その場にへたりこむセリカ。私が寝てる間にいったい何があったというの?
世界は一夜にして群青から暗黒に姿を変えてしまった。何も考えられず、地面を見て固まる。
と、その時セリカは、また不思議な文字を目にする、バイザーに映った今日の日付。
”0079、1/6”
1月6日・・・?私が寝たのは2日の夜だったハズ・・・
まさにウラシマだ、私は4日も寝てて、その間に世界が変わってしまったのか。そんな・・・

 家に戻る、入ったら母が「ドッキリでしたー」とかプラカードを掲げて迎えてくれないだろうか。
むろんそんなことは起きなかった。相変わらず倒れてる母を抱きかかえ、居間に連れて行き、横たえる。
救急車を呼ぼうと電話をかけるが無駄だった。、分かっていた、そもそも社会が機能していないことを。
父を回収すべく2階に戻る。聡明な父が事情を説明してくれないか、そんな期待もやはり無駄だった。
父を抱え、運ぼうとする。その時、セリカは日常との接点を見つける、日記帳。
「トオル・・・助けて、みんなおかしくなっちゃったよ・・・」

 二人を居間に寝かせ、日記帳を抱えて泣くセリカ。
ひとしきり泣いた後、ようやく心が落ち着き、状況を把握しようとする。
ふと部屋の隅に眼をやる、緊急連絡用のモニターに映像が映っている。
どこかのTVスタジオ、しかも無人だった。いや、よく見ると人はいる、正確には倒れている。
画面下のテロップが今の状況を如実に示していた。

”ジオン軍、サイド2を占拠。アイランド・イフィッシュに毒ガス兵器使用かー”

28 :
規制回避

29 :
音のない、動きのないその画面が、事態の深刻さを物語っていた。
おそらくはアイランド・イフィッシュ最後の放送。彼らはマスコミとして最後まで仕事をしたのだろう。

 考えを整理する。まずジオン軍が攻めてきて、何らかの理由でこのコロニーに毒ガスを撒いたんだ。
家の中まで充満してるということは、おそらくコロニーの空調施設にまで流し込んだのだろう。
勘のいい父はたぶんそれにいち早く気付いたんだ、そして寝ている私に気密ヘルメット・・・
各家に一着ずつ支給されている、ノーマルスーツと呼ばれる宇宙服のヘルメットを被せてくれたのだ。

 以前は人数分だけ支給されていたノーマルスーツ、コロニーの安全性が高まるにつれ、
その必要性が薄れていったことが、パパとママを死なせ、セリカ一人を助ける結果になってしまった。
足元にパパが倒れていたことを見ても、私一人を助けるのがギリギリだっんだろう。
私が目覚めたとき、ガスが薄まるのを期待してスリープモードにしてくれたから
私は目が覚めなかったんだ、きっと。

「でも、どうして・・・」
ジオン軍が連邦寄りのサイド2を占拠する、それは分かる。
でもなぜこのコロニーの人間を毒ガスで皆殺しにする必要があったの?
ふだんの放送を聞く限りジオンにも主張はあり、正義があり、倫理もあった。
そんな単語からあまりにもかけ離れたこの行為。女、子供、老人、赤子まで手にかける非道。

『じっとしていてはダメですよ、動きなさい、』
「え・・・?」
声が聞こえた、気がした。知ってる声、でも、聞こえるはずのない声。
声の主を見る、さっき二階から運んできた、私の命の恩人、私の父。
「パパ?」
生きている?いやそんなはずはない。抱きかかえた体は紛れもなく死体だった。だったらこの声は?
『グズグズしないで、他に生きてる人を探すなり、脱出するなりするんだよ!』
「・・・ママっ!」
今度は母の声、聞こえるというより、頭に直接響くような声。
今日までセリカに備わっていた特殊な”心を読む能力”を何倍にも増幅したような心の声、魂の声。
その声を聴くために心を集中する、いつもやってる彼女の能力を開放し、父と母の『気配』を探す。

30 :
再度回避

31 :
二人はセリカの目の前にいた。うっすらとした白い影として。それが精神なのか、幽体なのか
それは分からない。ただ、二人の魂は確かにそこにあった、それをセリカが感じ取ることができたから。

『さぁ、急ぎなさい、ここに留まっていては危険です』
『ジオンの連中に見つかるんじゃないよ!』
こくり、と頷いて立ち上がり、外に向かう。二人の気配もセリカに続いてくる、体を離れて。
ドアを開け外に出る。相変わらずの無人都市、意を決し、その能力を改めて開放する。

−誰か、誰か生きてる人はいませんか?−

心の中でそう呼びかける、虚空に向かって。次の瞬間、セリカのヘルメットの中で、
金属をこすり合わせたような、何かがハジけたような音がする。その音に続いて、声。
『苦しい、嫌だ死にたくない・・・』
『あんた、あんた、助けてよぅ・・・』
『リュータ、リューマ、しっかりして・・・ゴホゴホッ』
『ジオンだ、ジオンが攻めてきた、止めてくれ俺は民間人だっ』
『なんで、どうしてこんな目に・・・』

「ひっ!」
次々と頭に飛び込んでくる、悲鳴、怒号、絶叫。そしてセリカにまとわりつく魂の気配。
死人たちの、死ぬ直前の魂の叫び。この世界はそんな叫びで溢れている。
その魂が、生者であるセリカとコンタクトを取ることにより、自我を復活させる、父と母のように。
『アンタ、生きてるのか!』
『ヘルメット被ったんで助かったんだね、運がいいよ』
『あれ?あなたその髪・・・こないだのテレビの娘?』
『そうだよ、確か地球人と恋仲の。』
『ジオンがやったんだ、あいつらに仕返ししてくれよ!』

32 :
言葉の洪水に、脳がパンクしそうになる。頭を抱えて拒絶しようとするセリカ、そこに割って入る声。
『うるせえぞお前ら!いっぺんにしゃべるんじゃねぇよ!』
その一喝で静かになる空間、セリカが頭を上げると、その魂が親指を立てて笑った気がした、知ってる魂。
「・・・スティーブ。」
かつて倉庫でトオルと立ち回った男、私のファンクラブとか結成してた一人。彼もまた・・・
『セリカ!無事だったのね』
友人のエミーだ。最近できた気さくな友人、彼女ももう生きてはいないのか。
『さっさと彼氏のところに逃げなよ』
同じく友人のショーンが、セリカに次の行動の指針を示す。

立ち上がり、周りを見回すセリカ。その周囲にはアイランド・イフィッシュの人たちの魂が、続々と詰めかけてきていた。
近しいものはそのシルエットがうっすらと、そうでない者は光の玉のような形で、いつのまにか
セリカは蛍のような人魂に囲まれ、その中心で金緑色の髪を揺らして佇んでいた。
まるで廃都に立つ妖精のように。

『さぁ、行きなさい。今のお前なら周囲の把握も出来るはずだよ。』
父の幻影がセリカの肩に手を置き、促す。周りの魂も皆、応援してるように見える。
うん、とうなずき、駆け出す。宇宙港に向かって。まずはここから脱出すること、最終目標は
あの人のところまで行くこと。

幾多の魂の声援を受け、少女は駆け出す。絶望の道を。


第10話でした。人いませんねー、おかげで気兼ねなく駄文たれ流せるw

33 :
乙でした
続きここだったんですね、やっと追いつけた

さて、この状況でセリカは生き残ることが出来るのか
あと死者たちに励まされて走り出す彼女の姿が何故かZ最終話のカミーユにダブる…

34 :
1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第11話 悪意と良心、それと生者。

 宇宙港の入り口、ターミナルビルに到着、手をヒザについて呼吸を整える。
ここに着くまで、道端に、家の玄関に、公園に、たくさんの人が倒れているのを見てきた、
しかし、ここターミナルビルは別格だった。昼夜を問わず人が行きかう場所で放たれた毒ガスは
その地に死屍累々の地獄絵図を描きあげていた。

 だが、セリカにはもうそれがおぞましい光景とは感じられなかった。彼らの体を離れた魂の
存在をそこかしこに感じていたから。
彼らは光の玉となって空間を漂う、セリカは思う。地球なら彼らの魂は天国に上るのだろう。
しかし宇宙コロニーに浮かぶ魂はどこに飛んで行って救済されるのだろうか、このまま行くあてなく
宇宙空間を漂うのだろうか、そう思うと宇宙移民が本当に正しかったのだろうか、そんな考えが頭をよぎる。

 と、ヘルメットのバイザーが緑色の表示を示す。
毒ガスの効果が薄まったことを示している、ありがたい。さっきから息苦しくて仕方なかったから。
ボタンを押し、バイザーを上げる。外宇宙に近いこのエリアでは浄化もより早いみたいだ。
空調システムが宇宙港内にもあったことも原因の一環だろう。毒を広める起点になった分、
浄化も早いということか。
 ふぅ、と一息つくセリカ。と同時に腹の虫が盛大に鳴り響く。
「うわあぁぁ・・・」
みっともない。そういえば寝てたとはいえ、4日間なんにも食べてない。こんなパニック的状況でも
体の欲求は正直だ。
売店に寄り、パンと牛乳を失敬する、がっつくように食べた食事は、こんな地獄でも美味だった。

 エレベーターはもちろん止まっている、とういより案内板から時刻表、エスカレーターはおろか
照明に至るまですべて落ちている、ゴーストタウンの駅があったらこんな景観になるだろうか。
エレベーターの横の非常階段への防火扉を開け、螺旋階段を飛ぶように駆け降りる。
途中、重力が反転するポイントで、階段の裏側に回る踊り場があるはずだ。
あれだ、そこまでたどり着き、ループ床になっている所を歩き、反転する。
ずしり!と体に重力がかかる。さっきまでは通常より弱い重力だったのに、反転した途端体重が復活する。

35 :
「・・・え?」
Gコンが狂ってるのなら、反転した後も重力は軽いままか、逆に重くなるはずだ。でもコロニー内で
弱重力だったのが、コロニーの外側で通常重力と言うことは、まさか・・・。
階段を駆け上がるセリカ、通常の重力になったせいで上がるのがキツい。ひたすら螺旋を駆け上がって
ようやく終点の防火扉にたどり着く。
気配を探る、外に生者の気配はない、そっと扉を開け、中に入る。

 こちらも惨状は同じだった。無数の死体、落ちたシステム。ただ違うのは、こちら側には各所に
破損、粉砕された様々なガレキ等が散らばっていること、それはここで戦闘があったことを
示していた。おそらくジオンはここから潜入し、破壊と毒ガス工作を行ったのだろう。
その生々しさが、セリカに注意を喚起する。ここにはまだジオン兵が潜んでいるかもしれない。
そんな緊張感を感じ、物陰に隠れながら慎重に宇宙港を移動する。
やがて見送りのデッキ付近まで来た彼女は、そっと外宇宙をガラス越しにのぞき込む。

 いた、ジオンの宇宙船。目に入る宇宙空間にはジオンカラーの大型船と、忙しく動き回る
人の形をしたメカ、「モビルスーツ」と呼ばれる機械の巨人。
おそらく攻め入ったのもあの機械だろう、セリカは見つからないように物陰に身を潜め、外の気配を伺う。
通常の彼女の能力であれば、数百メートルも離れた、まして真空の宇宙空間の気配の察知など不可能であったろう。
しかし、無数の死人の魂に触れ、彼女の能力は今までにない程研ぎ澄まされ、感度も上がっていた。
本人は自覚もないまま、今の自分ならできる、と、外の人間の気配や意思を読み取ろうとする。
そして、それに呼応するかのように、彼女の頭に声が響く。若い士官らしき声。

『これは!これは何ですか、これは!!』
焦燥と、悲しみと、そして怒りが存分に込められた、強い意志を持った声。
『あのコロニーに暮らしていた住人はどうなったんですか!2千万人がいたはずだ!!』
叫んでいるのはどうやらジオンの将兵らしい、彼が嘆いているのはどうやらこのアイランド・イフィッシュの・・・
『いや、あんなものを地球に落としたら!!』

36 :
え?地球に、落とす?
セリカにはすぐに理解ができなかった。それと気づいたのはその大型船が、次第に左に移動し
見えなくなっていった時だった・・・このコロニーは動いている!進行方向は・・・地球!

 状況は完全に理解した。ジオンがこのコロニーの住民を皆殺しにしたのは、このコロニーを
武器として地球に落下させるためだったんだ。
そういや動いているけど回ってはいない、遠心力が働いていないから、コロニーの内側では
重力が弱くなっていたんだ。
でも、それなら時間が無い。このコロニーが落ちるまでに脱出しなければ、自分に助かるすべはない。
と、そこでひとつの予感に突き当たる、気付きたくもなかった悪夢。

−もしこのコロニーがオーストラリア周辺に落下したら、あの人、トオルは助からない、そんな・・・−

 引き返し、ターミナルを走る。このコロニーが落下しているなら、もうこの内部にジオン兵はいないだろう、
こそこそ隠れ回る必要はないんだ、なんとか宇宙空間に脱出できる術を探さなくては。
裏口、緊急脱出口、業務用の搬入口、宇宙に出られる「何か」がありそうなところを片っ端からあたる。
だが、脱出ポッドのようなものは無く、出口に通じるハッチもすべて溶接、封印されている。
それでも諦めず、裏口から表へと続く角を曲がった時、彼女の眼前に巨人が現れた!

