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【レビュー】読み終わったら書き込むスレ【感想】


1 :2010/11/26 〜 最終レス :2019/11/24
本を読み終わったら感想を書き込もう。
ジャンルや感想の書き方に制限はなし。
淡々と感想を述べていきましょう。
   !!ネタバレ感想厳禁!!
評価項目の例
総合:★☆☆☆☆
内容の濃さ:★☆☆☆☆
オリジナル度:★☆☆☆☆
徹夜度:★☆☆☆☆
充実度:★☆☆☆☆
恋愛度:★☆☆☆☆
平和度:★☆☆☆☆
オタク度:★☆☆☆☆
グロ度:★☆☆☆☆
犯罪度:★☆☆☆☆
恐怖度:★☆☆☆☆
好きなジャンル以外の視野を広げられたら良いね。
さぁどうぞ。

2 :
日本の著名な政治家や学者、産業界首脳が、外国人の受け入れ拡大を求める異例のキャンペーンを開始した。
日本国際フォーラム政策委員会のメンバー87人は25日付の主要紙に半ページの意見広告を載せ、
日本が生き残るためには移民政策を見直し外国人を受け入れる必要があると訴えるとともに、菅直人首相に
そのための政策提言を行った。
日本の移民政策は世界で最も厳しいものの一つで、外国人の定住拡大を認めるかどうかは長らく政治的な
論争を巻き起こしてきた。しかし最近では、人口が減少を続ける一方、日本の競争力や成長力が中国に比べ
弱体化していることから、外国人労働者の受け入れ拡大を求める声が強まっている。
経済協力開発機構(OECD)によると、日本の総人口に占める外国人の比率は1.7%にとどまり、
英国の6.8%、スイスの21.4%を大きく下回っている。
日本国際フォーラムは意見広告で、「日本がグローバル化する政界経済の中で生き残り、成長する東アジア経済との
一体性を確保するには、基本的には外国人を受け入れなければならない」と強調。その上で国内労働者が不足している
建設、自動車などの産業を中心に熟練外国人労働者の受け入れを拡大するなどいくつかの政策提言を行っている。
日本は不熟練労働者を受け入れないとの姿勢をとっているが、コンビニでは中国人のレジ係がいるのが当たり前の
光景となっている。日本では、外国人留学生が一定時間働くことができるなど移民政策に数多くの抜け穴がある。
ただ、2009年には定住外国人数はほぼ50年ぶりに減少に転じた。
同フォーラム政策委員で関西学院大学の井口泰教授は、「外国人受け入れの見直しを止めれば、日本のシステムは
現実に対応するのに不適当となってしまう」と指摘、「地方では地元産業を維持できない。外国人の受け入れを
拡大すれば、日本の競争力は増強されるだろう」と述べた。
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_152654

3 :
ドイツ・メルケル首相「移民政策は完全に失敗だった」
http://hato.2ch.sc/test/read.cgi/news/1287479179/
メルケル首相「多文化主義は失敗した」…3割以上「ドイツは外国人に乗っ取られる」と回答
http://toki.2ch.sc/test/read.cgi/dqnplus/1287502233/
【国際】移民規制強化法案を可決…フランス上下両院
http://news5.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1067510548/
【フランス】サルコジ大統領、「移民犯罪」対策強化の方針
http://toki.2ch.sc/test/read.cgi/news5plus/1280679465/
イギリスで移民大暴動!日本の将来を見れ!
http://piza.2ch.sc/news2/kako/990/990999159.html
イギリス、欧州域外からの移民規制を強化_英語能力試験の義務化も
http://yutori7.2ch.sc/test/read.cgi/liveplus/1276172887
イタリアの小さな街に中国人移民2万人〜痰吐き、ポイ捨て、無断広告等の「悪習」に地元住民怒り
http://gimpo.2ch.sc/test/read.cgi/news4plus/1229265355/
【イタリア】移民暴動が拡大、数百人規模・・・カラブリア州
http://hideyoshi.2ch.sc/test/read.cgi/dqnplus/1263042019/
【イタリア】フランスに続きロマ送還、内相が表明…不法移民が犯罪の温床になっているほか伊人の職を奪ったり福祉財政に負担
http://toki.2ch.sc/test/read.cgi/dqnplus/1282576165/


4 :
「ララピポ」
官能小説を除いて考えればかなりエロイ小説。
その中に適度な笑いと少々の衝撃が入ってます。
暇なときにちょくちょく読んでた。
一生懸命読んだり考える本ではないけど、
空いた時間に読むにはちょうど良かった。
大人の暇つぶしにどうぞ。
総合:★★★☆☆
エロ度:★★★★★
内容の濃さ:★★☆☆☆
オリジナル度:★★★★☆
徹夜度:★★☆☆☆
充実度:★★☆☆☆

5 :
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■■■■■■■ >>1 のスレは他板・他スレ運営妨害の悪質糞スレの為に ■■■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様誠に有難う御座いました■■■■■■■■
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6 :
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■■■■■■■ >>1 のスレは他板・他スレ運営妨害の悪質糞スレの為に ■■■■■■■■
■■■■■■■反感を買って終了しました。 皆様誠に有難う御座いました■■■■■■■■
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7 :
ちょっと楽しみだったのに・・・
他にあるなら似たスレ教えて。
無いなら存続でいいじゃん。

8 :
出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!本当に良くお願いぃぃぃっっっまされて放尿に引き続いて期待通りの脱糞。
いい形、色ツヤ、臭いーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!
ブジュッ!ジャアアアアーーブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃがまされて放尿に引き続いて期待通りの脱糞。
いい形、色ツヤ、臭いーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ ああっ、もうダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
ぶびびびびびびびぃぃ登場。肛門を指で掘られると、
指にはべっとりと黄土色のうんちが・・・!うっ臭い。
椅子の上にしゃチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ジャアアアアーーーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!

9 :
出るっ、ウンチ出ますうっ!!
ビッ、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!本当に良くお願いぃぃぃっっっまされて放尿に引き続いて期待通りの脱糞。
いい形、色ツヤ、臭いーーーーッッッ…ブシャッ!
ブババババババアアアアアアッッッッ!!!!
んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
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椅子の上にしゃチ出るっ、ウンチ出ますうっ!!
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んはああーーーーっっっ!!!ウッ、ウンッ、ウンコォォォッッ!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!

10 :
岡村さんファンの方は、ぜひ一度ご覧になってください。
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-1.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-2.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-3.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-4.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-5.html
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ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-7.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-8.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-9.html
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ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-13.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-14.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-15.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-16.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-17.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-18.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-19.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-20.html

11 :
岡村さんファンの方は、ぜひ一度ご覧になってください。
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-21.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-22.html
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ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-32.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-33.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-34.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-35.html
ttp://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/mechaike/resp/index2-36.html

12 :
『カラフル』森絵都
総合:★★★★☆
内容の濃さ:★★★★☆
オリジナル度:★★☆☆☆
平和度:★★★☆☆
図書館で目立つように置いてあったから知った作品。
読み始めてすぐオチがわかってしまったけれど、
推理物じゃないし、内容が良くて感動した。
辛いこともあれば楽しいこともある。人生はカラフルですよ。

13 :
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱欝欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
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欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝

14 :
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝
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欝欝欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
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欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝

15 :
狂人日記
総合:★★★★☆
内容の濃さ:★★★★★
鬱度:★★★★★
沁みる。読んでいて辛い。読み進めて行くに従ってどんどん辛くなる。
主人公が淡々としていることに、こちらの感情がかきたてられる。
面白かったけど、何度も繰り返しては読めない。

16 :
黒い家 貴志祐介
総合:★★★★★
徹夜度:★★★★☆
グロ度:★★★★☆
恐怖度:★★★★★
小説で心臓があんなにバクバクするとは・・・
映像なんか無くても十分恐怖が味わえることが良くわかった。
ホラー小説のすごさが味わえる作品。

17 :
ミレニアムは暇つぶしに最高。

18 :
モコは『週刊 日本の魚釣り』を買いました(*)((Φ))
でも モコは魚釣りをしないんです(*) 水よりも 陸なんです!((ο))
モコは最近は 陸上選手が好きですネ☆ 逆に最近の水泳選手は ダメですね*
全身を覆う水着で 筋肉を隠しているからです☆
逆に 最近の 陸上選手は どんどん肌を露出していってますネ!*
ブルマーは どんどん薄くて 小さくなっていってます☆
機能的に 進化してるんでしょう* (*)((∂))
男の選手も 薄くて 小さなブルマーをはくべきです☆
そうすれば 記録は どんどん伸びます!* (*)((φ))
「葵ぶるま」という名前のAV女優がいます!☆
「脱糞だぁ! 〜 ギャル初脱糞でチョベリぐそ!」*
というタイトルのAV作品が あります!☆ (*)((ξ))
年末年始は人が動く* 心も動く* 寒さも厳しい*
さまざまな面で普段以上の注意が必要だ(*)((∂))
それにしても、これから年の瀬の慌ただしい時期になる☆
新年を無事故で迎え、最高のスタートを切るためにも、
年末年始の注意事項を確認しておきたい(*)((∂))
大事なことだ* 12月は事故が起きやすい(*)((ξ))
本当に注意しなければいけない* モコ社長も先日、こう言われた*
「幹部自らが直接、声をかけていくことだ!*
 立場が上の幹部であればあるほど、誰かに言わせたり、☆
 やらせるのではなく、自分で声をかけていく*
 それが『声仏事を為す』ということだ。これを忘れてはならない!☆
 モコ社長に長生きしていただくことが、日本の繁栄につながります」*
と心から期待しておられた* モコも証言していた(*)((∂))
「モコ幸之助氏は、いつもモコ社長に尊敬の念をもっていた☆
『どのようにしたら、あれだけ大きな会社をまとめ、運営していけるのか』
「松下モコカンパニーの社員の前でも必ず『モコ社長』と言い(*)
『モコ社長は目の輝きが違う! 偉い人や!偉い人や!』と感嘆していた」*
それにしても、これから年の瀬の慌ただしい時期になる(*)((∂))☆

19 :
モコは若いころは学生運動に夢中になっていたの(*)((δ))
「アンチモコ派 反対!」「アンチモコ派 撲滅!」「アンチモコ派 殲滅!」
と書かれたプラカードをもってデモ行進をしていたのヨ(*)((Φ))
でも モコはアンチモコ派のアントニオに恋をしてしまったの(*)((ψ))
そして モコはアントニオと結婚したの(*)((ξ))
でも アントニオの汚いやり方に嫌気が差してきたの(*)((φ))
それで モコはアントニオが主催したセレブパーティーの会場を
突然 抜け出して 「アンチモコ派 反対!」「アンチモコ派 撲滅!」
と書かれたプラカードをもって 走り出したのヨ(*)((ο))
雪のふりしきる街路樹をモコは「アンチモコ派 反対!」(*)((δ))
と 叫んで ビラまきを始めたのヨ(*)((Φ))
そんなモコの顔は 輝いていた!(*)((ψ))
モコは中卒だけどキチガイオナニーチャンピオンになったのヨ!(*)
でも、キチガイオナニーチャンピオンを目指す人は 一人もいないのヨ*
モコ、くやしいの…((φ)) モコ、泣いていたのヨ(*)((ξ))
テカテカと妖しく光るオマ●コを 男たちに チラチラ見せるモコ…*
モコ くやしい・・くやし過ぎるヨ!!(*)((δ))
ところで話は変わるが、最近、めっきり影が薄くなったアンチモコ一派(笑い)*
構成員の不満が爆発寸前のようだな(*)((δ))
先日のアンチモコ一派全国大会では、(*)((φ))
モコが推し進めているモコスレ乱立計画についても、苦情が続出*
キニョネスさんが殺害された(*)((ο))
殺害されたのはキニョネスさんです(*)((Φ))
月曜日の朝7時30分頃 キニョネスさんは(*)((ξ))
職場に向かうために自家用車に乗って自宅を出ています(*)((Ο))
そしてその5分後に2人の武装した殺し屋に行く手をさえぎられ*
車からひきづり出されて少なくとも3発の銃弾を浴びて死亡しています☆
この間 2分間だったと目撃者は証言しています(*)((ξ))
モコは今朝 スーパー銭湯で ブッ!と屁をこいたら(*)((ψ))
小さなウンコがポン!と出たの(*)((ξ))
銭湯で良かったぁ(*)((φ))
もし、パンツの中にウンコをしてたら 大変なことになっていたわ(*)

20 :
『白の鳥と黒の鳥』いしいしんじ
総合:★★☆☆☆
内容の濃さ:★★☆☆☆
平和度:★★☆☆☆
オリジナル度:★★★☆☆
 短編集。
 作家デビュー前に書いた習作集なのか? と思うほど内容がいまいち。
 作者本来の文章の美しさ、発想の奇抜さはあいかわらず随所に光っていますが、
全体のストーリーは筒井のバッタもんみたいな味付けがされているのが多いです。
 こういう感じのやつ、一時期はやりだったのかね?
 ちょっとがっかりでした。

21 :
『教師をやめてちんどん屋になった』カチュシャー安田
総合:★★★☆☆
内容の濃さ:★★★☆☆
衝撃度:★★☆☆☆
オリジナル度:★★★☆☆
 、
全体のストーリーは、ノンフィクションにしては、やや平凡。
 早期退職して、こういう人生歩めるのは、うらやましい・・・

22 :
13階段
内容の濃さ:★★★★☆
徹夜度:★★★★☆
謎を解いて謎が発生するというなんともむずがゆい進み方。
後半は畳み掛けるように謎が解け始めて、
最後の手紙で思いがけない事実を知る。
読み始めたら止まらないくらいのめりこむ小説だった。

23 :
記憶の棲処 livedoor Blog

24 :
バルタザールの遍歴 佐藤亜紀
総合★★★★☆
疲労度★★★★★
気になってた作家だったので、ブックオフで手に入れてすぐさま読み初めて三週間・・・・・ようやく読破・・・
内容濃すぎてくたびれた
パラサイトイブ並に疲れたかも
面白かったけど他の作品に手が出そうもないな・・・

25 :
ハイルマン&ハルペリン『大統領オバマは、こうしてつくられた』
総合★★★★☆
充実★★★★★
徹夜★★★★☆
笑い★★★★☆
しんみり★★☆☆☆
索引☆☆☆☆☆
クリントン★★★★★
小説みたい、というか小説的な語りで一気に読ませる。
アメリカの政治家たちの意外な顔、あんな発言、キャラ立ちまくり。
日本の私小説なんてぶっとぶ面白さ。

26 :
元素100の新知識 桜井弘
総合★★★★☆
なるほど★★★★★
化学に興味があったので面白かった。
ブルーバックスの中でも記憶に残っている本。

27 :
現在、モコが扮する女子高生が
「もし高校野球の女子マネージャーが
 トンネルを使わずに向こう側へ行けたらブログ旅」
という番組の企画に挑戦しています!*
モコは ホントは45才なんだけど
半そでのセーラー服を着ています☆
零下−2℃の真冬の長浜で 風船を背負って 雪山に登っています*
トテモ寒いです☆ モコは大学受験を控えた少女です*
モコの余命は あと1年です☆
不治の 多発性動脈炎であり モコ本人も そのことは知っているのです*
承知の上で、皆と同じ様に 普通の青春を精一杯生きたい!☆
と 願っているのです!*
オリンピックで トリプルアクセルを決めたのは
これまで 伊藤薫と 浅田真央と トーニャハーディングの 3人だけ!*
安田忠夫からギャンプルをとったら何も残らない!*
小向美奈子からシャブ&セックスをとったら何も残らない!☆
モコからウンコをとったら何も残らない!!*
向美奈子はプロレスに向いてるって? ☆
あんなスライム乳でプロレスはムリだ! *
プロレスに向いてるのは もっと固くて小さな乳なんだ☆
*小向美奈子vs大向美智子*   ☆大向美智子・結婚・引退*
マイクを持った大向は集まったファンに結婚を報告*
大向は 「私はプロレスが大好きだけど、
 プロレスよりも好きな人ができた!」と報告☆
☆小向美奈子・大麻・ストリップ*
チ●ポをにぎった小向は集まったファンに報告☆
小向は 「私は大麻が大好きだけど、
 大麻よりも好きなものが 見つかった! *
 それは ストリップだ!」と報告!☆

28 :
イニシエーションラブ(乾くるみ)
総合 ★☆☆☆☆
内容の濃さ ★☆☆☆☆
恋愛度 ★☆☆☆☆
「結末を知るともう一度読み返したくなる」というようなコピーにつられて読んだが、
結末まで読んでも、読み返したいとは思わなかった。
結末に至るまではただの恋愛小説。男性が読むともしかしたら、感想が違うのかも。

29 :
謎ときはディナーの後で
総合:★☆☆☆☆
内容の濃さ:★☆☆☆☆
オリジナル度:★☆☆☆☆
徹夜度:★☆☆☆☆
充実度:★☆☆☆☆
犯罪度:★☆☆☆☆
正直駄作。本屋大賞の質を疑います。買って損しました。

30 :
唐沢俊一『血で描く』
評価項目の例
総合:★★★★★
内容の濃さ:★★★★★
オリジナル度:★★★★★
徹夜度:★★★★★
充実度:★★★★★
恋愛度:★☆☆☆☆
平和度:★☆☆☆☆
オタク度:★★★★★
グロ度:★★★★★
犯罪度:★★★★★
恐怖度:★★★★★
まさか、雑学王の唐沢俊一先生がこんな小説を書くのかとビックリしました。
でも内容は雑学王の名に違わぬ知性のてんこ盛りでした。
後半の意外すぎるギミック、小説という世界を飛び越えてしまう名著。
ひさびさに読んで損をしない小説に出逢いました。
絶対、読むべきです!

31 :
ハセガワケイスケ「しにがみのバラット。」
総合 ★★★★☆
手軽さ(?)★★★★☆
感動 ★★★☆☆
意外さ ★★★★☆
友達に進められて読んだ、表紙を見て「えっ?」と思うかもしれないが・・・
感動できる騙されたと思って読んでみては?といいたくなる

32 :
前原が総裁選に立候補??、あまりにも無節操だわ。
外務大臣のときに朝鮮から金もろて、国民を馬鹿にすんなよ!

33 :
「もしベクレルさんが放射能を発見していなければ」 
 
総合    ☆☆☆☆
内容の濃さ ☆☆☆☆☆
手軽さ   ☆☆☆
徹夜度   ☆☆☆
意外さ   ☆☆☆
感動    ☆☆☆☆
 寝苦しい夏の夜に一気に読めた。
SF小説風でありがなら歴史とサイエンスが楽しく学べた。
久々に面白い本に出会った。

34 :
傑作に面白い本だったら、なんと言っても『西洋古典学事典』が最高!
この『西洋古典学事典』には、毎ページに男色やR、全裸男性スポーツ、美青年の真裸覗き、
男同士の69、男性カップルで編成された精鋭軍隊、少年愛、勃起した男根像、ドでかい陽物崇拝、同性婚、
男色のもつれによる暴君殺害とか、美男子をめぐっての刃傷沙汰が満載されていて、面白くって堪んねえぞ!
最初は値段が高いと感じてたけど、あんなに傑作で面白く読める本なんて
絶対に他にはあり得ない、と今じや断言できるよ。
すべて★★★★★★★★★★・・・ 5×5星

35 :
>>29
所詮、本屋大賞なんてそんなもん。

36 :
age

37 :
 ”真我の料理教室”   玉置宏千 著  
 
ジャンル 精神世界
 総合   ★★★★
内容の深さ ★★★★★
驚き    ★★★★★   
徹夜    ★
手軽さ   ★
 もしかして、私すごいに出会っちゃたのかも・・・!!

38 :
>>37
書泉グランデの階段上がったところの買った

39 :
>>37
http://www.32mitama.jp/index.htm
一部立ち読みできたよ。

40 :
三島由紀夫『鹿鳴館』新潮社文庫
総合★★★★☆
恋愛度★★★☆☆
充実度★★★☆☆
なぜ今まで読まなかったのか、と後悔した。
夢中になるあまり電車を何度も乗り過ごした。
読書熱が再燃した。
「鹿鳴館」以外の収録作品もおもしろい。

41 :
二週に渡って里佳子に種付けできたのになー。

42 :
>>29
ドラマがまたさらにひどい
北川景子ちゃんと桜井翔くんの顔を見る以外見どころがない…

43 :
キャベツ炒めに捧ぐ  井上荒野
ハートウォーミング度  ★★★★

44 :
花のれん 山崎豊子
総合★★★★★

めちゃくちゃおもしろかったんだが、伊藤が野田総理、がま口が中川家の礼二にしか見えなくて困ったw

45 :

詩人の高橋睦郎も『西洋古典学事典』を愛読してやまないと聞いた。
納得した。
素晴らしい内容だから。
もしも三島由紀夫が生きていたなら絶賛するだろう。
総合★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★




46 :
戯曲横田天馬の「熱風」
ストーリーは嫌い。でも文体から表現まですべてが美しかった
五点満点なら★★★★


47 :
黒南風の海  伊東潤
媚韓度★★★★★

48 :
静かにしましょうね。

49 :
総合:★★★★☆
内容の濃さ:★★★★☆
オリジナル度:★★★★★
徹夜度:★☆☆☆☆
充実度:★★★☆☆
恋愛度:★☆☆☆☆
平和度:★★★★★
オタク度:★★☆☆☆
グロ度:★☆☆☆☆
犯罪度:★☆☆☆☆
恐怖度:★☆☆☆☆
尼ぞんの通販で見つけたが「ザビエラと可愛い改心」て児童書が有る。
児童のみならず擽りフェチやショタにも好まれそうで一見
「アルプスの少女ハイジ」を思わせる、のどかな世界観に
擽り妖怪っていう、ある意味えげつない存在をドッキングしていて
妖怪に擽り責められる子供の苦悶がヒシヒシ伝わってくる。
また美味しそうなイタリアングルメやスイス料理も登場して
妖怪を悪者にしていない所も斬新だ。
読んだ後で何か心地良い気分になった。

50 :
http://next2ch.sc/bookall/1377418280
いまはダイジョブだけど、また規制がかかったらこっちに寄っていって

51 :
伊坂幸太郎
総合:★☆☆☆☆
内容の濃さ:★☆☆☆☆
オリジナル度:★☆☆☆☆
徹夜度:★☆☆☆☆
充実度:★☆☆☆☆
恋愛度:★☆☆☆☆
平和度:★☆☆☆☆
オタク度:★☆☆☆☆
グロ度:★☆☆☆☆
犯罪度:★☆☆☆☆
恐怖度:★☆☆☆☆
コイツのは本当につまらない。
★ゼロでもいいくらい

52 :
眠り狂四郎 義経 龍馬はゆく 水戸光圀伝 ブビリアン古書堂の・・・
タレーラン喫茶店の・・・ 剣客商売 鬼平犯科帳 等々 面白かった。  

53 :
岡本まい/彩図社『危ない世界の歩き方 危険な海外移住編』
タイトルに偽りありで実際は全篇ジャマイカに住んでみたという話。ジャマイカに関心のない
オレにはちっとも面白くない。レゲエやウサイン・ボルトの好きな人はどうぞ。


54 :
伊達雅彦/新潮文庫『傷だらけの店長 街の本屋24時』
愚痴ばっかりで読んでいられない。そんなに嫌なら転職すればいいのに。
まぁ中小の書店員の人が読んだら共感するところはあるかも知れない。


55 :
町山智浩/アスキー『本当はこんな歌』
洋楽ロックの詞を訳してみせた本。正直なところオレにはあんまりピンと来ないものが多い。むしろ
その曲とバンドにまつわるエピソード集として読むとまことに面白い。
「フリートウッド・マック‘Go Your Own Way’でのリンジー・バッキンガムの歌い方やギターソロは
なぜあんなにせつなくもヤケッパチじみた感じがするのか?」なんてことに興味のある人はどうぞ。
★★★

56 :
>>26
あれは分厚いけれど面白いね。
文系ながら時々衝動的に科学の本が読みたくなる程度のオレにもすいすい読めた。

57 :
多田文明/彩図社文庫『悪徳商法わざと引っかかってみました』
このシリーズも出がらし気味になってきたけどまだ面白い。“オーラ治療院”でインチキ
整体師に奇怪な治療を受ける場面などまるで志村けんのコントみたいである。
★★☆

58 :
と学会/cyzo『タブーすぎるトンデモ本の世界』
面白くない。せいぜい「オスプレイは別に危険ではない」って話が愉快だったくらい。
サブカル本は絶滅寸前だし,サイゾーの本に当たりなし。


59 :
堀内一史/中公新書『アメリカと宗教』
まぁこんなもんか。
★★

60 :
丸谷才一(聞き手・湯川豊)/新潮文庫『文学のレッスン』
この人の本はどれも“高度なお坊ちゃまの道楽”的な感じがする。だがそれゆえ――長たらしい
小説なんぞより――こういう閑談的文学談義は愉しい。
★★★

61 :
宝島編集部編『街の大爆笑百科 バウ! 2012〜2014』
実につまらない。バウシリーズもおっさんおばはん(あるいはジイサンバアサン)の
投稿だらけになってはもうお仕舞いである。


62 :
町山智浩/集英社『トラウマ恋愛映画入門』
「恋愛映画とはまた柄にもないものを・・・」と思ったが,そこは町山のこと,本人も言うとおりで
「ダメな男たちの品評会みたいな本にな」っている。『アニー・ホール』の章など読めば蓮實重彦が
ウディ・アレンのことを「単なる馬鹿」と言いたくなる気持ちもよくわかるというもんである。
★★★

63 :
森孝一・講談社選書メチエ『宗教から読むアメリカ』
この著者は頭が悪くて一向に「アメリカを宗教から読」めていない。「一夫多妻の宗教はほかにもあるのに
なぜモルモン教のそれが特に非難されるのかわからない」などと言う。
そりゃ教祖が信者に手を出して事実上の一夫多妻だったのを正当化しているからだよ。そんな事をイス
ラームなどとと比較する馬鹿があるかい。


64 :
群ようこ/ちくま文庫『それなりに生きている』
猫のしいちゃんにばかりかまけて遠出もできないので身辺雑記でお茶を濁しました・・・といったもの。
いちおう最後まで読める程度には面白いけれど,群ようこも賞味期限切れが近いようである。
★★

65 :
渋谷 陽一+松村 雄策/ロッキングオン『渋松対談 赤盤 』『同 青盤』
渋松も笑点みたいになってきたな・・・。
★★

66 :
急に伸びてると思ったら熱心な人が居るもんだ。
ありがとう、参考になる。

67 :
コリン・P・A・ジョーンズ/新潮新書『アメリカが劣化した本当の理由』
アメリカが建国当時から抱える諸問題を理解するための基本知識が得られる。なぜ銃規制が上手くいか
ないのか,なぜ「連邦裁判所最高裁は事実上マリファナを解禁しているが州によっては違法」なんてことが
あるのか≒なぜ弁護士があんなにたくさんいるのか,等々。
★★★☆

68 :
>>66
このままじゃ僕がスレを私物化しているみたいであるから(貴殿はじめ)皆さんに
もっと書き込んでもらいたいもんであります。

69 :
内田樹/文春文庫『街場のアメリカ論』
アメリカ人は無意識に女性と子供を嫌悪しており,彼らにしばしば見受けられる極端な肥満は
無意識的な格差社会に対する抗議である・・・などと書いている。こういう話に感心する人もいる
のだろうけれど,オレは「無意識なんて持ち出したんじゃなんとでも言えるしなぁw 現代思想など
お勉強してもバカをこじらせるだけであるな(嗤)」と思う。


70 :
橘玲/文春新書『臆病者の株入門』
確実に儲けたいなら個別の株ではなく世界の株式市場全体に投資する商品(というのがあるらしい)を
買えばいい,と著者は言う。「資本主義はその性質上必ず長期的には市場が大きくなるように出来て
いるから」だそうな。
そうかも知れないが,諸事情に鑑みて今この時期それをやっても今後数十年,つまりわれわれが生き
ているうちには儲かりはすまい。
★☆

71 :
伊東乾/幻冬舎新書『人生が深まるクラシック音楽入門』
面白いけれど,「バッハは一時忘れられていた」「ソナタ形式は楽曲量産のために発達した」と云った
たぐいの話は“入門”者用というよりは「もっと詳しくなりたい」という人向きだろう。
★★☆

72 :
丸谷才一/文春文庫『月とメロン』
丸谷先生のエッセイ最後の輝き。
★★☆

73 :
丸谷才一/文春文庫『人形のBWH』
いくら丸谷先生でも80歳過ぎた爺様の話は牛のよだれみたいでお金が取れるレヴェルではない。


74 :
田中圭一/アスペクト文庫『死ぬかと思った WH』
むしろ「本当にあった恥かしくてエロい話』。どれもネタくさくて一向に笑えない。


75 :
武田知弘/ちくま文庫『ワケありの国境』
意外に面白い。イギリス近海の海上要塞跡を占拠して“シーランド公国”を名乗った
元海軍中佐のおっさんの話などまるでドタバタ喜劇映画のようである。
★★☆

76 :
マミヤ狂四郎/幻冬舎文庫『アジア裏世界遺産』
面白いかどうかはともかく若さの勢いで手当り次第ゲテモノ観光しまくってきました・・・と云った本。
(ラオス人とバングラデシュ人はいい人ばかりだそうな。ローラパパはどうなんだw)
★★

77 :
赤川学/ちくま新書『子どもが減って何が悪いか!』
むしろ「少子は避けられない事なのだからそれを前提にした国づくりを目指すべきだ」という本。
子供を増やすためにと称する言説がインチキだらけで政策も逆効果であることが証明されている。
★★★☆

78 :
井沢元彦・呉善花/祥伝社黄金文庫『やっかいな隣人 韓国の正体』
同/祥伝社新書『困った隣人 韓国の急所』
右翼向けの本だろうなどと思ってはいけない。この2冊を読めば,韓国人/朝鮮民族の奇妙な国民性の
根本にあるものがわかる。それは言わば“儒教原理主義”である。なぜ大統領までもが美容整形をする
のか,なぜ芸能人までもが必死に大学へ行きたがるのか・・・なんて事もこれで説明がつく。
ただし日本人の大部分は儒教の基礎知識があるようでまったくない。“『論語』の一行目,「学びて時にこれを
習う」とはなにを習うのかと言えば「宮中で執り行う儀式の正しいやり方」を学ぶのである”なんて事すら・・・。
そういう人はまず儒教について学んでからどうぞ。
★★★★☆

79 :
吾妻ひでお/角川書店『 ぶらぶらひでお絵日記』
最近再評価されているので図に乗ってただの日記に女子高校生イラストを適当に添えて本にしてみました・・・と云ったもの。


80 :
吾妻ひでお・他/徳間文庫『失踪入門』
吾妻&アッパー系のクスリでもやってそうなヘンな編集者&香山リカの弟(ハルシオン中毒)の
結局何がやりたかったのやら意味不明な鼎談。