「(しまった、見つかった!)」
気配を読むことを怠っていたせいで、セリカは一体のモビルスーツの前に飛び出してしまった。
2,3歩後ずさり、その後のアクションを待つ。しかし、その巨人は動かなかった。
ヒザを付き、両手を地に落として、なにかを大事そうに抱えるポーズで沈黙している。
「これは・・・」
モビルスーツの手の中には、一人の少女が倒れている、およそ6歳くらいの女の子。
外傷は無かった、この娘も毒ガスにやられたのだろう。
そしてその先、巨人の股間の下にも一体の死体、ジオンカラーのノーマルスーツを着た、
屈強そうな男性が倒れていた。バイザーの空いたヘルメットの下に、強面の顔を苦しみに歪めながら。
上を見上げる。巨人の腹の部分は開き、中にコックピットが見える。肩には”MS-05”の文字。

37 :
「・・・どうしたいのよ、あななたちは一体。」
セリカは嘆く。どういう状況でこうなったのかは見ればわかる。自分たちで毒ガスを撒いておきながら
この兵士は少女を見捨てることができなかったんだ。巨人の手を差し伸べ、コックピットに
招き入れようとハッチを開けた、うっかりヘルメットバイザーを閉めていないことに気付かづに。
 殺された少女、自分の作戦の犠牲になった心優しい兵士、兵器として開発された禍々しい巨人の
誰かを救おうとするそのポーズ。まるで悲劇の絵画のようなそのシーンに、セリカはしばし見入っていた。
 さっき叫んでいた将兵もそうだった。戦争という名の人殺し行為と、それにかかわる人間の良心の矛盾、
こんな愚かなことで私の仲間は皆殺しに会い、愛しい人のいる地へ大量の死と破壊を運ぼうとしている。

 止めたい、こんな馬鹿なこと!
意を決して、セリカはモビルスーツによじ登る。この機械なら外宇宙に脱出も不可能ではないだろう、
同じジオンの機械なのだから、脱出しても無下に攻撃はされないだろう、問題は私に動かせるか―
 席に座る。生命反応を感知し、画面に光が灯る。そして映し出されるメッセージ。
−INPUT CODE NUMBER−
認識番号の入力画面だ、おそらくこれを入力しないとこの機械は動かない、だめだ、私にはわからない。
・・・いや、できるかも。今の私なら、この機械に同調してコードナンバーを読み取ることが。
意識を集中する、この機械に自分の意思をシンクロさせようと−、

「だめ、わからない・・・」
機能を停止した機械は、セリカの能力をも受け付けなかった。パスワードを受領するまでは、
ただ沈黙するのみ。頭をたれ、嘆く。
 ふと目に入る光景。眼下には少女とパイロットの死体、その際に光の魂が浮かび上がり、
うっすらと人の形を取る、あの少女だ。あどけない顔を向け、無言で指をさす、自分の方向に向かって。
「・・・え?」
セリカの傍らに、もうひとつの霊が形を成していた。ノーマルスーツを着たジオンの兵士、
この機械のパイロットだ。彼はセリカに顔を近づけ、ささやく。
『・・・76820、old zaku』
それだけ告げると、亡霊は申し訳なさそうな顔を残し、霧散して光の玉となる。

38 :
「ありがとう。」
誰にともなくそう呟くと、セリカはコードナンバーを入力する。入力が終わると同時に
コックピットに一斉に光が入る。モビルスーツ、旧ザクのモノアイが点灯し、スクリーンに
景色が映し出される。核融合炉が動き出し、全身にエネルギーという血液が流れだす。
「・・・いける!」
ひとたび電源が入ると、その全身の力の流れ、それに対応した機械の動かし方が、セリカには
手に取るように伝わってくる、セリカはまるでザクとシンクロしたように理解しあった。
コックピットハッチを閉め、足元の少女と兵士を踏まないように歩き出す。
この巨人のパワーをもってすれば、隔壁に穴をあけて強引に脱出することも不可能ではないはずだ、

彼女は向かう、さっき回った脱出できそうなエリアに向かって、その身を宿すモビルスーツと共に。



>>33
感想どもです。まぁニュータイプってそういうもんだと・・・
ただ彼女はまだ強い目的意識があるので精神が壊れずに済んでいますが
フツーは耐えられんですねぇコレ

39 :
「・・・ここも、ダメ。」

 あれから何時間になるだろう、セリカは旧ザクに乗り込むと、宇宙港の外殻付近の
出入口や壁の薄そうなところを、片っ端から殴り壊そうとしていた。
しかしそのいずれも破壊は敵わなかった、見送りデッキのガラスまで殴ってみたが同じことだった。
まぁ、ああいう所のガラスは普段の万が一を考えて、下手な隔壁より丈夫になっているのが普通なのだが。
「・・・どうして?コロニーの外壁、固すぎでしょ?」
息を切らせて嘆くセリカ。疲労は肉体よりも精神的なものが大きかった。
最悪でも落下までになんとか脱出しなければいけない。いや、出来れば少しでも早く脱出して
このコロニーの落下を止めさせなければ、万が一にもトオルの所に落ちたら−

 しかしコロニーは無情にも脱出の口を開けなかった。
セリカは知らない、ジオン軍の目的が、このコロニーを連邦軍の地球最大の拠点、南米ジャブローに
正確に落とそうとしていることを。
そのために大勢の技術者がこの計画に動員されている。彼らが恐れた事柄の一つが、外壁の破損による
大気圏突入後の乱気流による軌道の狂いだった。
もし何らかの理由で宇宙港のような大きな部分に穴が空けば、大気圏突入時の空気がそこに流れ込み
気流の渦となり、コロニーの進路を曲げかねないことを懸念していた。
ベースボールのボールの縫い目が空気の影響を受けて曲がり、変化球を生み出すように。
だから宇宙港のようにコロニーに影響を与えかねない外壁の部分は、より念入りに補強されていた。
その事実がセリカの乗る旧ザクをして、穴をあけられない理由だった。

40 :
コピペミスですorz >>39は飛ばしてください、ザクなのにw

1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第12話 約束の場所、終焉の場所

ガスーン!ガイーン!ガゴーン!
モビルスーツのパンチが荷物搬入用の外壁ハッチを何度も殴りつける。
しかし外から補強、溶接されたそのハッチは、モビルスーツのパワーをもってしても
ビクともしない。
「・・・ここも、ダメ。」

 あれから何時間になるだろう、セリカは旧ザクに乗り込むと、宇宙港の外殻付近の
出入口や壁の薄そうなところを、片っ端から殴り壊そうとしていた。
しかしそのいずれも破壊は敵わなかった、見送りデッキのガラスまで殴ってみたが同じことだった。
まぁ、ああいう所のガラスは普段の万が一を考えて、下手な隔壁より丈夫になっているのが普通なのだが。
「・・・どうして?コロニーの外壁、固すぎでしょ?」
息を切らせて嘆くセリカ。疲労は肉体よりも精神的なものが大きかった。
最悪でも落下までになんとか脱出しなければいけない。いや、出来れば少しでも早く脱出して
このコロニーの落下を止めさせなければ、万が一にもトオルの所に落ちたら−

 しかしコロニーは無情にも脱出の口を開けなかった。
セリカは知らない、ジオン軍の目的が、このコロニーを連邦軍の地球最大の拠点、南米ジャブローに
正確に落とそうとしていることを。
そのために大勢の技術者がこの計画に動員されている。彼らが恐れた事柄の一つが、外壁の破損による
大気圏突入後の乱気流による軌道の狂いだった。
もし何らかの理由で宇宙港のような大きな部分に穴が空けば、大気圏突入時の空気がそこに流れ込み
気流の渦となり、コロニーの進路を曲げかねないことを懸念していた。
ベースボールのボールの縫い目が空気の影響を受けて曲がり、変化球を生み出すように。
だから宇宙港のようにコロニーに影響を与えかねない外壁の部分は、より念入りに補強されていた。
その事実がセリカの乗る旧ザクをして、穴をあけられない理由だった。

41 :
規制回避

42 :
 もう、どれだけの時間を無駄にしただろう。十時間?丸一日?
もはや場所を選ばず、外壁のそこかしこを殴りつける旧ザク。どこか1か所でも
ヒビのひとつでも入れば、そう思って手当たり次第に破壊を目指すセリカ。しかし隔壁はその優秀性を
示すがごとくビクともしなかった。
「ダメだ、ダメだよ・・・どうしても開かないんだ・・・トオル、ごめん。」
コックピットでうなだれるセリカ、おそらくもうコロニーの落下には間に合わない。
仮に自分がなんとか脱出できるとしても、もしトオルが死んでしまったら私には何もなくなる。
両親も、友人も、仲間も、そして愛しい人もすべて失って、私は一体どう生きていけばいいというの?

 もう、駄目だ。トオルにはもう会えないかもしれない。そう思うと、彼女はトオルとの思い出を求める。
そうだ、日記帳。コロニーの内部、父と母の眠る居間に置いてきた、彼との交換日記・・・
せめてあれを抱きしめていれば、トオルを近くに感じられるだろうか。そう思ったセリカは
ザクをターミナルのエレベーターまで移動させる。
「・・・あれ?」
来た時には気づかなかったが、よく見るとエレベーターが上下する筒状のトンネルが、
乗り口のすぐ上で派手に壊されている。人を運ぶエレベーターの部屋はその下にあり、剥き出しになった
通路がはるか上、コロニー内部まで繋がっているようだ。

 セリカは決意する。もう半分はヤケだ、このままこの機械ごと上に上がってしまおう。
このモビルスーツが上で何かの役に立たないとも限らない。むろんこのエレベーター内を伝って
上に行けるとは限らないが、もし上手くいけば走るよりはるかに早く、そしてラクにいける。
エレベーターの際に立ち、背中のバーニアをふかす。噴煙で見る間に煙に覆われるターミナル。

43 :
そしてジャンプ!トンネルに突入した旧ザクは、そのまま上昇を続け、上を目指す。
しかし徐々に重力によって勢いをそがれ、ついには徐行のレベルまで上昇スピードが落ちる。
と、その時、重力が反転、一転してザクは加速度的に上昇スピードを速める、
外側の重力圏を超えたんだ、これで後は楽に・・・
「あ、大変!」
重力が反転したということは、今までの上昇から落下に変わったということ。しかもザクは下に向いて
加速を続けている、このまま行けば地面に激突してこっぱみじんだ。
あわててザクを制御し、反転させてバーニアを噴射。スピードを殺して着地姿勢を取る、間に合うか・・・?
落下のスピードがザクの耐久性の範疇に収まったのと、ザクが地上に着地したのはほぼ同時だった。
ちなみにコロニーが回転していないせいで、こちら側は弱重力になっている、もし通常の重力なら
ザクの減速は間に合わず、セリカとともに木っ端みじんになっていただろう。

 エレベーターのドアをこじ開けて外に出る旧ザク。内側のターミナルを抜け、アイランド・イフィッシュの
街を闊歩する。それに寄り添うように無数の魂が集まってくる。聞こえるのはジオンの破壊兵器に対する
非難、憎悪、嘆きの声。
セリカの家の前まで歩き、ハッチを開け、丸1日ぶりにコックピットから降りるセリカ。
周囲の霊たちの、驚いた様子も意に介さず家に入り、歩みを進める。
居間に到着し、父と母の遺体の間に置かれた日記帳をそっと手に取り、抱きしめる。
「トオル、ごめん、私もうダメだよ。せめて、幸せになってね・・・」
セリカは泣いた。涙を流し、彼との思い出を邂逅する。
初対面、赤ずきんの朗読、二人三脚、空港でのばったり再会、そしてプロポーズ・・・

44 :
 そんな幸せな思い出を、無粋な轟音と振動が遮断する。え、もう落下?
セリカは日記帳を抱えたまま外に出る。はるか遠くの町はずれ、コロニーの地面に大穴が空いていた。
空いた穴付近は火と、煙と、その向こうに宇宙が見える。ついさっきまで行きたいと願い、行けなかった空間
そこへの出口がぽっかりと大きく口を開けている。これは一体・・・
そう思った瞬間、巨大な炎の筒がコロニーの外から飛来し、別の個所にまた大穴を開ける。
炎の筒は反対側のコロニーの地面まで飛び、そこにも穴をあけて地面を消し去る。
これは・・・巨大なビーム兵器だ。コロニーの外側から発射されたビーム兵器が、コロニーにチーズのような
穴を穿っているんだ。

 それはコロニーのジャブロー落下を阻止せんとする連邦軍艦隊の攻撃だった。
彼らにとっては何よりコロニーをジャブローに落とさないことが第一だ、あそこには自分たちの
基地があり、仲間がいる。そんな彼らにとってもはやコロニーは単なる災厄の塊であり
そこに人がいるという思考はすでに抜け落ちている。
だからこんな攻撃ができる、メガ粒子砲によるコロニーへの攻撃が。

 その穴が開いた時、突如轟音がコロニーに鳴り響く。爆発や破壊の音ではない、黒板をかきむしる様な
軋みやねじれの音を何万倍にもしたような、嫌な轟音。それと共にコロニーの景色が歪んでいく。
いや、正確には本当にコロニーが歪み、ねじれていく。先ほどの攻撃で空いた穴のせいでコロニーそのものが
まるで「裂けるチーズ」をゆっくり引きちぎっていくかのように、地面にヒビが入り、割れていく。
まさに非現実的な光景だった。天空の地面がゆっくりと裂け、開き、亀裂が天地を走る。
人類の英知の結晶のコロニーが今、人類の手によって、自然災害以上の人災によって壊れようとしている。
言葉もなく立ち尽くすセリカ、その頭に言葉が響く。
『早く!あの機械に乗るんだ!!』
父の声だった。母の声がそれに続く。
『ほーら、脱出口ができたじゃないか!さっさとトオル君に会いに行きな!』
「あ・・・うんっ!」
ひとつ頷いて、ザクのコックピットに走る。その周囲を無数の、そして大量の霊が付き従う。
彼らの思いは一つ、このアイランド・イフィッシュで唯一生き延びた少女の奇跡の生還。

45 :
再度回避

46 :
 ザクに乗り込み、走る。すでに足元にもヒビ割れは来ており、そこから外側がのぞき込める。
コロニーの外殻と内殻、その隙間の100メートルほどの空間にザクをすべりこませる。
外殻は熱を持っていた、すでに外は暗黒の宇宙から暗い群青へと変わりつつある。
「大気圏に入ってる!」
ザクは走る、コロニーの端、巨大なレーダーのような先端に向かって、人体で言うなら
皮と肉の隙間の部分を、進行方向の先端に向かって駆け抜ける。
先に行くほどその空間は狭くなっていく、各所で冷却材が猛烈に噴射されている。
大気圏突入の熱をセンサーが感知し、人の住むコロニーを守ろうと、コンピューターは
全力で冷却処理をする。
 ザクもまた、温度の上昇を感知し、空いていたハッチを閉め、空調を効かし始める。
コロニー、そしてモビルスーツ。人の使う機械は常にその人の求めるものを与えてくれる。
だがこの巨人は人殺しの道具、コロニーも今や大量殺戮のための隕石代わりでしかない。
道具の、そして技術の価値は、つねにそれを使う人によって決められるのだ。

 やがて先端部分に辿り着くザク。ここはコロニーを管理する限られた人間しか立ち入れないエリア。
ザクのハッチを開け、降りる。熱い、猛烈に。冷却材がそこかしこで噴出されてはいるが
それでも人が素でいるには相当キツい。通路を進み、「管制室」と書かれたドアを開き、中に入る。
その部屋にも数人が倒れていた。熱波にさらされながらも部屋の電源、機械、システムは生きている。
正面のモニターが青い地球を大写しで表示しているのがその証拠だった。
 その画面に見入るセリカ。周囲にはずっと付いてきていた無数の魂、その部屋の魂も合流し、
後から追いかけてきていた霊魂もどんどん詰めかけてきている。
その霊の存在がセリカの感度を上げ、さらなる能力を引き出す。今の彼女には
未来を予想する力さえ備わっていた。だが、それは必ずしも幸せなことではないかもしれない−

47 :
 目を閉じ、心を開放し、このコロニーの行く末を、未来を読み取る。
「そんな・・・どうして・・・」
驚愕の表情で目を開ける、熱さも忘れ、絶望に放心して、ゆっくりとヒザを付く。
このコロニーの落下地点、そこに見えたのは雲をも貫く建造物、トオルとの愛を誓う、約束の場所

 −クラウド・カッティング−

「このコロニーは」「シドニーに」「落下する」

悪夢は連鎖する。不幸は折り重なる、悲劇は畳みかける、世界の現実は「非情」の文字で
塗りたくられていた。

 セリカは叫ぶ、涙を流しならら、絶望に身を浸しながら、それが無駄だとわかっていても、叫ぶ。

「トオルーーーっ!!逃げてーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」

12話でした。コロニーという特殊な環境のせいで文章が説明臭くなるのが辛いです。

48 :
胃が痛い展開が続きます。では13話

1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第13話 トオルの四日間

「じゃあ、頼んだぞ、ジャック!」
「ああ、着いたら即連絡を入れる、任せとけ。」
1月5日早朝、シドニーの宇宙港でトオルは、サイド2にトンボ帰りするジャックを
見送りに来ていた。
あと数日は地球に滞在するハズだった友人は、世情の急変により急遽帰ることになった。

−ジオン公国、地球連邦に宣戦布告−

 二日前、ついに戦争が始まってしまった。ジオンは地球から最も遠いコロニーだ、
そこと地球連邦が戦争になるということは、その間の全てのコロニーは否応なしに
戦争に巻き込まれることになる。
ジャックは今の生活がサイド2にある、今後戦争がどう動くのかは分からないが、まずは
自分のいる場所に戻っておこうと言うことで、彼は帰宅を決意した。

 しかしトオルにとっては別の意味があった。宣戦が布告された1月3日から、セリカに、
いやサイド2自体と連絡が取れなくなってしまっていたのだ。
なんでも通信がミノフスキー粒子とかいう通信妨害に阻まれ、政府間ですら
連絡が取れなくなっているという。
ちょうどジャックがサイド2、アイランド・イフィッシュに帰るというなら渡りに船だと
セリカに伝言と、可能な限りの連絡方法を頼み込んだのだ。
通信妨害もそうずっと続くわけではない、やがては連絡がつくかもしれない、そんな楽観の裏に
何故サイド2だけが通信妨害を受けているのか、という悪い予感にも駆られる。

49 :
 シャトルが飛び立つのを見送って、トオルは空港のカウンターに向かう。
実はトオルもすでにサイド2行きの予約申請をしている。しかし正月のこの時期、予約はほぼ満席で
キャンセル待ちの状況になっていた、その経過をカウンターの受付に問いただす。

「最短で5日後、1月10日の午後便になります、今の所。」
遅すぎる、連絡がつかなくなってもう2日、今すぐにでも飛んでいきたい心境なのに
あと5日も待てというのか。
「今すぐ確認してくれ!あれからキャンセルが出ている便がひとつぐらいあるだろう!」
 トオルが激しい剣幕で詰め寄る。戦争が始まったのだから、予定変更して
地球に留まる人もいるだろう、事務的な対応しかしない受付嬢に食ってかかる。
トオルの剣幕に気圧されたか、受付嬢は電話を取り、ひきつった笑いをトオルに返す。
「しょ、少々お待ちください。」
そう言って電話を取り、空港本部に連絡を取る。まったく、やれば出来ることはあるじゃないか・・・

電話を置いた受付嬢が、トオルに暗い顔を向ける。どうやら空きは無かったようだ、
まぁやるべきことはやってくれたのだから仕方ない、凄んだりして大人げなかったかな。
「お客様、申し訳ありません。サイド2への出航は、先ほどのシャトルを最後に
全便欠航が決まったそうです。」
「・・・え?」
意味が分からない。空きが無かったとかじゃなくて全便欠航?つまり他の人もみんな
サイド2に行けなくなった、ということか、何故?
不審に思うトオルに、受付嬢はこう告げる。

「サイド2は現在、ジオンの侵攻を受けている、との報が入りました。」

50 :
 自宅に飛んで帰り、テレビ報道にかじりつく。あらゆる番組がジオンのサイド2侵攻を報じている。
時折表示される問い合わせ窓口の電話番号に片っ端から電話を掛けるが、そもそも繋がるのさえ稀で
つながった電話もセリカ・ナーレッドの、つまり個人の安否確認など不可能な状況だった。
 なんとか、何か方法はないのか、トオルに不安が広がる。
ジオンといえば例の組織、特殊能力研究開発機関とかいうのも所属してるだろう。もしセリカの
存在に気づいたら、今度こそ彼らに確保されてしまうかもしれない。
そうでなくとも戦争である。命の危険にさらされるのはもちろんのこと、セリカは年頃の女性だ、
軍に秩序が無ければ性的暴行を受ける危険もあるだろう。それから守ってやるべき恋人の自分が
彼女のもとに行く術がないことに憤り、また焦っていた。

 打つ手がないまま2日か過ぎる。両親も心配してトオルをなだめようとする。友人たちも
電話で、あるいは顔を出し、トオルを気遣ってくれる。きっと大丈夫だよ、と気休めを言って。
 しかし、地球のテレビが報道した画面が、そんな気休めを最悪の方向に吹き飛ばした。
一瞬受信したアイランド・イフィッシュのテレビ局の報道、ミノフスキー粒子の晴れ間を
かいくぐって捕らえた電波、それが映し出すテロップ。

−ジオン軍、サイド2を占拠。アイランド・イフィッシュに毒ガス兵器使用か−

「・・・なん、だって?」
毒ガス、密閉されたコロニー内で使うそれがどんな結果をもたらすか、それは火を見るより明らかだ。
毒ガスの規模は分からないが、その画面に映っているキャスターまでが地に倒れ伏している所を見ると
少なくとも局地的な使用ではあるまい、おそらくコロニー全土に・・・

51 :
規制回避します

52 :
 いや、あいつは、セリカは天才だ、ニュータイプだって自分でも言っていた。
そんな危険が迫るのなら察知して手を打っていたハズだ。彼女の家族も、友人たちもきっと無事だ
そうだ、そうに違いない。だっはアイツは、いつもそうやって俺の裏をかいてきたじゃないか。
 そんな期待を肯定するように、ひとつの朗報が入った。ジャックの乗った宇宙船は
戦争に巻き込まれることなく、連邦軍基地ルナツーに避難しているとの情報。
そうだ、物事は悪いほうばかりには向かない。ジャックが助かったんならきっとセリカも・・・

 間が空くと、彼はセリカにもらった交換日記を開き、読んでいた。
柔らかな字と文章、その中にどこか彼女らしい達観した、あるいは冷めた感情が込められた日記。
能力を持つがゆえに少しだけ欠落した感覚、そんな文章の中にあって、トオルに対する恋心だけは
生き生きとした表現で書かれていた。それを読むたびトオルは確信し、決意する。
「待ってろよセリカ、必ず助ける。必ず会いに行く!」

 1月9日、報道管制を掻い潜ってその報道が成された時、地球全土が恐怖に包まれる。
−ジオン軍、コロニー地球落下作戦、通称「ブリティッシュ作戦」を強行−
半日後、さらに具体的な報道が伝えられる。ジオンの目標は南半球、南米ジャブローであること、
これを阻止すべく連邦軍はコロニーを攻撃、落下地点は南半球のいずれかである可能性が高いこと、
そして、この作戦に使われたコロニーは、サイド2、アイランド・イフィッシュであること−

 この瞬間から、シドニーは騒然となった。いや、おそらくオーストラリア全土が、南米が、
アフリカ大陸やニュージーランド、南半球の各諸島全てが、拳銃を突き付けられたような
緊張と恐怖に見舞われた。パニックを起こす者、国外脱出を図るもの、様々な混乱が
南半球を主として、地球全土に広がっていった。
 しかしそのパニックは1日で終わる。マスコミは報道しなかったが、そこまで近づくと
落ちてくるコロニーは一般人の望遠鏡でも捕らえられ、頭のいい人によって軌道は計算され
落下位置は特定される。必然、落下地点から離れた地のパニックは自然と収まる。

−落下予想地点、オーストラリア、シドニー周辺、落着予想時刻、AM12:00前後−

53 :
 あと1時間に迫る死と絶望、その報道にシドニーの人々は嘆き、恐怖し、絶望する。
その街でたたひとり、トオルだけは別の思考があった。落ちてくるのがアイランド・イフィッシュとは、
セリカは無事に脱出できたのか?俺はもう駄目だが、彼女だけでも助かってほしい。
 外に出て、真昼の地平線やや上にある星を睨む。すでに肉眼でも星の大きさにくらいは見えるまでに
近づいてきている。頼む、セリカよ、そこに居るな!

 その瞬間だった。トオルの頭に音が響く、金属をこすり合わせたような強烈な音!
それと同時に、彼のよく知る女性の声が、トオルの脳に、はっきりと鳴り響く!