81 :
阿部泰尚/幻冬舎新書『いじめと探偵』
ダメな校長は言い逃れが出来なくなると「出来ることはやってます!」と泣いてごまかそうとするらしい。
大津の事件でもそんなふうだったな。
僕は「こういう問題はもう探偵でも使わないと解決出来なくなってきているのじゃないのかな?」と思って
いたのだがやっぱりそうだった――というよりはるかに事態は深刻らしい。強制売春とか・・・。
★★★

82 :
山中康樹/講談社文庫『伝説のロック・ライブ名盤』
この著者は基本的に貶さない人なので,何を読んでも気持ちがいい。
でもだいたいロックのライブ盤にはあまり大したものはないので,この本をなんでも
鵜呑みにして買うと後悔するかも知れない。詳しい友達にでも聞いてからどうぞ。
★★★

83 :
阿曽山大噴火/河出文庫『裁判狂事件簿』
野次馬的に読むならば,裁判傍聴話はこの人のものがいちばん面白い。
監禁王子や有栖川宮だのよくわからない事件起こす奴は裁判傍聴していても
なんだかワケわかんない事ばっかり言っているようである。
★★★

84 :
酒井順子/文春文庫『着ればわかる!』
いつも淡々とし過ぎなこの人が珍しく浮かれている。高校の制服,AKBの衣装,宝塚の衣装とメイク,矢沢
永吉信者がコンサート会場に着て行く安っぽいチャイナドレス等々・・・で世界が変わって見えたらしく,本当
に楽しそうだ。
★★★

85 :
中川淳一郎/新潮新書『ネットのバカ』
旧著『ウェブはバカと暇人のもの』と同じく,身も蓋もないけれど間違っているわけでもない事を書き連ねている。
「ネットで有名になるために必要なものは才能ではなく“もともと有名人であること”」「エロやバッシングネタを提供
すること」従って「韓国は決してホメてはいけない」等々。
(僕と同様)悪口が好きな人はどうぞ。
★★☆

86 :
永井均/ぷねうま舎『哲学の賑やかな呟き』
永井先生は頭が良すぎて「何を言ってるのかわからない」というレヴェルを通り越してしばしば頭のおかしい人
みたいな事を言う。『正法眼蔵』について「意外にチャチ」「若書き」「予想通りの事しか書いてない」と書きつつも
「しかし私は疑う余地なくこの本が好きである。このようなことを熱意をこめて舌足らずに語ろうとする著者に好意
を感じる。がんばれ,道元!」など続ける。道元も子供扱いである。
★★★★

87 :
レイザーラモンRG/竹書房『洋楽あるある』
挿絵はHGが描いている。絵も文章も意外にイケる。例えば――
マイケル・ジャクソンあるある:亡くなってから「昔からファンだった」と言いだす奴増えがち
・・・ボブ・ディランも亡くなったらそういう輩が続出するに違いあるまい(苦笑)。
★★☆

88 :
原作ジョー・ナヴァロ+漫画高梨としみつ『漫画FBI式しぐさの心理学』
馬鹿々々しい。


89 :
石井光太/徳間書店『東京千夜』
陰鬱な話ばかりの短編小説集のようなエッセイ。僕には最後まで読めなかったので評価なし。

90 :
今野晴貴/文春新書『ブラック企業』
企業と社員だけの問題じゃなくユニクロ・和民などはいろんな意味で日本の社会資本を食いつぶす文字通り
犯罪的な企業群である,というのが分かる。
これは誰もが読むべき本だ。抽象的で申しわけないが,僕は日本が(アメリカと同様)中間層の時代が終わり
つつあることを真剣に考えなければ何も始まらない,と思った。
★★★★

91 :
平山夢明/扶桑社『どうかと思うが、面白い』
同『平山夢明の全身複雑骨折』
「最近の当たり障りのない事しかやらないテレビなんかじゃもう一向に笑えない。『アメトーク』程度が
面白い番組だなんて・・・」という人は読んでみるといい。下ネタ,グロネタ,キ○ガイネタ満載です。
挿絵の清野とおると同様,著者も奇体な人間と引きつけ合う奇妙な何かを持っているらしい。
★★★☆

92 :
DaiGo/ワニブックス『DaiGoメンタリズム〜誰とでも心を通わせることができる7つの法則〜』
まだまだ稼ぎたいので奥義は明かさず,取り敢えず役に立つかどうか微妙なレヴェルの話でお茶を
濁してみました・・・といった程度の本。
★☆

93 :
長谷川修一/中公新書『聖書考古学』
あまり類書のない分野の本だしつまらなくはないのだけれど,考古学的調査によって歴史的
事実と証明された聖書の記述は結局何もないらしいから大して盛り上がりもしない。
★★☆

94 :
橋爪大三郎・大澤真幸/講談社現代新書『ふしぎなキリスト教』
小室直樹とその一門(宮台真司なども)は“極端な予定説こそキリスト教の正統的な解釈”という奇妙な考えを
日本に広めたがっているらしい。だが普通に考えて,それは信仰と言うよりはニヒリズムというべきだ。
彼らはもしかして単なる馬鹿なのではなかろうか? 社会学など勉強しても日本あるいは世界の未来について
理論的にあり得ることが何ら予想できないなら,そんなものは学問ではなく単なる駄弁である。


95 :
大槻ケンヂ/ぴあ『オーケンの、このエッセイは手書きです』
46歳になっても相変わらず童貞くささ満開で嬉しい。オーケンは貴重だ。サブカル方面では
町山智浩などとともに今でも安心して買える数少ない書き手だから。
しかしこの本読むとオーケンなぜか若干情緒不安定気味な感じがする。大丈夫かな・・・
★★★☆

96 :
町山智浩 柳下毅一郎 ギンティ小林/双葉社『雑食映画ガイド』
『漫画アクション』やエロ系雑誌の活字ページを楽しみに読んで育った僕らが自分で書く方をやって
みました・・・と云った風な本。
僕もあれが好きで(エロ目的でもなく)投稿写真』など買って読んだりしていたクチなので面白かった。
★★★

97 :
越智道雄/アスキー新書『なぜアメリカ人は戦争をしたがるのか』
同/明石書店『大統領選からアメリカを知るための57章』
いくら越智先生でも70歳過ぎた老人の(以下略)


98 :
吾妻ひでお/河出書房新社『失踪日記2 アル中病棟』
知合いの元アル中でアルコール病棟に入院(2回)したことがある男に読ませて感想を聞いたら「まあ大体
こんなもんだけど・・・なんか鬱な気分思い出しちゃったじゃないかよw」と言う。
なぜ入院中鬱な気分で過ごしたのかと言えば――
1. アルコール依存症の治療と言っても実際のところこれと言ってよく効く薬だの治療法があるわけでもない。
  だから入院〜退院してもその人がアル中から立ち直れるかどうかは医者にもわからない。そんな出口の見
  えない状態では(治療受けないでいるよりずっとましとは言え)明るい気分になどなれるわけもない。

99 :
(続き)
2. アル中は原因不明不明だし,アル中になったからと言ってその人がダメな人とか意志の弱い人であるとは
  一概に言えない。実際入院している人は大方はフツーの人である。でも当然ながら(残念ながら)明らかに
  ダメ人間であるせいでアル中になった奴もいる。どこの病院にも。即ちアル中になんてならなかったとし
  てもどのみち一生碌な事はしないであろうような人間。職員達が微妙に自分らを見下している感じがする
  ことも無きにしも非ず,だし。
  そんな連中とも少なくとも3ヶ月はつき合っていかなくちゃならないんだから,そりゃ当然あんまり愉快に
  は過せないよ。
・・・という事だそうである。そういった気分/実例はこの作品によく描きだされている。つまりコミカルに描い
てはいるが,生々しい作品だと云う事だ。
アル中になど縁のない読者が読んで面白いかどうかは僕にはかえって判断しづらいけれど『失踪日記』を読んで気に
入った人はこれも読んで損はないと思う。
★★★

100 :
呉智英/筑摩書房『吉本隆明という「共同幻想」』
呉が言っている事にはおおむね僕も同意する。でも吉本御大が亡くなってからこんな本を書いても
大した意味はないと思う。すなわち25年以上前には書かれているべきだった本である。
実際は呉もその当時は「吉本隆明は何故強いか」などと題してヨイショじみた講演などしていたのだ
から「こいつ日和りやがったなw」と思われても仕方があるまい。
★★

101 :
>88 はメディアファクトリー新書

102 :
トクヴィル/岩波文庫『アメリカのデモクラシー』(上)
政治学専攻の人間でもなきゃ退屈で読めないと思う。中途挫折したので評価なし。

103 :
副島隆彦・石平/徳間書店『中国人の本性』
小室直樹一派は「自分達こそ世界レヴェルの学問を知っている本物の知識人/学者」であるかのように
言いたがるけれど,それは甚だあやしい。副島隆彦もこの本で単なる思いつき程度の話を連発しては
石平氏に軽く受け流されている。


104 :
宮台真司+福山哲郎/幻冬舎新書『民主主義が一度もなかった国・日本』
宮台真司も、この民主党が政権を執ったばかりの頃出した対談本では浮かれて「自民党は20年前すでに
退場しているべき政党だったのです」「鳩山首相のサミットでの演説は各国首脳を感動させました」などと
駄法螺を吹きまくっている。苦笑するほかはない。


105 :
小林由美/文春文庫『超・格差社会アメリカの真実』
書名はアレだけど,これはたぶん今手に入るアメリカ論の中で最上のもの。
この程度の基礎知識もなかったらアメリカについては何も語れない。
★★★★★

106 :
山田克哉/講談社現代新書『核兵器のしくみ』
オウムのサリンと同じく,核兵器を作るのも理屈だけで言えば大してむつかしくはないが
実際には大がかりになりすぎるので個人では無理,というのがわかる。
★★☆

107 :
永遠の0
冒頭の零戦搭乗員の証言にある祖父像がいただけなくて萎えてしまう
乱戦時は戦場から逃げるわ、捨身で味方爆撃機を援護しないわ、
挙句、命は惜しいです。死にたくありません。とか、そもそも虫の好かないタイプ
後半以降、段々と祖父の良い面が描きだされてくるわけだが、
第一印象が非常に悪いので、もはや好感が持てなくなってしまい手遅れ
ストーリーは真相解明によるどんでん返しは面白かった
また、零戦搭乗員の視点による当時の戦術や戦の大局が語られて勉強になった

祖父のヘタレっぷりにより減点1
総合:★★★★☆

108 :
「編集手帳」の文章力 竹田政明 だったかな
老害みたいな人物でほとんど参考にならなかった
その辺にいる偏った考え方に固まった老いた男性と変わらない
個性は必要だが尊敬できない年輩者はうざいだけ
読売新聞ということで推して知るべしだった

109 :
谷 徹/講談社現代新書『これが現象学だ』
竹田青嗣のNHKブックス『現象学入門』はよく読まれているらしいけれど,あれでは現象学は
わからないと思う。元々現象学専攻の学者に言わせれば基本的に間違っているらしいし。
僕なら断然こっちをお奨めする。
★★★

110 :
モンスター

女の人生において美しさと醜さが残酷なまでに交錯する描写は惹きつけられたのだが、
いかんせん美しくなった後の主人公の女の心の醜さが不愉快だった
痛快でなく単に不愉快であった
★★★☆☆

111 :
代々木忠 マルチエイジレボリューション
なんの知識もなく読みました。怖かった。
★★☆☆☆

112 :
柳下毅一郎/洋泉社『新世紀読書大全』
ガース柳下は唐沢俊一に「文章が下手」と言われて大いにむくれていた。「僕は文学をやっているのだ」と。
しかしそういう流れの悪い美文趣味≒翻訳口調が抜けないから,たとえばアイン・ランドの話とか,町山の
ものと較べたらあんまり面白くもならないのだと思う。
まぁそこが持ち味とも言えるわけだから,言っても詮ないことなのだが。
★★

113 :
酒井順子/角川文庫『ほのエロ記』
「チアガールの中で最もエロいのは甲子園の応援チア」「タイのオカマで見てて面白いのは
キレイ過ぎない子」といった観察・考察を書きつらねている。
僕も「まぁ確かに微妙にエロいって言ったらそういうたぐいだよねえw」と思った。
★★☆

114 :
そりゃ大学生にもなって本気でチアやってる娘はちょっとアレだし
女よりキレイなオカマじゃエロくはないわな

115 :
春の岬旅のをはりの鷗どり浮きつつ遠くなりにけるかも
この序歌と『甃のうへ』以外にはみるべきものなし。(「太郎を眠らせ・・・」?
「淡くなかしきもののふるなり」? 僕にはあまり大したものとは思えぬ。)

116 :
書名を忘れていた。新潮文庫『三好達治詩集』
出てない漢字は「かもめ」

117 :
藤田一照+山下良道/幻冬舎新書『アップデートする仏教』
僕が学生の頃から仏教・東洋思想について漠然と考えていた事がある。それはたとえば――
・大学の時何冊か読んだ般若心経の入門書の類はどれもこれも何を言っているのやらわからなかった。
 (いくらか見当がついたのは10年後,ソシュールの言語学や井筒俊彦の著作などを通じて,である。)
 今考えると分からなくて当たり前だったのだ。たぶん書いた当人も分かっちゃいなかったのだから。
 つまりそれほど日本の僧や仏教学者というのは低レヴェルであるということだ。
・その井筒俊彦や西脇順三郎,『老子』『荘子』『ブッダのことば スッタニパータ』等々には心惹かれるものが
 あったのだけれど,困ったのはこれらの本に書いてあるような境地に至る道・修行法の類については
 教えてくれる本が何もなかったことであった。わかる人には修業などしなくてもわかるのであろうけれ
 ど,だから「わかる奴だけわかればいい」ではあんまりな話である。
(続く)

118 :
・と言って,修行法がマニュアル化されていて誰でも神秘体験が出来るからとオウム真理教ごときに
 惹きつけられるほど僕もナイーヴではない。神秘体験などしたところでバカはバカ,というのは彼ら
 を見ればわかることである(著者たちにはあの事件は大ショックだったらしいが)。
・そもそも神秘体験などを有難がるのは仏教というよりはヒンドゥー教というべきだし,釈迦牟尼は
 そんなレヴェルは乗り越えたところに至ったから偉大なのだ。
 小池龍之介『考えない練習』なども精々“精神健康法”といった程度のものである。そんなレヴェル
 で悦に入っているようでは話にはならない。

119 :
・思うに宗教は「やむを得ず,信じざるを得ないもの」であるべきだ。そして宗教にも賞味期限がある。
 「原理主義」なんてものが幅をきかせている宗教などはもうお終いにした方がよい。
 今でも仏教に可能性があるとしたら,それは多分“釈尊に帰れ”というところ以外にない。
・・・といったところである。そういう僕にとって,この本は啓示であった。――いや,凡そ仏教に真面目な
関心を持つほどの人間は絶対にこの本は読むべきだ。実際のところ読んでも僕程度にも理解出来る人間は滅多
にいないだろうけれど,たとえ今は理解出来なくとも,である。
★★★★★

120 :
松本哉/ちくま文庫『貧乏人の逆襲!』
貧乏でもリサイクル店をやったり貧乏旅行したりデモやイヴェントをやって騒いだりしてれば
楽しく生きられる,と云った話。まぁこの著者はそういうのが根っから好きなんだろうけれど
僕は自分も参加したいとは正直あんまり思わなかった。
★★

121 :
秋元康/NHK出版『趣味力』
仕事と趣味を全く性質の違う物を持つことによって日々が楽しくなる、という内容。
やりたいことを今始める、2003年当時40代の氏からのもう1つの人生のススメ。
いつやりたい趣味が見つかってもいいように、お金を用意しておくのもアリかも、と思えた。
★★★

122 :
八幡和郎/平凡社新書『世界の国名地名うんちく大全』
世界の国旗図鑑とか、この手の本は誰が読んでも結構面白いんではないかしらん。
買ってまで読みたいかどうかはとも角。
★★☆

123 :
洋泉社MOOK『大宇宙映画超読本』
ぜんっぜん面白くない。今の洋泉社ムックにたとえば平山夢明が“デルモンテ平山”名義で
書いていた時代の面白さを期待すると落胆すること間違いなし。


124 :
kindle版「コール待ちの夜」
夜の仕事で働く人の触れ合いの物語。

125 :
582 :名無し物書き@推敲中?:2012/10/06(土) NY:AN:NY.AN
ネットのコピペが選ばれちゃう審査基準って・・・
583 :名無し物書き@推敲中?:2013/04/17(水) NY:AN:NY.AN
888 :阿部敦良 :2013/02/25(月)NY:AN:NY.AN
それにしても、無名草子さんたちとは、さぞやすごい作家先生の匿名書き込みなんでしょうね。
作家なんて才能が全てだから、津井ついみたいに、いくら努力したって駄目なものは駄目ですよ。
私なんか、早々に見切りをつけて趣味の世界で細々ですから。
          小説現代ショートショート・コンテスト優秀賞受賞
          2ちゃんねる創作文芸板出身文学賞受賞作家 阿部敦良
584 :v(・x・)vピース ◆JSPf4VvHXo :2013/05/08(水) NY:AN:NY.AN
そのコピペなついなあ
585 :名無し物書き@推敲中?:2013/08/21(水) NY:AN:NY.AN
半分懸賞みたいなこの賞で、新人賞とったかのように威張ってる人がいたから、
おもしろがって揶揄して最後の行つけたしてワナビ煽りコピペにした ってかんじでそ

126 :
大友博/集英社新書『エリック・クラプトン』
E.クラプトンの伝記。元ロックンローラーの僕には面白いけれど,こういうものに
どれほどの需要があるのかはよくわからない。
★★☆

127 :
マルクス『資本論』
イエス=マルクス,聖書=『資本論』,前衛党=使徒・パウロ,最後の審判=革命,至福千年=プロ
レタリア独裁・・・つまりはマルクス主義とはキリスト教の代用品なのであった。


128 :
フロイト『精神分析入門』
人間を目に見えない形で支配しつき動かしているのは神ではなく無意識である。

129 :
ニーチェ『ツァラトゥストラはかく語りき』他
神は死んだ,はわかるけれどなんでその代わりのように“超人”なんて何やら崇高なものを持ち出さねば
いられないのか,日本人の僕にはよくわからない。

130 :
フェルディナン・ド・ソシュール『一般言語学講義』
「人間が言語を操っているのではなくその逆である」という発想はのみ込みにくい(吉本隆明もまったくの
珍解釈をしていた)。僕はのみ込めるまで10年近くかかった。
しかしのみ込めたとしてもこの講義は(本人も自覚していたように)あまりに非実証的過ぎると思う。
チョムスキーはまだしもソシュールにのめり込むのは危険である。

131 :
クロード・レヴィ・ストロース『親族の基本構造』
人間を目に見えない形で支配しつき動かしているのは神ではなく“構造”である。

132 :
アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』
SF版“至福千年”の時代が到来する至極キリスト教的な物語。
アーサー・C・クラーク/ハヤカワ文庫『2001年宇宙の旅』
これを読むとかの映画版も実は至極単純な話(『幼年期の終り』と発想は一緒)なのがわかる。

133 :
19世紀末以来のヨーロッパ人の神の代用品を探す旅は今後はどこへ向かうのやら
僕にはよくわからない。
マルクス主義はファシズムだから別として,以上いづれも★★★☆

134 :
スレ汚し

135 :
藤山六輝/彩図社文庫『海外アングラ旅行』
これと言って大した話もなし。


136 :
柴田英寿/朝日新書『サラリーマンのための「会社の外」で稼ぐ術』
「社外人脈を広げよう」だの「アフィリエイトやって儲けよう」だの・・・(失笑)。


137 :
森巣博/講談社現代新書『日本を滅ぼす<世間の良識>』
「日本てマスコミも政府も国民もダメな国やね〜。オレはオーストラリアに住んでるから
まぁええんやけどもねw」と云ったふうな調子でダラダラ書き流している。
・・・言いたいことが特にないなら黙ってりゃいいだろ。


138 :
真樹日佐夫/東邦出版『誰でも勝てる! ケンカ入門』
「こういう技の数々を相手を見つけて練習して身につけておけば誰でも喧嘩に勝てる」という本。
それじゃ「誰でも」じゃないだろw まぁ読みものとしては面白いからいいんだけど。
まぁむしろまったくのシロウトには「誰でも(ケンカなどせず)逃げられる方法」を教えた方が有益で
あるように思われる。
さらに大事なのは「最初っから危ないところへは近づかない」「インネンつけづらい雰囲気を漂わせた
人間であること」であろう。
★★★☆(真樹先生追悼の意を込めて)

139 :
田中啓文/アスキー新書『聴いたら危険! ジャズ入門』
「フリージャズはクレイジーでうるさくて楽しいのに,ライブ演ってもあんまり客が来ない」のだそうな。
まぁ確かに「君を守りたい〜♪」と云ったような事ばっかし歌っている連中よかマシではあろうけれど,何しろ
山下洋輔も言ってるように「今後ジャズの聴き手が増えていくことはまず期待出来ない」だろうしなあ。
ロックも今さら感が漂うし,ヒップホップがここ20年も黒人音楽の主流というのも何だかなと思うし,ポップ・ミュ
ージックは今後どこへ向かうやら。
★★☆

140 :
中村敦彦/ベスト新書『崩壊する介護現場』
著者はデイサービス2か所の経営者でもあるフリーライター。介護保健制度のせいでこの業界の
人間は「変わった人」だらけだそうな。< 働く人の10人に2人は人格障害・精神病者・神経症患者,
1人は一所懸命な性格破綻者,2人以上はまるでやる気のない人間(中年童貞率高し) > < 経営者はヘン
な宗教的カリスマめいた人物だらけ > だという。
おまけに女性職員には副業が売春やAV嬢というのが少しもめずらしくないのだ,とか。
著者の話はちょっと面白すぎる気もするし,深刻な問題なのに何だか笑ってしまう。「僕が居たことの
ある警備業界よりひでえなw」などと。
★★★☆

141 :
夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寝ねにけらしも

142 :
山下洋輔/小学館文庫『山下洋輔の文字化け日記』
この人の昔のエッセイの面白さの片鱗でも・・・と思ったのだけれど,身内以外にはどーでもいいこと
しか書いてないただの日記でした。


143 :
浅田次郎/小学館文庫『つばさよつばさ』
こちらは片鱗くらいはあった。食べ物にまつわるエピソードが笑える。
★★★

144 :
浅田次郎/小学館文庫『アイムファイン!』
前掲書の続編。こっちはちっとも面白くない。編集もこれでは売れないと思ったらしくオビに
「ショートストーリーズ」などと書いて短編小説集のように見せかけようとしている。アマゾンの
レビューでは概ね好評だけど。
(どうもこれに限らずアマゾンのレビューは謎だ。)


145 :
竹書房『プロレス最強の名勝負はコレだ!』
コンビニで売ってた所謂ムック。この手の本としては文章がしっかりしていて面白い。
対アンドレ戦を振り返ってみると(ショーだろうがなんだろうが)ハンセンも前田もやっぱり
凄い男だったんだな,と改めて思わざるを得ない。
★★☆

146 :
副島隆彦・武田邦彦/幻冬舎『原発事故、放射能、ケンカ対談』
副島:放射能なんか平気。私は福島行って確かめてきた。日本人はすぐ立ち直ります。先生,そうでしょう?
武田:・・・
 ・・・と云ったふうな対談。


147 :
酒井ひかり/彩図社『海外とほほ旅行』
この著者は小心者の割りに好奇心が強くて,わざわざ辺鄙なところばかり選んで出かけて行く。
「大丈夫かな」と思っているとやっぱり大丈夫でなく、初っ端からオーストラリア人のレズビアン
女に迫られたりセクハラの連続、ドタバタ珍騒動続きで大いに笑える。
★★★☆

148 :
鉄人社ノンフィクション編集部『映画になった戦慄の実話』
この本,僕は一昨年コンビニで買ったのだが,評判が良かったらしく最近また売ってた。
実際面白い。簡潔な文章が期せずしてハードボイルドな味わいを醸している。
★★★

149 :
栗原裕一郎/新曜社『<盗作>の文学史』
井伏鱒二が『黒い雨』を書くに当たって実在の人物の日記から“盗作”したという話は僕も聞いた
ことがあるが,この本読むとそう単純な話でもなさげである。
庄司薫が『ライ麦畑でつかまえて』を模倣している,という批難は馬鹿々々しいものだと思うが
この本読んでますますそう思った。
・・・と云った興味深いところはいくつもあるものの,全体としてはこの本500頁近くもあり定価も
3,800円+税というのでは誰にでもお奨めという訳にもいかない。よほど文学とゴシップが好きな
人はどうぞ。
★★★

150 :
中島義道/河出ブックス『ニーチェ ニヒリズムを生きる』
言ってる事が間違っているとも思わないけれど,この男がニーチェについて偉そうに
語る理由がどこにあるのかわからぬ。


151 :
八幡和郎/ソフトバンク新書『本当は恐ろしい江戸時代』
内田樹が「江戸時代,日本は世界一教育水準が高かった」と言っているのはウソである,とか
なぜ幕府は金がなくていつもピイピイしていたのか,と云った類のいろんな疑問が解けた。
江戸時代というのはどうもいじけた感じのするいやな時代だ。
★★★

152 :
勝山実/太田出版『安心ひきこもりライフ』
若い頃のノイローゼ(鬱?)で障害年金貰って暮らしてるダメなおっさんの面白くもない寝言。
今はよほど重くもなければウツ程度じゃそんなものは支給されないから参考にもならない。


153 :
鉄人社ノンフィクション編集部『映画になった戦慄の実話 2』
>148 に同じ。

154 :
鉄人社ノンフィクション編集『映画になった奇跡の実話』
売れたもんだから調子に乗ってシリーズ化するつもりらしい。この本は少し文章が舌足らずになっているけれど
まだ面白い。TVに『世界仰天ニュース』なる番組があるが,あれを2,3倍濃くしたような感じ。
例えば“兄の冤罪を晴らすために妹が弁護士資格を取って闘い,18年目にして無罪釈放と賠償金をを勝ち取った”と
いう話も実際はまったく(番組のようには)ハッピーエンドでは済まなかった,という具合に。
★★☆

155 :
カラスヤサトシ/竹書房『オレなんかが親になって大丈夫か?』
漫画だけど,いいや。
カラスヤサトシはギャグは一向に面白くもないが,いわゆる「巧まざるユーモア」の
ある人である。このマンガも「こんなに自分の赤ちゃん(女の子)をまったく可愛い見
た目に描こうともしないマンガってのも珍しいね」といった風で奇妙に可笑しい。
★★☆

156 :
山内昌之/新潮選書『嫉妬の世界史』
新潮新書によくある,明らかに新刊の員数合わせのために適当にでっちあげた本。
気軽な読み物としても大して面白くない。
まぁ「徳川慶喜は非常に性格の悪い男で,家臣みんなに(勝海舟にまで)嫌われていた」
という話はなんだか奇妙に可笑しかったけど。
★☆

157 :
村井幸三/新潮新書『お坊さんが困る仏教の話』
これも「80歳過ぎた実質素人のジイサマの本なんて自費出版すりゃいいだろ」と云ったようなもの。


158 :
樋口裕一 編著/だいわ文庫『クラシック名曲名盤独断ガイド』
タイトルの割には妥当な選択が多い。むしろベスト3だけではなくワースト1がもれなく挙げられているのが
変っている。バーンスタイン+ウィーン・フィルの『大地の歌』に於けるフィッシャー=ディースカウの歌唱につ
いて「作り過ぎで気持ちが悪い」なんて書いてあるのはこの本くらいだろう。
まあこういうものは飽くまで読み物で,初心者は“レコード芸術推薦”とオビに書いてあるCDを選んでおけば
さほど酷いものを&#25681;んでしまう配はないのである。
★★★☆

159 :
↑「つかんで」

160 :
副島隆彦/幻冬舎新書『なぜ女と経営者は占いが好きか』
邱永漢先生曰く「努力や才覚だけでお金持ちになった人は見たことがない」。すなわちそういう事は
運による部分が大きいらしい。だからたぶん僕がお金に縁がなく(そもそも大して関心がなく)占いにも
全く興味がないのは同じ心性の二つの表れなのだろう。
・・・というわけで,この本も読み終えた途端に内容をすっかり忘れてしまったので評価無し。

161 :
高橋洋一/小学館101新書『「借金1000兆円」にだまされるな!』
“「国債暴落説」「財政破綻論」など煽るエコノミストはただの馬鹿または財務省のポチ”というのは
正しい,と思う。しかし「日本政府には650兆円もの資産があるから大丈夫」というのは違うだろう。
例の(実際には使えそうもない/使うべきでもない)埋蔵金の話と言い,この「日本大丈夫論者」もあん
まり信用は出来そうもない。
まあTVに出るような人間の言う事は基本的に真に受ける方がバカなのである。「消費税率を上げたら
日本は戦後最悪の不景気のどん底に落ちるだろう」(山口正洋)とか,3年半前に「日本の原発は近い
将来間違いなく取り返しのつかない大事故を起こすだろう」(僕の友人)なんて事を平気で言うような
人間がTVその他に呼ばれるわけはないのだから。


162 :
大野晋/岩波新書『日本語の源流を求めて』
一般に古代のことについては専門家でもあんまり大したことは言えないもので,この本の「日本語は
南インドから来た」という説が正しかったとしても――読めばわかるとおり――実証は不可能である。
言語学/国語学というのは元来変わり者でないと出来ないような学問で,こんな面白いものではない。


163 :
筋肉少女帯の大槻けんじ?の本を何年か前に読んだ。
タイトルは、忘れたが、出てくる言葉が、今はほとんど使われない死語のオンパレード(←これも死語だけど)
死語を使うとその人の時が昔で止まってるように思えるから注意した方がいいと思った。

164 :
オーケンはサブカルとして敢えてやってるんだろ

165 :
更科功/講談社現代新書『化石の分子生物学』
僕は「ネアンデルタール人と現生人類のあいだには交流があったのかなかったのか」という問題にずっと
関心があった。この本によればそれはある程度解明されたらしい。近年ネアンデルタール人の化石から
採取したDNAを増幅・解読する,なんてことが出来るようになった結果,吾々モンゴロイドとコーカソイド
(白人)にはネアンデルタール人の血が混じっているのがわかったというのだ。
ミトコンドリア・イヴ――現人類は全員古代にアフリカの大地溝帯のどこかに住んでいた一人の女性
の子孫であるという話――の事もなぜそんな事が言えるのか,この本を読んでやっとわかった。
・・・といった按配でこれは僕には非常に興味深い本であった。
★★★☆

166 :
8勝2敗で日本の勝ち
川口マーン
おばさんの小言。
ゴミ箱にその本を捨てた。

167 :
日垣隆/幻冬舎新書『秘密とウソと報道』
今思えばこの頃既に日垣隆は終わっていたようである。唯一科警研に呼び出された話が面白かった。
足利事件のDNA鑑定がまったく信用できない所以を述べて連中(8人がかり)を軽く論破した話。
まあ案外とシロウトでもちょっと勉強すればわかることは多いのである。去年「子宮頸癌ウィルスの
予防接種など有害無益」とブログで警告した僕の友人のように。


168 :
内田樹/文春新書『私家版・ユダヤ文化論』
ユダヤ人が賢いのは「自分が現在用いている判断枠組みそのものを懐疑する力」があるから
というのは間違ってはいないが,そんな事は見りゃ誰でもわかることである。
どうも無駄に長たらしい本だ。内田が地方の3流大学の教員で終わったのもむべなるかな。


169 :
北杜夫/新潮文庫『マンボウ遺言状』
読まなくても内容の想像はつくような本だが,唯一埴谷雄高があれでエロ話の探求者だった、という
話が面白かった。埴谷さんは「ヨーロッパではもう紀元前から“山羊とヤるのが一番いい”と言われて
いた」なんて事を教えてくれたとか。
★☆

170 :
下田淳/筑摩選書『ヨーロッパ文明の正体』
著者はどうやらM.ウェーバーやJ.ダイヤモンドの向こうを張って「なぜヨーロッパのみが
技術文明を発達させ,逸早く資本主義化するのに成功したか」を解明しようとしたらしい。
僕はしかし『銃・病原菌・鉄』も「なんだかまわりくどい本だなあ」で中途挫折したような人間
なので,この本は(最後まで読んだものの)著者の試みがどの程度成功しているか,評価不能
である。
歴史家というのはこういうものなのか知らん。

171 :
若田部昌澄+栗原裕一郎/ちくま新書『本当の経済の話をしよう』
若田部先生の説明は立板に水だけど,調子が良すぎてなにかだまされているような気分にもなる。
聞き手の栗原氏もさして深く理解・納得しているようにも見えない。この本だけで経済学を凡そでも理解
するのはたぶん無理である。
それに「どんな分野であれ,理論的にあり得る事を予見できないようなものは学問と呼ぶべきではない」
以上,若田部氏がこれまでそういう事が出来ていたか検証した上でないとどうも真剣に読む気が起きぬ。
(東谷暁『エコノミストを格付けする』では“日本の現実よりP.クルーグマンの言う事の方が大事な人”と
いう扱いだったし。)
★★

172 :
レイモンド・P・シェインドリン/河出文庫『ユダヤ人の歴史』
何の説明もなく,例えば“アシュケナージム”なんて言葉が出てくる。
なぜ注をつけないのだろう? これではフツーの日本人にはわからぬ。


173 :
別冊裏モノJAPAN vol.1 『怪しい現場全部のぞいてみた』
鉄人社の古いコンビニ本だが,どこかで見つけたら買っておくといい。面白い話が多い。例えば――
・最近のラブドールは良く出来ているが高価なので、風俗業者が貸し出しサービスを始めたそうで、これを借りた記者が
 女子高校生の制服まがいの衣装を着せたそれを車椅子に乗せてお花見の名所に出かけていったら、若い男たちに大受け
 だったそうな。まったくよくやるよ。
・「盗撮されたマヌケ盗撮魔たち」なる記事で、秋葉原(?)の路上でいかにもオタクくさい風体の男がカメラをメイド服
 着た女の子たちのスカートの中に向けている写真や、オッサンが書店で女子高校生のスカートの中を背後から狙っている
 写真など、見ていて可笑しいやら情けないやら。
・孤独死した老人などの部屋を片付け清掃する「遺品整理屋」の記事は話も写真も生々しくて少しぎょっとする。内容を詳しく
 紹介するのは憚られるが、遺品整理屋氏の悲惨な孤独死した人々についての意見は重みがある。
 「もちろん気の毒だとは思います。しかし自業自得と言うと言葉がきついですが、彼らはそういう生き方をしてきたんですよ。
 家族とも隣人などともコミュニケーションを取らずにきてしまった。1日1回でも話す相手がいれば、せめて死んだ直後に発見
 されることもあり得たかも知れないのに。」
 この整理屋氏、独居老人同士のコミュニティーを作ったり、死後24時間以内に発見するシステムが出来ないものか思案中だという。
 こういう本読んで日本社会(と自分)の行く末について考えさせられるとは思わなんだ。
★★★☆

174 :
福澤徹三/幻冬舎新書『もうブラック企業しか入れない』
「ブラック企業は離職率が高いので,いつも求人をしています」(第二章 ブラック企業に入らないために)とか
誰でも知っているような事やどーでもいいようなことばかり書いている。一体何がしたかったのだろう?


175 :
ヤマハミュージックメディア『亀渕昭信のロックンロール伝』
C&Wはアメリカ(白)人に圧倒的人気がある。でもスーパースターのハンク・ウィリアムズですら
日本では名前も知られていない…等々いろいろ勉強になる上に面白い。どうせなら「なぜ黒人は
C&Wが大嫌いなのか」なんてことまで書いてくれたらもっと良かったのに。
★★★

176 :
コリン・ジョイス/NHK出版生活人白書『「アメリカ社会」入門』
タイトルよりは大分軽いエッセイ。名前からもわかるようにアイルランド系イギリス人の著者によれば――
・アメリカは未だに宗教国家の色合いが強いのに対して、イギリスでは国民の多くがすでに宗教には関心を持たなく
 なっているらしい。
・アメリカ人のファースト・ネームには、イギリス人なら苗字にしかあり得ないようなものがよくあるらしい。タウン
 ゼント、チャンドラー、バークリー,などがそれ。
・・・なんてことに関心がある人はどうぞ。
★★☆

177 :
 
 最上川 逆白波の たつまでに ふぶくゆふべと なりにけるかも
 ブンガクくさくてつまんない歌だな。

178 :
久繁哲之介/ちくま新書『地域再生の罠』『商店街再生の罠』
どちらも失敗の分析は正しいのだろうけれど,「ではどうすれば良いのか」という処方箋の話になると
どうも一向に説得力がない。(たいていの人は「商店街のおっさんに“サンキューレター”なんて貰っても
なあw」「地方公務員が職員食堂ではなく地元の商店街で飲食したところで根本的な解決にはなるまい」と
思うであろう。)
結局基本的に地方の「再生」なんて無理なんじゃあないのかね。
でもまあ僕はそこそこ面白く読んだ。「他人の愚行を見物するくらい愉快な事はあまりない」(故倉橋由美子)から。
★★☆

179 :
許光俊/光文社文庫『世界最高のピアニスト』
「ブーニンやポゴレリッチは自らの頂点を極めた時が若すぎた」「アルゲリッチは天才
過ぎてどれ聴いても同じ」といった話。
そうだよなあ,天才というのはよくわかんない方向に行っちゃうね。山下和仁とかw
★★★

180 :
鹿島茂/中公文庫『文学的パリガイド』
僕のパリのイメージはアラン・ドロンの映画『フリック・ストーリー』などで見たなんだか“灰色の街”と
いった感じのものだ。ユトリロ描くところのパリの街もなんだか陰気な感じがする。たいがいシャンソン
にはぞっとするほど孤独感が漂っているし。
だからフロベールやモパッサン、ロートレアモンなど好きなフランス作家はいても、彼らとパリを結びつけた
このガイドブックを読んでもあまり行ってみたい気持ちにもならない。でも鹿島氏は随分楽しげに書いている
ので、つられて読んでしまった。
フランス人や中国人というと嫌な奴が多い、という定評があるが、鹿島氏はそれはわかっていてもフランスが
好きらしい。僕にはよくわからない。
★★★

181 :
紀田順一郎/ちくま文庫『東京の下層社会』
むかしいくつもあった東京の貧民街の話。四谷とか,みな軍の駐屯地等の近くにあったらしい。
残飯が出るから・・・。
★★★

182 :
中森明夫/アナーキー・イン・ザ・JP/新潮
学校の課題図書だったので読んだけどあまりにも酷い…文章はメチャメチャだしオチはないし、ラノベの方がマシなレベル
今まで読んだ中で1番酷かったわ…ある意味強烈だった

183 :
武田知弘/金曜日『税金は金持ちから取れ!』
著者は「消費税など要らない。80年代以前の税制に戻せば良い」という。著者を批判する人間は
「そんなことをしたら金持ち・大企業は日本から逃げ出してしまう」と言う。
僕は「ナニ今だって小金を持った人間は海外へ着々と逃げ出しているさ。東南アジアでは5,000万円
もあれば一生遊んで暮らせるし,見境なく何にでも消費税をかけるというのは実質名目の数字の3倍
以上の消費税率ということだもの」と思う。
★★★☆

184 :
中森明夫って今何やってんだろうね。
竹内義和とか,見なくなったサブカル系ライター多いな。

185 :
カレル・ヴァン・ウォルフレン+孫崎享『独立の思考』
言っている事はいちいち御尤もである。けれども――
・小沢一郎こそが愛国者である ← 国民の大部分は「マスコミが悪いって言うんだから悪い政治家なんだろう」
 くらいにしか思っていない
・”守旧派”が橋本龍太郎で“改革派”が小泉純一郎なのではない。逆である。 ← これも国民はちっともわかって
 いない。だからいまだに小泉氏の単なる思いつき発言などに注目が集まるのである。
・野田佳彦はISD条項について国会で質問されて「それについては,あの,よく知りませんで」などと答えつつTPP
 参加しようなどとという大馬鹿者であった ← 国民の大部分もそんなものは知らない。 
等々。
ではどうすればいいのかというと・・・大した結論もない。「アメリカ言いなりはある意味楽だが,もうやめよう。
“考える個人”が国家を支えるのだ」って言われてもな。
★★

186 :
↑角川学芸出版 刊

187 :
本村凌二/中公文庫『馬の世界史』
先だって青木健/講談社新書メチエ『アーリア人』なる本を読んでいると「アーリア人はもともと中央アジアで
牧畜生活をしていたが,馬に戦車を引かせる戦法を誰かが思いついて以来急に強力になり,たちまちインド,
ペルシアを制服した。ヨーロッパにも向かった一派もあったがこちらは結局北ヨーロッパに落ち着いてゲルマン
人の祖となった」といったようなことが書いてあった。
青木氏はしかし「なんで馬戦車なんてものがそんなに強力な武器になるのかは軍事の専門家でないからよくわからない」
と古代史学者にしては些か頼りないことを言う。それになぜ地中海世界は征服できなかったのだろう?
一方岡田英弘先生によると,中国がしょっちゅう異民族に征服されていた(たぶん周も隋も唐も,だ)のは中国ではあまり
馬が育たなくて,軍隊が歩兵主体だったからだという。
といったわけで,僕は「割合最近まで馬とモンゴル・中央アジアの騎馬遊牧民が世界史に果たした役割は非常に大きなものが
あるようだが今一つ実体がよくわからないな。誰か『馬の世界史』といった本でも書いてくれないもんかな。・・・いやもう既に
あるかも知れない」と思っていたのだが,本当に本屋で見つけたのがこの本。
実に面白い。いろんな疑問が解けた。
★★★★

188 :
仲正昌樹/NHKブックス『集中講義! アメリカ現代思想』
哲学も美術と同じくアメリカが今や世界の中心になっているらしい。ロールズなど「カント以来の偉大な哲学者」扱い
する人まで出ているのだそうな。
しかし僕はこういうなんだか中途半端に真面目な話はなんだか馬鹿々々しい気がする(仲正先生の書き方が,ではなく
アメリカ政治哲学そのものが)。その理由については永井均/産業図書『倫理とは何か 猫のアインジヒトの挑戦』第6章
をどうぞ。章題からして「これらの論議はどこがつまらないか」だ。
★★★

189 :
V.ナボコフ 若島正訳/新潮文庫『ロリータ』
ビッチなガキに振り回される男のドタバタ珍騒動。新訳で滑稽かつ感動的な小説だというのが
よくわかるようになった。(ロリコン男が読んでもたぶんガッカリするだけだからやめておけ。)
★★★

190 :
鹿島茂/朝日新書『セックスレス亡国論』
鹿島先生は現代日本の「結婚は恋愛結婚が当然」という風潮を疑問視し「お見合いというのは大変に
よくできた制度」だったのに、と残念がっている。
僕もそう思う。恋愛なんてものは誰にでも出来るものではないから。欧米はまだしも現代日本では。
鹿島氏は「若衆宿」の復活を唱えてもいる。「おばさま方に性愛の手ほどきをしてもらえ」というのは
良いアイデアのような気もするが・・・本気かしら?
★★★

191 :
「なんだか」って2回言ってしまった >188

192 :
ジェイン・エア C・ブロンテ/吉田健一訳 集英社
起承転結がしっかりしてて途中からはまった。話の内容で「青ヒゲ」と十二国記(序盤に主人公が災難にばっかりな所)を思い出したけど
まあ終わり良ければ良いよねロリが主人公だし(ry
次は嵐が丘だ・・・

193 :
江村洋/講談社現代新書『ハプスブルグ家』
ハプスブルグ家はもともと地方領主に過ぎず,神聖ローマ帝国の皇帝に選ばれた当時の当主も
「大した奴じゃないから傀儡として担ぐのには丁度良かろう」と選帝侯たちに思われたからに過ぎ
なかったらしい。
ところがこの(例のしゃくれアゴの)見かけからしてぱっとしない男が実は意外に頭脳明晰にして
やり手でしかも人望もあり,これをきっかけにハプスブルグ家が次第にヨーロッパで一、二争う名
門王家にのし上がっていく,というその書きぶりがまるで大河歴史小説のようである。
(「“神聖ローマ帝国”ってのもなんだかよくわからない国名だなあ、と高校生の頃から持っていた
疑問もこの本読んで氷解した。)
★★★

194 :
>>192
「イングランド文学はアイルランドやスコットランドに比べるとだいたいあんまり面白くはない。
モームなんて実につまらないね」と僕は思うけど,『嵐が丘』について言えば,少なくとも『ジェイン
エア』よりはずっと面白いと思いますよ。

195 :
服部正/光文社新書『アウトサイダー・アート』
郵便配達夫シュヴァルの理想宮、ダーガー絵巻,二笑亭、ワッツ・タワー等についての広くて浅い情報。
まあ好きな人はどうぞ。
★★

196 :
石井光太/新潮文庫『絶対貧困』
世界の最低辺の人々の暮らしぶりを紹介する本。スラムに住んでいる人たちなどはまだいい方らしい。
路上で生まれて路上で死ぬ(失礼な言い方を敢えてすれば)野良人間みたいな人たちもいるのである。
下には下がある。
フィリピンの鉄道沿スラムの人達はビタミン剤を飲むのだという。チキンのフライしか食べられないから。
そのせいで案外(不健康に)太った人が多いとか。滑稽・・・と言っていいものやら。
もっと呆然とするような話も続出するのだが,引用も憚られるので関心のある向きは買って読んで下さい。
★★★★

197 :
折口信夫『死者の書』
同性愛者特有の怪奇趣味 >例:モーリス・ラヴェル,妙に怪奇小説好きな三島由紀夫
同じく異様にまわりくどい文章 >例:ミシェル・フーコー
話がつながっていない
・・・の所為で,中途挫折。

198 :
藤田真一/岩波新書『蕪村』
蕪村は子規が“発見”し朔太郎が“郷愁の詩人”として評価を決定づけたのだそうな。
でも僕には俳句というのは蕪村のもの以外はどれもあんまり大したものとは思えぬ。
「芭蕉に駄句多し」というが,実際のところ「駄句ばかり」じゃないのか? 閑さや岩に
しみ入る蝉の声」なんてそんなにいいか?)
   愁ひつつ岡にのぼれば花いばら
★★★

199 :
>170 の続き。
考えてみればしかし,この本で疑問が氷解したこともあったのだった。
僕は昔から以下のようなことが疑問だったのだ。
・なぜモーツァルトの頃まで音楽家は地位がひどく低かったのか。
 当時は例えば料理人よりもえらいわけでもなく,オーケストラも与太者みたいな楽員が多かったらしいし。
・そのモーツァルトやベートーヴェン,或いは当時の有名人の死因を調べてもよくわからないらしいのは何故か。
 マルクスの頃になれば肺癌で死んだのが確実にわかるようだ。でもモーツァルトは何やら内臓の病気で死んだ
 らしい,という程度のことしかわからない。ベートーヴェンは酒とコーヒーの飲み過ぎで死んだというのも本当
 なのやら。

200 :
(承前)
・ちょっと古いヨーロッパの小説など読んでいるとよく“瀉血療法”なるものが出てくる。「悪い血を出す」という
 奇怪な治療法だ。なんでそんなむしろ体に悪いであろうことが治療法なんだか。もしかして西洋医学が発達した
 のは割と最近なのじゃなかろうか?
下田氏の本を読んだら思い当たった。氏の言う通りで,これらは(ほかの世界各地同様)職人/技術者というものの
社会的地位が低かったから,ということであるらしい。医者も音楽家も一種の職人に過ぎなかったのだ。例の床屋の
前の赤青のぐるぐる回る目印が動脈静脈を現している,即ち床屋は昔は医者も兼ねていたのだ,という話のように。
そんな状態から西欧がいち早く資本主義を発達させることが出来た理由は,技術をお金に換える市場を成立させる条件
が整っていた所為だと論じるのだが,僕にはこの説の当否を論ずるほどの知識がない。でも以上のようなことを知ること
が出来ただけでも読んで良かったのだ,と僕は考えを改めた。
★★★☆

201 :
副島隆彦/ビジネス社『あと5年で中国が世界を制覇する』
2009年に出た本を見直してみた。
◆中国はGDPで今年中に日本を追い越す(既にEUの下同率世界三位タイだ)
◆アメリカの世界覇権は終焉する。中国は2010年の終わり頃から保有資産の目減りに我慢ならず米国債を売り始める(ガイトナー財務長官
 は北京大学での講演で「中国の保有する米国債は非常に安全である」と述べて学生たちの失笑を買った)
◆その時オバマはドル切り下げを宣言し、更にデノミを実行せざるを得なくなるかも知れない。いづれ <1ドル=60円=2人民元 >の時代
 になるだろう。
◆2012年ドルは基軸通貨の位置を失い、IMFと世界銀行はその役割を終え、決済機能を持つ「新しい世界銀行(仮)」がカザフスタンのアルマティ
 に作られるだろう。
◆その後に来るのは「コモディティ・バスケット通貨体制」=「金・石油だけでなく、天然ガス、貴金属・レアメタルから農産物に至るまで
 実物資産を担保・裏打ちとする通貨体制」である
◆そのために中国は資源を求め世界各地にインフラストラクチャーを建設し、着々と世界帝国化を進めている。
◆ユーロは案外弱いから世界基軸通貨にはなり得ない

202 :
(続き)
◆これから世界は多極化には向かわず、BRICs及びEUが話合いで決めていく世界になる。BRICsの合言葉は「まずアメリカをつぶそうぜ」である。
◆中国はむしろヨーロッパから学ぼうとしているが、日本の先端技術、特に空気・水を浄化する技術と欧米文化は日本から輸入するほかないであろう。
◆中国もアメリカも最早北朝鮮など放り出そうとしている。中国には首都を北朝鮮のミサイルの届かない西安あたりに移そうとする計画もあるし
 ヒル全権大使は6ヶ国協議の後「北朝鮮問題からは撤退する」とポロリと言ってしまった。拉致被害者問題などは日本と北朝鮮の二カ国協議で解決
 するほかはないことである
◆チベットやウイグルも漢人化が進んでおり、これは止められそうもない。台湾も本音では独立ではなく中国内の経済特区になることを望んでいる。北京
 語を事実上の標準語にしているのがその証左だ。
◆“世界皇帝”デイヴィッド・ロックRーは可愛いシティ・バンクに35兆円もの(GMなどとは比べ物にならない額の)公的資金を注入させたが、実質
 200兆円もの負債を抱えていてはどうにもならない。2010年末にはもたなくなるだろう。彼はロックRー王朝の事実上最後の老皇帝である。
・・・当たっているところもないでもないが,うーむ(笑)。
★★

203 :
町山智浩/文藝春秋『教科書に載っていないUSA語録』
誰かの本に書いてあったが,僕らが子供の頃TVで視て憧れたアメリカ製ホームドラマ=中産
階級の世界/生活はアメリカでも戦後の一時期存在しただけであったらしい。
大学生の時「アメリカを見ていれば10年後の日本がわかる」とある教授に教わったが,これも正し
そうである。
つまり日本もこの本に書いてあるような“新たな階級闘争の時代”に入りつつある,ということだ。
まぁしかし,著者お気に入りの保守派のアイドルの眼鏡っ子,自称“口紅をつけた闘犬”サラ・ペイリンの
ようなパワフルな大バカ政治家が現れて楽しませてくれるようなことは日本では期待できそうもないね。
 こうして日本は終わる
 爆裂的にではなくめそめそと
★★★★

204 :
石井宏/新潮文庫『反音楽史』
「イタリアこそクラシック音楽の本場であると考えるべきだし,もともとそれが常識であった」(評者注:これは
本当だ,ただしモーツァルトの時代頃までは)。
「楽しく美しいイタリア音楽より重厚長大なドイツ音楽の方が偉大であるという考えが蔓延しているのはドイツ人
の陰謀・策略のせいだ」(注:イタリア人にもドイツ音楽こそ最高と考える人は少なからずいるから必ずしもこれは
正しくない)。
・・・といった風で,言いたいことはわかるのだがこの本がその証明に成功しているようには見えない。著者もモー
ツァルトが天才中の天才であることは事実上認めてしまっているし,ヴィヴァルディに関するエピソードは面白いけ
れど「自分は『四季』のような(一山いくら的な)音楽を愛聴している」などとは一言も言ってないし。
しかしまあ,エピソード集的音楽史の本として読むなら厚さも苦にならず楽しめる本ではある。
★★★

205 :
在日の親は、子供を朝鮮幼稚園・朝鮮学校に入れたいっていうのが多いのよ。
日本人からすると、なんでだろうって思うけど、日本人の学校では、民族の誇りを持った教育がしてもらえないんだそうだ。
よく分からないけど、流刑者の白丁が密入国して住み着いたじゃ誇りが持てないけど、日本人に強制連行された被害者なら誇りが持てる、とかそういう事かな??
市原市の能満は昔から市街化調整区域で、新規の建物は造れないことになっている。
そのため土地が安く、日本の法律を無視した在日が、次々と移り住んできた。
そこで問題になったのが、朝鮮学校だ。なかなか許可が下りず、一番近くても千葉市にしかない。
そこで在日居住区の能満内にあった、能満幼稚園・市原小・市原中・緑高の保育士や教師を、朝鮮化する事を考えた。
今では通称在日幼稚園の保育士は全て朝鮮帰化人で、在日の父兄からの絶大な支持を受けている。
遠くからでも、わざわざ通称在日幼稚園に入園させたいという在日の親は、後を絶たない。
この在日幼稚園卒園者はほぼ朝鮮系の帰化人と在日で、現在各所でクレーマーとなり問題を起こしている。

206 :
渋谷直角/扶桑社『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』
能町みね子や久保ミツロウ先生絶賛の駄目なサブカル男子女子の漫画。僕はそういう人たちの
生態はよく知らないので何が可笑しいのかよくわかりませんでした。作者本人も言ってる通りで
実に絵がへたくそだしw
★★

207 :
中島義道/講談社学術文庫『哲学の教科書』
小林秀雄やトーマス・マン、ドストエフスキーなどには哲学的なセンスはまったくないそうです。
そもそも哲学的な文学なんてものは,あるようでほとんどないと僕は思う。
但し中島先生も言う通り,J=P.サルトル『嘔吐』は「涙が出るほどすばらしい」稀有な例外,という
のには賛成。
(ついでに言うと,サルトルやベルモンド,ゴルチエの名前はジャンではなくジャン=ポールである。)

208 :
↑★★★

209 :
いつやるの?今でしょ!(林修・宝島社)
宝島らしいすっきり構造の人生哲学書。
本人の喋り口のうまさもあり受け止め易い内容。対人面での悩みにも良さそう
6章の勝負勘話はウメハラや羽生名人に通じる内容でなかなか興味深かった。

210 :
堀江貴文さんの「ゼロ」
官僚や政治家は、自分の知ってる中で、物事が起こったり、消えたりしなければ気がすまない女の性格みたいだとつくづく思い知らされた。
逮捕された時に官僚や政治家にITに詳しい人がいなかったために、
どんどん進んで行くIT企業のlivedoorは政治家や官僚に気に入られなかったのかもしれない。
堀江さんがIT革命は、これこれこういうものだと親切丁寧に政治家や官僚に教えていれば、何も問題がなかったのかもしれない。

211 :
清水義範/集英社文庫『夫婦で行くイスラムの国々』
僕は岩波文庫『ルバイヤート』や『アラブ飲酒詩選』や井筒俊彦が好きだ。この本も面白かった。
イスラーム建築の美しさには定評があるが,清水義範がイスラーム文化に関心を持ったのも初めての
海外旅行でタージ・マハルを見たのがきっかけらしい。「現物を見てしまえば、なんて美しいのだと声を
飲み、圧倒されるしかない宝石のような建造物」だそうな。
僕も写真を壁紙にしていたが,あれは不思議と飽きない。ほかの建築物も実物を見たい。世界3大料理
のひとつ,トルコ料理も本当に美味いらしいから食べてみたいもんだ。
★★★

212 :
竹内薫/講談社ブルーバックス『超ひも理論とはなにか』
数学的に整合性のあると考えられる宇宙の究極は10次元に住む「超ひも」である…って言われてもなぁ???

最近の素粒子物理学はもはや純粋数学同然で,物理学者がフィールズ賞を貰ったりしているらしい。殊に超ひも
理論ともなれば実験で証明できるような性格のものではないので「たぶん数式の読めない僕などには無理だろう
な」と思ってはいたのだが,うーむ・・・
つまらなくはなかったけどね。
★★

213 :
藤田令伊/集英社新書『現代アート、超入門!』
ピカソ『アヴィニョンの娘たち』やウォーホル『ブリロボックス』など具体的に作品をいくつか挙げて
解説している。でもそれは「なぜ現代においてはこういう作品が作られなければならなかったのか」
という理屈をつけているだけだ。
「如何に素晴らしい作品であるか」という話ではないし「好きだ」とさえ言っていない。
僕思うになんでも“芸術”なんてものになってしまってはお終いである。


214 :
中村のん/新潮新書『社長、その服装では説得力ゼロです』
タイトルとオビのイラストを見ると男性/ビジネスマン向けの本のように見えるけれど、大部分は女性の服の話である。
紳士服の話もないこともないが・・・
 「男の服のうち、もっとも好感度の高い究極のアイテムは白のカッターシャツ」であるから、高価でも良いものを買って
 スーツに合わせるのはもちろん「オフの日は、このシャツにブルージーンズと白いスニーカーを合わせる。あるいは、V
 ネックのセーターと合わせる」のが良い。
・・・などと仰言る。でも僕はそんな事をやって様になるような人は既にしてお洒落の達人だと思うな。それがたとえボタン
ダウンシャツであっても。
(お若い人は知らないかも知れないので付言しておくと,カッターシャツとは昔の和製英語で「ふつうの白いワイシャツ」
のことである。語源はわからない)
★★

215 :
眞鍋圭子/幻冬舎新書『素顔のカラヤン』
一時カラヤンの秘書的役割をしており、亡くなるまで家族ぐるみの親交のあった女性による回想。
カラヤンはレッスン生たちにいつも「オーケストラをドライヴしてはいけない」と教えていたという話は僕も聞いたことがある。
小澤征爾との対談でも「自分は若い頃乗馬を習っていて、ジャンプのレッスンの時、どうやって馬をジャンプさせたものか考え
あぐねていたら先生が笑いながら言った。“君が馬を持ち上げて壁を乗り越えるわけではないだろう? ジャンプするのは馬なん
だよ。君がやるべき事は、馬をジャンプしやすい状態にして壁の前まで連れて行くことだけさ”と教えられた。指揮も同じ事さ」と
極意を語ったらしい。
この辺,落合博満氏の打撃論みたいで面白い。「力づくでバットを振るのではなくバットの動きに手を添える気持ちで」という・・・。
意外だったのは、カラヤンが東洋思想に傾倒し、長年ヨガを実践していた話。禅の研究もしていたらしい。著者が「輪廻転生を信じ
ますか?」と聞くと「“信じる”とかじゃないよ。私にとっては“事実”なんだ」と答えたとか。
カラヤンという人は存外東洋的な精神の持ち主だったのかも知れない。アルメニア系でゲルマンの血はまったく入ってない人だし。
★★★☆

216 :
小谷野敦/弘文堂『ムコシュウト問題』
「二十一世紀日本の“結婚”というものについて考えていきたい」などと序文に書いてあるが,実際のところはゴシップ
集みたいなもの。面白いからいいんだけど。
・川端康成の養女の政子は美貌であったが,川端の弟子みたいだった三島由紀夫がある時ふと「政子と結婚したい」と
 漏らしたら,川端夫人秀子は即座に断ったそうな。賢明ですねw
・阿川佐和子が結婚できないのは父親がコワいからだろうと著者は言う。そりゃそうかも知れないが・・・(苦笑)。
・東大卒ながらそれ以外にウリがない著者は高学歴女性には振られてばかりいたが低学歴女性にはよく標的にされた
 らしい。彼女らはさりげなく父親の職業を訊いてきた。これは親も高学歴高収入かを確かめてようとしていたのだと。
 女性はそういうところをよく見ているのだが,「婚活本」のたぐいにはあまり書いてないのは「そういう事を書くと絶望して
 しまう男子がいるから」だそうです。身も蓋もないねw
★★★

217 :
ルドルフ・シュタイナー/ちくま学芸文庫『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』
花の種などじっと見つめていれば君にもオーラが見えるはずだ,などと書いてある。僕も
ペットボトルのお茶のおまけについてきた貝割れの種をじっと見てみた。10分ほどしたら
・・・自分で何をやっているのかわからなくなってきた。
くわばらくわばら。
(評価不能)

218 :
コリン・ジョイス/NHK出版新書『驚きの英国史』
「KEEP CALM AND CARRY ON(落ち着いて行動しましょう)」という古い戦時中のポスターの文句が
“中庸がイギリスの国の心”という事をよく現しているそうな。ベートーヴェンやドストエフス
キーのような偉大にして仰々しい芸術家が出なかったのもむべなるかな。
‘JERUSALEM’というイギリス聖歌(映画『炎のランナー』でも使われ,EL&Pも取り上げている)が
僕は大好きなのだが,詞の意味がわからず困っていたのが,この本でやっと見当がついた。
★★☆

219 :
E・ブロンテ/永川玲二訳/集英社「嵐が丘」
ようやく読み終わったって感じ、ヒースクリフの復讐のやり方はなんかネチネチしてて女っぽいな
まあ負の連鎖を断ち切ったのは良かったのか
総合 ★★☆