『トオルーーーっ!!逃げてーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!』


13話でした・・・ミートさーん、彰悟さーん、どこ行ったんですかー(泣

54 :
投下乙です

ああ、とうとう来るべき時が来てしまったか…

55 :
>>54
いつも感想ありがとうございます、本当に励みになりますわ。

1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第14話 最後のカーニバル

「セリカ!そこに居るのかっ!」
反射的に叫ぶトオル。確信があった、聞くまでもなく。
セリカはあそこにいる!あそこから彼女の意思が飛んできたのがはっきりと感じ取れた。
生き延びていた、アイツは。さすがだ。だがそこにいては助からない、何をやっている!
焦燥と怒りに似た感情がトオルを支配する。くぞっ!このままじゃアイツが・・・
「待ってろ、今行く!」
虚空に向けて、その先にある豆粒ほどのコロニーに向けてそう叫ぶ。

「・・・え?」
熱波の空気の中、セリカはその信じられない提案を聞く。愛しい人の、あまりにもな無茶振り。
その口調が、そのセリフが、トオルの表情をありありと頭に描かせる。
「もう・・・トオルったら、そんなこと出来るわけないじゃない。」
泣きながら笑う。絶望的な状況と、そのさ中に愛しい人とのコンタクトを取れた奇跡に。
「トオル、ありがとう・・・私・・・」

「やかましいっ!後だあとっ!」
頭に響くセリカの声を怒鳴って黙らせる。今聞きたいのはそんな悲しいセリフじゃない!
「考えろ!どうすればお前に会える、お前の所まで俺が行くか、お前がここに来るかするには
どうしたらいいっ!」
 この時のトオルの感情を一言で表すなら、まさに『血沸き肉躍る』状態であったろう。
苦境と絶望の中、セリカにコンタクトを取れただけで満足する性格ではなかった。
先日からの思い。交換日記に目を通し、そのたびに決意してきた強固な意志、助けに行く、会いに行く。
言葉以上にその『意思』が強烈に飛ぶ、はるか向こうのコロニーに向かって。

56 :
「トオル・・・」
その意思を叩きつけられ、セリカは思う。トオルだ、まぎれもなくトオルだ。
それでこそ私のトオルなんだ。
立ち上がり、微笑む。目を閉じ涙を切る。ひとすじの光が頬を流れる。
そして見据える、モニターの向こう、地平線に浮かぶオーストラリア大陸を、
その先の時間、シドニーに落着する瞬間のアイランド・イフィッシュの姿、位置、姿勢を。
そしてセリカは、ひとつの拙い可能性に行きつく。
「・・・クラウド・カッティングの最上階、あそこに来て!」
二人の約束の場所、永遠の愛を誓うはずだった教会、私の予知に間違いが無ければ
このコロニーは地上に激突する直前、あの超高層ビルを薙ぎ倒すはずだ。
そこにいれば最後に一目、トオルの姿を見ることができるかも・・・

「分かったっ!」
それだけ答えて家に走る。駐車場に止まっているスクーターに飛び乗ってエンジンをかける。
持っていた交換日記をカゴに放り込み、けたたましく走り出す。
道路に飛び出す瞬間、トオルの両親が家の際にいた。もう会えないかもしれない二人は、
何故かすべてを知っているかのように、行け!早く!!とポーズとエールを送る。
 運転しながらもセリカの意思は飛んでくる。若干のネガティブな彼女の思考をトオルは認めない。
「一目見るだけじゃダメだ!お前に会うんだよ、抱きしめてやるからその方法を考えろっ!
信じろ、お前は紛れもなく天才だっ!!!」

57 :
「・・・バカ。」
そう言って微笑むと、きびすを返して走り出す。そのわずかな可能性、制御室の外にある
モビルスーツに向かって。
父が、母が、友人たちが、大勢のアイランド・イフィッシュの霊魂がセリカを後押しする。
死後の世界にあって、誰かを応援できることに喜びと興奮を感じながら。
セリカが出ていったその時、地球を映していた制御室のモニターは、まるでその役目を終えたかのように
画像をブラックアウトさせる。
 旧ザクに乗り込む。ヒザの上に交換日記を乗せ、ハッチを閉め、動き出す。
モニターしていたコロニーの状況を見る。現在のコロニーの速度は・・・時速にしておよそ800km/h。
コロニーの体積と形状ゆえの空気抵抗の多さが、重力落下をしてもマッハを割り込ませている。
特にコロニー先端の、巨大なスリバチ状の部分が空気を多く受け止め、落下速度を殺しているようだ。
真下に落下するはずだったコロニーは、ここにきて横方向のベクトルを多く得、また地球の自転もあり
地平をすべるように移動している、むろん高度も落とし続けてはいるが。

 シドニーの街中を、トオルのスクーターは走る。一目散に。目標の塔に向かって。
ここからだと30分はかかるだろうか、まして今シドニーはパニック状態だ。どんな渋滞や事故が
行く手を阻むかわかったもんじゃない、それでもアクセルを千切れんばかりに回し、飛ばす。
が、その心配は無かった。理由は分からないがストリートは大勢の人がいたにもかかわらず、
トオルの走りを阻害する存在は無かった。
その代わり声がする。大声が、絶叫が。それはそうだろう、死を間近に控えた人間なら叫びたくも・・・
 そう思った瞬間、大型のトラックがトオルの横を追い抜き、強烈にブレーキをかけ横滑り、
トオルの進路を塞ぐ形で停車する。なんだコイツ!
「クッ・・・、どけぇっ!!」

58 :
 モビルスーツのセンサーを開放し、コロニー各所の状況を調べる。
毒ガスを撒くべく入力されていたこのアイランド・イフィッシュのデータが、皮肉にも今のセリカの
目と耳と知識になる。コロニー下部、つまり地球側は乱気流も激しく、まだ熱を持っている。
しかし上部、宇宙側は大気圏突入の熱の影響も、現在の空気の流れも比較的マシな状況だ。
こっちならこの巨人で外に出ることも可能かも、そう思ったセリカは迷わずザクを操作する。
もし、今のジオン軍がセリカのこの旧ザクの操縦っぷりを見たら、迷わずエース候補として
スカウトするだろう。
彼女は今、どんなエースパイロットでも成し得ない、困難な操縦を試みているのだ。

「兄ちゃん!こいつを使いな!!」
トラックのドライバーがそうがなり立てる。同時にトラックのサイドゲートが開き、
中にある機械をあらわにする。これは・・・大型のエアーバイク!
「ワッパってんだ、くそったれジオンのメーカーの乗り物らしいが、このさい使っちまえ!
空も飛べる優れモノだぜ!」
展示用の商品なのか、タグやらリボンやらで装飾されている。なにかの展示ショーで
使われる予定のものだったのだろう。しかし・・・
「あ、ありがとう!でも、なんで・・・?」
「彼女に会いに行くんだろ?応援してるぜっ!」
運転席から親指を立てて笑うドライバーのオッサン、なんでこの人が、と思った時
トオルは周囲の異常に気付く。
「おーい、モタモタすんな!」
「「がんばれーっ!」」
「会えなかったら承知しねぇぞーーーっ!!」
「彼女を待たすんじゃねぇ!急げっ!」
大人も子供も老人も男も女も皆、トオルに注目し、声を荒げて応援している。
まさか・・・彼らも、というかシドニーの市民みんなも、セリカの声が聞こえたのか!?
どんだけ凄いんだよお前の能力は!

59 :
 トオルには知る由もない。それがセリカ一人の能力ではなく、無数のアイランド・イフィッシュの
人々の霊魂の力、彼らが最後のお祭り騒ぎをより大勢で楽しもうと、シドニー市民を巻き込みに
かかっていたことを。
この素晴らしいカップルのハッピーエンドを、みんなで楽しもうと。

 トラックの荷台に駆け上がり、ワッパと呼ばれるエアーバイクのスタータースイッチを押す。
シュオオーーン!というエンジン音が鳴り響き、浮き上がるワッパと、それに乗るトオル。
いける!操縦は簡単だ、アクセルを捻り、皆の声援を受け、トラックの荷台から飛び出す。

 ザクがコロニー上部の外殻の裂け目から、そのモノアイを覗かせる。飛ばされないよう
しっかりとフレームに捕まり、ついにコロニーの外に立つザクとセリカ。
眼前には青い地球の水平線と、その先の懐かしい大地。

「セリカーっ!待ってろーーーっ!!」
「トオルーーーっ!ここよーーーーーっ!!」

 2千万人の死者の魂が少女を応援する、その倍に及ぶ、死を目前に控えた生者が少年を後押しする。
シドニーとアイランド・イフィッシュ、2つの街の最後のカーニバルが今、最高潮を迎えようとしていた−




14話でした、長くなったので2話に分けました。
しかしBFサイドBで主人公はボール、IGLOO顎ではボールからジム、そして今作はついにワッパですよ
ガンダム?そんな高嶺の花しりませんw

60 :
投下乙
死者の想いに生者が共鳴し行動する…逆シャアのアクシズ・ショックの変形版、みたいなものですかね?

61 :
>>60さん
そんな感じです。アムロ・ララァ時空もそうですが、原作のそういう下敷きが
あったからこそのこのファンタジー展開なんです。
無かったら単なる厨二展開ですなwまぁ今でも厨臭いですが・・・
それでは、15話いきまーす。

62 :
1年戦争外伝、−HAPPY WEDDING−
第15話 トオル・ランドウとセリカ・ナーレッド

 エアーバイク、ワッパが飛ぶ。シドニーの街を眼下に見ながら。
高度30mまでは基本で飛行できるこの乗り物にとって、渋滞も信号も意味はない。
トオルは飛ばす、天高くそびえるそのタワーへと。最後にアイツに会うために。

 ワッパの操作自体は本当に簡単だった。運転に余裕ができるとトオルは
眼下の街に目をやる、大勢の人達が声援を投げてくれている。
もっとも全ての人が自分をほったらかしでトオルを応援してるわけではない、
最後の時を共に過ごしたい人と一緒でない人は、トオル同様、そこへ駆ける。
声援をくれるのは主に家族、友人、恋人とともにいられた人達。
覚悟と、人生の邂逅と、ジオンへの恨みと、そして今起きているドラマのような
若いカップルが起こす奇跡への期待を胸に。

 通常なら20分は要するだろうクラウド・カッティングへの到着、ワッパは
わずか7分でそれを完走してのけた。
それでも時間が惜しい、正面1階の大ホール入り口にワッパのまま突撃するトオル。
入り口付近にもトオルを指差し、応援してる人が・・・ってキム!チャン、ミア、何やってんの!
プライマリー時代からのクラスメイト達が、入り口の自動ドアを開きっぱなしにしてくれている。
「トオルー!ここだここだ、急げーっ!」
「そのままそのまま、バイクごと入れー!」
「突き当りにエレベーターが待ってるわよ!早く早く!」

63 :
 減速し、通過しながら親指を立て、礼を言う。ありがとう!
ホールの中にエアーバイクで乗り付け、進む。受付デスクの書類を舞い上げ、利用者案内の
看板を蹴散らしながら。それでも誰も彼を非難するものはいない。
そして正面にある大型エレベーター、ここも大口を開けてトオルを待っていた。
黒服を着た中年の従業員らしき男が、エレベーターのドアを体と足で抑えながらトオルに手招きする。
「さぁ、急ぎなさい!屋上まで直通にしておきましたから!」

 ワッパをエレベーターの中にまで進ませると、ドアが閉まりエレベーターが上昇を始める。
ここでトオルはワッパのハンドル中央にある液晶に向かって話しかける。
「おい!空を飛びたい、出来るか!?」
言葉によるAIに対する認証や命令は、西暦の時代から確立されている。
その機能がこの機械にも搭載されていれば・・・トオルは返事を待つ。
『・・・飛行高度は地上より30メートル、海抜で100メートルのリミッターがかかっております』
女性の声を借りたAIはそう答えた。
「そのリミッターを解除してくれ、今すぐに!」
『安全性の観点からお勧めできません、どうしてもと言うなら安全の保障は致しかねます』
「構わない、空を飛びたいんだ、どうしても!」
『もう一度確認します、安全の保障は致しかねます、それでも解除しますか?』
「ああ!」
沈黙するAI,数秒を経て、ピーッとアラーム音。
『高度リミッターを解除しました、くれぐれもお気をつけて』

 よし、これでコロニーまで飛んで行ける、単に塔の頂上まで行ってお前を一目見るだけじゃなく
お前のところまで行ってやれる、待ってろよ、セリカ!
だが、エレベーターが減速し、最上階に到着する直前、トオルは自分のミスに気付く。
「しまった!最上階の教会から外に出られるのか・・・?」
こんな超高層ビルの最上階で、外に出る出口などあるわけがない、仮にあったとしても
避難用の脱出シューターくらいだ。このワッパが抜ける隙間など期待できない。

64 :
 チーン、と音がしてエレベーターが停止する。開いたドアの先には、ここの教会の神父さんがいた。
何故か中央に飾ってあった大きな十字架をかつぎ上げて・・・
「え?」
違和感のある光景は、実はそれがアクションの始まりでしかなかった。神父は十字架を豪快に
壁代わりのステンドガラスに叩きつける。
ビキィッ!!強烈な音を立て、極彩色のステンドガラスに蜘蛛の巣のようなヒビが走る。
「ちょ、ちょっと!」
止める間もなく第二撃!高度2000mの強風に耐えるガラスは、この2発目によって粉砕された。
 呆気に取られるトオルに、神父は汗をかいた顔で柔らかく笑い、トオルにこう告げる。
「さぁ、穴は開きましたよ。お行きなさい、愛しい人のもとへ。」

 その大汗から察するに、今の2発だけではないだろう、トオルがここから外に出る方法を考え
自らの信仰とする十字架にその役を託したのだろう、トオルが到着するまで、何度も何度も。
「ありがとうございます!」
迷わず、深々と一礼する。そして前を見る、ぽっかり穴の開いた教会の外、晴天の青の中に佇む
落下中のアイランド・イフィッシュの姿。
「汝に神の御加護があらんことを。」
その声を背に受け、トオルは飛ぶ、ワッパと共に。

 外に出た瞬間、ワッパは強烈な上昇気流を受け、まるで木の葉のように舞い上げられる。
いわゆる『ビル風』、建物が風の通り道となり、作られた強烈な空気の流れに翻弄されるワッパ。
それでもトオルは必死にハンドルにしがみ付く。ワッパのAIはジャイロにより姿勢変化を感知し
前後のエア噴射口にあるスタビライザーサーボを作動させ、姿勢を安定させる。
一人と一台はあっという間にビルを離れ、舞い上がる。愛しい彼女の名前を持つ空間、天空(セリカ)に。

65 :
連投回避

66 :
 トオルは前を見る。下半分が真っ赤に焼けたそのコロニーを。
セリカ、どこだ、どこにいる!俺はここだ、ここまで来たぞ、お前はどこらへんにいるんだ!
 そう念じてすぐ、コロニー上部で赤い光が点滅する。すでに死に体、鉄の塊でしかないコロニーに
光り輝く科学の点、人間の存在を証明する光が。
「セリカ!そこか、そこにいるのか?」


「トオル!ホントに来たーっ!ここよここーーーーっ!」
セリカは歓喜する、モビルスーツのモノアイをひたすら点滅させ、トオルに合図を送る。
まさか本当に空まで来るなんて、私とコンタクトを取ってから1時間もたってないのに
こんなとんでもないコトを実現させるなんて!嬉しい、その意思の、思いの強さが。
そしてそれを実現する愛しい人の強さが!!
 駄目、涙が止まらない。嬉しい、会いたい、抱きしめられたい、少しでもいい、
一緒の時間を過ごしたい、トオルと一緒に。

−そのために−

「トオル、私が見える?私が今乗ってる機械が・・・」
『ああ、見える。目じゃ遠すぎて見えないけど、頭の中に浮かんできてるよ。
確かモビルワーカーかモビルスーツとかいう機械だよな、どうしたんだ、それ?』
「借りたの、ちょっとおっちょこちょいな、優しいジオンの軍人さんから。
それより聞いて、このままじゃトオルには会えないわ、お互いの速度が違いすぎて。」
『どうすればいい?』
「とにかくこっちに全速で近づいて!で、私が合図したら反転してバック、全力で。」
『分かった!』

 トオルはアクセルを回す、すでにゴルフボールほどの大きさに見えるコロニーに向かって飛ぶ。
セリカの意図は明らかだ、相対速度をRためにワッパをコロニーと同じ方向に走らせ、
少しでも両者の交錯速度を落とし、相手と接触するつもりなんだろう。
落ちてくるコロニーの速度は分からないが、ワッパは最高速度でも200km/hしか出ない、
スピードメーター表示がそこまでしかないから。
多少速度差を殺したところでどうにかなるとも思えない。が、セリカは天才だ。
アイツがそれでいいと言うなら、俺はそれに従って、アイツが望む最高の結果を出すまでだ!
そう信じてさらに飛ぶ、コンマ1秒単位で目に映るコロニーが大きくなっていく。
絶望的な速度と質量、破壊力、それでもトオルに恐れはない。

67 :
 コロニーがバスケットボール大にまで見えるようになった時、トオルの乗るワッパが切り裂く
空気の圧が大きくなっていく。コロニーが押し出した空気が風となり、徐々にワッパの
スピードを殺していく。刻一刻と強くなるその抵抗に、トオルのプレッシャーが高まる。
セリカはコロニーの上部にいる。あそこに行くにはコロニーの上を通過しなければならない。
しかしあの大体積のコロニーが押し出した空気の流れに果たしてワッパが耐えられるか・・・?

『大丈夫、そのままそのまま。』
頭に響くセリカの声が、そんなトオルの不安を打ち消す。接近するコロニーがトオルの視界を
次第に埋め尽くしていく。全天がアイランド・イフィッシュに覆われんとした時、再び彼女の声。
『今よーっ!バックーっ!!』
ワッパをウイリーさせ、古来のバイクのタイヤ部分についているスラスターを全開にして急停止、
そこから水泳のターンのように反転して、シドニーの街に向き直る。
クラウド・カッティングの最上階目指して斜め下に走り出すワッパ、と同時にトオルは
アクセルとハンドルをロックさせ、曲乗りのように進行方向に背を向ける。
再び斜め上から落ちてくるコロニーを見据える、その上部にあるモノアイの点滅、あそこだ!
あそこにセリカがいる、もう少し!

 ワッパは木の葉のように舞い上げられる。コロニーが押し出す恐るべき空気の津波によって
蹴散らされ、それでもスタビライザーはワッパの姿勢を辛うじて保ち、そのドライバーは
後ろ手に掴んだハンドルと足で踏ん張り1点を見つめる。ワッパの足元をコロニーの先端が通過していく。 
 その瞬間だった。トオルが見据えていた光点、それがコロニー表面から飛び出す、
進行方向の逆側、つまり落下するコロニーの逆方向、空側に。

「行っけぇぇぇっ!」
セリカが叫ぶ。旧ザクの背中のバーニアを全力で噴出し、飛ぶ。コロニーから離陸し
トオルのバイクを見据えながら天空に舞い上がる。捕らえた!あの人の軌跡。
超高速で落下するコロニーとの相対速度をRため、トオルにはある程度まで接近して
バックしてもらった。あとは私、この巨人の速度がどこまで残った相対速度を消してくれるか、
セリカの意思はザクに伝わり、核融合炉のパワーを全開にして上空に舞い上がる。そして
両者のベクトルの行く先が空中のある1点で交差する。

68 :
 セリカには見えていた。数秒後にトオルの乗るバイクが私のもとに飛び込んでくる姿が!
ザクのハッチを開く、金緑色の髪が乱暴に乱れ揺れる。それでもハッチの縁に捕まり
その身を空に晒す。

 いた!見間違えるはずもない、あの金緑色の髪、あいつの目印。天に舞い上がる巨人の胸の部分、
そこにアイツがいる、セリカ・ナーレッド。俺の好きな人が。
トオルにも見えていた。数秒後に自分の胸に飛び込んでくるアイツの姿が。

セリカはザクのコックピットを蹴り、飛ぶ。天空に向かって。
トオルはワッパのシートを蹴り、向かう。セリカを目指して。

この時の両者の相対速度、−254km/h−

「トオルーーーーーーーーーーーっ!!」
空の妖精は両手を広げ、愛しい人の胸に飛び込んでいく。

「セリカーーーーーーーーーーーっ!!」
勇者は天に舞い上がり、叫ぶ。愛しい人を抱きしめる為に。

ふたすじの光の線が、空にラインを描く、一点の交差点を目指して。
その上には満天の蒼があり、その下には通過する人工物、アイランド・イフィッシュがあった。

そして、ふたつのラインは、空の一点で、ついに交わる。

抱きしめた、確かに抱き合った。ほんの一瞬の時間、高度2200mの空で。

 トオルは幸せだった。セリカの笑顔を最後に見ることができた。奇跡の邂逅をこの天才は
いともあっさりとやってのけたのだ、さすがだ、さすが俺の好きな人だ。
 セリカは幸せだった。トオルのぬくもりを感じながら、はち切れんばかりの感動を味わいながら。
この人を好きになってよかった、こんな無茶を、私のためにあっさりとやってのける人を。

例えコンマ数秒後にはお互い肉塊となって、砕け散る運命であっても−

数秒後にはコロニー落着の爆風にさらされ、肉片すら残らず蒸発する結果が確定していても−

69 :
15話でした。よし!「モビルワーカー(オリジン)」という単語が出てきたな
これで新シャア板に投稿しても問題ないわけだ(今更www)

70 :
名前の通り三流の駄文だな…いや文ともよべんか

71 :
>>70
漢字が読めない馬鹿よりは、マシだぜwww

72 :
長文も読めないよそいつ

73 :
乙です
トオル君に友人達にビルの人々、教会の神父さん、皆揃いも揃って無茶するなあ
でもこの行動、やはり『イフィッシュ・ショック』(仮称)あってのことなんでしょう
ただ渦中のトオル君だけは別だと思うのだが、やはり彼もこの現象の影響から逃れられてないような感じが…


そしてやっと出会えた二人
この瞬間だけは、この上もなく幸せだった…そう、この瞬間だけは

74 :
自演乙としか

75 :
三流氏さん乙です。
儚くも怒濤の展開、クるものがありますね。なんとか生き延びてもらいたいものですが・・・・・・

自分も投下します。
やはり自分は今の環境下だと投下頻度は2、3ヶ月に一回が限界のようです。

76 :
――艦これSEED 響応の星海――


時は少々遡る。
それは丁度【いぶき丸】による曳航準備が完了し、また呉ではシンがC.E.について語り始めた頃のことであった。

「これは・・・・・・なんで、こんな」

MS搭載型高速駆逐艦ナスカ級の中央部、MS格納庫にて。
歪みに歪んだ緊急脱出用ハッチをこじ開けて侵入したキラは、逆手に掲げたマグライトによって浮かび上がった光景に呆然と、失意を溢してしまっていた。
だってそこは、最大6機の18m級人型機動兵器を格納できる広々としたスペースは、死に満ちていたから。
悲惨だった。悲惨としか言い様がなかった。
多数の大破したモビルスーツの残骸が無秩序に転がっていて、その間隙に多数の整備員の骸も、転がっていて。何もかもが誰も彼もが酷く損壊していて、
格納庫全体に夥しい量の赤――大人一人分の血液量は約5ℓらしいが、これは一体何人分なのだろう――が塗りたくられている。
おそらくは時空間転移後に、高所から落下したからだと直感的に悟る。
船体は辛うじて無事だったようだが、内部への衝撃はどうしたって防ぎようがないもので、その上MSの残骸が気ままに暴れ回ったのならばこうもなろう。実に馬鹿げた光景だ。
ここにはもう誰もいないのだと、一目で判ってしまう。
そして無論、惨劇はここだけではない。
だってそうだろう。格納庫だけがこうなっているなんてことは、有り得ないのだから。ナスカ級は極々普通の通常艦艇で、艦娘やヴァルキュリア‐システムのように物理法則を書き換えるなんてことは出来ないのだから。
艦橋、居住区問わず、この艦に生存者はいないという現実を、否定できる要素がまるで無い。
艦全体に、生の気配が無い。

「・・・・・・ッ、・・・・・・誰か! 誰かいませんか!? ・・・・・・ねぇ!?」

それでも暗闇の中、思わずライトを振り回して叫んでいた。
そうした分だけ光と声は虚しく反響して消えるばかりで、暗闇に閉ざされた世界に死ばかりしかないことを余計に実感して、その中に一回か二回すれ違っただけの――けれど確実に見知った顔が埋もれていることを知って、
泣きたい気分になった。
ナンセンスだ。
こうなっている可能性を考えていなかったわけではない。あえて目を逸らしていたわけでもない。
むしろ、生存者がいないことの方が自然に思える状況下であると、元より彼は正しく認識していた。
それでも、一人だけでももしかしたらと、皆に同行することにしたのだ。【いぶき丸】甲板上で、ナスカ級が深海棲艦達に曳航されるがままで、近くで戦闘が始まっても何のリアクションがなかったと観測しても、
まだ希望はある筈だと侵入したのだ。結局のところ、その目で全てを観測しなければ可能性は収束せず、世界は確定しないから。
この状況下では詭弁もいいところだが、人類の揺らがないイデアには『諦めの悪さ』もあった。

77 :
根拠のない強がりとか、空元気とか、藁にも縋る想いとか、夢見がちで身勝手な思考停止とか、自己満足とか、そんなのかもしれないけれど。けれど誰よりも己だけでも、
今ここにいる者の責任として義務として一滴だけの奇跡を信じなくちゃいけないと彼は自覚していた。
そして今ここに至って、世界は確定した。他ならぬキラによって観測された世界は、奇跡など有りはしないのだと応えた。
想定していたことだけど、覚悟していたことだけど、やっぱり哀しくなった。なにも、こんなのってないじゃないか。

「――くそぉ!!」

近年の彼には珍しく、語気を荒げて悪態をついた。
それでも、進まなくてはならないのだ。感情は頑なに声高に、ちゃんと一人一人捜して確かめろと叫んでいるけれど、悲嘆に暮れるのも感傷に浸るのも後回しに。戦士として鍛えられた理性が、
ただただ止まるなと訴えかけてくる。スイッチを切り替えろと迫ってくる。
今ここにいる理由を思い出せ。今ここにいる者の責任として義務として成すべきことを探せ。
外では戦闘が続いている。この棺となった艦を巡る戦いが続いている。
戦う艦娘達は、キラ・ヒビキがなにかしらのアクションを起こすことを期待している。ギリギリで拮抗した戦線を刺激するだけのアクションを。ならば己にできることは、おのずと限られてくる。
小さく、ごめんねと呟いた。

(生存者は、いない。エンジンも十中八九死んでる。艦の再起動も無理だ。なら、僕にできることは?)