220 :
あれは復習譚だったっけ。
読んだのが20年前だし,なんだかモーローとした感じの小説なのでみんな忘れてしまった。

221 :
仲正昌樹/明月堂書店『 <リア充> 幻想』
世間話みたいなもの。


222 :
東谷暁/文春新書『エコノミストを格付けする』
東谷氏は信頼出来る気がする。「○○○一辺倒論者」ではないからである。
エコノミストの多くは「景気回復には財政出動だ」「いや公共投資なんぞは効果がない。金融緩和だ」とか
「インフレターゲット策で景気は良くなるはずだ」「いや構造改革しなきゃダメだ」「日本には埋蔵金がある
から大丈夫」・・・等々「これさえやれば必ず良くなる」と主張する人たちである。
しかし落ち着いて考えた時,「これさえやれば絶対イケる」なんて話は先物取引の電話セールスとどこが
違うのか・・・と疑問に思わないのであるならそれはむしろ奇妙な事であると僕は思う。
★★★☆

223 :
能町みね子/文春文庫『トロピカル性転換ツアー』
性転換がごく当たり前のことであるかのように平然と書いている。期待も葛藤も苦労も
まったくない訳はないだろうと思うがその辺のことはちっとも書かれていない。
従ってなんだか歯医者に行った話でも聞かされてるようでぜんぜん面白くない。
僕にはこの人の本は『オカマだけどOLやってます』以外は何が面白いのかわからぬ。


224 :
仲正昌樹/明月堂書店『〈ネ申〉の民主主義―ネット世界の「集合痴」について』
インタビュー本だけど,聞き手が明らかに「コイツの話,つまんねえな」と思っているのがわかる。


225 :
立花隆/文藝春秋『読書脳 ぼくの深読み300冊の記録』について@
この本はものすごく刺激的な本だ。最先端の情報・学問研究の世界を垣間見るのは楽しい。
でもこの本に取り上げられている本,「読みたいか?」と言われると「いいえ,ちっとも」と答える。
理由の一つは,立花隆は新書本のたぐいをバカにしているようだけど,僕はそういうレヴェルの本でも
じゅうぶんに楽しめるから。僕が時代/日本・世界の先端を行く必要もない。
もう一つは僕は立花隆という人をあんまり信用していないから。もっと簡単に言うと馬鹿者だと思って
いるから。

226 :
A
なぜそう思うのかは立花批判本が何冊か出ているからそちらをご覧いただきたい。『立花先生,かなり
ヘンですよ』『立花隆の無知蒙昧を衝く』などである。寡聞にして立花氏がこれらに反論した/出来たと
いう話は聞いた事がない。

227 :
B
しかしまあ,そう言っただけでは無責任すぎるので僕がなぜ立花隆が阿呆だと思うか書いておこう。
ひとつは権威主義的なところである。たとえばこの本ではP.クルーグマンや浜田宏一の著書を好意的に取り
あげている。しかし彼らの言っていることは景気浮揚のためには「公共投資をやれ」「金融緩和しろ」というだけ
で,ありきたりもいいところである。
・・・いや,単にありきたりなだけならまだいい。それらは日本が(民主党政権時代も)ずっとやっている事なのだ。
それで効果があったか,は御承知の通りである。アベノミクスというのは「それを大規模にやれば少しは効果が
あるかも知れない」という,言わばヤケクソみた様なものに過ぎない。

228 :
C
と云った訳で,ノーベル賞だのイェール大学名誉教授といった肩書以外はさして取り柄もなく,実際の
政治・経済の世界では別段何の実績もない彼らの言う事を有難がるなど馬鹿げたことである。そもそも
消費税率引き上げをを抜きにして景気対策など論じて何の意味があろう。これをしも権威主義という。
(僕は予言するが,これのせいで日本は不況不のドン底に落ちるであろう。)
立花はさらに「日本を経済大国にしたのは大蔵省や財務省」などととんでもない事を言出だす。トヨタも
ソニーもニンテンドーも役人が世界企業に育てた,とでも言うのかね。
もしそうなら日本は安泰だ。財務省の幹部には米国留学させられてクルーグマンに学んで来た者が多い
のだから,立花は「景気対策でもなんでも経済は財務省に任せておけばOK」と一言言えば済む。
まことにアホらしい話である。

229 :
D
もう一つ原子力発電についての立花の言説も見ておこう。
彼は「最新式の軽水炉は絶対に福島のような事故起こらないように出来ているのだ」と云った意味のことを(なぜか
得意げに)言う。「日本の論議は驚くほど遅れている」とも。
それから「“トリウム原子炉”というものが実用化されれば原発の問題点はほぼなくなる」とも言う。
そんなことがどうしたというのだろう? それが「今目の前にある日本の」原子力の問題解決に何の足しになるなるのか
僕にはわからない。
東北の復興等もさることながら,今問題にしなければならないのは東電はじめ(立花も言及している斑目某等も含め)
「日本に於いてはまともな人間はあんまり原発なんぞには関わりたがらない。すなわち責任感も責任能力もない人間
が原子力発電を動かしているのだ。これじゃ放っておけば事故も不祥事も,そりゃ起こすに決まっているよ」ということ
である。
科学技術の問題ではないし,安全基準がどうのいうような問題でもない。エネルギーの問題ですらない。
既得権益にしがみつく薄汚い人々をどうするか,という問題に過ぎないのである。

230 :
E
以上はしかし,彼の権威主義的であるところではなく,もう一つのもっと重大な欠点を示している。
それはつまるところ彼は「“僕は君らなんかの知らないすごい世界の事知ってるんだぞおっ!”という
以外には何も言ってないに等しいし,言いたいのもそれだけのようなものである」ということだ。
どうにも奇妙な人間性であるが,マァこういう「頭の性能はいいのかも知れないが,それを駆使して
目指す方向が基本的にズレている」というのは東大出の“エリート”にはありがちな話ではある。
役人としての森鴎外,宮台真司,寺脇研,結局橋本龍太郎氏が国民に陳謝せざるを得ないようにして
しまった構造改革(と言うよりはむしろ節約主婦の発想的なもの)が大好きな財務省キャリア等々,
いちいち言うのも莫迦らしいようなものだ。

231 :
(終)
以上が・・・エート,何の話だっけ?
そうだ立花隆が信用ならないと僕が考える理由のことであった。
書いているうちにどうでもよくなってきたが,以上のようなわけで立花隆の本などマジメに読むのは危険である
と僕は思う。
・・・尤も立花自身も最近あんまり本が売れないらしく,愚痴っぽいことを書くこと多くなってきているが,それは
自業自得というものである。いっそ僕が上に書いたような事どもを取り上げて『私の東大論』など書くならばまだまだ
注目すべき書き手だと僕も言えるのに。

232 :
9.11の頃でもビルの構造に関して頓珍漢な事言ってたからね、もうボケてんだよ

233 :
ホリエモン×ひろゆき/集英社『なんかヘンだよね...』
むしろヘンなのはホリエモンの言うことであるように僕には思われる。
・格差なんてどこにあるの? ネットカフェ難民になるような人たちは実家も金持ちでなくスキル
 もないっていうけど、実家に帰れなきゃ友達の家に居候したっていいわけじゃない?
  「じゃない?」って言われてもな。今時居候なぞ置く余裕のある家がどこにあろう。「パンが
  なければお菓子を・・・」みたいな話だ。
・派遣を1〜2ヶ月やって10万円貯まったら、3万円のアパートを借りられるわけじゃないですか。
 そこから普通の仕事始めるとかランクアップをすべき
  新卒で正社員になれなかったらもう一生薄給決定,みたいな社会で何をどう“ランクアップ”
  するのだろう?
ホリエモン:痴漢冤罪事件でこの前無罪判決を出した裁判長は、1年前に防衛医科大教授に有罪
判決を書いた人だし...
  日本の裁判・裁判官がヘンなのは誰でも知っているが,だからって粉飾決算していいわけでは
  ない。ホリエモンはよろしく東谷暁『金より大事なものがある』でも読んで拳々服膺すべし。
★★

234 :
仲正昌樹/NHK生活人白書『今こそルソーを読み返す』
民主主義の根本にあるものとしてルソーは「一般意思」というものの存在を想定し、その正しさの根拠を
「神によって吾々の精神に刻印された良きものへの意志」といったものに求めたのだという。
けれどもそれは正しさの証明であるよりは願望に過ぎないように思われる。ルソー自身もこんな話に説
得力があると信じ切っていたかは疑わしい。何しろ「“社会”は必要悪」と考えていた人だもの。
僕らは「“民主主義は衆愚政治に陥る可能性が常にある”のではなくもともと衆愚政治なのだ。そして衆
愚とはむろん吾々自身のことである」ということをもっと真剣にとらえ、すべては自業自得と覚悟すべき
だと僕は思う。
まあ著者の意図とは違うかも知れないけど。
★★★

235 :
茂木健一郎/PHPサイエンスワールド新書『あなたにもわかる相対性理論』
特殊相対論は誰でもまぁわかるようなものだと思うけれど,一般相対論は高等数学がわからないと
本当にはわからなのだろうと思う。この本読んでも重力とは何かとか,イメージ出来ませんでした。
★★

236 :
宮部みゆき/新人物往来社『狐宿の人 上下』
時代小説、読んでて楽しい気分になる話ではない、切ない
丸海の人々が抑えてた不満や怒りが爆発する所のカオス差は上手いと思う。
不満点はほうメインって最初書いてあったけど宇佐の描写の方が多いよね
★★☆

237 :
石井光太/新潮文庫『神の棄てた裸体』
>196 の『絶対貧困』と同じくらいには読ませる。
面白い・・・というのもアレだけど。
★★★

238 :
いしかわじゅん/小学館『秘密の本棚』
『漫画の時間』『漫画ノート』に続く一冊。些か出がらし気味だ。前の2冊を読んで面白かったという人なら
読んで損をした気にはならないだろうけれど、それ以外では特にマニアックな漫画好きでもない人には
推奨しかねる。読むなら前記2冊、というより『漫画の時間』だけでじゅうぶん。
★★

239 :
「ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言 上」
フィリップ・シン/文藝春秋
総合:★★★★
内容の濃さ:★★★★★
オリジナル度:★★★★
徹夜度:★★★
充実度:★★★
平和度:★
グロ度:★★
犯罪度:★★★★★
恐怖度:★★★
これを読むと陰謀など存在しなかったのではないかと思わせる。
これまで世間が抱いていたケネディ暗殺事件への印象を180度とガラリと変えてしまう内容。
読む価値があり。
下巻も購入済み。

240 :
それ,ちょっと面白そうだね。

241 :
太宰治/新潮文庫『津軽』
太宰は好きでもないけど,これは共感した。僕も似たような子供時代だったから。
一体に日本の近代文学には産みの親と育ての親が違う,といった生い立ちの書き手が
多いのは奇妙なのか奇妙なのか別に不思議でもないのか。
漱石,芥川,太宰,三島,安吾,犀星,三島・・・

242 :
メンタリストDaiGo/扶桑社新書『メンタリズム』
著者は「恋人と上手くいかなくて悩んでいる女性(実はDaiGoもこの人が好き)をメンタリズムを駆使して
相談に乗りつつ結局自分を好きにさせた」という話を書いているが,そういうのはメンタリズムなぞ抜き
にしてもよくある話だろう。
セールスマン向けのテクニックもいくつも載っているが,商売は「売れるものを売る」のが基本で「売れない
ものをうまくゴマ化して売る」なんてやり方をしてもどうでもいいようなものしか売れないと思う。
まあ「人は高い方にあるものを良いものだと思ってしまうものだから,両手に商品を持って見せる場合には
売りたい方を上にあげて持て」というのは簡単でいいや。機会があったらやってみようか。
「すべての超常現象は科学で再現可能」というならしかし,江原某などのやり口を暴いてみせてくれた方が
きっと面白い本になるだろうに,と思う。
★★

243 :
福田和也+香山リカ/中公新書ラクレ『「愛国」問答』

福田「自分の愛国者的物言いは飽くまでポーズだから真に受けられても困る」だとさ。恥知らずとはこの事也。
この男,「自分があちこちに原稿書き散らし本を出しまくるのは銀座で飲む金のため」なんてことを言ったりも
していたな。
そんな風だから連載を持っている『SPA!』で“最も信用ならない批評家”に選ばれてしまうのである。
まぁこんな本,読む方が悪いようなもんだが。


244 :
福田和也+香山リカ
このメンツの時点で読む気無くすわ

245 :
だからそう言うてるやん。

246 :
佐藤優・西原理恵子/新潮社『とりあたまJAPAN 日はまた昇る!編』
佐藤優は立花隆と同じく賢いのではなく勉強オタクなだけのような気がする。
「中国に警戒せよ」「戦いに備えよ」と云った意味のことをしきりに言っているが,本気ならまず
「憲法改正せよ。今のままでは自衛隊は相手が攻撃してこなきゃ何も出来ないんだからこれ
では国は守れない」と言わなきゃ筋が通らない。でもそうは言わないんだからズルい。
もしかしてこの人、小谷野敦の言う通りで「ただの右翼」なのではないかしらん。
西原の方がが常識人に見えるんだから、もうね、漫画がなかったら読むに耐えない。
★★★

247 :
ぐっちーさん/東邦出版『なぜ日本経済は世界最強と言われるのか』
山口正洋/東洋経済新報社『本当は凄い日本経済入門』
山口正洋/朝日新聞出版『日本経済ここだけの話』
@
どんな分野でも「読むならまずこの人の本で基本的な考え方・知識を身につけるべき」というのがある。
たとえば中国・モンゴル史においては僕にとってはむかしの岡田英弘先生とか。
経済においてはこの人の本がそれだ。
よくマスコミをマスゴミ呼ばわりする人がいるが,そんな事は当たり前で,それらはもともと娯楽か世間
話のたぐいに過ぎない。勉強してなかったら見ても何もわからない。
大分前NHKのニュース解説のようなものを見ていたらアナウンサーが「TPPに参加したらどうなるか、韓国
が参考になりそうです」などと言い出したので呆れたことがある。

248 :
A
その番組によれば「韓国はFTAに参加して関税が0%になったおかげで,工業製品の輸出が30%も
増えた」という。まるで日本もそうなると言わぬばかりである。
無論そんな事はあり得ない。日本と韓国の経済は,似ているようであんまり似ていないから。
韓国は極端な工業製品輸出依存の国で,その製品はとに角安いのが取り柄である。それで国家ぐるみ
で常にウォン安誘導してなんとか息をついているのだ。
おまけにFTAに参加する前は50%以上の関税がかけられていたのだから,それがゼロになれば輸出
が増えるのは当たり前である。

249 :
B
一方言うまでもなく日本の工業製品は“安いのが取り柄”なんて時代はとっくに越えてきてしま
っている。
その上,今現在でも関税など大してかかっちゃいないのだ。せいぜい15%程度である。即ちTPP
に参加する意義すらあるのかどうかあやしいようなものだ。
誰が原稿を書いているのか知らないが,NHKが以上述べたような事を知らずに“解説”などして
いるなら,そんな者は箸にも棒にもかからぬ大馬鹿であるし,知っていて敢えて言っているなら
それは悪質な印象操作である。

250 :
(終)
@〜Bに述べたような事がただちに見て取れないようでは,新聞TVその他を“マスゴミ”呼ばわり
したところでそれはどっちもどっちである。伝える阿呆に真に受ける阿呆といったものだ。
かくしてぐっちー氏の本など読まなければ,即ち経済のことは実際にお客のお金の運用ができる人
に聞かなければ何もわからぬのである。
ついでに言えば山口氏はすでにお客の資金は全部中国から引き揚げさせたそうな。中国バブルは崩壊
間近ということだ。そして消費税率引き上げで日本は戦後最悪の不況に落ち込んで行くだろうが,財
務省キャリアたちはそれは「想定の範囲内」というつもりなのであろう,と山口氏は言う。
残念ながらどちらの予想も当たるだろうと僕も思う。

251 :
伝え方が9割…この本を読むあなたは素晴らしく云々って
早よ本題出せや!って苛々くる書籍で大したことは書いてなかった
買って非常に損した作品

252 :
林真理子「世紀末思い出し笑い」文藝春秋
エッセイ集、著者が有名人と会って旅行、会食した話が多め
一番興味が湧いたのは郷ひろみが出した本はゴーストライターが書いたって話かな
★★☆

253 :
>>243
これはひどいwww
まそうだろうなと90年代から予想はついたが

254 :
>>250
経済ってちょっと読めばわかるもんなんですか、かんたんなんですね

255 :
んな事だれも言うてへんがな。

256 :
>>252
「盲亀の浮木」「優曇華の花」なんて必要もないのにむやみとむつかしい言い方をしたりとか,あのヘンテコ
な文章はライターがわざとあんなふうに書いたんだって話かい? それはちょっと信じ難いな。

257 :
今井むつみ/岩波新書『ことばと思考』
“サピア=ウォーフの仮説”というのがあって、これによれば「言語がなければ自然/世界は人間にとって
まったくの混沌である」と云った意味のものである。
ソシュール(この本では触れられていないが)によれば,「言語以前の人間の思考は星雲のようなもので
そこには必然的に区切られているものは何もない」という。
僕はこういう考えがどうにものみ込めず,長年首をひねり続けていた。だっておかしいではないか?
もし彼らの言う通りなら一体言語というのは誰が作ったのやら,どこから生まれてきたものやら全く
不明としか言えまい。
この本の著者は奇妙にウォーフ仮説に好意的だけれど,彼女が行ってきた数々の実験の結果は明らか
にそれを否定しているか,少なくとも大幅に修正をせまるもののように思われる。僕はやっと得心が
いった。
どうしてこういう実証的・科学的な研究が今まであまりなされてこなかったのか不思議である。
★★★☆

258 :
内田隆三/講談社現代新書『ミシェル・フーコー』
同性愛者特有の奇妙にまわりくどい/持ってまわった文章で有名なフーコー本人の著作よりもっと難解、と言うより
理解不能である。
と言ってもこの著者もゲイであるというわけではたぶんなく,単に日本にはあんまりまともな社会学者がいない,と
いうだけの話であると思われる。


259 :
中山元/ちくま新書『フーコー入門』
こちらは非常に良い入門書。この方面に関心のある人には一読をお薦めする。
「“パノプティコン”なんてものの話にレアリテがあるかどうかはかなりあやしいね」
なんてことを考えるためにも。
★★★

260 :
中山元/洋泉社新書y『はじめて読むフーコー』
これはたぶん上記の本が評判が良かったので,「どうかうちでも一つ・・・」と洋泉社の
編集者から頼まれて中山氏,断り切れずに仕方なしに書いたものと思われる。


261 :
茂木大輔/新潮文庫『オーケストラ楽器別人間学』
クラシック音楽業界人の書き手としてはこの人はそんなに面白い方ではないが,「たまには悪くないね」と
いう水準には達している,と思う。
この本には「ヴァイオリン弾きにはいやな奴が多い」(これは芥川也寸志も言ってたな)とか「お金借りるなら
トランペット吹きに」とか,さもありなんと思うような話が多くて愉快である。
★★☆

262 :
原田曜平/幻冬舎新書『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』
「週末一家でイオンモールに行くのが一番の楽しみ」「“弾丸”と称して別に意味なく夜中に
ミニバンで仲間とお台場とかまでドライブ」「子供連れていける居酒屋があったらいいのに・・・」
なんて言ってるような連中がこれからの“消費の主役”って、本気で言ってんのかな,この博報
堂の何やら研究所長氏は?


263 :
西原理恵子/新潮文庫『サイバラの部屋』
対談集。重松清の章が特に面白いので立ち読みだけでもしてみることをお奨めする。
サイバラの漫画はなぜ面白いか,どうしてあんなにお金に執着する割に元夫への情が
深いのか・・・なんてことがよくわかる。
「広末涼子とか,高知の女は男選びのセンスが悪い」って話は可笑しかった。
★★☆

264 :
椎名誠/岩波新書『活字たんけん隊』
椎名誠のエッセイはもう20年くらい前に見限ったのだけれど,この岩波新書の四部作
だけは今でも読むに耐える。少年のように無邪気な好奇心や冒険心いっぱいだ。
★★★

265 :
森炎/ちくま新書『司法権力の内幕』
著者はこの本で日本の司法界への「激烈な批判」をしているつもりらしい。でも実際のところは
ちょっと物知りな人なら誰でも知ってるし,書ける程度の話ばかりである。
しかもさして必然性もなくM.フーコーやニーチェ,フロイトなど持ち出してもっともらしく見せかけ
ようとしている。なんだかやることが三流私大生みたいである。
でもこの御方,何とまぁ元裁判官なのであった。真に恐るべきはむしろその事であるようにわたく
しには思われる。


266 :
鬼平犯科帳 

抽出レス数:1

267 :
>>266
アホかお前

268 :
夢野久作『ドグラマグラ』
「実はそれほど大した本でもないが,長いし厚いし完読するとそれなりに達成感のある本」というのがあるものだ。
モーム『人間の絆』,サド『悪徳の栄え』,『家畜人ヤプー』...etc.
★★

269 :
田舎者の背伸びな感じ

270 :
コリン・ジョイス/NHK生活人新書『「ニッポン社会」入門』
中身の濃い本ではないが,こういうものは読んで損した気持ちにはならない。「外国人からはこんなふう
に見えるのか・・・」という発見があるから。妙に可笑しかったのは著者が感心した日本語表現の章。
●「全米が泣いた」
 “まぎれもなく独創的な表現” で“日本についての二つの大きな誤解を吹き飛ばしてくれる。日本人は
 ユーモアに欠けているわけでもなくアメリカのものなら何でも有難がるわけでもない”という事だそうな。
 言われみると確かにケッ作だねw
●「勝負パンツ」
 “この言い回しを聞いて感心しなかったイギリス人の友人は一人もいない”という。そ,そんなに・・・?
●「おニュー」
 “この言葉を初めて聞いた時、ぼくは声を出して笑い、その日一日この言葉について考えをめぐらせたものだ”
 ・・・もう死語のような気もするが,こういう「ユーモアとアイロニーを同時に感じさせる」ようなものが甚だイギリス
 人好みなのだろうと僕は思った。
★★☆

271 :
橘玲/幻冬舎『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』
「自己啓発本などいくら読んでも頑張ってもダメな人はダメだから“恐竜の尻尾の中に頭を探せ”」と著者は言う。
で,それはどういうことかは具体例がほとんど何も示されていないので僕にはさっぱり理解不能であった。
まあ要するに社会ダーウィニズムのようなものを橘は信じたいらしい。
どうも以前取り上げた『臆病者の株入門』といい,『不道徳な経済学──擁護できないものを擁護する』のリバタリ
アニズムといい,この人の言っている事はどこまで本気なのやらわからぬ。


272 :
「永遠の仔」
登りたけりゃ一人で勝手に登ればいいじゃん

273 :
石井光太/新潮文庫『レンタルチャイルド』
故郷のアル中のDV父からムンバイに逃げて来て,物乞いをして暮らし,マフィアに搾取され
暴行され,痛み止め代わりにシンナー吸いながら死を待つ幼い男の子(実は女の子)の話とか
もはや悲惨過ぎて読めない。ゆえに評価なし。

274 :
宇野常寛・更級修一郎/CYZO『批評のジェノサイズ』
宇野氏:今どき本を読んでいる奴は地頭が悪い。10年くらいかけて読者を入れ替えて、もうちょっと質の良い
      “考えるための批評”ってものをこれからやっていかなきゃいけない。
更科氏:いやだから,もうオレは批評を書きたくないんだよ。10年も待つほど批評に思い入れはないし、入れ
      替わる前に餓死するのはイヤだよ。金にもならないしルサンチマンに訴える品のない人寄せしか出来
     ないんだったら本業の編集やってる方がいい。
更科氏の方が賢いと思う。僕は「アンチAKBの人たちはいっぺん負けを認めるべきだと思うんですよ」なんて言って
るような男にオマエは頭が悪いなんて言われたくはない。
★★

275 :
渡辺京二/平凡社ライブラリ『逝きし世の面影』
学問的には無意味な「美しかりしかつての日本人の心」の思い出に浸る“のすたる爺”の
繰り言のようなもの。こういう本に感動するようになったら人間おしまいである。


276 :
小林信彦/文春文庫『本音を申せばF 伸びる女優,消える女優』
こういう本は僕のような昔からのこの人のファンしか読まないのだろうし,今の若い読者が読んで面白いか
どうかは疑問だ。でも僕には面白いからいいや。
それでも読んでみようと言う人にはひとこと助言しておこう。小林信彦の言うことはいちいち真に受けない方
が良い。昔は(後日自分でも認めたように)大して面白くないマルクス兄弟をしつこく持ち上げたりしていたし
今はなぜか日本の若手女優を見境なくホメたりしている。
タイトルからしてバカバカしい座頭市映画『ICHI』なんてものまで「綾瀬はるかがまことに美しい」なんて称賛
していやがる。ストーリーが成立してない映画だって自分でも事実上認めてるのに困ったもんだ(苦笑)。
★★☆

277 :
宮台真司・大塚英志/太田出版『愚民社会』
「日本にはまだ本当の○○思想がない」というのは日本の駄目なインテリもどきの常套句である(吉本隆明)。
「日本人は民度が低い」というのが正しいとしても,それはそのことを言いたてる人間が愚かではないという保証
には少しもならない。当たり前だが(僕)。


278 :
藤原正彦/新潮新書『国家の品格』
同/文春文庫『名著講義』
欧米に長く留学や滞在していた物書きは得てして保守反動・愛国者(?)になってしまうという例。
しかし南部陽一郎先生や小澤征爾のような本当に世界的業績を挙げた人はこんなみじめったらしい本
など書かない。


279 :
鹿島茂/平凡社新書『吉本隆明1968』
やれやれこの人が今さらこんな本を書くとは・・・


280 :
町山智浩・柳下毅一郎/文春文庫『ベスト・オブ・映画欠席裁判』
故笠原和夫氏曰く「(作る側が)見世物精神を失くしたら誰も映画なんて観に来ないですよ」。
そう,それがなくちゃTVと同じである。最近の日本映画がそれだ。でも洋画より客が入っている。
これを言っちゃあおしまいだけど,今の日本はもう客が面白い映画というものがわかっていないのだ。
この二人の言っていることも結局それである。
★★★☆

281 :
「客が悪い」
wwwwwwwwww

282 :
なーんちゃってw

283 :
三橋貴明・渡邉哲也/ビジネス社『大恐慌情報の虚と実』
この本に限らず,ユーロ圏は泥沼につっこんでいるしアメリカも中国も先行きは真っ暗・・・と
云う人は多いようだけれど,クラッシュの日は一向に来ない。何が起きているのやら。
★★

284 :
バーバラ・エーレンライク/河出書房新社『ポジティブ病の国、アメリカ』
「癌になってよかった」なんてことを言う人間まで出てくるくらいアメリカ人の「ポジティヴで
ありさえすればきっといいことがある」信仰は病膏肓に入っているらしい。
著者はそれを「厳しすぎるプロテスタント道徳の時代の反動」と考えているらしいが,どうもこれには
説得力がないし,たぶん学問的にも無意味だと思う。別にアメリカにはプロテスタントの信者しか
いないわけじゃないし。
★★☆

285 :
武田知弘/彩図社『ナチスの発明』
「アウトバーンはナチスがつくった」とか「フォン・ブラウン博士はナチスの庇護のもとに宇宙ロケットの元になった
ロケット弾を開発した」というのは知っていたが、IBMのナチスとの深いかかわりや「ヘリコプター、ジェット機、電子
顕微鏡もつくったのはナチス」というのは知らなんだ。
科学技術というのは軍事目的抜きには発達しづらいもののようである。このインターネットや携帯電話もその産物だし。
★★☆

286 :
ASIOS/彩図社『謎解き古代文明DX』
コンビニで売ってたと学界本みたいなもの。実際山本弘も執筆している。結構面白い。
僕には最後の「江戸しぐさ」の話がいちばん面白かった。あんなものが今は教科書に載って
いるとは,ヒドい話もあったもんだ。
★★

287 :
中村敦彦/宝島社新書『デフレ化するセックス』@
僕は21世紀中には素人売春は事実上日本でも解禁になるだろう,と思っている。国家が国民を幸福に
豊かにする能力を持っていないのが明らかになればそうならざるを得まい? “アベノミクス”が奏効する
とかしないとかいう以前に,なぜ政治家や官僚なんぞに日本の景気を良くする能力があると皆さん思う
のか不思議である。

288 :
清野とおる/講談社『東京都北区赤羽以外の話』
漫画.というより漫画つきエッセイ。結構おもしろい。駅で跳びこみ自殺を目撃するとあまりの
グロさに吐いてしまう,とか。漫☆画太郎のエピソードなど事実とは信じ難いくらいのもの。
★★☆

289 :
橋本玉泉/彩図社文庫『ビンボーになったらこうなった!」
売れないライターの著者。紙媒体はもう売れっ子でなきゃ食えないらしい。
しかしひとの不幸は栗きんとんの味。
「肉体労働一か月で10万円にしかならないから家賃で消える。ライター仕事は滅多に依頼がない」
  ・・・警備員でももっとマシだろうになんで転職しないんだろ。電気止められそうになったりしながら
    奥さんは働いてないようだし,どうやって食っているのやら。
「貧乏だというのが知れわたるとライター仲間にも避けられるようになる」
  ・・・そりゃそんな事を聞かれもせんのに自分から言ってるような男じゃなあw
――と無責任なことも言っていられる。
でも「生活保護を受けても今時クルマも持てないんじゃ余計に困ってしまう」「たとえ好景気
になっても,日本の企業はもう人件費削って利益率を上げるやり方が身についてしまって
いるから,末端の労働者が豊かになる事は今後ないだろう」と云った指摘は重要な気がする。
★★☆

290 :
 ヽ(`Д´)ノ ボッキアゲ!!

291 :
中村敦彦/宝島社新書『デフレ化するセックス』A
だがこの本によれば現実は僕が考えていたよりずっと先に行っているらしい。
最初に出てくるのが,慶應大学卒,東証一部上場の一流企業で第一線で活躍しているという若いOLである。
この人は学生時代は高級ソープで働いて学費を捻出していたのだという。両親は地元の国立大に入らせた
がったのを敢えて「仕送りはするが,学費は自分で稼ぐこと」を条件に上京してきたから,ということで。
しかしこのOLも著者も「そんなのは今どき珍しくもない」と云った調子で書いているが,どうもヘンな話だなあ。
そもそも娘が「学費は自分で稼ぐから」と言ったって,フツーの親がそんなことを信じるだろうか? 水商売か風
俗の仕事でもしなきゃ稼げる額じゃないくらいわからない筈はあるまいに。

292 :
逢沢 明/PHP文庫『頭がよくなる論理パズル』
こういうパズルを簡単に解ける人はたぶん地頭がいい。何かの役に立つかどうかは?だけど。
★★☆

293 :
友里征耶/新潮新書『グルメの嘘』
某有名グルメ評論家や某有名パティシエのいかがわしい言動やら,ギド・ミシュランの
調査法のいい加減さ,“天然鰻使用”が売り物の某高級うなぎ屋のインチキぶり・・・等々
マジメな本なのに笑ってしまう。
★★★★

294 :
小谷野敦/新潮文庫『日本人のための世界史入門』
やっぱり小谷野先生のようなゴシップ好き,あるいはエピソード好きな人でなければ
面白い歴史の本は書けないもののようである。
★★★★

295 :
小林信彦+萩本欽一/集英社『ふたりの笑タイム』
「ジジイの昔ばなしなんて・・・」と思いつつ読みだしたら,これが面白い。
若き日の小林信彦とテレビ作家仲間が萩本欽一に笑わされっぱなしになって仕事にならなくなった話。
タモリが突然「近所だから」と訪ねて来て,萩本&パジャマ党を笑いっぱなしに笑わせて,しまいに仕事
ができなくて困った欽ちゃんが「もう帰ってくれ」と頼んだ話,等々。
「いろいろあってもやっぱり人生捨てたもんじゃない」と思わされる。
★★★★

296 :
丸谷才一/講談社文芸文庫『忠臣蔵とは何か』
敵対していた江藤淳のものと同じくらい無意味な批評家の学者ごっこ。
この人は三島などが早く死んだせいで言わば“繰り上げ当選”した作家だから
全集出すほどのもんではない。


297 :
アンブローズ・ビアス/岩波文庫『悪魔の辞典』
はじめて出版された当時にはこれでも毒気たっぷりの本だったのだろうけれど
今となっては至極他愛もない冗談ばかりの本。


298 :
今野晴貴/朝日新書『ブラック企業ビジネス』
弁護士や社会保険労務士の中にはブラック企業経営者の味方(をするフリ)をして手数料や弁護料を
荒稼ぎする者が少なからず出てきている・・・というのは大体予想通りだった。
それより「司法制度改革」とやらの所為で司法試験に合格しても司法研修を受けるお金がなくて諦める
者や,弁護士になっても所謂イソ弁にすらなれない=実務の勉強はおろかそもそもとても食えない者が
大量に発生している,という話の方が僕には大きな問題に思える。「どうせそんな事になるだろう」と僕も
以前言っていた通りになってしまっているのだ。まことにお粗末な話である。
★★☆

299 :
冬野花/中経文庫『インド人の頭ん中』
「インドへ行って俺は人生観変った」などと言いたがる鬱陶しい人間は今でもいるのだろうか。僕は「オマエのチンケな人生
観なんざどうとでも好きなように変えたら良かろ」としか思わないが。
この本はインド在住の女性の話なので、旅行者しただけの人からはあまり聞けないような話が多くて楽しい。
おっさんヒジュラーの下半身丸出し攻撃の話,インドは「性欲抑圧天国」(やな天国だな)で、痴漢も多いという話。
「痴漢なんてものは日本独特の存在」ってのはウソだな。
著者は長距離バスの中で隣りの男が○○○ーを始めてエラい目に会ったそうだけれど、詳しくは引用するのをはばかる。
★★☆

300 :
宮崎俊一/講談社『成功する男のファッションの秘訣』
松屋のバイヤーが書いたスーツの本。こういうものはだいたい宣伝も多分に入っているし,有益な情報を
引き出せるかは読み手次第。
・「スーツの試着は最低10着」・・・確かに試着は大事だ。本当に体つきに合い,かつ体つきをキレイに見せてくれ
 るスーツを着ている人は滅多にいない。問題はでもそのサイズが適正か判断できる目を持った人も滅多にいない
 ということだ。
・「ミディアムグレーのスーツに紺系のタイならハズレなし」・・・これもこれでうまく合わせるには経験がものを言
 うし,そもそも最近のスーツは黒のストライプだらけではないか,百貨店も。
・・・著者は最近NHK/Eテレでもスーツ講座を担当して「センスよりルール」を提唱しているようだが,上記のようなこと
を考えると,すぐにも身嗜みを良くしたきゃ結局洋服に詳しくて趣味の良い人に選んでもらうしかあるまい。
★★☆

301 :
柳下毅一郎/カンゼン『皆殺し映画通信』
ご苦労にも『ハダカの美奈子』『アントキノイノチ』『体脂肪計タニタの社員食堂』『R100』といった存在
意義不明,箸にも棒にもかからない映画を次々選んで観て的確すぎるツッコミを入れている。笑える。
でも『永遠の0』がいかに気持ち悪い話であるか,『図書館戦争』『劇場版 ATARU』のストーリーや設
定のデタラメぶり等,至極まっとうな日本映画批判の書でもある。
映画がテレビ屋のおもちゃ化し,客もその程度でかまわないで観ている悲惨な現状がよくわかる。
やっぱり客も悪いのである。
★★★★

302 :
姫野カオルコ/ドールハウス(1991)
処女三部作の一作目(作者のあとがきにそう書いてあった)、バブル真っ盛りの1989年が舞台だが、
毒親、親の介護、アダルトチルドレンがテーマで今読んでもそんなに古く感じない、文学部出だけあって文章も達者、ライトな恋愛小説の体をとりつつ、文学趣味をさり気無く披瀝する
痛快で希望に満ちたラストは日本の未来に希望のあったあの時代だからこそと思う

303 :
上田和夫/講談社現代新書『ユダヤ人』
@ユダヤ人が2000年にもわたってユダヤ人性を保ち続けることが出来たのはなぜか
Aなぜあれほど嫌われてきたのか
Bユダヤ人はなぜあんなにも多くの優秀な人物を輩出し続けることが出来たのか
Cなぜ大資本家たり得たのか
「プロローグ」で著者はこの本を読めばこうした疑問も解ける、と言う・・・のかと思ったら、早くも「ある程度
解けるのではあるまいか」などと頼りないことを言う。
これは僕が“だろう本”と呼んでいる、肝心なところで「〜だろう」「〜であろう」「〜ではなかったか」などと
言い出すダメダメ本の一典型である。
こんな本はたぶん著者が教えている田舎大学の教科書として使っているから絶版にもならないのだろう。


304 :
大槻ケンヂ/白夜書房『サブカルで食う』
「小説書きたきゃ小説読むよりハリウッド製B級ラブコメ映画を観て定番ストーリーのパターンをつかめ。
面白エッセイ書きたきゃ考えるより外に出て行ったことのないところを歩け」…なんてのが良いやり方らしい。
まあ確かに群ようこやゲッツ板谷みたくエッセイストが遠出もしない/できないようになっちゃおしまいだね。
丸谷才一のように頭ん中の引出しにネタがたくさんつまってりゃ別だけど。
その点東海林さだおは偉い。
★★☆

305 :
佐々木敦/講談社現代新書『ニッポンの思想』
このタイトル丸山真男『日本の思想』のもじりらしいがそれなら看板に偽りありだ。実際のところは
浅田彰・中沢新一・蓮實重彦・柄谷行人の言わば「ニューアカ四天王盛衰記」といったものであり
そしてそれだけである。だから読んでもしょうがない。この四人も、彼らが依拠していたフランス現
代思想もマルクス主義も、今や単なる流行遅れに成り果てているから。
その上この書き方では,初心者が読んでも彼らの思想の概略すら多分理解不能である。
こういう本の存在意義がどこにあるのか僕にはわからない。


306 :
小谷野敦/幻冬舎新書『21世紀の落語入門』
この2,30年江戸時代は美化され過ぎているという著者のかねてからの主張は正しいと思う。
女郎の実態も近松の心中ものなど観たくらいじゃわからない。『品川心中』のような滑稽にして
悲惨な噺が大部分だったのだ。談志みたいに「人間の業の肯定」なんて理屈をこねる必要もない。
著者は「寄席行くよりまず名人の録音聴くべし」という考えらしいが,これも賛成。クラシック音楽
と同じでへたくそな演者のものを聴いても良さはわからないのである。
★★★☆

307 :
河出書房『文藝別冊 タモリ』
新潮新書『タモリ論』というのは僕は読んでいないが,あんなものは読むに値しない(これはもうそう
に決まっている。僕のようなデビュー以来のファンでもないどこの馬の骨やらわからない書き手の
書いた本なんざ。)
そもそもタモリを「論」ずること自体甚だ反タモリ的だ。
こちらはその『タモリ論』に“違和感を持った”のがきっかけで作られた本だそうで,だから「チンケな理屈
こねるよりタモリに関する証言を集めました」といったオモムキである。むろんそれでタモリの全体像や
人間性の本質的な部分0が明らかになるわけではない。それは読み手が勝手に考えればいい。
僕はタモリ自身の言葉で面白いのがいくつかあった。「俺,“笑い”ってそう言えばあんまり関心なかったな。
だからいろんな“笑い”のこと,よく知らない。せいぜい『シャボン玉ホリデー』よく視てたくらいで」。
・・・高田文夫や志村けんが一時タモリに反感を露わにし,小林信彦もあまりタモリについて書くのに積極的で
なかった理由はこのへんにありそうである。
★★★

308 :
今柊二/ちくま新書『定食学入門』
東海林さだおが推奨するだけのことはある愉しい本。文章は中途半端にマジメであまり弾まない
感じだけれど引きこまれてしまう。つまりテレビ東京の旅&食べ物番組みたいな味わいである。
★★☆

309 :
中山康樹/講談社現代新書『これがビートルズだ』
ビートルズ研究がここまで進んでいるとは知らなんだ。よくもこんな細かいところまで調べ上げたもんだ。半ば感心し、半ば
あきれる思いがする。
僕はこの本によって「ビートルズは技術的には下手なバンド」という固定観念を破られた。言われてみればもともとハンブルグ
のクラブなどで酔漢どもを相手にガンガン演奏して鍛えたライブバンドなわけだし、初期の曲はほぼ一発録りなのだ。
日本武道館での来日公演の動画を視てガッカリした人は少なくないだろうけれど,あれはビートルズ自身もびっくりしたような
ものだったのだ。「僕らはいつの間にかこんなへたくそなバンドに成り下がっていたのか・・・」と。
★★★

310 :
「情報の呼吸法」津田大介 アイディアインク
http://yaplog.jp/mobamemo/archive/908

311 :
>>305
激しく同意
佐々木敦は偏差値40

312 :
そう言やなぜか(今時珍しく)著者略歴にどこの大学出なのか書いてないねw

313 :
大平健・倉田真由美/新潮文庫『こころの薬』
大平は最初から「診察に入ってきた患者を人目見ただけで与えるべき薬が頭に浮かぶ」などと言う。
まあそんなもんだろうな,ヴェテラン精神科医なら。くらたまも珍しく高学歴女らしく頭の切れる
ところを見せるし,この本は世間話としては面白い。
でもボクは私は仮に自分や家族が精神疾患になっても大平を選んで受診したくはない。なぜなら精神
分析じみたことを言いたがるから。精神分析は精神病はおろか神経症にも効果はなんら実証されては
いない(大平は日本的精神分析『甘えの構造』で有名な土居健郎の弟子だ)。
かくして,大平自身が言うように「本出したりマスコミに登場したがるような医者はろくなもんでは
ない」と僕はまたしても思わざるを得ないのだった。
★★

314 :
松井正文/小学館101新書『外来生物クライシス』
僕はこの本“外来生物をめぐるドタバタ珍騒動話”的に読んで結構面白かった。
読んでいて思い出したのは、むかし中国で「雀は害鳥だから駆除し尽くせ」と短絡的な運動をやって
その結果かえって雀の餌になる害虫が大発生して困ったというエピソードであった。
日本もしかし中国を笑えない。ブラック・バスはもともと食用として移入されたのだ。山椒魚ですら
最近は中国オオサンショウウオが増えているらしく「あんなものがどうやって日本に入ってきたんだろう?」
と僕は思っていたが、この本によればこれも食用として輸入した業者がいて、しかし当然ながら誰もそんな
ものは食いたがらず、処分に困って放流したのが元になっているらしい。
うちの近所でもこの間夜僕が自転車で走っていたら、猫とも狸ともつかない奇妙な生き物が道を横切ったので
よく見たらアライグマだった、なんてことがあった。
そのうち日本の生態系は気がついたら以前とはまったく違うものになっていた、なんて可能性は大いにあるな。
★★☆

315 :
井筒俊彦/岩波新書『イスラーム哲学の原像』
岩波文庫『意識と本質』は,読もうとしては中途挫折する人続出らしいが,僕はそんなに難しい本とは思
わなかった。この本は新書本であるからさらに分かりやすい。
でもおよそ東洋哲学は本を読んだだけじゃ肝心のところはちっともわからないのである。理屈で解った
つもりになってもダメなのである。「色即是空」なんてことも修業して体得しなきゃわかったことにはなら
ないのである。
僕はかねがねイスラーム神秘主義でも禅でもなんでもいつか本格的に修業したいと思っているが,まだ
果たせないでいる。ただ闇雲に修業してもダメで,良い師匠=グルにつかないと,修業が進んでいるのか
単に精神異常を起こしているのか区別がつかないから。麻原みたいな師匠についたんでは身の破滅だ。
ああ,どこか近間に良い師匠はいないかな。
★★★★

316 :
東谷暁/朝日新書『間違いだらけのTPP』
こういう本を読むと「日本のエコノミストだの経済学者だの官僚などには“アメリカではそう言われ
てるんだから”以外何もなし」の感を強くする。
ゆとり教育だの大学改革だの裁判員制度だの法科大学院だの,なんでアメリカの良くないところ
ばかり真似したがるんだか。
そのくせ死刑廃止だけは半ば宗教的に善であると信じて疑わないとか,もうアホらしい限りである。
★★★

317 :
小谷野敦/ベスト新書『文学研究という不幸』
この本は全部読む必要はない。特に文学研究に関心のない人はカバー表見返し部分に引用してある“「あとがき」
より”だけでじゅうぶんである。かい摘んで紹介すれば・・・
今の大学の人文系学部とか人文系の学者などというのは幕末の幕府・武士のようなもので、もはや社会から必要
とされていない。おそらく5〜10年くらいで弱小私立や地方国立大あたりから本当に大学は倒産してゆき、残った
ところで「もう文学研究の人など要りません」ということになり、文学研究の本など出なくなるだろう。純文学や文学
研究は、今後はほかに仕事を持つ人の趣味・余技としてしか存在し得なくなるに違いない。
残念ながら同意せざるを得ない。
ああ,日本がどんどんつまらない国になって行く・・・
★★★

318 :
柳美里 JR上野駅公園口

山狩りなどホームレス用語が出てくるあたり。実際にホームレスに取材してたのはいいんだけど。
東日本大震災で元々のストーリーを変えざるおえなかったように思えました。

319 :
単なる書き間違いだとは思うけど,“変えざるを得なかった”と書きたかったんだよね?

320 :
百田尚樹/幻冬舎「モンスター」
主人公が「ブス」って虐められてる所がかなり辛くて読む気なくしたけど
整形の話から面白くなった。「蒙古襞」とか初めて知った。
内容はamazonでも書かれてますがテンプレって言えばテンプレ
★★☆

321 :
村田らむ/鹿砦社『ホームレス大博覧会』
>319
で思い出した,ホームレス取材暦10年の著者による『実話ナックルズ』連載をまとめた漫画記事の多い本。
“村田らむ”なんて名前は大半の人が知らないだろうけれど,この方面の書き手としてはかなりイケる。
この本では使っていないが“松田望”名義で絵が端正な漫画も描く。
柳美里の本は読んでないから知らないけど,サブカル好きためのホームレス四方山話としては多分こっち
の方がずっと面白い。なにしろ年季が入っているから,つかず離れずの距離感がいい。ホームレスによくい
る凶暴なタイプにも平然と対処している。
これを読めばホームレス一般についての基礎知識が得られる。「得てもしょうがねえだろ」と言わず,ご一読
を。これから急速に増えるであろう「親が死んでしまったニート」や「元ホワイトカラー」のホームレスについて
も書いてあるから参考になる。
★★★

322 :
勢古浩爾/ちくま選書『最後の吉本隆明』
どっちかと言えば「俺がヨシモトを読んでいた頃の思い出」。
これも存在意義のよくわからない本だ。
★★

323 :
平野威馬雄/ちくま文庫『陰者の告白』
著者は平野レミの実父和田誠の義父和田唱の祖父でイギリス人の父と日本人の母をもつ詩人・仏文学者(大学教授ではないようだが)。
戦前のコカイン中毒のジャンキーで、その戦前15年間の中毒ぶりを回想して綴ったもの(書かれたのは1970年代)。
薬物を手に入れるために犯罪に手を染めたり松沢病院に入院したり薬物によるおもに性的な妄想やらが
フランス象徴詩を思わせる美文で綴られている。話は面白いし、感動する。これほどの人なのに、薬物で失ったものは大きいだろう、もったいない。
松沢病院での院長は人格者なのだろうが、こんにちの目で見ると、依存症患者に絶対やってはいけないことばかりを平気でやっていて、
かなり驚いた。医学の進歩というのもすごいんですね
★★★★☆

324 :
緒方英子/新潮文庫『オーケストラを好きになる事典』
日本の有名オーケストラの楽員たちに担当楽器とその周辺について聞いた本。思った以上にプロの演奏家
というのはタイヘンである。
特にリード楽器(オーボエ、クラリネット、サクソフォンなど)は、リードを竹を削って自作せねばならず,しかも
何十枚も作っても本当に気に入るような出来のものは滅多にないのだという。聞くだに面倒な話だ。
それから実は僕は「ピアノの音は今ひとつ好きになりきれないところがあるから、ハープはいいんじゃないか。
ピアノの曲も弾けるし、音は美しいし。ハーポ・マルクス好きだしw ジジイになったらハープ習おうかしら」と
思っていたのだが,この本によるとあれは非常にきつい楽器であるらしい。ペダル操作がピアノよりはるかに
複雑である上に、いくら練習しても指に負担がかかり過ぎるので、ギターのように十日もすれば指先も固まっ
て後はへっちゃらというようなものではないのだとか。見かけほど女性的な楽器でもないのだな。
・・・こんな話を面白がる人がどれほどいるのか私にはよくわからないのだが、少なくともクラシック音楽愛好
家は知っておいたほうが演奏を聴くのにより深く楽しめると思う。
★★★

325 :
レビューアンテナ
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326 :
島村奈津/講談社文庫 『エクソシストとの対話』
イタリアのカトリックに現在も実在する(そしてなお増加中の)公式エクソシスト(悪魔祓いをすることを認められた神父)に関するルポ。
かつての魔女裁判は悪魔に取り憑かれた人を処刑する間違いを犯しており、憑いた悪魔を退散させることが救いになるという現代的な
(刑罰モデルから治療モデルへの)悪魔祓い正当化には目から鱗。登場するエクソシストらは、精神医療とも共存し、依頼者の九割は病人であって
悪魔憑きではないといい、悪魔祓いは異教徒にも有効でイスラム教徒の悪魔祓いもしたことがあると言明する…などの現代性が興味深い。
中心に据えられている神父の深みのある人間像にもうたれる。著者が悪魔祓いの現場に同席できたのは一度だけのようでそこがやや食い足りないが
取材の難しさがわかってない私の勝手な高望みですね、はい。
★★★半☆

327 :
>>326 
訂正 ×島村奈津
    ○島村菜津    失礼しました

328 :
松村雄策/小学館『ウィズ・ザ・ビートルズ』
「生涯一ビートルズファンのジイサマの居酒屋談義」または「 私は如何にして
思い煩うのをやめてジョン・レノン信者になったか」と云ったふうなもの。
★★

329 :
鈴木亘/講談社現代新書『社会保障亡国論』
この書名は誤解を招く。著者はむろん社会保障をやめろ,などと言っているのではない。年金制度や
各種社会保障のやり方を根本的に改革せねばならない,と言っているのだ。どう改革すべきかはこの
本に書いてある。
著者の言うことはたぶんほとんど全面的に正しい。こうした改革はよどど強力なリーダーシップを持った
政治家が現れなければ無理,ということを含めて。そしてしかし実際のところ今後も政府は消費税率を
引き上げ続けるくらいしか能がなく,遠くない将来日本は財政破綻するだろう,という予想を含めて。
★★★★★

330 :
グレアム・グリーン/早川書房・早川epi文庫/二十一の短篇
もっと早くに読んでいればなあ、という感想。
終止子供(少年)目線で書かれた短編がいくつかあり、子供の知識と経験で解釈し描写された風景/出来事が登場する。
中年になって初めてこれを読んだので、(ああこれはこういう事だな、可哀想に主人公は何が起こったのかわかるまい)となったが、中学生のころに読んでおけば大人になってから(これはこういう事だったのか…)という驚きがあり、意味がわかって今より切ない思いを味わうのかも。

331 :
三浦展・原田曜平/角川oneテーマ21『情報病』
今の大学生は友人との「情報外交」(やれやれ)に忙しく、考えるのは友達のことばかり、お金も
時間も大部分交際に費やしてしまうのだと著者たちはいう。本当かしら。
どうも読んでて頭の痛くなってくるようなまことにくだらない雑談ばかり続く本で,僕としては「い
くら何でもこんな集団生活する虫みたいな生き方している学生ばかりじゃあるまい」と思いたい。
ところで「最近は、むかしなら○○女子短大へ行ってたような娘が早稲田とか入ってきますからね」と
一人の“草食系男子”学生が言っている,というのは一体誰の何のことだ? そんな子がそんなに
お手軽に僕の母校に入れてたまるもんかい。


332 :
佐藤優/NHK生活人新書『はじめての宗教論 右巻』
どうでもいいようなことばかり書いてあるので読んだ端からみんな忘れてしまい、本ごと
駅のゴミ箱に捨てきてしまった。‘SPA!' でやってる身の上相談も実につまらないし,この
人がロシヤの大学で神学を教えていた、ってホントかね。
それはまあどうでもいいが,僕が今後この人の本をお金出して読む気になることはありそうもない。
NHKの本に当たりなし,である。


333 :
久住昌之/晋遊舎『野武士のグルメ』
カバー絵が泉晴紀なので一見漫画の本のように見えるが,エッセイ集。『孤独のグルメ』
が売れたのでそれに乗っかったもののようである。久住昌之のエッセイはだいたいつまら
なくはないが格別面白くもない。
最近コミック版も出たから,読むならこっちの方が面白いかも知れない。僕は土山しげるの
絵は好きになれないからパスだけど。
★★

334 :
堤未果/岩波新書『貧困大国アメリカ U』
みな事実ではあるのだろうけれど,この人の言っている事を聞いただけではどうもアメリカと
いう国がよくわかる気はしない。
たとえばサブプライムローンの証券化なんて,なぜそんな危なっかしい商品が成立するのか。
これはアメリカでは家を手入れしつつ何代にもわたって住むのが当たり前なので価格が下がら
ない,という日本の“土地神話に似たものがあったからである・・・といった事情を知らないと
「アメリカ人て・・・バカ?」としか思えまい。
それから中流層の没落ということも,もともとそんなものはアメリカでも日本でも戦後の一時期
存在しただけなのだ,と見るべきである。
と云ったわけで,どうも僕にはむず痒い本だ。
★★☆

335 :
三橋貴明・渡邉哲也/ビジネス社『大恐慌情報の虚と実』
ユーロ圏は泥沼につっこみ,アメリカも中国も先行きは真っ暗・・・と僕も思うがなかなか破局が来ない。
何が起きているのか??
たぶんお金を刷りまくって銀行や株式市場に注入してゴマ化しているものと思われる。いつまで続くやら
見ものだ。
★★

336 :
鶴我裕子/新潮文庫『バイオリニストは目が赤い』
実際のところこの本にはそれほど興味深い話が書いてあるわけではないし、著者は時々冗談を言ったりもするのだが
他愛無くて一向に可笑しくもない。
しかし不思議とすいすい読めてしまう。それは多分著者の人柄のせいである。この人は私より年長らしいが、何か可愛
らしいのである。もともと東北のどこかの社長令嬢だそうで、そのことが<育ちの良い感じ=要らぬ屈折をしていない>と
いう形で現れている。
(お坊ちゃま・お嬢様育ちの人は、悪い方に転ぶと太宰治や石原慎太郎、團伊玖磨、田中真紀子のような「奇妙なくらいの
恥じらいのなさ、無神経」という方向に行ってしまう・・・これは余談。)
例えばこの人は写真を撮られるのが苦手だそうで、実際カバー表見返しの著者近影を見ても、何か微妙にこわばった表情を
しているのが子供のようでて可愛らしく、また妙に可笑しいのである。文章もどこか子供の作文みたいで,だがそこがいい
のである。
もともと壇ふみがこの人の文章のファンで「もっと読みたい」と言っていたのが著者がこの本の元になった連載を始める
きっかけになったのだそうだが、それもなんとなくわかる気がする。どちらかと言うと女性向きな本かも知れない。
★★★

337 :
森岡正博/ちくま新書『感じない男』
オレはミニスカートが好き。パンツが見えそうだから。制服も好き。ロリコン男の気持ち
もいくら分かる。
著者は「男はみんなそうだよな?」と言っているようでもあるが,「いいのかなあ,これで?」と
思っているようでもある。
結局大した結論もなくて終わるけれど,こういう正直な本はめずらしいからか,結構売れた
らしく最近ちくま文庫で『決定版 感じない男』も出た。
そこまでの本ではないと思うが,まあお暇な方はどうぞ。
★★

338 :
大貫隆/岩波新書『聖書の読み方』
僕も聖書は旧約の最初から読もうとしたことがある。そして『出エジプト記』まで読んで挫折した。
支離滅裂とまでは言えないにしても、どうもわかったようなわからないような、話が繋がっている
ようないないような記述ばかり続くのでいやになったのだ。
だからこの本のT〜VのうちTには共感できる。著者が学生にアンケートを取って聖書のどこ
が読みづらいか,その理由をいくつかのパターンに整理した部分。「何でこの神は、モーセの一
行がカナン=パレスチナに帰還した時、そこの住民皆殺しせよ、なんてことを命じるのか」等。
しかし当然U、Vではそれが解決されるのだろうと期待すると裏切られる。著者は「聖書では
残酷な神をただやみくもに肯定しているわけではない」などとキリスト教擁護論じみたことを
言うだけだ。
まあ考えてみれば当たり前で、こんな小著で細かい部分(「シナイ山てどこにあるのだ? 「マナ」って
一体何だ?)など一々詳しく解説していられるわけもない。立花隆の言うように、聖書は良い注釈つき
の本でなければ読んでも本当のところはわからない、ということであろう。
結局“注釈らしい注釈のない岩波文庫で『源氏物語』や『聖書』などは読んではいけない”という
ことは再確認できたが,それだけであった。


339 :
柴田元幸/講談社新書『アメリカ文学のレッスン』
文学を通してアメリカ人の特異な発想のパターンが見えてくる。「アメリカ人の本領はエンターテイン
メントにある」「これではアメリカ文学が日本ではあまり人気がないのもむべなるかな」ということも。
★★★

340 :
日本語力向上会議/角川oneテーマ21『デキる人は「言い回し」が凄い』
この本は別の本と間違えて買ったのだけれど、「たまには日本語のお勉強もいいか」と思って読み始めた。
しかし2,3ページ読んで放り出した。気味が悪いくらい頭の悪い本である。なにしろ本文1ページ目に
「こういう言葉遣いはやめましょう」という例に挙がっているのが――
「あのコピー機、5回に1回は紙詰まりするんですよ。うざいったらありゃしない」
「今日はずっと外回りだっていうのに、夕方まで雨か・・・うざいなぁ」
次の項「上司に仕事の進捗具合を報告するのにこういう言葉遣いしてはいけません」という例――
「ではぶっちゃけ申し上げます。やばい状況です」
・・・なんだよ,こりゃ? 笑かそうとしてるのか。


341 :
乾正雄/朝日選書『夜は暗くてはいけないか  暗さの文化論』
椎名誠が「愛読書」「“西の文化が静かさ・暗さの文化であるに対して吾々の東の文化は
なぜ明るい速さの文化であるのか”について解き明かす本」と言うので読んでみたが,僕
には単なる思いつきじみたことを書き連ねたつまらない本にしか見えなかった。
なぜこういう本を愛読するのやらちっともわからないので評価なし。

342 :
奥田英朗/無理
地方都市で微妙な生活を繰り広げる5人の物語
五人(特に宗教女)を取り巻く環境の酷さやどんよりとした空気の描写は上手いと感じた
しかし、物語の進行に必要のない社会の問題提起、風刺が中盤から増えエンタメ小説の域を超えてもはや自分の社説発表会に過ぎないものにな
★★☆☆☆

343 :
鈴木翔/教室内(スクール)カースト
昔から存在しているスクールカーストについて論じた一作
図・グラフが多く使われ理解が容易い。
また、生の声として“一軍”に属している女、教師などからカーストについての実態
や意見がふんだんに盛り込まれている。
ただ、それだけが本作の特徴で特に優れた見解はない
★★☆☆☆

344 :
孫崎享/講談社『戦後史の正体』
安保騒動もロッキード事件も郵政民営化もアメリカ発。それを請けた日本の政治家・官僚・マスコミの策謀に
国民が乗せられただけの話である。
孫崎享/小学館『アメリカに潰された政治家たち』
吉田茂,小泉純一郎などはアメリカのポチ。岸信介や田中角栄,小沢一郎は愛国者。日本人は自分らの敵と
味方の区別もつかないこの愚かな日本国民よ。

・・・まあどこの国も似たようなものではあるが,日本が先進国になれたのも偶然に過ぎないと思った方が
良いのだろう。
★★★★

345 :
「日本人は」は余計でした。

346 :
副島隆彦/徳間書店『金融市場を操られる絶望国家・日本』
「アメリカはドイツから預かっていた莫大な量の金をどうやらもうこっそり使ってしまったらしい。
それとドルの威信/信頼性を守るために明らかに金相場を操作している。だから,今は以前に較べたら
比較的金は高くなっているが,今後また暴落する時が必ず来る。資産を守りたい人はその時にこそ金を
買わなくてはならない。」
・・・という事だそうです(自己責任でどうぞ)。
★★★

347 :
瀬木比呂志/講談社現代新書『絶望の裁判所』
僕は4年前に「日本の原子力発電は近い将来間違いなく取り返しのつかない大事故を起こすだろう」と
予言した。1年もしないうちに言った通りになったけど,それが僕が賢いことを意味しない。基礎知識が
あれば誰でもわかることである。JCOやもんじゅの事故,東電の不祥事などTVのニュースで視ていただけ
でも「こんな普通起こしたくても起こせないようなレヴェルの事故起こすって,明らかにマトモじゃないな,
日本の原子力発電関係者は・・・」と。僕は影響力のない人間だから平気で口に出せるってだけの話だ。
困ったことに,同じような事は政治家や官僚や裁判官(あるいは弁護士も)の世界でも起きつつあるらしい。
弁護士の狂態は光市の裁判の弁護団見ていればわかるが,この本読むと裁判官もドッコイドッコイである。
このスレに断片的に書いてきたような疑いの少なくとも一部は事実であると証明されたようなものだが,僕
は別に嬉しくもないのであった。
★★★★