一瞬の瞑目の後に目元を拭って、キラは改めて格納庫内を見渡す。
ここには、多数の大破したモビルスーツの残骸が無秩序に転がっている。
彼はモビルスーツのパイロットだ。成すべきは、この艦の為に戦ってくれている少女達の為に。

(・・・・・・動かせる機体は、戦える機体はあるのか?)

旧地球連合のダガーに、旧ザフトのジンとザク、オーブ連合首長国のムラサメ、その他諸々。
パッと見た限り、そんな世界各国の旧型機ばかりが、とうに第一線から退いていた機体ばかりが破壊された状態で、ここに在った。
これは明らかにおかしいと、思考の片隅で思った。
C.E.78時点での世界情勢を考えれば考える程に奇妙な、時空間転移の原因がヴァルキュリア‐システムの暴走によるものではないかと推察するキラを否定するような、時代錯誤の不自然に過ぎるラインナップだ。
何故、このような機体ばかりがここに在る?
キラの知っているC.E.では、ZGMFシリーズやGATシリーズといった「前大戦の遺物」は、新地球統合政府が運用する機動兵器としては相応しくないとして運用を制限・管理されていた。
むしろ旧式機はテロ組織が略奪・運用する機体として世間に認知されており、そして統合政府直属軍は撃破した機体をわざわざナスカ級で回収したりすることはない。回収作業はそれを専任とする艦に任されている。
つまり、こんな大破した旧式機が、しかも所属の全くことなる機体が、今更ナスカ級に搭載される理由がもう存在していない筈なのだ。ここに斃れている整備員達が新地球統合政府の制服を着込んでいなければ、
まさかC.E.74のメサイア攻防戦前後の過去からやって来たのかと疑っていたかもしれない。

78 :
それに、どのような任務にせよナスカ級の艦載戦力はGRMFシリーズのものに統一されている筈なのに、しかしMS格納庫にはそれらしき痕跡が全く見当たらない。まったくもって彼の常識が通用しない状況だ。
キラ・ヒビキは新地球統合政府直属宇宙軍第一機動部隊の隊長で、副隊長のシン・アスカと共に『裏の仕事』含め軍の動向をほぼ正確に知り得る立場にいた存在だったというのに。
となると、この謎の旧式モビルスーツ群の出自は完全に「不明」だ。記憶喪失の男が解明すべき謎がまた増えた。

(でも、疑問も後回しにしないと・・・・・・時間が惜しい)

そもそも謎なんて、つい先日に提督経由で『今のアンタに手紙や電話で話すことはなにも無い』と伝言をくれたシンが10日後にやって来るのだから、その時に問い詰めればいいだけのことだ。
ともあれ、使えるものは使おうと決めたキラである。
片隅の疑問は一旦置いといて、まずは使えるものを探すことにした。
コクピットを打ち抜かれたダガーに、腰で両断されたジンと左半身を失ったザク、頭部とボディしか残っていないムラサメ、その他諸々。これらの残骸をマグライトの光源だけを頼りに潜り抜け、
通信中継用アンテナを設置しながら比較的損傷の小さいモビルスーツを求めて慎重に歩を進める。
そうして5分が経過した頃。
格納庫の最奥に横たわっていたソレと、すっかり血糊とオイルに塗れたキラは遂に巡り会った。

「・・・・・・ストライクときて、次はデュエルか。ホント、何があったっていうのさ」

ストライクの兄弟機である【GAT-X102 デュエル・アサルトシュラウド装備型】。
追加装甲が幾つか脱落した以外の損傷は見受けられない、確実に戦える機体。かつてイザーク・ジュールが駆った、不倶戴天の敵ともいえる機体。とっくの昔に連合に返還されて博物館行きになった、ワンオフの試作機。
運命のイタズラというヤツだろうか。神様はこの機体に乗れというのか。まったく笑えない冗談だ、これは。
だがしかし、乗らないという選択肢は有り得なかった。使えるものは使おうと決めた。
意を決して一歩、前へ。
再び、戦場への介入を。

79 :
《第13話:Aut viam inveniam aut faciam.》



キラがデュエルを発見した同タイミングにて。
その時、戦局が変わった。
夕立と響を除く全戦力が合流し、いよいよ榛名達が攻勢に転じつつあった戦局が変わった。

「・・・・・・ッ? ・・・・・・! ソナーに感なのです! ・・・・・・これは、音の壁?」
「バカ電、魚雷よ! 9時方向から魚雷接近!! 距離4、数は・・・・・・多すぎるわ、計測不能!!」

後になって判明したことだが、その時、ナスカ級は総計318発の魚雷に狙われていたという。偵察衛星が破壊される寸前まで撮影・録画していた映像を解析した、シンと天津風の証言だ。
全てが九三式魚雷三型――所謂、酸素魚雷と呼ばれるタイプだった。
酸素魚雷とは、深海棲艦や諸外国の艦娘の使う通常魚雷に比べて「高速で長射程で雷跡が目立ちにくく、単純な威力なら大口径砲以上」という特性を持つ、
第二次世界大戦期では日本国のみが唯一実用化していた大戦期最高スペックの魚雷だ。これまで響や夕立、木曾が盛大に使い潰してきたものに該当し、無誘導式ながら多数の艦を沈めてきたその高性能っぷりは本物である。
炸薬量 780 kg、最大速度48ノット(約90km/h)、その場合の最大航続距離は8マイル(約15km)。
そんなものが318発。
南方から取り囲むようにして、遠慮容赦なく不規則的に断続的に殺到してきた。

「こちら龍驤、視認したで。ナスカ級を中心に方位2-6-0から2-9-0にかけてびっしりギョーサンと・・・・・・ありゃ酸素魚雷やな。推定40ノット、着弾まで大凡5分!」
「金剛、レ級が前進開始したわ! 連携してると見て間違いないわね。押し込んでくるつもりよ!!」
「Shit! なるほど、そうきましたカ・・・・・・! 時雨と【多摩組】は魚雷の迎撃を!! 夕立と響も再出撃急いで!!」
「わかったにゃ! 矢矧、暁、雷、電、時雨。パワー全開にゃ!!」

【軽巡棲姫】の差し金だ。
これこそが向こう側のジョーカー。
ヤツは一度戦線を離脱した後に、仲間と合流して補給するや否やこれまで鹵獲・複製してきた酸素魚雷のほぼ全てを射出してきたのである。ナスカ級を轟沈させ、深海に墜とす為に。
そもそも、深海棲艦達がナスカ級を曳航していた理由は「サルベージするよりは楽だから」程度のものでしかなかったのだ。
目標が海上にあろうが海中にあろうが、海を統べる彼女達には「どれほど労力を削減できるか」程度の問題でしかなかった。
だから最初は素直に、潜水艦・重巡混成部隊で台湾近海まで曳航しようとした。しかし佐世保側に感づかれ妨害されてしまったのであれば、曳航に拘る必要がない。実施する意義がない。
ましてや、直接の戦闘力で押し負けているのならば。

80 :
回避

81 :
そこで【軽巡棲姫】曰くプランB。肉を切らせて骨を断つ。


つまり、無傷に手に入れるに越したことはないが、敵が無傷で手に入れてしまうぐらいなら破壊してでも己の領域に引き入れてしまおうという魂胆だ。予定外の労力と時間をつぎ込んでしまうことになるが、
あとはゆっくり確実にコッソリと、バラバラになって沈んだナスカ級をサルベージしてやるだけでいい。
所詮人類には敵陣内で大型艦をサルベージできる程の余裕も技術もないのだと、深海棲艦は知っていたから。
また、艦娘達が沈んだ艦を死守せんとここに陣取るなら、それも結構とさえ見越していた。疲労し、補給線が伸びきったところで強襲を仕掛けてやれば簡単にけりがつく。その狙いも込めて、目前で破壊させてもらうと。
その為の318発の酸素魚雷。
戦局は一転して、絶体絶命。
此方の全戦力を投入しても、防衛しきれる見込みは限りなく薄いと言わざるを得ない。木曾は軽く舌打ちし、マシマシに搭載した機銃の弾倉を取り替えながら傍らの瑞鳳に尋ねた。

「ヤツめ、相変わらず味な真似を・・・・・・おい瑞鳳、ナスカ級の動きはどうなっている?」
「やっと動きはじめたばかりよぅ! それ以外はなにも! どうしよう、まだキラさんが中にいるのに・・・・・・、・・・・・・キラさん、聞こえますか!? 応答してください!!」
「落ち着け、この距離じゃ無線は無理だ。こういう時の為に明石に待機してもらってるんだろう」
「そ、そっか。でも急がなきゃ」

何をするにしても時間が足りない。
西の戦艦レ級率いる空母機動部隊との戦いは継続中である。だいぶ削ったとはいえまだ放置できる程ではなく、背を見せたら此方が喰われる。
かといって【多摩組】だけではどう頑張ってもナスカ級の巨体をカバーしきれず、1分だけ未来を先延ばしにできれば御の字だ。
彼の艦にも未だ動きはない。ワイヤーで牽引されているナスカ級は、腹が立つほどゆっくりゆっくり東に進みはじめたところだ。
また、こちらのジョーカーたるキラが侵入してから間もなく、やはり艦が再起動しそうな予兆はない。これでは魚雷の殺傷圏から逃れられない。
つまりどうあがいても、ナスカ級を無事に守りきることは不可能。
更に、瑞鳳の言う通りキラだってこのままでは諸共だ。相変わらず強力なジャミングに支配されているこの海上で、彼と確実に連絡をとれるのは【いぶき丸】甲板上の明石のみ。
既に発光信号で此方の状況は伝えているし、それこそ侵入してからまだ間もないのだから奥まで進んでいないと思うが、脱出が間に合うかは判らない。
やはり音に聞こえた奸計の使い手、とことん此方の嫌がることを最高のタイミングで仕掛けてくる――【軽巡棲姫】はどんな高性能の敵よりもタチが悪かった。敵ながら天晴れとさえ思ってしまう。

「明石に任せるしかないが・・・・・・だが、オレ達にはまだやれることはある。アイツの心配をしている暇はないぞ」
「え?」
「このまま敵の策をただ見過ごせるわけないだろう! 一杯喰わしてやる。榛名、金剛!!」
「! 木曾?」

82 :
願い虚しく、またしても後手に回ってしまったわけだが、しかし。
不測の事態は、ジョーカーは必ず来ると心構えをしていたのだから、艦隊の参謀役たる木曾は既に、敵がこうした暴挙に出ることも可能性の一つとして考えていた。
提督より与えられた作戦目標を遂行する為の、最善は潰えた。
だから、かねてより考えていた次善で応えるしかない。次は必ず完膚なきまで叩き潰してやるという想いを秘めて、木曾は今を切り抜ける為の策を簡潔に伝える。

「宇宙船の三枚おろしだ。ナスカ級両弦のスラスターブロックは切り離して、真ん中だけオレ達が頂くんだよ」
「・・・・・・! 榛名達もナスカ級に攻撃を加えるということですか?」
「ああ、艦砲なり爆撃なりで連結部に攻撃を集中させてな。これなら【いぶき丸】の推力でも迅速に引っ張れる筈だし、パージしたブロックは盾にもなって時間も稼げる」

着目したのは艦の独特な構造だ。
要は漢字の「山」のようなシルエットを「川」にして、一番重要な中央部をかっぱらおうというのだ。三枚おろしとは言い得て妙である。半ば意図的に艦のパーツを敵に渡してしまうことになるが、この際致し方あるまい。


骨を断たせて大事を護れ。骨は骨でも腕の一本、あばらの一本ぐらいくれてやる。


土壇場の損害制御で、最悪の事態を避けるのだ。
魚雷到達まであと4分。議論を重ねている時間はない。木曾の提案を聞いてしばし思案顔になった金剛と榛名は、お互いの顔を見合わせて頷くと背中合わせになり、それぞれの眼差しをそれぞれのターゲットに向けた。