348 :
小谷野敦/幻冬舎新書『面白いほど詰め込める勉強法』
「自分のような学者になりたい人のための勉強法」といったふうな本で,そういう人には役に立つかも
知れない。
僕にはむしろ「トクヴィル『アメリカの民主政治』は当時としては先見の明があった,というだけで,今
読む意味はない」「丸山真男がそんなに大したもんか?」といった雑談的評論の部分が面白かった。
★★★

349 :
町山智浩/文藝春秋『知ってても偉くないUSA語録』
>203 の続編。あれよりは政治的主張は抑え気味で良い。アメリカ社会の流行語やキーワードよりも
僕には「アメリカではコンビニや酒屋は命がけの仕事。だからむかしは韓国人の仕事だったが,今は
アラブ系が多い」とか「アメリカでは街の書店が(超大手チェーン以外は)壊滅してしまった」「アメリカ
では現金を使うのは子供だけ」なんて,住んでいる人ならではの話の方が面白かった。
今のアメリカを見ていればだいたい10年後の日本は想像がつくものであるし。
★★★☆

350 :
佐々木健一/文藝春秋 『辞書になった男 ケンボー先生と山田先生』
去年のNHK番組の制作に携わったディレクターによる書籍化。番組放送後にわかったことも書かれている。
三省堂で『明解国語辞典』を編纂した同級生の国語学者二人が後に袂をわかち、同じ三省堂から『新明解国語辞典』
と『三省堂国語辞典』という対照的な国語辞典を作っていく経緯を書いたノンフィクション。
両者の個性の違い、言語観、辞典観の違いがはっきりしていて非常に面白い(またそう図式的にわりきれないところも
最後まで読むと感じられるのも面白い)。
繰り返しがおおい、という書評がアマゾンにあり、たしかにTVマンらしく読者のレベルを低く見積もって下りていく感じはあるが、
許容範囲と思う。
★★★★★

351 :
小谷野敦/新潮新書『頭の悪い日本語』
・“立ち上げる” という言葉に違和感を感じるのは「立つ」と「上げる」の主語が違うから。
 自動詞他動詞の問題ではない。
・僕は「 “容貌魁偉” なクナッパーツブッシュ」などと誤用していた。
 まあ「立派」といっても良いようなもんだが。
・“タイトルロール” は「テレサ・ベルガンサが『カルメン』のタイトルロールを演じた」と
 いった風に使うべきものらしい。
・日清食品は日清製粉とは関係ないのだそうな。
・・・といったあたりが面白かった。
★★★

352 :
町山智浩/講談社『99% 対 1% アメリカ格差ウォーズ』
アメリカでは2050年頃には非白人の方が多数派になるらしい。そしてその多くは貧しいままだろう。
なぜならアメリカは最近金融業が信用を失くし,そのほか結局製造業に代わる産業は育っていないから。
おまけに中流層も没落しつつある有様だから。儲かっているのはアップルなどを除けば阿漕な保険会社
などばかりである。
しかしどこの国も貧富の差があまりに大きくなる一方ではもたない。中国などは,そのせいで国が滅ん
では興る,の繰り返しがつまり歴史だ。
・・・というわけで,町山は「アメリカの悲喜劇」といった調子で書いているが,これは他人事ではない。
日本もドイツ車のように “その製品を持つことがステイタス”(本当にそんなに良いものかはともかく)
と云った方向に梶を切るべきではないのか? あるいは資生堂のようにそれを志向しつつもっとアジア
市場に目を向けるべきではないのか? などと僕はいろいろ柄にもないことを考えてしまった。
★★★

353 :
群ようこ/朝日文庫『ぬるい生活』
この人も五十歳近くなって「体形が崩れた」「体のあちこちがあまり調子が良くない」「生理が不順」
といった話題が多くなってきたな。
同年輩の女性が読むと共感するところが多いのかも知れないが、私などが読んでも愉しくはない。
★★

354 :
中山康樹/小学館文庫『愛と勇気のロック50』
かつてスターだった、あるいは今もスターだけれど既に(日本では)「現役感」がなくなってしまっている
ロック・ミュージシャンの最近のアルバムを取り上げて、その素晴らしさを説いている。
僕は一種のゴシップ集として読んだ。
甲状腺癌から立ち直ったものの、一時は忘れられかけていたロッド・スチュワートが(ロックに限らない)
スタンダード・ナンバーを歌った一連のアルバムで大ヒットを飛ばしていること。
ジョン・フォガティがアメリカではいまだに声もルックスも人気も衰えずにいること。
再結成したレッド・ツェッペリンのことをボロクソにこきおろしているジャック・ブルース。
元バーズのロジャー・マッギンが最終的に最高と思っているギタリストはエリック・クラプトンと(なぜか)
アンドレス・セゴビア・・・等々。
なんだか愉快であるな。
★★★☆

355 :
テリー伊藤『お笑い大蔵省極秘情報』
これは手に入ったら是非読むべき本である。財務省キャリアが威張りまくり駄法螺を吹きまくっている。
しかしそれは高橋洋一氏が(明らかにこの本のことを指して)言っているように「別に大したことじゃない」こと
ばかりである。
なぜ日本に於いてはエリート中のエリートとされる人間に限って途方もない大馬鹿者だったりするのかは一
度真剣に考えねばならない問題だとの感を強くする。宮台真司だの死刑廃止派弁護士だの寺脇研だの・・・
★★★★

356 :
NHKニューヨークメガ盛り塩素プール問題 ホワイトフレンチプラン 72762885
NHKニューヨークメガ盛り塩素プール問題 ホワイトフレンチプラン 72762885

NHKニューヨークメガ盛り塩素プール問題 ホワイトフレンチプラン 72762885

357 :
町山智浩/マガジンハウス『アメリカのめっちゃスゴい女性たち』
これも面白い。アメリカン・ドリームの話が好きな人はどうぞ。

358 :
清水潔/新潮社『殺人犯はそこにいる  隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』
著者は桶川ストーカー事件で警察より早く犯人を発見・特定した人。
今回は例の菅谷さんが冤罪着せられた事件以外の足利・太田近辺で起きている5件の幼女
性的暴行殺人は同一犯だとし,その犯人もほぼつきとめている。
この本,警察・検察や裁判所,マスコミ,国民のお粗末ぶり・下劣ぶりに胸クソが悪くなりそうで
手を出しかねていたのだけれど,読んだら案外すらすら読め,いくぶん勇気づけられ救われた
気分になれるところもあった。
でも,もう当分こういうのは読みたくなりそうもない。
★★★☆

359 :
副島隆彦/PHP研究所『隠された歴史 そもそも仏教とは何ものか?』
「コミケに行ってわかった。阿弥陀如来と観音さまは所謂萌え絵の女性になって現代に甦っていたので
ある」などと(本気で)言いい,本にへたくそなカラー萌え絵イラストをはさんで見せる副島せんせい。
『人類の月面着陸は無かったろう論』と言い,日中殴り合い対談』,『原発事故、放射能、ケンカ対談』・・・
稚気愛すべしといった感じもしないではないが,どうも困った御仁であるな。


360 :
柴田元幸/角川文庫『つまみぐい文学食堂』
この人のエッセイ『生半可な学者』『死んでいるかしら』などは面白かった記憶があるが、この本は文庫本でなかったら
ちょっと損した気持ちになったろう、といった程度の出来だ。
何故あまり面白くないか、と言えば出てくる食べ物がどれもマズそうだし、それにまつわるエピソードも大方は何だか
気の滅入るようなものだから。
僕にははむしろ「あとがき対談」のほうが面白かった。実際はこの本の挿絵を描いた吉野朔実、早大“准教授”(何度聞いて
も耳障りだな、この言い方)の都甲幸治との鼎談である。
柴田:アメリカの食べ物でも、イタリア人がアメリカに来て開くイタリアン・レストランはおいしい。ベトナム人その他も同様。
    ただこう、日々のベーシックな食べ物はというと・・・
都甲:ひどい。アメリカに留学していたときに「この授業をともに受けるためにわれわれが出会うことが出来たことを祝してケーキ
    を食べよう」と盛り上がって、スーパーで買ってきたケーキが、これはもう深刻に罰ゲームだと思った(笑)。「これは食べ
    物じゃないな。いや〜世の中にこんな不味いものがあるんだ」と思って周り見たら、みんなすごくおいしいとか言っていて。
    もうこの人たちとは一生理解し合えないと思った。
そこまでマズいならかえって一度食べてみたい気もしてくるな(笑)。もしかしてアメリカの食べ物ってのは(アメリカ文学と同じく)何か
ゲテモノのような味わいなのであろうか。
★★★

361 :
amazonにレビューするとバカに見えるからって2chで同じことやることないだろw

362 :
僕は三浦淳教授の「読書月録」をお手本にしただけ。

363 :
>>361
僕は新潟大学の三浦淳教授の「読書月録」をお手本にしただけ。

364 :
友里征耶/角川SSC新書『堕落のグルメ』
前著『グルメの嘘』等で身も蓋もない真実を書きまくった友里センセイは,あちこちで出禁にされたり
訴訟を起こされたり,脅迫までされたり(「うちの若い衆は血の気が多い。お子さんは気をつけた方が
いい」だと)しているが,相変わらず意気軒昂で笑える。
今回は食べログや客まで切り捨てている。「関西人は味にうるさいからかの地は美味い食べ物屋が多い
のだ」というのはまったくのウソで,むしろ外食不毛の地だ,などと。
そう言えばTVでこの間どこかの寿司屋が店を閉めてアメリカ進出する,というので中田ヒデとかが店主
に花束贈っている映像を流していたな。田舎もん/成り上がり丸出しで気持ち悪いね。
★★★

365 :
トム・ジーグフリード/文春文庫『もっとも美しい数学 ゲーム理論』
解説者が言うように「この本はゲーム理論をやさしく説明する入門書ではない」。
よって僕には読んでも何もわからず中途で挫折したから評価なし。

366 :
小口彦太監修/PHP文庫『同時にわかる! 日本・中国・朝鮮の歴史』
「 “コリア” というのは “高麗(コリョ)”からきた言い方」「朝鮮半島の南には昔から
韓部族が住んでいた。だから国名が “韓国” になった」といった知識が得られる。
時間つぶし用の雑学本としてはヒジョーに面白い部類。
★★★

367 :
金子隆一/サイエンス・アイ新書『大量絶滅がもたらす進化』
読んで思ったこと。
・ブラックバスが生態系を壊すのなんの言うのは大した問題ではない。地球自体が今まで何度も
 ほぼ定期的に(多分超大規模な地殻変動によって)環境/生態系を全地球規模で破壊してきた
 のだから。
 頭の悪い人は答えに詰まるとよく「自然の摂理だから」なんてことを言い出すが、別に地球は自
 身の上で生物に繁栄してもらいたいなどとは思っちゃいないのだ。
・京都大学の研究者たちは「暗闇でショウジョウバエを飼育する継代実験」を地道に続けていて、つ
 いに飼育環境下で初めて進化が起きたことを最近発表したらしい。体毛が伸び、嗅覚が鋭くなり、
 生殖はフェロモンによってのみ行うようになったので,既に野生種のショウジョウバエとは交尾できな
 くなっているのだという。つまり新しい種の誕生だ。
 これがなぜ画期的的かといえば、進化が起きたこと自体ではない。その驚くべき速さである。ヒトで
 言えば3〜4万年程度の短期間で暗闇に適応した進化が起きたのだ。これは偶然だのみのダーウィン学
 説(中立説進化論)を根本から危うくする。環境が生物に進化を何らかの形で促したか、或いは生物が
 (今西錦司の悪名高い言い方を真似て言うなら)「変わるべき時がきたのでいっせいに変わった」と言う
 のに近い現象だから。
(なんだか愉快であるな。)
・木村資生の「分子進化の中立説」については岩波新書で読んで知っていたが、この本読んでやっと
 その画期的意義がわかった。吾ながら迂闊千万な話だ。
★★★

368 :
原田武夫/かんき出版『最もリアルなアメリカ入門』
実は右派の金持ちの黒幕のいる “茶会運動 Tea Party Movement” が「草の根民主主義」のあらわれだと
思っているようなナイーヴな人=バカ者が「これがリアルなアメリカだッ!」って・・・(苦笑)。


369 :
大槻ケンヂ/角川書店『FOK46』
知り合いに亡くなる人も徐々に増えてきた46歳にもなってなぜかギターに目覚めたオーケン。
自身でも言っているように「フォークギター初心者あるある」ネタ集みたいになってる。
察するにこの人,僕と同じ程度にしか弾けない,即ち高校生の頃の僕と同じくらいくらいにヘタである。
だから読んでいて可笑しくてしょうがない。
楽器店の娘ほどに若い女子店員に「わたしもピアノはやってたけどギター始めたのは最近です。でも意外
とイケるもんです。楽しいですよぉ。初心者向けの楽譜も教則本もたくさん出てますし」などといろいろ説明
され,アセったオーケンが「『天国への階段』(古いw)のタブ譜もあるのかな?」などと言って変な顔されたり。
自分の作った曲のコードが分からずギターの達人の友人に教わって呆れた顔をされたり,等々。
★★★☆

370 :
小口彦太 監修/PHP文庫『同時にわかる! 日本・中国・朝鮮の歴史』
「コリア」は「高麗(コリョ)」からきた言い方。半島の南には昔から韓部族が住んでいたから韓国って国名になった。
・・・なんて知識が得られる。雑学本としてはかなり面白い方。
★★★☆

371 :
皆神龍太郎/Gakken『都市伝説の真実』
「都市伝説」じゃないな,こりゃ。フリーメイソン支部P2のテロ事件とか(ベルルスコーニも多少の関与を
していた,とかいう噂はとも角)本当の話だし。
“オオカミに育てられた少女カマラとアマラ”とか,同じく“アヴェロンの野生児ヴィクトール”等,動物に
育てられた人間の子,という話は世界に案外とたくさんある。しかし近年では,こういうのは幼いうちに親が
捨てた子供がなんとか生き延びたというだけの話らしいというのが定説になりつつある,というのも僕にはもう
大分前に聞いた話であんまり面白くないや。
★★

372 :
副島隆彦/幻冬舎新書『陰謀論とは何か」
私は「共同謀議論者」である。宇野正美とかとか中丸薫とか太田竜なんぞと一緒にすな。
・・・と著者は申しております。
★★

373 :
春日武彦・文 吉野朔実・漫画/アスペクト文庫『精神のけもの道』
「他人の愚行を見物するくらい愉快なことはあまりない」とは故倉橋由美子の言。
この本は愚行というより微妙ながら明らかに常軌を逸した言動をする愉しみを教えてくれる。
春日武彦の本の中では珍しくお金出して買って読んでも損をしたような気持ちにはならずに済む。
★★★

374 :
「言動をする人々を見物する」でちた。

375 :
清永賢二・清永奈穂/新潮新書『犯罪者はどこに目をつけているか』
「人気のない道で子供や女性が痴漢や物盗りに抱きつかれた場合,足を踏んづけて撃退なんて無理。噛み
つくのが一番効果的」とか,参考になる部分もないではないが,どうも教科書的な書き方で面白くない。
・・・というよりこれは(新潮新書によくある)「何かの教科書にするために書かれたと思しき本」の一冊。


376 :
唐沢俊一/徳間書店『日中韓お笑い不一致』
対談本。中・韓国人から見ると「日本人は人前で他愛なく笑いすぎで(幸か不幸か)毒の効いた社交的
政治的ジョークが下手」というふうに見えるらしい。
日本人が「他愛なく(大して可笑しくもないのに)笑い過ぎだ」というのはTVなど見ていると僕も思う
けれど,中国人韓国人がユーモアに富んだ国民というふうには一向に見えないがなあ?
『Mr.Boo!』とか,じつにつまらない映画だったし,香港映画で笑ったことはないな,僕は。
個人的につき合うと違うのだろうか?
★★★

377 :
小谷野敦/ベスト新書『病む女はなぜ村上春樹を読むか』@
よく本を出す人だなw
小谷野の村上批判は『反=文藝評論』で既になされているし,この本でもあれ以上の事は大して書けていない。
(本人も言う通りだ。)
で,その批判は別に間違っているとも思わないけれど,特段の説得力がある訳でもない。何しろ小谷野の周囲
には “村上が好きでかつ文学のわかる女” がおらず,いても「なんで村上が好きか」と訊いても「好きに理由は
ない」というばかりだというのだから。そして小谷野自身も村上が嫌いな理由は言えても「ではなぜこんなに人気
があるのか」についてはよ分からないらしいから。
これで「村上春樹なんか好きな女は病んでいるのだ」は無理だろう。「病んでいるのはオマエだろ」と言われるのが
落ちだ。

378 :
A
・・・というわけで,この本で村上批判として目新しいのは「安原顕が村上の原稿を売りとばした問題」に
ついて,だ。これについては全面的に小谷野が正しいと思う。なぜなら――
・作家の原稿なぞ文学研究上は何の価値もない(未発表原稿ならとも角)。だから昔から所有権の曖昧な
 ものである。好事家が欲しがるなら売ったってかまやしないのである。
・ヤスケンは生前村上の奥さんから「今の村上に厳しいことが言えるのは安原さんだけだから,これからも
 よろしくお願いしますね」と言われたような編集者である。その厳しいアドヴァイスに対する私怨をこんな
 かたちではらしてやろうとはよくない了見である。

379 :
B
第二項は僕の知見を加えて要約↑。
マア僕は,ブンガクのわかる人皆仰言るように,村上は初期作品――『羊をめぐる冒険』あたりまで――以外は
馬鹿々々しいと思っているので,村上批判もどーでもいいのである。
例によって,小谷野せんせいの本は評論的雑談の方が面白い。「蓮實重彦とともに,自分は三島由紀夫の作品
には1%の文学的価値も認めない」とか。評論家兼売れない作家のくせにナマイキなことを言っていらあw
どうもこの人の趣味はよくわからない。田山花袋の『布団』とか,大江健三郎の最近の作品とか,うじうじ鬱陶しい
感情のもつれを描いた作品を異様に高評価する一方で,漱石『こころ』等は「重苦しい」と嫌うとか,よくわからぬ。

380 :
古市憲寿/新潮新書『だから日本はズレている』
読めばわかる通り,この著者にはどうやら「これだけはどうしても言いたい」といった事は特にない。
学者でなければ言えないような,読んで感心するようなところも特にない。僕には読まなくても見当が
つく程度の話ばかりであった。なんだか学生の書いたブログか同人雑誌みたいであるな。或いはせい
ぜいオヤジ週刊誌になら売れるかも知れないといった程度のもの・・・と思ったら,もともと雑誌に書いた
短文を集めたものらしい。
というわけで,どうも僕にはこんなものを本にする人の気持ちがわからない。もっとわからないのはこれ
が結構なベストセラーになっているらしいことだ。一体誰がこんな無内容な本を読むんだか。
まあ上記のようなことがそのまま売れる理由になっているのかも知れない,という気もする。


381 :
海猫沢めろん/幻冬舎『全滅脳フューチャー&#8252;&#65038;!』
作者の自伝?なのかまとまりがまるでなく、文章力のなさに読んでいて不快になるだけだった

382 :
増田悦佐/東洋経済新報社『夢の国から悪夢の国へ』
アメリカはどうやら「黒人・ヤダヤ人・インディアン=アメリカン差別」から言わば “貧乏人差別” の方向に
梶を切ったようである。増田氏には彼らアメリカの高所得者層の傲慢ぶりが我慢ならないらしい。
けれども僕にはそれは歴史の必然であるように思われる。
@「アメリカは吾等正しい清教徒の国であり,だから異教徒や劣等人種は差別して良い。そして金持ちになれた
  人間は,努力し神の祝福を受けた人間なのであるから何ら恥じることはなく,むしろ誇りに思うべきである。
  逆にこのアメリカという良い国で貧乏な人間は,努力が足りず,神に愛されない人間なのだから自業自得なのだ」
  という考えの帰結としての現在のアメリカ。
Aアメリカは製造業が駄目になり,金融業も信用されなくなりつつあり,中産階級も消滅しつつあり・・・で,もはや
  打つ手がない。即ちこの先再び豊かな国になることはまったく期待できない以上,高収入な人々が既得権益の確保
  に走るのは当然のことである。
  「労働者の賃金を下げて会社の利益率を上げるのも致し方ない。会社がつぶれるよりはまし」とか「みんなが豊かには
  なれない以上,金持ちは金持ちでいる方が,国民みんなが貧乏になるよりはずっと良いだろ?」といった考え。
日本は@はまだしも,Aの方向には確実に向かいつつある。増田氏とともに,安倍晋三や竹中某,宮内某など,この方向に
日本を誘導しようとする者たちには警戒おさおさ怠りないようにせねばなるまい。
★★☆

383 :
小谷野敦/洋泉社 新書y『天皇制批判の常識』
著者いわく――
「身分制/身分差別というものは良くない、そう教えられて育ってきていながら我々日本人は天皇制について語るとなると途端に
そのことを棚に上げてしまう。しかし考えてもみよ、天皇・皇族は生まれながらに日本国民ですらないのである。
当然所謂基本的人権もない。選挙権も信教・職業居住地の選択の自由等々すらもないのだ。なぜこの矛盾に気がつかないのか。
私は日本国民に呼びかけたい。あなたは人間が生まれによって差別されることを是認するのか。平和でありさえすればそれでいい
のか!(大意)
うん,別にかまわないと思う。ボクは天皇の権威を借りて自分が威張りたいだけの人間には警戒するけど,それだけ。
小谷野先生も別に皇族のためを思っているわけでもなく,なんだか尤もらしい理屈をつけて無理に憂えている感じがするな。
この本もしかし,横道にそれて歴史に関する薀蓄を語る部分は面白い。
・「今上」とは「今の天皇陛下」という意味であるから「今上天皇」というのは畳語である
・山本七平の未完の著書にあるように「現人神」というのは近代になって急に言われだした与太話の類である。江戸時代までは天皇の
 存在すら知らない日本人の方が圧倒的に多かった
・天皇制の問題については知識人たちも大方は正面から議論したがらない。彼らはヘタレにして卑怯な営業左翼・営業右翼に過ぎない。
等々。
★★☆

384 :
服部圭郎/洋泉社 新書y『道路整備事業の大罪』
著者はもともと本書のタイトルを『道路をつくると地方は衰える』にするつもりだったという。
実際そういうことを述べた本である。
世界的に先進国ではすでに脱クルマ社会化の方向に進んでおり、「道路を作っても地方都市が栄えることはない」
「高速道路を作っても結局は渋滞は緩和されない」というのは常識になっているらしい。車がなければ生活出来
ないようなアメリカですら、住民運動によってハイウェイ建設が中止されるなどの例が続出しているそうな。
逆に「道は車が走るところじゃなく人間が歩くためのものだ」という考えから、暗渠の上を走る自動車道を取り
壊し,清渓川を取り戻して住民はもとより世界から称賛されたソウル、ヨーロッパ最大の歩行者道を作って中心部
に人を呼び戻すことに成功したコペンハーゲンなど、興味深い実例がたくさん挙げられている。
東京が公共交通機関が発達していることが世界的に高く評価されていることもこの本で知った。
ボクは「こんな車だらけ、騒音だらけ、排気ガスだらけの国で文化もへったくれもないわな」との意を強くしたことであった。

385 :
↑★★

386 :
さわやか/星海社『10年代文化論』
くだらん。


387 :
もうちょっと頑張って書いてくれよw

388 :
どーもすいませんw

389 :
今野敏/「精鋭」 現在朝日新聞で連載中の小説

朝日新聞という、どちらかというと権力側から一歩引いたスタンスでの
社会的批評を期待しがちなメディアだが、今回の連載小説が、まさに公権力
の手足となって職務を執行する警察官の物語であることに、新鮮さを覚えた。
 
警察学校や配属先でのでの正義感に燃える教官や上司の話などは、一般メディア
でも比較的扱い易く、ストーリーとしては穏当なものだが、興味を引き始めたのは
主人公の柿田が、現場での検挙や取締りに迷うシーンあたりからだ。

自らも、一人の不完全な人間として、他の人間を杓子定規に取り締まったり、検挙した
りすることに不安を覚える。あるとき、まだ新米である柿田のために教育係から、取締り
のコツを教えられる。住宅街での一時停止はたいてい完全停止はしないから、検挙し放題。
曲がりくねった細い道から直線になる道の脇にいれば、速度違反は入れ食い。

柿田自身も過去に羽目を外したことはいくらでもある。警察官とは、その気になれば、
こうした普通の人間の隙間につけ込んで犯罪者にしてしまうことができる職業なのだと、
柿田は自らの人生を振り返って、新人らしい素朴な自問自答を続けてゆく。

私は、こうした職責の重さと、執行する人間の自らの生き方と重ね合わせる誠実さの中で
いろいろな具体的な場面での更なる緊張や葛藤に出会う主人公の行く先に、深い関心と期待
をもって読み続けている。

今のところ、ストーリーは、走破訓練や射撃の要領、SATの試験入隊訓練など、厳しさや
その克服過程を描いたスポ根ものに近い印象の話に終始している。そのためか、当初のような
精神的な迷いを深めてゆくような内容からは遠ざかっており、やや、失望の感もある。

しかし、「精鋭」という題名にあるように、SATに入隊すれば、これからが、
本番のストーリーが始まるのかもしれない。サスペンスまがいの派手さだったり、
単純な勧善懲悪や底の浅い正義感よりも、それ以上の人間観察の深さに訴えるような
展開を期待している。

390 :
・・・って,なんで僕が謝らにゃならないのだろう。
今日もテキトウに行く。
コリン・ウィルソン『カルト』
カルト宗教の教祖は大ていひどく恵まれない育ち方をしており、友達はあまり作れないが子分を作
る能力は異常にある。
(※いい方に転ぶとジョン・レノン等。悪い方に転ぶとアサハラ、C.マンソン、ジム・ジョーンズ等々)
★★
斎藤美奈子『文壇アイドル論』
ちょっと文学に詳しい人間なら誰でも言える程度の事しか書いてない。岩波もこんなものをなぜハード
カバーで出すのやら。

内田樹『下流志向』
根拠らしい根拠もない至極いい加減な話を何故かしたり顔で語る地方私大の教員。
(後記:著者は憧れの人矢作俊彦に会った時「憲法は今のままでも自衛隊でじゅうぶん国防は出来る」
と持論を語って,あっさり「今のままじゃ相手が攻撃してこなけりゃ手も出せないんだぜ? あんたは
間違ってるよ」と切って捨てられていて笑った。)

三浦展『下流社会』
これも内田樹と同断。世間話のネタ程度にしかならないレヴェルのいい加減な若者論。


391 :
風間賢二/双葉文庫『ホラー小説大全』
ホラー小説の歴史をたどっている。この人はいつも,小説をいかにも面白そうに紹介してくれる。
僕はあんまり小説は読まないけれど楽しい。「ディーン・R・クーンツってアホな話考えるやつだなあw」
などと。
ブックガイドとしては優秀だ。文芸評論として見るとあやしげな部分も多いけれど,僕はただ読み物
として面白かったから良いのである。
★★★

392 :
久世 原案|春瀬ひろき 作画|トレンド・プロ 製作/オーム社『脱オタクファッションガイド 改』
タイトルに “改” とあるが,内容は前著よりさして新しくなっているところはない。
だから明らかに古くなっている記述も多い(ブーツカットのジーンズ,三つボタンのスーツ・・・)。
今回は所謂「萌え絵」の漫画でページを水増ししているが,これも実につまらない。
・・・というわけで,しごくいい加減でバカバカしい本であった。


393 :
新潮文庫『三好達治詩集』
春の岬旅のをはりの鴎どり浮きつつ遠くなりにけるかも
冒頭のこの一首と「甃のうへ」以外はどうもあまり大したものではない。
(「太郎を眠らせ ... 」は少しあざといと思う。)

吉田豪/新潮文庫『元アイドル!』

アイドルやっているような子はやっぱりみんな少し頭おかしい(またはおかしくなる)もののようである。
AKBはさて,ね・・・

394 :
水上はるこ/宝島社文庫『ドリーム・オン!』
『ミュージック・ライフ』には書けなかった話、という割りにこれといって大した話もなし。
(著者が一時ジャン=ジャック・バーネルと恋人同士だったというのは意外なエピソードだった。
 ・・・と言っても、これもさほど面白い話ではない。)

谷沢永一『「国民の教科書』絶版を勧告する』
著者は「つくる会」に私怨があるらしく、しつこく揚げ足を取り,重箱の隅をつついている。当然相手にされず。
まだ若かった頃のこの人の生きの良さを知るものとしては見るに忍びない気分にさせられる。
藤原正彦『心は孤独な数学者』
タイトル通り、心の欠落を埋めるために天才たらざるを得なかった人たちの心情に胸を打たれる。
藤原正彦/文春文庫『天才たちの栄光と挫折』
上記の本の増補改訂版といった処。アンドルウ・ワイルズがフェルマーの定理を解いていく過程が特に
スリリング。(腐女子の方はアラン・チューリングの章をどうぞ。)
群ようこ『おんなのるつぼ』
この人のことは悪く言いたくないんだけれど・・・この本もふつーのオバハンが愚痴っぽい世間話してる本。
ノーマン・マルコム『ウィトゲンシュタインの思い出』
ウィトゲンシュタイン入門するには、彼の奇妙な人間性を知っておいた方がいい。単なる読み物としても面白い。

395 :
唐沢俊一/三才ブックス『唐沢俊一のトンデモ事件簿』
 第三章、第四章に至ってやっとこの人らしい悪趣味だが奇妙に引きつけられる話になってくる。
 もともとファンではない人には推奨しかねる。
伊集院光/宝島社『の、はなし』
 別に面白い話は何もない。でも案外人気があるらしく続編が出続けている。誰が読むのやら。
和田秀樹/PHP文庫『受験は要領』

 受験数学なんぞは基本的な問題とその解き方を4〜500丸暗記しておけば,後はその応用で殆どどんな
 問題でも解ける,という。それが本当でも,僕には数学なんて問題の意味すらわからないから無理だけど。
コリン・ウィルソン+ダモン・ウィルソン/青土社『世界不思議百科』
 オーク島の18世紀に掘られた謎の巨大縦穴など、世界の不思議なものに関心のある人には基本文献だろう。
 実に面白い。

396 :
永山薫/ちくま文庫『増補 エロマンガ・スタディーズ』
エロ漫画の単行本を全部読んでいた,という筆者ならではの包括的なエロ漫画史。
この手の本は僕は好きだが,広く皆様に推奨は出来ない。長すぎるし,もっと笑える本にだって
出来た筈だし。
 マチズモが崩壊する過程においては,「生意気なクソアマ」のみならず,女性であること自体が
 ヴァルネラビチティ(vulnerability=暴力誘発性)を帯びることになる。
こういう甚だ全共闘世代的な(あるいはいかにも東浩紀の盟友らしい)理屈っぽい文章を読むのが
苦痛でない人はどうぞ。
 
★★☆

397 :
 マーティン・ガードナー/ハヤカワ文庫『奇妙な論理』
意味不明な邦題で損をしているが,本当はと学会の先達のような擬似科学を平然と斬っていく愉しい本。
(もと社会思想社の現代教養文庫に入っていたものが版元倒産でこちらに版権を買い取られたらしい。
 定評のあるロングセラーだということである。)
★★★
木田元/文春新書『なにもかも小林秀雄に教わった』

内容を正確に言えば “主に小林秀雄に教わった本や音楽の思い出” と云ったところ。
それゆえこの人の著書にすでに親しんでいるのでない人には奨めかねる。
そもそも小林秀雄は < 最後はオカルト肯定に至ってしまう=哲学なんてガラでもない > 人である気がする。
★★☆
春日武彦・平山夢明/扶桑社新書『「狂い」の構造』
非常に面白い世間話(褒め言葉)。その上精神衛生の勉強にもなる。
★★★☆

398 :
アルジャーノンに花束を、読了
総合:★★★★☆
内容の濃さ:★★★☆☆
充実度:★★☆☆☆
世界的文学作品をようやく読んだ
読破した直後はテーマはわかってるがまぁそうだよな、ってくらいだったが
翌日、翌々日とかになって染み入るようにテーマに共感した
星の王子さまを読んだ時と同じような感じだった

399 :
海老原嗣生/扶桑社新書『「若者はかわいそう論」のウソ』
この本は門倉貴史『ワーキングプア』、玄田有史『仕事のなかの曖昧な不安』、城繁幸『若者はなぜ3年で
辞めるのか』などのベストセラーを論駁した本だというのでちょっと期待して読んだ。
でも面白くなかった。三氏への批判はまだしも,この人自身が提案する事はどれも単なる思いつきとしか
思われぬ。
フツーの読者は,最後に置かれたかの「反貧困ネットワーク」の湯浅誠氏との対談を読むだけで良いと思う。
一部要約してみる。
海:「若者はかわいそう」という風潮を煽る人が多過ぎる。実際はネットカフェ難民も製造業派遣も4〜50代が多い。
湯:高齢者に貧困家庭が多いのは確かだ。しかし貧困のために実家を離れられなくて結婚も出来ない若者も非常に多い。
   しかもそういう人たちは統計上の数字にはあらわれない。公的な家賃補助制度が必要だ。
海:雇用促進住宅とかURの空き家合わせたら100万戸くらいあるはず。とりあえずそれを使ったらどうか。
湯:ボロ家や辺鄙なところにあるものなんぞ数にいれてもしょうがない。使えるのはせいぜい4万数千戸だ。
海:かんぽの宿を住宅に建て替えるとか能力開発機構の運動場にプレハブでも建てたら?
湯:やりたいけど実際は難しい。国はもう公営住宅を作る気がないし、地方自治体は「貧乏な人に集まってこられちゃ困る」
   と思っているし。
海:それは,勉強になるなあ。
海;日本の労組は既得権益を守ることばかり考え過ぎだ。
湯:それは一理はあるが、正社員だって住宅ローンその他抱えてかつかつで生きているのだから、そんなことを言っていても
   話は一歩も進まない。
・・・といった調子である。
★★

400 :
お前ら他人様の書いた本のレビューしてる暇あったら自分で1冊でも本出せば?
バカなの?
死ぬの?

401 :
それは以前書いた通りさ。
僕は4年前に「日本の原子力発電は近いうちに取り返しのつかない大事故を起こすだろう」とブログで予言した。
一昨年は「子宮頸癌ウィルスの予防接種など有害無益」と警告した。
去年は「NHKは “TPPに参加するとどうなるか・・・韓国はFTAに参加して関税が0になったおかげで工業製品の売り上げが30%も
伸びました” などと印象操作をしているが,そんなことは絶対に起こりえない。もともと安いのが取り柄で関税が50%以上も
かかっていた国と,高品質製品が売りで今現在でも15%しか関税のかかっていない国を比較する馬鹿があるかい」と指摘しておいた。
こんな東電に訴えられるであろうようなことを平気で書く人間の本を出す出版社があるかね?
出しても読む人がいるか?
ある/いるというなら連れてきてくれたまえよ,君。

402 :
小泉武夫/新潮文庫『これがC級グルメのありったけ』
この人のエッセイの本はどれもつまらなくはないけれど,どれを読んでも同じようなものでもある。
だから僕には同じ新潮文庫の『不味い!』が面白かった。この本でも美味かったものよりマズかったものの話の
方が面白い。
いや、うまいまずいなんてレベルじゃないな。小泉センセイは探究心が旺盛過ぎてもはや奇人の部類に入る。
「はじめに」を読んだだけでも、小学2年の時からすでに “へびいちご” や “あせびの花” を食べて食中毒を起
こした話が出てくるのだ。
へびいちごを食べた後は「激しい嘔吐におそわれ」あせびの時はこれに「痺れも加わって入院し,胃洗浄を受けた」
というのだからあまりシャレにならない。
で、これで懲りたかと思えばまったく懲りておらず,むしろ以後ますます「食べられるか食べられないかに異常に関心が
わき」「それに挑戦したい気持ちが気持ちが強くなりました」というのだから凄い。
・・・というわけでこの本は一読に値する。でもそういう人の言うことだから,あんまり真に受けるとヒドい目に会い
そうな気もする。沖縄の「ぴーじゃー汁」(=山羊汁)も「独特の山羊臭が鼻にきついですが、この汁の真髄といった
ものを知れば、あとはどんどん食べられます」などと書いている。
別に沖縄差別でもなく、かの東海林さだおも堪らず逃げ出したという猛烈な臭いのする山羊汁なんてものには普通
の人はそんなに簡単に「慣れ」やすまい。
★★★

403 :
殺戮に至る病
最後のどんでん返しが有名なこの小説、
一気に読もうとしたけど途中でグロテスク過ぎて気持ち悪くなって一日置いて再読したほどのシロモノ。
今は整理つかなくてなんとも言えないが二週目になったらまた改まった考えで読めるのだろう
★★★☆☆

404 :
紅山雪夫/新潮文庫『イスラム物知り事典』@
世界的にイスラム建築の美しさには定評があるらしい。この本で知った。
とは言っても僕は建物の外観よりも口絵にあるような内部の装飾の方にしか心惹かれないのであった。
ほかには多分似たものもないような、細かな幾何学文様・草花文様・アラビア文字の彩釉タイルやモザ
イクによる天井まで覆いつくした装飾。
(ドビュッシーのピアノ曲『アラベスク』などもこうしたものをイメージして書かれたに違いない。)
そのうちこの方面の美術書、あるいは実物を見てみたいものだ。

405 :
A
ムハンマドに率いられたメディナ・イスラーム軍との戦いでは、メッカ側は当事珍しかった騎兵隊を編成して出陣してきた。
普通なら馬など投入されたら一気に蹴散らされてしまうところである。
しかしムハンマドはペルシャ軍にいたことがあるという商人の建策を聞き入れ、町のまわりの騎兵隊の通りそうなところに
は空掘りを掘り巡らしておいたのであった。メッカ騎兵隊の馬はみんなこれに落っこちて、もたもたしているところへ次々矢
を射込まれて何の役にも立たなかったらしい。
…僕がなんでこんな事に興味を持つかというと、歴史の本を読んでいて馬を戦闘用に使った民族の圧倒的な強さに驚かさ
れたことが何度もあるからである。
たとえば中央アジアに住んでいたらしい古代アーリア人(所謂白人の祖の一)が馬に戦車を引かせる戦法を身につけるとイン
ドやペルシャをたちまち征服してしまった話。ケルト人も同様の事情で東ヨーロッパ、黒海近くの僻遠の地からあっという間に
西ヨーロッパまで広がった話。中国がなぜあんなに(隋・唐時代、あるいはもっと以前から元・清に至るまで)北方の騎馬民族に
征服されてばかりいたかと言えば、中国ではなぜか馬が育たず歩兵中心だったからであるという話。チンギス・ハーンの世界帝
国は言わずもがな、である。
中国も世界の三馬鹿に数えられる万里の長城なんぞより、滅多にない黄河の渡れるところあたりに空堀か水堀でも掘ってお
けば良かったろうに。
(「世界の三馬鹿」とは戦時中日本海軍内で自嘲気味に言われた言葉。ほかの二つは「ピラミッド、戦艦大和」だそうな。)

406 :
下関マグロ・北尾トロ/幻冬舎文庫『おっさん問答@おっさん傍聴にいく!』(前)
おっさんだろうと若い人だろうと面白けりゃ別にいいのだが、困ったことに北尾トロは今回妙に真面目だし下関マグロ
は明らかに裁判傍聴になぞ大して関心がない。たぶんこの対談後も傍聴なんて仕事でもなきゃしやすまい。
面白い裁判傍聴記読みたければ、阿曽山大噴火/河出文庫『裁判狂時代』『裁判狂事件簿』や(やや落ちるが)北尾トロ
文春文庫『裁判長!ここは4年でどうすか』『裁判長!これで執行猶予は甘くないすか』がいい。霞っ子クラブの本も大
して面白くないのでブック・オフかどっかでどうぞ。
ところでこの本にも誰が読んでも興味深い、というより腹が立つところがある。よく聞く話ではあるのだが、弁護士には
どうかと思うような人間がかなりいて、たとえば痴漢事件―下着に手を入れられ下腹部を触られた―の被害者女性に以下の
ような証人尋問をするのだ。

407 :
(後)
弁護士:私は個人的にはこういうことは訊きたくないのですが……デリケートな問題ですから失礼な質問をしてしまうかも
      知れないけれども、仕事ですから……。
      下着に手を入れられて、最初はお尻を触られていて、そのうち前に手がまわってきて、最後は下着の中に手が
      入ってきて,思わず叫んで捕まった、ということですが、大体何秒くらい? お尻に当たっていたのは?
被害者:わかりませんけど、1分か2分だと思います
弁護士:ああわかりました。それから前にまわってくる。それはいきなり前にまわってきたのか、ジリジリとまわってきた
      のか…
被害者:ジリジリという感じです
弁護士:じゃああなたは嫌だったらそこで叫ぶこともできましたよね?
被害者:いえ違います。怖くて声が出なかったんです
弁護士:そりゃそうですよね。いや失敬失敬
北尾トロ注:つまり弁護人は「気持ちが良かったんじゃないの?」という具合にもっていきたいわけ。思い出して泣き出して
しまう証人もいるよ。
弁護士:前に手がきて、怖いのであれば本当に体が固くなって両足なんかガシッと閉じますよね。なかなかその状態で下着に
      手を入れて触るというのはしにくい状態になるわけですよね?
北尾トロ注:「結局拒否しなかったんじゃないか」と言いたいわけです。
・・・まだまだ続くのだが胸くそ悪いので以下略。
まったく「仕事ですから」じゃないだろという話であり、弁護士としてどうとかと言うより人間としてどうか、という話で
ある。しかもこういう事実上(金のためなら)どんな依頼も安請け合いするような弁護士の話は珍しくないのだ。
こんなふうだから僕は弁護士や医者を「先生」などとは呼んだことがないのである。
★★

408 :
と学会/楽工社『トンデモマンガの世界2』
この本,山本弘や唐沢俊一の文章も載っているが、大部分は新田五郎という人が書いている。
この人は “評価の対象外となった漫画” の収集家で、同人誌・講演活動をやっているそうで,要するに
シロウトである。
まあなんでも面白けりゃいいのだけれど,あんまりお金が取れるレヴェルではない。
唯一新田氏自身も書いていて面白かっただろうと思えるのは「あり得たかも知れない未来世界でジャイ
アント馬場やカール・ゴッチやタイガー・ジェット・シンなどが見守るなか、アントニオ猪木と前田日明が数
時間に及ぶガチンコ勝負を繰り広げる」という、上川瑞徹作『格闘王伝説 Jr.WARS』なる作品の話だけ。


409 :
小原誠/文春文庫『探偵裏事件ファイル』
多分この小原という人は自分で書いていないと思う。そもそもこの本,本当にあったか事かどうかも
あやしい話ばかりである。
依頼の内容が「長女(20代後半)と子供の頃から仲が良かった父親が,先日一緒に酒を飲んで帰宅
して同じ部屋に寝ているうちに(なぜか)Rしてしまい,それでその長女が行方不明になってしま
ったから探してくれと依頼してきた夫婦」とか。
「カツラをかぶっているのが周囲にバレていないか、バレているとしたら陰で笑われてやしないか調べて
くれと依頼してきた男」とか。
どうもバカバカしくていかんね。
この本が役に立つとすれば,ダメな探偵の見分け方・料金など、依頼する場合の一応の目安になること
が書かれていること、そして探偵になるにはどういう人が向いているか,が書いてあることくらいだろう
(これもどれほど信頼できる話やら)。


410 :
久繁哲之助/ちくま新書『地域再生の罠』 (1/U)
著者は数多くの地域振興策の失敗例を挙げているが、私にはどれも当たり前のことのように思える。
●宇都宮109は4年も持たずに撤退した
   宇都宮の109に行くくらいなら、そりゃ東京渋谷の本家に行くだろうよ。
●中心街再生の切り札として建てられた「宇都宮表参道スクエア」からは撤退するテナントが続出
   これも当然だろう。大して人口も多くなく、みんな車で移動するのに,車では行きづらい地方
   都市の中心部に商業ビルを建てれば人が集まるだろうなんて,なんでそんなヘンなことを考え
   るのか僕にはわからない。(「表参道」・・・)
●松江市の天神町商店街は地域再生や地域活性化の成功例として数多くの書籍等に取りあげられているが
  実はイベント以外ではほとんど人っ子一人歩いていない
   それはそうだろう。地方都市で繁盛している個人商店は、スーパーでは手に入らない商品(特に食べ物)
   の店だけである。そもそも商店街なんてもう基本的に必要ないのだ。
●レトロ化で成功したと言われる長野市「ぱてぃお大門」や「昭和の町」を謳う大分県豊後高田市の商店街には
 見学の客は来ても店に入る人はあまりいない
   そりゃ店に入る理由は別にないこと上に同じである。川越の古い町並みを見るための「小江戸ばす」も同様。
   川越は長〜い商店街が今でもあって面白いが、それ以外は江戸明治から続く街並みも車だらけだから歩くのも怖い。

411 :
(2/U)
著者ももっと違うやり方があるはずだ、といろいろ提案し成功例を挙げてはいるのだが、残念ながらどれも
説得力があるとは言いがたい。例が特殊過ぎるのだ。
・「宇都宮はジャズのまちでかつ優れたバーテンダーの店がいくつもあり…」とか言われてもな。
  そんな金持ちの商売道楽みたいな店に本当に客が入っているのかしらん?
・「青森市では駅前に電車待ち用の “アウガ” なる商業ビルを建て、それ自体は赤字だが、そばに
  ある新町商店街と共存共栄が出来ている」というのもどうかな。
  一時間に一本しか電車が来ないところの話じゃあんまり参考にはなるまい。
・「皇居のまわりにある銭湯は、ジョギングをする人が汗を流す場として賑わっており」・・・って地方
  都市じゃないじゃん(あの辺に銭湯がいくつもあるとはオドロキだけど)。
そもそも著者の提案によって実際地域再生が出来たところの例を挙げるのでなきゃこういう本を書いても
しょうがあるまいと思うが、そういう話は出てこない。
著者はあちこち地方都市から地域振興・再生について講演を頼まれて行くそうだが、失礼ながらそれも地方
都市の役所の「私たちだっていろいろ考えてるんです!」という市民への言い訳のために利用されているだけ
ではないのかね、と僕は思ってしまった。
★★

412 :
森川嘉一郎/幻冬舎文庫『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』
著者によれば「秋葉原の変化は商業資本主導ではなくオタクの趣味の構造による集合であるところが
決定的に新しいのである」。
そうかも知れないけれど、だから何?

鎌田遵/岩波新書『ネイティブ・アメリカン』
彼らがいまだにこんなに悲惨な境遇だとは知らなんだ。(今更ながら)アメリカ白人はナチスより酷い。
★★★

清谷信一/講談社文庫『ル・オタク フランスおたく物語』
フランスではもう日本製アニメ・マンガは当たり前のものになっていて、これ以上の伸びは期待できない
らしい。
★★★

413 :
藤原正彦/新潮文庫『数学者の言葉では』

こりゃまたクソつまらないただの雑談。この人は数学以外のことを語るとまるで駄目。『国家の品格』
なんて問題外。

恵比須半蔵/彩図社『就職先はブラック企業』
パソコン教室、英会話学校、高速バス会社など、いかにもなところの話が多くてあんまり面白くない。
ただ、大企業でも実質ブラックな部署もあるというのは参考にならないでもない。
★★

414 :
司馬遼太郎 / 播磨灘物語
1巻 黒田官兵衛を題材に小説でも書いてみるか、まずは官兵衛の祖先から・・・(以下余談)
2巻 中国攻めを書くためには、まず信長のことから触れないと・・・、ああ・・・信長様サイコー
3巻 イカンイカン、官兵衛のことを書かないと・・・、でも秀吉のことも気になる
4巻 秀吉・・・、秀吉、秀吉秀吉秀吉秀吉秀吉秀吉ィィー!!(昇天)・・・ふう、え?官兵衛?ぶっちゃけ平凡な紳士だよね(あとがき)

415 :
猿猴
前半はまあ面白いのだが
後半大和神話、各国の神話などがばっと出てきて物語がだれてくる
設定上説明が必要なのはわかるが神の名前とかみんな似ててよくわからんわ
終始、主人公には共感できなかった
星ふたつ

416 :
呉智英+適菜収/講談社『愚民文明の暴走』(1/U)
僕はもともと文学が専門みたいなもので,政治については勉強中。おまけに新聞もTVのニュースも積極的には
見ない。なので,この二人の言っていることについてはよくわからないところが多い。
(「橋下徹を政界に送り込んだ某漫才師」って一体誰のことだ?)
でもまあ,理解できた範囲のことを見たところでは,どうもあんまり大したことは言っていないと思われる。
(大意)「民主主義という制度そのものに疑念を持つ人が増えている」というのはその通りだろう。でもだからって
「投票するには選挙人資格試験をパスしないといけないという制度を作るべきだ。中卒程度の常識を問うのが第
一次試験」なんてのはどうかな。
なんだか高校生みたいな発想ざんすね。

417 :
(2/U)
実は僕も似たような事を考えてはいるのだが,試験をするなら例えば「 “不景気だと言うけれど,お金掛け
なくても/経済成長しなくても幸福に生きていく方法を考えればいいじゃないか” という考えはなぜ間違って
いるか」なんてことを問うのでなければバカを篩い落とすことは出来ない,と思うな。
(答えはもちろん「それは資本主義の否定であるから」。)
この本は一方,「知識人業界の裏話・噂話」といった風なものとして読むことも出来るし,その方が面白いし
たぶん正解だ。このスレでも『ふしぎなキリスト教』について批判的に取り上げたけれど,その著者の橋爪大
三郎も大澤真幸も(二人によれば)とんでもなく愚かしい事を平気で書いているのだとか。
以前橋爪の『民主主義は最高の政治制度である』なんて「ずいぶん変な本を出すもんだな??」と僕も思った
のだが,やっぱりね。買わなくて良かったw
まあ当然ながら,他人を舌鋒鋭く批判したところでその分呉・適菜が賢いという証明になるわけでもないが
インテリ業界に関心のある人にはこの本,消夏読み物としてまことに好適であると思う。
★★★☆

418 :
小林泰三/光文社新書『日本の国宝、最初はこんな色だった』
マンダラが美術品として好きな人間は東大寺大仏殿の復元されたカラフルな内部見たら嬉しくなる筈。
(不思議と復元前のものの方がいいとしか思えないのもあるが)
★★★
俵万智/新潮新書『考える短歌』

シロウト投稿短歌を添削しているが、びっくりするほどへたくそな歌ばかりで読むに耐えず。


419 :
宮部みゆき/『火車』/新潮文庫
★×5
有名なのに読んだことなかった
これホント凄いわ
こんなに引き込まれる作品は久々

420 :
推定驚異
キモオタが大人の恋愛ってこんな感じ?って書いたような不快な小説だった
ミリオタならウケるのだろうか

421 :
夜ごとの闇の奥底で
タイトルに惹かれて買ったけど目茶苦茶面白かった
個人的に大好きな兄妹愛(ほんとは姉妹愛が一番好きだが)を書かれていてよかった
サイコサスペンス物

422 :
川合光/講談社現代新書『はじめての<超ひも理論>』
この本,はじめて読んだ時は正直ちんぷんかんぷんであった。まあそれは仕方のないことである。
なにしろ著者は大学の教科書としても使えるように書いたというのだから(僕は物理なんて高校1年
の時既に落ちこぼれであったのだ)。
しかし僕はなぜかその後徐々に宇宙論、相対論、量子論にはまって行き、数冊易しい本を読んだ後
最近になってこの本のことを思い出して再読してみたら・・・うーん、こりゃ面白い。既に大統一理論(強
い力・弱い力・電磁気力を統一した)は確立しているのは知っていたが「超ひも理論」によって重力をも
加えた“超大統一理論” が導ける可能性がある,すなわち宇宙のすべてを記述可能な根本理論が成立間近
らしい,なんてことを聞くと、マヌケな話ながら「こんなすごいことを言っている本だったのか!」とわくわく
してしまった。
とは言え超ひも理論そのものについては私はこの本ではじめて知ったようなもので、理解したとはとうてい
言えない。そもそも数式が読めなきゃ本当にわかったことにはならないようであるし。
まあこっちはシロウトであるから,何だって面白きゃいいのである。
★★★☆

423 :
今野晴貴/ちくま新書『生活保護 ――知られざる恐怖の現場』
吉本芸人なんぞ叩いて溜飲を下げている場合ではないのである。生活保護は受けるも地獄,受けないも地獄なのだ。
自動車すら持てず,お金に換えられるものはすべて処分せねばならず,住むところだって安アパートに引っ越さねば
ならなかったりする。再就職だってろくすっぽ出来やしないのである。
ここ数年,生活保護を打ちきられ,あるいは申請することすら拒否されて,餓死・孤独死する人が続出しているのだ。
'13年にはさらに生活保護を受けにくくする法案が成立してしまった。こんな国民の命の安い “先進国” がどこにあろう?
“集団的自衛権” もへったくれもあるものか。
しかも国民も役人も政治家もそれを何とも思っていない,というのが問題だ。これでは「食料も燃料も補給してやらない。
現地調達で戦争をやれ」で,東南アジアで何十万人もの兵隊が餓死してしまった時代と本質的に同じことである。
日本人の劣化が激しい。年金制度改革どころか生活保護の切り捨てとか,国も国民ももう節約主婦的な発想しかできなく
なっている。消費税率をちょびちょび引き上げるだの,切り詰めてはならないものまで切り詰めて「何もしてないわけじゃ
ない」という言い訳に使おうというのだ。
「明日は我が身」とはこのことである。
★★★★

424 :
増田悦佐/PHP研究所『「景気は操作できる」と思っているエリートたちの大間違い』(1/V)
僕も政治家や役人や経済学者に経済を良くする能力がある,というのは何かの錯覚だと思う。
アベノミクスなんてものでなぜ日本の景気が良くなると思うのか不思議である。
通産省が「アメリカの要求を巧みに躱しつつ日本の産業を育ててきた,などというのも(高橋洋一氏が言う
通り)事実はむしろその逆である。「自動車業界を再編してアメリカのように寡占市場にすべきだ」などと
要らぬお節介を焼くのがせいぜいだ。
以前も書いた通りで,立花隆はなぜ「日本を経済大国にしたのは大蔵省」などと世迷言を言っているのか。
宮澤喜一は「戦後最もよく経済がわかっていた総理大臣」(孫崎享)というのは本当かも知れないが,実行力
のある政治家とはとても言えない。だから賢くても何にもならない。
田中角栄は志も能力も実行力もあった人であるが,増田氏も言うように「だからむしろ始末に悪い」ようなもの
である。
経済学者などいちいち言うも莫迦らしいようなものだ。

425 :
(2/V)
しかし >383 にも書いたように,増田氏が熱く語っているのはむしろ「アメリカの現状には我慢がならない」と
いうことである。経済一般の話のはずが,しょっちゅうアメリカのエリートや金持ちに対する批判の方へ
ずれていく。そしてその方が面白い。例えば――
・GMは近い将来再び破綻するだろう。なぜなら何も変わっていないから。安くて良いクルマを作る方向にも
 行っていないし,経営合理化も何らしていない。アメリカ政府のやったことは,税金8兆円をGMに注ぎ込み
 その後売れもしない車を増産させ,経営が上向いたように見せかけて株価を釣り上げ,その後GM株を売り抜けて
 「1兆円損しただけで済んだw」・・・という茶番劇だけである。
 貧しくてガソリンも買えない若者も増える一方であるし。
・採掘するだけでもひどく手間のかかるシェールガスなど高くつくから使い物にならない。そもそもアメリカは何を
 するにもクルマ=石油に依存しすぎているから,景気の良い企業・業界があっても国全体はちっとも豊かには
 ならないように出来てしまっているのだ。
・・・等々。

426 :
(3/V)
ところで氏はケインズまでも否定して「デフレは庶民の味方なんだから無理に景気を良くしようとする
必要はない=生産調整が進めば自然と景気は上向く」というのだが,これは違うと思う。今の日本は明
らかに単なるデフレではなく,社会が急速に変化しつつあるからである。僕のまわりでもろくな就職
口がなくて就職浪人している人間が続出しているし,各企業が人件費を削って利益率を上げる方向に
動いているのは間違いない。おまけに焼石に水の消費税率引き上げ等々,政府の無能っぷりも酷い。

427 :
(おまけ)
ということは,何らかの対策を立てない限り,栄えるのは貧困ビジネスやブラック企業であるのは明白であろう。
思うにケインズ経済学が悪いのではない。ニューディール政策のおかげでアメリカが不況から立ち直ったというの
は確かに眉唾ものだが,上手くやれば効果はある。良いお手本もある。ナチスである。
増田氏には武田知弘/祥伝社新書『ヒトラーの経済政策』を一読されるようお奨めする。
★★☆

428 :
W.ソウルゼンバーグ/文春文庫『捕食者なき世界』(1/V)
“緑の世界仮説” というのがあって,これは「オオカミやらライオンやら,その土地の食物連鎖の最高位に
あるもののおかげで世界は緑を保っていられるのだ」という話である。
二本にいるとピンとこないが,これはまあ考えてみれば当たり前の話ではある。いや日本だって,猿や猪の
所為でどれだけ里山が荒らされているやらわからない。猿の場合は大型犬を放てば済むのだが,今は法によ
ってそれが出来ないのだ。

429 :
(2/W)
ましてライオンのいなくなったアフリカでのマントヒヒの好き放題な暴れっぷりや,アメリカのピューマや
狼が人間に駆逐された地域での鹿や羚羊による自然の荒廃ぶりは本当にひどい。
この本はそのアメリカ各地にオオカミやピューマ(ベーリング海峡を渡ってアメリカで独自の進化を遂げたライ
オンだ)の再導入の記録である。

430 :
(3/W)
この本,動物学にも生態学にもアウトドアにも格別関心のないボクが,なぜだか巻措く能はざる勢いで読んでしまった。
まるで生物学的戦争SF画のように。
それは多分,最近うちの近くにもアライグマが出没したりして生態系が根本的に崩れつつある,という危機感がボクの
どこかにもある,ということだろう。
「このままではこのあたりの田舎の里山も,草食動物も食わない葛やいばらばかりの世界に変っていってしまうかも
知れない・・・」。

431 :
(4/W)
「生態系が壊れつつあるといっても,定期的にめぐってくる “地球の生物の大量絶滅期” に較べたら
大したものではない」という人もいるが,そういうことではないと思う。ボクの考えでは今全地球で
砂漠化が進行しつつあるのだ。そしてこれは人間が自らを滅ぼしつつあるということでもある。
たとえば古代に於いてはほとんどが森林地帯だったヨーロッパも既に長い農業時代のせいで土地が塩化
しつつあるのだ。
いつも思うことではあるが,そして頭のおかしい人みたいではあるが,「人間にも捕食者が必要なのでは
ないか?」と今回も考えさせられたことであった(『進撃の巨人』? いや,ああいうものではなく。)
★★★★

432 :
竹内薫+竹内さなみ/中公文庫『シュレディンガーの哲学する猫』
原作:同+新崎三幸:漫画/イーストプレス『シュレディンガーの哲学する猫』
“知的アクセサリー” と云ったものの典型のような本。
これを読んだだけで哲学が分かった人がいたら,間違いなくその人は天才だ。


433 :
船山信次/中公新書『毒と薬の世界史』
「毒」も「薬」も「世界史」も漠然としているが.三つ合わせても扱う範囲が広過ぎで掴みどころがない。
特に何を書きたかったのかも判然としない。
僕は長いこと「死刑執行の時ソクラテスが飲まされたという “毒ニンジン” というのはどんなものなの
だろう?」と思ってきたが、それについての著者の説明が “一種のアルカロイド” だ,というのだから
困ってしまう。
そりゃ当たり前である。植物の薬効成分=毒性のある成分のことをアルカロイドと言うのだから。
どうも馬鹿々々しくっていかんね。


434 :
大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン』
グミ編は面白い。でもチョコレート編,パイン編と書くのに間を置き過ぎて流れが悪くなり,終わりの方は
少なからずぐだぐだ感あり。
★★☆
小林誠/講談社ブルーバックス『消えた反物質』
たぶん院生レベルを想定して書かれている。僕には今のところまるで歯が立たないので評価なし。
幻冬舎新書『25人の偉大なジャズメンが語る名盤・名言・名演奏』
意外に皆色々な音楽を聴いたり演奏していたり、非常に真摯な姿勢で音楽に取り組む人が多くて感心
する。 まぁクスり好きのジャズメンだって多い筈だし、少々キレイ事過ぎる気もするが。
森田ゆり/岩波新書『子どもへの性的虐待』

この本は記述が具体的かつ適切なのでこういう問題の日本に於ける基本文献になるだろうと思う。
但し終わりの方、精神分析なんて持ち出したのはいただけない。無駄に話がややこしくなるだけ。
★★★

435 :
竹内薫/晋遊舎新書『バカヤロー経済学』
日本の政治経済を理解するには,この本は絶対に読んでいなければならない。なぜなら経済学や政治の主張に
ついてどんなに良く理解していたところで財務省キャリアがそれらを好き放題に骨抜きにして省益・私利私欲
を守るやりくちを知らなければ無意味だから。
実はこの本,例のつまらないスキャンダルのせいで名前が出せなくなったらしいが,高橋洋一氏との対談本で
ある。財務省出身の氏がその功名かつ悪質なやりくちやしくみを徹底的に暴いている。その点,テリー伊藤の
『お笑い大蔵省極秘情報』も貴重なものだが,あれは読んでいると頭痛がしてくる。こちらはむしろあまりの
ことに笑いたくなるくらいのものだ。そもそも氏や植草教授や本間教授,中川昭一氏が巻き込まれたスキャン
ダルからして明らかに不自然な話なのは見ればわかるし,この本を読めばもっとよくわかる。
これでは(以前書いた原子力発電関係者に限らず)政治家や官僚の世界もあんまりまともな人間が関わりたがる
ようなものではない。日本国民は一度はこの本を読んで絶望せねばなるまい。そうでなければ何も始まらない。
★★★★★