「・・・・・・OK。それしか無いようですネ。一か八か、ぶっつけ本番のMission。分の悪い賭けはキライじゃないデース」
「ナスカ級への攻撃は榛名と瑞鳳、鈴谷が担当します。・・・・・・と言っても、攻撃はあくまでキラさんの安全を確保してからですけれど。金剛お姉様達は変わらず、敵艦隊への攻撃を」
「Hey摩耶、木曾。瑞鳳と鈴谷が抜けた分の、艦隊の防空は任せるネー」
「任せろ。5分ぐらい凌いでやるさ」
「対空番長と謳われたこの摩耶様と木曾の面目躍如ってところだなァ。木曾、遅れンなよ?」
「お前こそな。・・・・・・来たぞ、対空かかれ!!」

30秒にも満たない作戦会議。
それでも最適解に近い答えを導き出した二人の姉妹に、随伴の少女達が期待に応えんと艤装を構え直す。信号弾と探照灯をフル活用して、新たな方針を皆に共有させる。
【軽巡棲姫】の逆襲だろうと、好き勝手させてたまるものか。

「瑞鳳。負担は大きいですが、いけますね? 榛名と鈴谷の砲撃に合わせて爆撃を!」
「やってみせます! 彗星、発艦開始!!」
「彗星の護衛も鈴谷が引き受けるじゃん! 強風改の底力見せてやんよ!」
「ありがと、鈴谷!!」

83 :
回避

84 :
瑞鳳が制空戦闘機「烈風改」をコントロールする傍ら、新たに艦上爆撃機「彗星二二型」を発艦させると丁度、
再出撃した響と夕立を加えた【多摩組】の魚雷迎撃戦が始まった。遙か南方で幾十の水柱が立て続けに咲いては消えていく。
また此方では俄に殺到してきた敵艦載機に対抗するべく、濃密な弾幕が天を覆い尽くした。吐き出された空薬莢の分だけ、粉々に引き裂かれた敵艦載機の破片が海に落ちていく。

「艦隊、輪形陣!! 護りますよ!!!!」

榛名達の、この日最後の攻防が幕を開けた。

(キラさん、どうか無事で・・・・・・!)

祈る。
この急場凌ぎのナスカ級解体作戦で一番のネックとなるのは、艦内部に侵入したキラの存在だ。
此方の攻撃が早すぎても駄目なのだ。間が悪ければ最悪、自分達の手で彼を殺してしまいかねない。まともに攻撃の衝撃をくらってしまえば、ストライクと同化していない彼の身体はきっと耐えられないだろう。
明石の合図があるまでは仕掛けられない。
此方の攻撃が遅すぎても駄目なのだ。連結部を切り離す前に迎撃網を抜けた魚雷が到達してしまうし、木曾達の弾幕も尽きてしまう。そうなれば全てが共倒れで、一人残らず深海棲艦に撃沈されてしまうだろう。
慎重に彼の安全を待っている余裕はない。
だから早く、早くと。
早く脱出してくれと。
皆一様にそう祈った。
ただし二人だけ、そうではない者がいたが。

(あなたは、これからの私達に必要なんだから!!)

輪形陣の中央、ありったけの艦載機を放った瑞鳳は祈る。
昨夜に奇妙な協力関係を持ちかけ、その後一緒にトランプ遊びをした青年の無事を想い、祈っていた。きっと響と同じように。
たかが数時間お話をしただけなのに、以前よりずっと彼を大事に思えてしまう。
別に好きとか恋とか、そういうのではない筈で、ただ情が移っただけのことだけど。けれど確実に、他の誰よりも、彼がいなくなってしまうかもしれない可能性に少女は恐怖を感じていた。
つまり、まっとうな人間同士の繋がりを感じていた。なんら特別なことではなく、ただ二人が誰よりもあの青年に近づいているからこその、当然の想い。
だから祈る。
どうか無事に、また会えますようにと。
いつだって祈りは届かない、こんな無情な世界だけど。
いつだって人間は、祈らずにはいられない存在だから。

85 :
「あと3分!!!!」
「アイツはまだか!? もう猶予はないぞ!!」

強い祈りは今を生きる糧となる。人類の諦めの悪さの源だった。きっと人間も艦娘も、深海棲艦も同じで。


故にこれは必然の結末。


複雑に絡み合った因果の顕れ。世界が応える。
その時、ナスカ級正面ハッチが内部からの攻撃によって吹き飛ばされた。

「なんだ!?」
「あれは、まさか――」

間を置かず、飛び出したるはストライクによく似た青と白の機械人形。しかして全身にゴテゴテ無骨な鎧を装着し、ストライクとは真逆の印象を与える重砲撃戦仕様のモビルスーツ。
ソイツは身を捻って海上に着水すると、おもむろにライフルを構えて例の魚雷群に向かい連射した。久々に目にする荷電粒子の迸りが、一寸違わず小さな魚雷を射貫いていく。
続けて右肩に接続されたキャノン砲と、左腕に担いだバズーカを発射。バチィィッ!! と稲妻を伴って撃ち出された弾丸が、ナスカ級右舷連結部に直撃した。
そして、スピーカーから響き渡る青年の声。

<遅くなってすいません! キラ・ヒビキ――デュエルで戦線に復帰します!!>
「キラさん! 良かった・・・・・・」
「デュエル、だと!?」
<明石さんから作戦は聞いてます。援護します!>

間違いない、キラだ。
ギリギリのタイミングで新たな力を引っさげて、またもや美味しいところで登場したのだ。瑞鳳が安堵にホッと一息つくと同時に、木曾が鋭く叫ぶ。

「ッ、榛名!!」
「ええ、条件は全てクリア! 攻撃開始!!」
「待ちかねたぁ!! 撃て撃て撃てぇ〜!!!!」

速攻。
「強風改」にエスコートされた「彗星」が急降下爆撃を敢行し、榛名と鈴谷の主砲が火を噴く。深い青色の外装が500kg級爆弾と35.6cm砲弾、20.3cm砲弾の雨霰に晒される。
あの艦の防御力は未知数で些かの不安もあったが、ちゃんと攻撃は効いているようだ。この分なら直ぐにでも目的は達成できるかもしれない。船体が悲鳴を上げ、バキン、バキキッ!!!! と裂け割れていく。
それはある意味、敵の魚雷も有効であることの証左であったが。

86 :
「っと、見とれてる場合じゃないわね! 第二次攻撃隊、発艦します!!」

「彗星」の帰還を待たず、己の制御能力の限界をおして新たな矢を番える瑞鳳。ここで無理せず何時すると言うのか。放たれた矢はダメ押しの艦上統合攻撃機「流星改」と成り、800kg級爆弾を抱えて一直線に大空を征く。
このペースなら充分に間に合う。
僅かに見え始めた希望に、艦隊は俄に活気づいた。





87 :
自演大好きなグローブじゃねえかよ

88 :
「良かった。あの人、ちゃんと間に合ってくれたっぽい」
「うん」
「・・・・・・響?」
「? なにさ師匠」
「んーん、なんでもない。やっぱ瑞鳳さんの言ってたことってホントだったんだぁって」
「?? ・・・・・・明石先生といい、なんなんだ・・・・・・」

一方その頃、響と夕立は壁のように迫ってくる魚雷を的確に迎撃していた。
撃てば当たるとは正にこのことで、放った弾丸や魚雷はほぼ確実に敵魚雷に命中する。あまりにも密集し過ぎているせいかたまに連鎖爆発も起こって、もはや攻撃に精度は殆ど必要無かった。
だからこそ、的確な迎撃が必要であるのだが。
壁のように、ということはつまり、艦娘達にとっても逃げ場がないことを意味する。
適当に撃っていては密集しつつもランダムに進行する魚雷に自身が当たりかねない。目立たない雷跡を冷静に観察して、安全地帯を確保しながら迎撃せねばならなかった。
そこで響が夕立の前に立ちふさがって前方の処理に集中し、夕立が左右と後方をカバーするという連携プレーを採用。最も密度が高いと観測された区域を引き受けて、最も多くの魚雷を葬っていた。
しかしそれでも、撃ち漏らしばかりだ。
【いぶき丸】にて連射性能の高い装備に換装したとしても、とても捌ききれるものではない。それは多摩と矢矧と時雨が担当する区域も、暁と雷と電が担当する区域も同じで、
総計318発の酸素魚雷は次々と艦娘の真横を通り過ぎて、彼女達の防衛対象に突っ込んでいく。
デュエルの放ったビームもミサイルも焼け石に水で、とんでもない数の暴力だ。
加えて、防衛対象の大きさも問題だ。
ナスカ級の全長は250mで、牽引する【いぶき丸】は30m。魚雷はせいぜいが少女の細腕ぐらいにしかないのに、的としては巨大もいいところである。
勿論全て、承知の上での作戦行動だ。ナスカ級が解体されるまで護りきれれば良い。ただ焦らず冷静に、撃ち落としていけば良い。
響は左腕にも増設した機銃を含めて、一心不乱に撃ちまくった。

(・・・・・・驚いたな。なんで私はこんなにも冷静になれているんだろう)

いや、一心不乱というには些か、彼女の心は上の空気味であったが。

(自分の身体を楯にしてでも食い止めなきゃって・・・・・・絶対そうなるって、思ってたのにさ)

魚雷が接近しているという報は、彼女にとって恐怖以外の何物でもなかった。
余分な感情は不要で、任務遂行だけを意識するだけでいいと吹っ切れていても、尚。なんなら、先の対【軽巡棲姫】戦で感じた命の危機よりもずっと恐ろしく、まるで心臓を大杭で貫かれたかような衝撃だった。
それだけではない。榛名達があのレ級を前にしてナスカ級をも相手取るなんて自殺行為も同然だ。仕方のない選択だったのかもしれないけど、
下手をすれば何もかもが喪われるギリギリの綱渡りだ。これもまた、ひどく恐ろしいことで。
どうしようもない理不尽への――喪失への恐怖は、仲間を信じるだけではとても抑えられない、いつもの悪癖が顔を出してしまってもおかしくない激情だった。

89 :
だから少女は予測した。
きっとこれから先、身のうちに渦巻く衝動を制御しようと精一杯になると。身体が勝手に動きそうになる度に、木曾の言葉を、夕立の存在を、ここで無理しても何にもならないという現実を思い出して、
心にブレーキを掛けなければと。
悪癖に振り回されるのは、もう懲りたのだ。これからはちゃんと制御しなくちゃいけないと、これまで以上に心を殺して凍らせて、強くあらねばと覚悟した。


「なにも為し得ないまま死に損なった者」の責任として義務として、護れねばと。


でも結果的にそうはならなかった。いっそ呆気ないぐらいに、どこまでも冷静でいられた。

(情けないけど、こんなの初めてだ。理由はなんだろう・・・・・・どこかに取っかかりが、ある筈なんだ)

少女は初めて、その意図とは異なる要因で、己の暴走を制御できていた。
恐怖は紛れもなく本物であったのに。心をRまでもなく、己が身に代えてでもと思うまでもなく、受け止められていた。
それがとても、響にとっては不思議だった。いつの間にか心の有り様が、少し変わっている。イヤな気分ではなかった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を続けたげる」
「師匠・・・・・・」
「あ、でも師匠呼びはやめてね」
「それは、ちょっと自信ないかな・・・・・・」

これもまたいつの間にか、夕立に認められるぐらいにまで自分は強くなっていたらしい。それが明石とキラが用意してくれた試作艤装のおかげだとしても、響は思わず頬を紅くした。
なんだろう。自分で自分のことが解らないのはいつものことだが、それにしたって一気に色々変わりすぎではなかろうか。なんだか少し気恥ずかしい。

90 :
「あ、また」
「なにさ」
「最近、響ってば少し表情豊かになったっぽい」
「そうかな」
「うん。だってさっきも――」

夕立がちらりと後方のナスカ級を、いや、その前面に陣取ってライフルを連射する新しいモビルスーツを一瞥した。
釣られて見れば、既に幾つかの魚雷が右舷スラスターブロックに命中しており、船体は大きく右に傾いでいる。このままもう少ししたら、轟沈してしまうだろう。
するとここで、デュエルが後腰から新たな武器を取り出した。身の丈程もある金属製の大太刀、C.E.ではグランドスラムと称された対MS用の大型斬機刀だ。
それを正眼で構えるや否や、跳躍。散々撃ち貫かれてズタボロになっていた右舷連結部を、一刀のもとに両断する。ついで更に跳躍、同じく左舷連結部に斬りかかり、ついに中央部の摘出は成った。
そこまでを見届けると、夕立はどこか羨ましそうな声音で、

「――あの人の声が聞こえた時、ああやっぱりって顔で笑ってたもん」

ちょっと困ったような笑顔で、締めくくった。

(・・・・・・そうか)

未だ魚雷群に取り囲まれている状況だが、彼女の言葉に脈絡もなくストンと、何かが腑に落ちた。

(もしかして私は、もう――)

天啓。
この一連の戦闘を通して、これまでとは違う何かが芽生えようとしていることに、気付いた。
いつからだろう。
どうしようもない恐怖をも超越する、なにか。
それはまだ蕾にもなっていないけど、それがなんなのかもまだ全然わからないのだけど。
けれど、もしかしたら。

(――もう私はこれ以上、心を殺して戦う必要がないのかもしれない)

それは、おぼろげながらも確かな、福音であるのかもしれない。
自らの心が導いた結論は、理由が不明瞭であるのになんだかすんなりと納得できた。
少し嬉しいと素直に思えた。
魚雷の海を抜けたと同時、混迷の霧も抜け出せたような気がして。知らず知らずうちに宝物を手にしていたような気分で。少女は無性に、この想いを誰かに伝えたくなった。

91 :
あ、また」
「なにさ」
「最近、響ってば少し表情豊かになったっぽい」
「そうかな」
「うん。だってさっきも――」

夕立がちらりと後方のナスカ級を、いや、その前面に陣取ってライフルを連射する新しいモビルスーツを一瞥した。
釣られて見れば、既に幾つかの魚雷が右舷スラスターブロックに命中しており、船体は大きく右に傾いでいる。このままもう少ししたら、轟沈してしまうだろう。
するとここで、デュエルが後腰から新たな武器を取り出した。身の丈程もある金属製の大太刀、C.E.ではグランドスラムと称された対MS用の大型斬機刀だ。
それを正眼で構えるや否や、跳躍。散々撃ち貫かれてズタボロになっていた右舷連結部を、一刀のもとに両断する。ついで更に跳躍、同じく左舷連結部に斬りかかり、ついに中央部の摘出は成った。
そこまでを見届けると、夕立はどこか羨ましそうな声音で、

92 :
うおおおとお

あ、また」
「なにさ」
「最近、響ってば少し表情豊かになったっぽい」
「そうかな」
「うん。だってさっきも――」

夕立がちらりと後方のナスカ級を、いや、その前面に陣取ってライフルを連射する新しいモビルスーツを一瞥した。
釣られて見れば、既に幾つかの魚雷が右舷スラスターブロックに命中しており、船体は大きく右に傾いでいる。このままもう少ししたら、轟沈してしまうだろう。
するとここで、デュエルが後腰から新たな武器を取り出した。身の丈程もある金属製の大太刀、C.E.ではグランドスラムと称された対MS用の大型斬機刀だ。
それを正眼で構えるや否や、跳躍。散々撃ち貫かれてズタボロになっていた右舷連結部を、一刀のもとに両断する。ついで更に跳躍、同じく左舷連結部に斬りかかり、ついに中央部の摘出は成った。
そこまでを見届けると、夕立はどこか羨ましそうな声音で、

93 :
ぐへはへ

あ、また」
「なにさ」
「最近、響ってば少し表情豊かになったっぽい」
「そうかな」
「うん。だってさっきも――」

夕立がちらりと後方のナスカ級を、いや、その前面に陣取ってライフルを連射する新しいモビルスーツを一瞥した。
釣られて見れば、既に幾つかの魚雷が右舷スラスターブロックに命中しており、船体は大きく右に傾いでいる。このままもう少ししたら、轟沈してしまうだろう。
するとここで、デュエルが後腰から新たな武器を取り出した。身の丈程もある金属製の大太刀、C.E.ではグランドスラムと称された対MS用の大型斬機刀だ。
それを正眼で構えるや否や、跳躍。散々撃ち貫かれてズタボロになっていた右舷連結部を、一刀のもとに両断する。ついで更に跳躍、同じく左舷連結部に斬りかかり、ついに中央部の摘出は成った。
そこまでを見届けると、夕立はどこか羨ましそうな声音で、

94 :
「ともかく、これで戦闘はおしまいっぽい。みんなと合流しましょ!」
「Да。・・・・・・Спасибо、師匠」
「・・・・・・うぅ、すっごく背中ムズムズするぅ。やっぱり免許皆伝しようかしら・・・・・・」

私はもっと前に進めるのだ。
そんな確信を得る至った一つの海戦が、甘酸っぱい会話を最後に終わった。





95 :
から少女は予測した。
きっとこれから先、身のうちに渦巻く衝動を制御しようと精一杯になると。身体が勝手に動きそうになる度に、木曾の言葉を、夕立の存在を、ここで無理しても何にもならないという現実を思い出して、
心にブレーキを掛けなければと。
悪癖に振り回されるのは、もう懲りたのだ。これからはちゃんと制御しなくちゃいけないと、これまで以上に心を殺して凍らせて、強くあらねばと覚悟した。


「なにも為し得ないまま死に損なった者」の責任として義務として、護れねばと。


でも結果的にそうはならなかった。いっそ呆気ないぐらいに、どこまでも冷静でいられた。

(情けないけど、こんなの初めてだ。理由はなんだろう・・・・・・どこかに取っかかりが、ある筈なんだ)

少女は初めて、その意図とは異なる要因で、己の暴走を制御できていた。
恐怖は紛れもなく本物であったのに。心をRまでもなく、己が身に代えてでもと思うまでもなく、受け止められていた。
それがとても、響にとっては不思議だった。いつの間にか心の有り様が、少し変わっている。イヤな気分ではなかった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を

96 :
うな
から少女は予測した。
きっとこれから先、身のうちに渦巻く衝動を制御しようと精一杯になると。身体が勝手に動きそうになる度に、木曾の言葉を、夕立の存在を、ここで無理しても何にもならないという現実を思い出して、
心にブレーキを掛けなければと。
悪癖に振り回されるのは、もう懲りたのだ。これからはちゃんと制御しなくちゃいけないと、これまで以上に心を殺して凍らせて、強くあらねばと覚悟した。


「なにも為し得ないまま死に損なった者」の責任として義務として、護れねばと。


でも結果的にそうはならなかった。いっそ呆気ないぐらいに、どこまでも冷静でいられた。

(情けないけど、こんなの初めてだ。理由はなんだろう・・・・・・どこかに取っかかりが、ある筈なんだ)

少女は初めて、その意図とは異なる要因で、己の暴走を制御できていた。
恐怖は紛れもなく本物であったのに。心をRまでもなく、己が身に代えてでもと思うまでもなく、受け止められていた。
それがとても、響にとっては不思議だった。いつの間にか心の有り様が、少し変わっている。イヤな気分ではなかった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を

97 :
おのれ吉崎
から少女は予測した。
きっとこれから先、身のうちに渦巻く衝動を制御しようと精一杯になると。身体が勝手に動きそうになる度に、木曾の言葉を、夕立の存在を、ここで無理しても何にもならないという現実を思い出して、
心にブレーキを掛けなければと。
悪癖に振り回されるのは、もう懲りたのだ。これからはちゃんと制御しなくちゃいけないと、これまで以上に心を殺して凍らせて、強くあらねばと覚悟した。


「なにも為し得ないまま死に損なった者」の責任として義務として、護れねばと。


でも結果的にそうはならなかった。いっそ呆気ないぐらいに、どこまでも冷静でいられた。

(情けないけど、こんなの初めてだ。理由はなんだろう・・・・・・どこかに取っかかりが、ある筈なんだ)

少女は初めて、その意図とは異なる要因で、己の暴走を制御できていた。
恐怖は紛れもなく本物であったのに。心をRまでもなく、己が身に代えてでもと思うまでもなく、受け止められていた。
それがとても、響にとっては不思議だった。いつの間にか心の有り様が、少し変わっている。イヤな気分ではなかった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を

98 :
その後の顛末は、以下のようになる。

「おうキラこの野郎、ヒヤヒヤさせやがって。だいぶ肝を冷やしたぞ」
<ごめん。ちょっと調整に手間取っちゃって・・・・・・>
「まぁまぁ木曾。結果オーライだったのだから良いじゃないですか。おかげで榛名達はこうして無事なわけですし」
「うむぅ・・・・・・」
「そっれにしても、これまたゴツい機体だねぇ。デュエルだっけ? 鈴谷、あのストライクってのより好みかも」

ナスカ級は木曾の目論見通りスラスターブロックを盾にした結果、辛うじて無事に中央部のみの曳航に成功した。
あのまま諦めていたら完全に任務失敗だったのだから、ひとまずの妥協点であった。争奪戦としては所謂「勝負に負けて試合に勝った」といったところか。
今後、バラバラになって沈んだ両弦スラスターブロック――呉にて天津風とシンが目撃したものの正体はこれだ――は、敵潜水級にコッソリとサルベージされてしまうだろうが、致し方のないことだ。
【軽巡棲姫】が見抜いていた通り、人類側には敵陣内で大型艦をサルベージできる程の余裕も技術もないのだ。
暫くは経過を見る必要があるだろう。

<とりあえず持てるだけ持っとこうって・・・・・・役立ったのなら良かった>
「ライフルに大剣にキャノンにミサイルポッドにバズーカ砲、そしてゴッテゴテな追加装甲! うぅ〜ん、ロマンだねぇ! ねぇねぇキラっち、あれってもしかしてレールガンだったりする!?」
<うん、まぁ・・・・・・>
「鈴谷も割と重武装フェチよねぇ。私としてはストライクのが好きかなぁ」
「Мне тоже。・・・・・・ところでキラ、そろそろ顔を見せてくれてもいいんじゃないか。直接話せないのはなんか、変な感じだよ」

戦艦レ級率いる空母機動部隊は撤退した。
中枢戦力に多大な損害を負った敵艦隊は、作戦の失敗を悟るや早々と南方へと引き上げた。当然金剛達は追撃しようとしたが、
再度出現した大型輸送機・ヴァルファウに乗り込まれては手も足も出なかった。あの輸送機の対策を本気で考える必要がある。

99 :
「ともかく、これで戦闘はおしまいっぽい。みんなと合流しましょ!」
「Да。・・・・・・Спасибо、師匠」
「・・・・・・うぅ、すっごく背中ムズムズするぅ。やっぱり免許皆伝しようかしら・・・・・・」

私はもっと前に進めるのだ。
そんな確信を得る至った一つの海戦が、甘酸っぱい会話を最後に終わった。

「――響ッ! ボーッとしない!!」

突然の叱咤に、思考を中断させる。
気付けば一発の魚雷が目前にまで迫っており、響は慌てて両肩部25mm連装機銃で迎撃した。

「ッ!? ・・・・・・あ、Извините。ちょっと考え事、してた」
「もう。そろそろ免許皆伝してもいいかなって思ってたのに。これじゃあまだまだ卒業には遠いっぽい?」
「え、そうなの?」
「だって実際、戦闘技術で教えられるコトってもう殆どないっぽいし。でも仕方ないから、もうちょっとだけ師匠役を

100 :
その後の顛末は、以下のようになる。

「おうキラこの野郎、ヒヤヒヤさせやがって。だいぶ肝を冷やしたぞ」
<ごめん。ちょっと調整に手間取っちゃって・・・・・・>
「まぁまぁ木曾。結果オーライだったのだから良いじゃないですか。おかげで榛名達はこうして無事なわけですし」
「うむぅ・・・・・・」
「そっれにしても、これまたゴツい機体だねぇ。デュエルだっけ? 鈴谷、あのストライクってのより好みかも」

ナスカ級は木曾の目論見通りスラスターブロックを盾にした結果、辛うじて無事に中央部のみの曳航に成功した。
あのまま諦めていたら完全に任務失敗だったのだから、ひとまずの妥協点であった。争奪戦としては所謂「勝負に負けて試合に勝った」といったところか。
今後、バラバラになって沈んだ両弦スラスターブロック――呉にて天津風とシンが目撃したものの正体はこれだ――は、敵潜水級にコッソリとサルベージされてしまうだろうが、致し方のないことだ。
【軽巡棲姫】が見抜いていた通り、人類側には敵陣内で大型艦をサルベージできる程の余裕も技術もないのだ。
暫くは経過を見る必要があるだろう。

<とりあえず持てるだけ持っとこうって・・・・・・役立ったのなら良かった>
「ライフルに大剣にキャノンにミサイルポッドにバズーカ砲、そしてゴッテゴテな追加装甲! うぅ〜ん、ロマンだねぇ! ねぇねぇキラっち、あれってもしかしてレールガンだったりする!?」
<うん、まぁ・・・・・・>
「鈴谷も割と重武装フェチよねぇ。私としてはストライクのが好きかなぁ」
「Мне тоже。・・・・・・ところでキラ、そろそろ顔を見せてくれてもいいんじゃないか。直接話せないのはなんか、変な感じだよ」

戦艦レ級率いる空母機動部隊は撤退した。
中枢戦力に多大な損害を負った敵艦隊は、作戦の失敗を悟るや早々と南方へと引き上げた。当然金剛達は追撃しようとしたが、
再度出現した大型輸送機・ヴァルファウに乗り込まれては手も足も出なかった。あの輸送機の対策を本気で考える必要がある。


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