436 :
筒井康隆/岩波現代文庫『文学部唯野教授』
こんなんで批評理論がわかるわけはない。小説としても大した話はない。
まあ文学理論だの文系大学教授の実態だのいうような “知的”な世界を垣間見てみたいという
(今どき奇特な)人はどうぞ。調子の良い語り口だから読んで退屈はしない。
この方面でもう少しまともな本が読みたい人は,テリー・イーグルトン/岩波文庫『文学とは何か
――現代批評理論への招待(上) 』を。左翼嫌いでければ,ですが。
★★

437 :
高嶋ちさ子/PHP新書『ヴァイオリニストの音楽案内』 T
この本は面白い。と言っても音楽案内として特に優れているという訳ではない。面白いのはむしろ著者の
人柄である。ものの言い方が奇妙にあけすけで子供みたいなのだ。たとえばハイドンについて:
交響曲の父と呼ばれたハイドンは百四曲というぼうだいな量の似たような曲(失敬! ((^┰^))ゞ)を残しています。
などと書く。まあそうなんだけど…
ベートーヴェン交響曲第五番について書くのに、先づベートーヴェンの風貌について:
実際の彼は身長は160cmそこそこ、あばた顔に丸くて低い鼻と短い首、その上不器用で髭を剃るたび顔中血だらけに
していたのだとか。音楽家につきものの恋の話も少なく、生涯を独身で通したというかわいそうな男性なのでした。
…エートまあそれはそうなんだけど、天国のベートーヴェンが聞いたら「誰が“かわいそうな男” じゃ、コラ」と苦情を
言ってくるであろう。

438 :
U
もう一つ、これは知ってる人は皆知っているのかも知れないが、私には驚きだった。『水戸黄門』のテーマ曲につて:
一般のクラシック愛好家でない方は、もしかしたらラヴェルの《ボレロ》を聴いて「これって水戸黄門のパクリじゃん」と
思いかねないですよね。もちろんメロディは違うんですけど雰囲気がね〜。
いや、リズムが3拍子→4拍子になってるし,それはないと思うけど…うーん、言われてみると確かに似てるなw
こうしたわけで、本のオビの「読めばきっと高嶋さんとクラシック音楽が好きになります!」(恵俊彰)というのも
古典音楽はともかく高嶋女史についてはあながち社交辞令ばかりでもない気がするのであった。
★★★

439 :
この夏、谷崎潤一郎の『細雪』を読みました。
最初はだるかったけど、途中からどんどん惹き込まれて行きました。
あれだけ社会の風習や価値観が違うのに魅了されてしまうのは、
さすが文豪のなせる業なのでしょうか。
次は、源氏物語を読んでみたいです。

440 :
大谷崎現代語訳の『源氏物語』を読むのかな。原文はむつかしいし,全体が長過ぎるから
良い選択ですね。
僕は国文科出だけど,原著を岩波文庫で読んだらほとんど注釈らしい注釈も現代語訳も
ついていないから,ほとんど意味が読み取れませんでした。
文学に限らず,古典は岩波文庫で読んじゃ駄目ですね。

441 :
>440
谷崎訳の源氏物語を読んでみようと思っています。
なんでも細雪は源氏物語の影響を受けたとか。
日常生活の些細なことを書いているのに魅力的な小説でした。
谷崎の源氏物語は比較的難しいといわれていますがトライしてみようと思っています。

442 :
>>436
あれは『感想』レベルの内容を『評論』と言って筒井を叩いてた奴らへの皮肉だからね
日本沈没を受けて日本以外沈没書いたのと同じよ。ジョーク

443 :
そうかな。
まあいづれ真剣な顔して読むようなもんじゃないのでしょうね。

444 :
野村哲也/中公新書『パタゴニア』
この本,書店で見かけて「僕はインドア派だけどNHKの秘境探検番組なんかは好きだしな」と思って買って読む。
確かに世界でこんな清潔感があって美しいところはほかにあんまりあるまいと思う。
でも僕は風の強いところはイヤだな。空っ風の本場に育った人間はついそう思ってしまう。
そしてこの間NHK視てて気づいたのだが、僕はメキシコの荒れ地やアラブの砂漠を美しいと思ってしまうような
割合ヘンな感受性の持ち主であるらしい。でも実際にそんな寒暖の差が大きいところへ行ったら,一日で音を
上げるに決まっているな。やっぱり本やTVで見るだけにしといた方が良さげである。
★★★

445 :
古田博司/ちくま新書『ヨーロッパ思想を読み解く ――何が近代科学を生んだか』
「日本人にとってはこの世の反対側は全部異界だが,西洋人にとって向こう側とはこの世に属しながら見え
ない世界=我々の五感でとらえられない世界を指す」などと著者は言うが,これでは何もわからない。
たぶん,たとえばデカルトの「理性でとらえられるものだけが実在する。なぜなら理性によってとらえられない
ものは明確に存在するとは言えないからである。その正しさは神によって保証される」という奇妙な循環論
のことなどを言っているのだと思われる。
あるいはニュートン力学の基礎となった考え――この宇宙は神が作った以上,神の定めた理法があるはずだ
――といったような。
でもこういうのは,こちらにある程度の素養がなかったら見当もつかないことである。
その上著者はまるでこうした奇妙な考えをする西洋人の方が偉い,と言っているかのようでもある。
どうも馬鹿々々しくっていかんね。


446 :
小浜逸郎/PHP文庫『なぜ人を殺してはいけないのか』
「人は何のために生きるのか」「売(買)春は悪か」等,10の倫理問題が取り上げられている。
たとえば「なぜ人を殺してはいけないのか」については小浜氏自身も言うように,結論が平凡ながら
しかしそれでじゅうぶんな気が僕もした。
でも僕は主として「死刑は廃止すべきか」の項が読みたかったのだ。そして読んで良かったと思った。
廃止派の主張について――
・冤罪だった場合散り返しがつかない → 「だから冤罪をゼロに近づける方法を模索するべきだ」なら
 わかるが「だから死刑なんて廃止してしまえばいいんだ」などというのは理屈になっていない。
・死刑は残酷だ → ならばできる限り残酷でない死刑の方法を考えよ,というのが筋である。そもそも
 被害者はもっと悲惨な目に会っているのに何を言っているのか。
・・・等々。
僕は溜飲が下がった。
★★★☆

447 :
今泉忠明/ソフトバンククリエイティブ サイエンス・アイ新書『猛毒動物 最恐50』
捕食者と言えば・・・
以前高知の漁師町育ちの西原理恵子が「法螺貝がいなくなったからオニヒトデ増えて…」などと
漫画に書いていて,僕は意味がわからなかったのだけれど、この本によると法螺貝というのは
平気でオニヒトデを食ってしまうらしい。
また、キングコブラの主食はなんとヘビで、毒ヘビでも平気で食うというのでちょっと驚いた。
大体猛毒生物の話というのは妙に面白いものだけど,この本も美しい(かつ不気味な)カラー写真
が豊富で楽しい。
★★★☆

448 :
ウィリアム・ソウルゼンバーグ/文芸春秋『ねずみに支配された島』
>428 とは逆に,これは “いてはならない場所に人間が持ち込んだ捕食者から固有の希少・貴重動物を
守れ” 大作戦の話である。その捕食者は,鼠,山羊,猫等々,どこにでもいるような動物ばかり。人間
が持ち込んだんだから当たり前だし,別段彼らが悪いわけではない。ただその場所で生きて繁殖しただけ
だ。
だが,ベーリング海の島々でネズミたちが希少な海鳥を次々襲い,脳を喰らい,習性によって大量の死体を
溜めこんで腐るままに放置し・・・といった痛ましい描写を読んでいると,義憤のようなものを感じずにはいら
れない。
また口絵写真にあるニュージーランドの飛べないオウムの一種のヘンテコな鳥カカポがのん気そうに歩いて
いる姿も狐の所為で見られなくなるとしたら僕は非常に悲しい。
上記と下記のように,生物は多様でなければ人間も地球も荒廃の一途だということもあるし。
だから僕は “ネズミだけに効く毒餌を開発し,ヘリポクターで撒き,全滅させるのに成功し・・・” といった
話にはまるで戦争アクションものSFのような興奮を感じてしまうのだ。
いささか不謹慎な気もするし,一番悪いのは人間という気もする。でも私には面白いんだからしょうがない。
★★★★

449 :
モイゼス・ヴェラスケス=マノフ/文藝春秋『寄生虫なき病』(1/U)
以前中国人はよく食べる割に太った人がいないのはなぜかと言うと,まだ寄生虫持ってる人が多いせいだと聞いた。
「さもありなん」とも思ったが,「どうも変だな」とも思う。寄生虫が人間から横取りする熱量なんてたかが知れている
から。
先日うちの大学生の姪がT型糖尿病(自己免疫疾患)だと診断された。僕みたいなジジイは「昔はこれやアトピー,喘息
の子供なんてあんまりいなかったけどなあ?」とよく思う。
歯磨きは食べる前にした方が良いらしい。理由は食べた後すぐ磨いて歯の汚れや細菌を洗い流してしまっては免疫が働く
余地がないかので,しまいに仕事怠けるようになるから。
お風呂も石鹸使うのは一週間に2回くらいでじゅうぶんらしい。それ以上になると,これまた免疫の仕事を奪ってしまう
のでかえって風邪を引きやすくなったりするのだそうな。

450 :
(2/U)
何の話をしているかと言うと,それほど免疫の働きというのは微妙なものだということ。だから僕は
この本の著者がアレルギー治療の一環としてわざと寄生虫の卵を飲んだ話を聞いてもあんまり驚かな
かったのだ。
しかし別に寄生虫飲めばアレルギー,喘息,糖尿病等が治るとかいったような単純な話ではない。腸内
細菌叢や寄生虫や,果てはピロリ菌に至るまで体に害ばかりとは言えず,むしろ僕達の体は彼らのもの
でもあり,彼らと免疫細胞の闘争と友好の上に健康というものは成り立っているのだ,ということに多
くの人々が気がつき始めている,ということである。巻末の福岡伸一の言葉を借りれば,この “動的均衡”
が先進国では揺らいでいるせいで未開人には見られないような自己免疫疾患が急増しているのだ。
病原菌を突きとめることよりも,今後はこの “「不在」による病” の究明にわれわれの運命は懸っている。
病気のことだけではなく,多分吾々人類および地球環境全体の未来が,である。
★★★★

451 :
岩波明/新潮文庫『心に狂いが生じる時』
この本は明らかに自分で書いたものではない。たぶん喋ったことをライターが文章にしたものである。
普通もともと物書きでもないのにこんなふうにセンテンスが短くて歯切れが良くて読みやすい,即ち手
慣れた文章を書く人はいない。それでも面白けりゃ別にいいのだが,この本は結局何が言いたいのか
わからない。馬鹿らしいから第二章まで読んでやめた。


452 :
突然の結論。それに至る根拠は不明。
もしかしたらこれが根拠か?と思える箇所を探し出し
原書に当たると曲解としかいいようがない恣意的解釈。
結論と根拠が離れ離れ、どれが根拠かも明確でなく非常に読みづらい。
説明不足。評価を見ても著者は誤解しているなどとまである。。
このような読んでて疲れる、頭に入ってこない、
読まれることを拒絶しているかのような文章。
もしや?と思い著者の経歴を見ると
だいたい外国語大出の人であることが多いという法則に気づく。

453 :
仁藤夢乃/光文社新書『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち』
JKリフレや所謂お散歩ビジネスに堕ちた少女たちに取材した本。確かに憐れをさそう娘たちだ。
でも著者は「私達は少女たちを救うために援交おじさんたちのしつこさを見習わうべきだ。めげずに
声をかけ,裏切られても諦めずに伴走し続けなければならない」と著者は言うが,そんな事はフツー
の人間には無理。僕も(子供ならまだしも)そこまで他人の人生には関われない。
それにこれはいたちごっこでもある。“アイドル” が握手会ビジネスなんてものを平気でやる時代だもの,
「秋葉原観光案内は誇りの持てる立派なビジネス」なんてズレた事を本気で言うような女子高校生が
出てくるのも致し方ない事というもんである。
★★★

454 :
町山智浩 / 集英社 『 トラウマ映画館 』
町山が十代のまだ初々しかった頃,TVなどで観ていろんな意味でどきどきした洋画について語っている。
何にドキドキするのかと言えば,性的なこと(『尼僧ヨアンナ』『早春』),人種差別/虐待(『マンディンゴ』),
キ〇ガイ(A.パーキンス主演『可愛い毒草』),貧乏白人の身も蓋もない現実(『ロリ・マドンナ戦争』)など
である。
正直今となっては観てもたぶん大して面白くないであろう映画が多い。でも私は町山と年齢が近いので『悪魔
のいけにえ』など観て「アメリカの映画ってスゲえ…」と呆然としたりした頃のことが思い起こされて懐かしくも
嬉しくなってしまったのだった。
★★★☆

455 :
高橋洋一+竹内薫/インフォレスト『鳩山由紀夫の政治を科学する』
この本は『バカヤロー経済学』の続編である。タイトル見ればわかる通り,2009年刊の古い本。でもまだ新刊
本書店で買える。つまそれほど面白く貴重な本だという事である。例こそ古いが,政治家(そして政治家)の言う
事する事の裏にある真意,あるいは魂胆が事細かに暴かれている。
尤もらしく国民のためを装いつつ,実は自民党の支持層を弱体化させ,民主党の支持基盤を固めるやりくち。
鳩山内閣の閣僚の選び方に隠された小沢一郎の隠然たる支配力・影響力,等々。
一方,「八ッ場ダム工事はマニフェストにやめると書いちゃったからやめる」だの「CO2大幅削減をサミットでの
演説でぶち上げたけど,高速道路は無料化する」などと明らかに勢いでバカげたことを言ってしまうような考え
のなさ。
今回政治家も財務官僚同様あんまりまともな人間のする事じゃないということがよくわかって,しまいには笑う
しかなくなる。
★★★★☆

456 :
間違えた。“(そして官僚)”。

457 :
岩田靖夫/ちくま新書『ギリシア哲学入門』(1/U)
この著者は最近まで一般向きの著書が少なかったので「知る人ぞ知る偉大なヨーロッパ哲学研究者」と
いった扱いらしい。けれども僕にはこの人は「正義」や「愛」や「道徳」が大好きな熱心なキリスト教賛美
者≒プラトン主義者であって,哲学的センスといったものを持った人間とは少しも思えない。
「自分はクリスチャンである」とは言ってはいないが,この本でも岩波ジュニア新書『ヨーロッパ思想入門』
でも,この人がイエスやソクラテス/プラトンやレヴィナスについて語る時,その口ぶりは実際のところ「論
ずる」と言うよりは全くの「賛美」である。
「ヨーロッパ哲学がキリスト教とプラトン哲学を主たる源泉にしている」というのは正しいが,そんなことは
誰でも見りゃわかることである。

458 :
(2/U)
だが,僕は永井均とともに「 “よく生きる” やて? それがなんぼのもんや?」あるいは「ソクラテスは
『国家』の中で“何があろうと道徳的に生きることが一番幸福なのだ” ということをむやみとひつこく
証明しようとしているが,それは全く成功していない」と思う者である。
また僕は「哲学」よりも木田元のいう「反哲学」の方に0共感するものでもある。そして齢を取るに従って
つくづく「キリスト教というのは禍々しく絶望的な感じのする嫌な宗教だなあ」と思うようになっている。
従ってそういう視点がまったく欠如しているこの著者には,尊敬よりも珍獣を見たような気持ちにさせられ
たのであった。(※個人の感想です。)
一方著者はたとえば老荘思想についても「すべての人は兄弟姉妹だということなのです」などと奇怪な解説を
しているが,『老子』や『荘子』のどこにそんな事が書いてあるというのだろう?
柄にもないことについては沈黙しなければならない。僕は辟易して途中で放り出した。


459 :
増田利明/彩図社文庫『今日から日雇い労働者になった』
日雇い労働者を一か月やってみたライター増田のリポート。日ごとに増田氏の気持ちが荒んでいくのがよく
わかる。「あのオヤジ,こんな簡単な仕事をあんなダラダラやりやがって同じ賃金てのは納得できねえ」。
僕も貧乏育ちだし,しょっちゅう口げんかしていた親を見てきたらこういうのはよくわかる。
貧乏・低収入なのは恥かしいことではない。だが「 君子もとより窮す 小人窮すればここに濫(みだ)る」だ。
そして残念ながら世の中大部分の人間は(僕を含めて) “小人” でしかないのだ。
とは言え,幸いなことに(今のところ)僕なんぞには他人事だから,読んでいて思ったのは「ネットカフェや
山谷のドヤに泊まるのも一週間くらいなら楽しそうな気もするな」ということであった。山谷は最近外国人の
間でも一種のゲストハウスとして人気らしいし。
★★★

460 :
鉄人社『映画になった戦慄の実話3 真相はそうだったのか!』
コンビニ本のこのシリーズも3作目。これも猟奇ネタが好きな人なら読んで損はない。
今回僕がひどく胸くそ悪い思いをさせられたのは,子供が巻き込まれた事件の話だった。
アイルランドの教会が'70年代まで未婚の母の子供を取り上げて,主としてアメリカに里子として売
りとばしていた事実。彼女ら自身には洗濯女として強制労働させていた(罰を与える名目で教会が
金儲けをしていたのだ)。
これまた70年代まで,英国の教会と政府が組んで,社会福祉費の削減と白豪主義のために,養護
施設の子供たちをオーストラリアに棄民していた事実(子供はそこで奴隷労働をさせられた)。
1998年,オーストリアで当時10歳の少女が,珍種の両生類のような顔をしたキモ男に拉致監禁され
・・・って,書くに耐えないからもうやめておこう。子供のこういう話は滅入る。
(もっとエグい話も出くるから閲覧注意!)
★★★☆

461 :
副島隆彦/光文社『税金官僚に痛めつけられた有名人たち』
デヴィ夫人がフランスに持っていたアパルトマン(所謂マンション)を売って得たお金を日本に送金
したら多額の税金をかけられた。フランスと日本で二重取りだ。この上Rば莫大な相続税をかけ
られるなら娘に家も残せない。いずれ日本を離れるしかない。
・・・悪いけど僕は金持ちになったことがないし,自慢じゃないが相続税払うほどの資産もない。
ボロ家と市街化調整区域の田畑があるだけだ。「金持ちは大変だねw」って感想しか浮かばないや。
よって評価なし。

462 :
「もしもノンフィクション作家がお化けに出会ったら」を読んだ。
冒頭で、「霊能者」をひとくくりにしてけなしてるのは、多分近親憎悪では。
むかしの祈祷師の中には、差別に加担する人たちがいた。
それをわたしは霊能本質主義と呼んでいる。
見える人もいれば、そうでない人もいるのは当然だが、大事なのは感性。
見えないと言われる人だって、私とはみているものが違うことがある。
自分に見えないものが見える、というのは、不思議系に限ったことではない。
この本の著者は、霊能本質主義に陥っていると思う。
最初の章で、何の罪のない人の写真を出してきて、
「自分が見た悪霊と同じ顔だ」だなんて、びっくりした。
あまりの無神経さにあきれた。
不思議エピソードは、なんか突っ込みどころが多い。
見えたんならそれでいい。それに対する反論も、またあっていいのだ。
視点の高さも気になるところだった。
私が知人から聞いた不思議エピソードの方が、よっぽど面白い。
松谷みよ子の本も同時に買って読んだが、こちらはとてもよかった。

463 :
山下祐介/ちくま新書『地方消滅の罠 「増田レポート」と人口減少社会の正体』

まったくリクツにもなっていないことばっかりむきになって書いている絵に描いたような馬鹿。
こいつも宮台真司と同じ首都大学東京の教員だそうな。なぜ日本の社会学者というのはこうも
野郎自大なのだろう?
・・・いや,社会学だけではないな。経済学でもなんでもまともに社会科学を勉強したいなら
海外留学するほかはない。そして日本の大学も,たとえばアメリカの一流大学の院で学位を取
ってきた者以外は教員として採用しない,というくらいの決まりでもつくらなけりゃどうにも
なるまい。

・・・いや,学者だけではないな。日銀の総裁も世界の中央銀行の総裁たちのように,当然の
ように経済学博士号を持っているくらいの人物を据えなきゃ日本全体が困るのだ。いつまでも
バーナンキやクルーグマンに “クレイジー!” と一言で切り捨てられるようなことばかりやって
る総裁ばかりじゃ日本はお終いみたいなもんである。
(その点,安倍首相は日銀総裁を自分で決めた,即ち自分の言うことを聞く人間を選んだ,という
のは画期的なことである。どうやら安倍さんは「財務省の言いなりにはならない」と決意を固めて
いるかのようである。消費税10%も先送りにする,というのもそうだ。さて,この人がどの程度財
務省の逆襲に耐えられるか,これは見ものである。)

464 :
山下祐介/ちくま新書『地方消滅の罠 「増田レポート」と人口減少社会の正体』
まったくリクツにもなっていないことばっかりむきになって書いている絵に描いたような馬鹿。
こいつも宮台真司と同じ首都大学東京の教員だそうな。なぜ日本の社会学者というのはこうも
野郎自大なのだろう?
・・・いや,社会学だけではないな。経済学でもなんでもまともに社会科学を勉強したいなら
海外留学するほかはない。そして日本の大学も,たとえばアメリカの一流大学の院で学位を取
ってきた者以外は教員として採用しない,というくらいの決まりでもつくらなけりゃどうにも
なるまい。
・・・いや,学者だけではないな。日銀の総裁も世界の中央銀行の総裁たちのように,当然の
ように経済学博士号を持っているくらいの人物を据えなきゃ日本全体が困るのだ。いつまでも
バーナンキやクルーグマンに “クレイジー!” と一言で切り捨てられるようなことばかりやって
る総裁ばかりじゃ日本はお終いみたいなもんである。
(その点,安倍首相は日銀総裁を自分で決めた,即ち自分の言うことを聞く人間を選んだ,という
のは画期的なことである。どうやら安倍さんは「財務省の言いなりにはならない」と決意を固めて
いるかのようである。消費税10%も先送りにする,というのもそうだ。さて,この人がどの程度財
務省の逆襲に耐えられるか,これは見ものである。)


465 :
副島隆彦/ビジネス社『副島隆彦の政治映画評論 ヨーロッパ映画編』
アメリカ映画を語る時と違って今一つさえない感じだし,読んでも(オビの惹句と違って)
これではフランス文化もイスラム教もわからないと思う。
でも例の副島節で僕には面白いからいいや。
★★☆

466 :
神永正博+小飼弾/角川oneテーマ21『未来予測を嗤え!』
この本はなんだかすごいことをいろいろ言っているようである。でも僕にはあんまりよくわからない。
著者二人ともが根っからの理系なので,私立文系の僕には噛み砕けないのだ。僕が理解し得た範囲で
面白かったのは――
・「どうも人間には “自由意志” と言うのは無いんじゃないか?」と僕は思ってきたが,実際この
 二人によれば,いろいろ科学的な実験からも今のところそういう結論にしかならないらしい。
・そして人間は自分が何を欲しているのかも知らない。それがわかるのは一応の結論を出した後から
 である。
・従って確かなのは,昨今の(文学部を軽視するような)すぐに実利を求める態度からは大して優れた
 アイディアは生まれない。結局はむしろ社会が行き詰まるもとである。
・だから結局,好きで遊びのように研究や勉強をする人間こそ貴重なのだ。
・しかし好奇心や探究心は既に持っているもの/知っているものからしか生まれない。だから本も読まず
 ネットの世界しか知らない人間には大したものは生み出せない。
 ・・・僕はどうやら間違ってはいないようだとの意を強くした。
★★★★

467 :
>>435
今頃になってやっと読みました
高橋洋一さんの本はすでに2冊くらい読みましたが

これがダントツで分かりやすかったです。
こういう本を長年さがしていました。
どなたにもおすすめです
ありがとうございました

468 :
嘘じゃなかったでしょ,僕の書いたことw

続編の >455 も是非お読みになって下さい。面白くてためになる。
保証します。

469 :
BLACK ザ・タブー編集部/ミリオン出版『ザ・逮捕!』

つまらない上に,読んでいると「紙媒体もここまで堕ちたか・・・」となんだか荒んだ気分になってくる。
猟奇ネタのコンビニムックはミリオン出版もコアマガジンももうおしまい也。



470 :
高橋洋一/あさ出版『バカな外交論』(1/U)

これも外交について語るなら読んでいないと話にならないくらいの本である。たとえば “集団的自衛権” なんて
ものはNATO(ネイト―と読む)と同じで,戦争や国際紛争を起こさず,起きたとしても被害を小さくて済ませる
ためのものである。逆ではない。
事実NATOに加盟していないからウクライナはあんなことになって,しかもどこの国も仲裁もしてくれないのである。
或いは,フィリピンでは頭が悪くて反米的なアキノ大統領がアメリカ軍を撤退させてしまった。で,当然その直後
元々領土問題でもめていた○○諸島を中国にあっさり占拠されてしまった。だから今ごろになって集団的自衛権容
認発言などしているのである。

一方自衛隊は海外では戦争ではなく人道支援しか出来ないし,現にしていない。自国でも相手が先に攻撃してこない
限りは反撃も出来ないのだ。だから尚更集団的自衛権を重視せねばならないのである。

471 :
トマ・ピケティ/みすず書房『21世紀の資本』

マルクス主義の夢は繰り返された。1度目は人類の希望の光として。2度目は単なる悪あがきとして。



472 :
苫米地英人/サイゾー『カジノは日本を救うのか?』

図書館で借りた。
賛否両論が、要領よくまとめられていて、参考資料も充実しているし
読みやすい。
しかし一読した後、カジノ賛成派になる人いますかね?
日本でこんなの嫌だわって、洗脳されてしまったの
★★★☆

>>471
今話題の本らしいね。

473 :
Dr.苫米地の本は信用して良いのかどうか,僕は少し怪しいと思う。
そしておおよそ「サイゾーの本に当たりなし」とも。

474 :
>>473
でしょ? だから
一回読んでみてって、ここでお願いしてるんですよm(__)m

475 :
じゃあ,まあ,機会があったら(多分ないと思うけどw)。

476 :
高橋洋一/BUNGEISYA『経済復活  金融製作の失敗から学ぶ』

2013年の本。もう高橋先生の本も既に聞いた事が多過ぎてあんまり面白くはない。だがその分先生がアベノミクスや
消費税増税について述べていることは僕の思っていたこととほぼ同じだったので「僕の理解は間違っていないらしい」と
ちょっと安心する。僕の思っていたこととは,例えば――

・三本の矢のうち@財政出動:これは一時的には効果があったように見える。だが “マンデル=フレミングの法則” で証明
 されている通り,変動相場制の国では財政出動は結局は効果がない。(実際そうなった)
・A金融緩和:これこそが一番大事・・・と言うよりこれ以外は不要である。だから安倍首相が自分の言うことを聞いてインフレ
 目標を設定し達成するように努める日銀総裁を自分が選んだ,というのは画期的な事である。
 (消費税と込みではなんにもならんが)
・B成長戦略:これはバカげた話だ、役人や政治家,ビジネス経験のない人たちにそんな事が出来るわけがない。
 (実際国に育ててもらった産業なんてものは存在しない)
・消費税は日本を不景気にするだけ。財政健全化などしないし,福祉が充実もしない。(実際増収分は財務省がみんなばら撒
 いてしまった)

 ・・・こんな予想が当たっても嬉しくもないし,本当は誰でもわかることなのだ。だから賢い人たちは早いうちに株を買って
 おいて,そこそこ値上がりしたところで売り払って儲けたらしい。やれやれ。

★★★

477 :
>>452
外語大出身者の書き手というと田中克彦(古いw)と大久保佳代子くらいしか思いつかないなあ,僕は。

でも田中克彦は確かにヒドい。「漢語には例えば “運賃” など,ウンとかチンとか読むものが多い。従って
漢字は日本語を汚くしているから使わない方がいいのだ」などと本気(?)で言っているのだから驚く。80年代にも
なって「自分はスターリン主義者である」なんて公言しているのにもあきれた。
「ソ連/ロシヤが好きなのか? ならザミャーチンやバフチンはどうなんだ?」と僕は思ったものだ。岩波新書からも
本を出しているが,この出版社も「TK生騒動と言い,お前らは左翼ならなんでもいいんかい」と言いたくなることしば
しばであるな。

478 :
間違えた。「政策」。

479 :
中村敦彦/幻冬舎新書『ルポ 中年童貞』

もともとはこの著者の主戦場はAV業界だったらしいがオレはそういう方面にはあまり関心がない。
でもそれ以外なら大体この人の本にはハズレがないと言える。なぜかと言えば――著者本人は心外
だろうけれど――どれも言わば “ダメ人間博覧会” といったオモムキがあるからである。オレには見世
物的興味をそそるのだ。

この本もなかなかツワモノ揃いである。最初に出てくるアニメおたくは「大阪から “自分を変えたくて”
上京したはいいが結局東京でも何も出来ず秋葉原のシェアハウスに住んで日雇い労働者をやっている高校
中退32歳の男」。
シェアハウスったって,もと中小企業の事務所だったようなビルの1フロアを細かく区切っただけだ(1.5畳だと。
押入れに籠る子供だね,まるで)。家賃月39,500円って高くねえか?
当然アニメDVDなど買えないから,ネットかゲオのレンタルだとさ。こんな未来もなにもない生活していながら
「童貞じゃなくなったら処女に相手にされなくなる」などと面妖な価値観にしがみついている。どこの処女がそんな
こと言ったんだか。だいいちそんな事よりしなきゃならないことがあるだろ。

・・・と云ったふうだからまことに面白いのである(本当は面白がってる場合じゃないんだが)。
もっと悲惨にして強烈に駄目な人間も出てきます。オレみたいな不謹慎な人も,日本社会の未来について真剣に考えて
いるような人も読む価値ありである。

★★★★

480 :
>>473
書いている人が詐欺師ですので、ラノベを読むように楽しめばいいと思います。

481 :
>>480
「読んだ本」について書くのがここのお約束ではなかったっけ?


読む人に対して(だけ)、感想言うのってなんだか

482 :
レザー・アスラン/文藝春秋『イエス・キリストは実在したのか?』

何だか邦題と内容が逆みたいな本だ。
僕は「厳密に言えばイエスは実在したとは言えまい。山本七平は “ローマの正式な歴史書に名前が
出てくるんだから・・・” なんて言っていたが,それだけじゃしょうがあるまい。少なくともそれは
福音書に書いてあるイエスの生涯が史実であることの証明には全くなっていない。その福音書にも
元ネタがある。エジプト神話に出てくる或る人物の生涯をなぞっているのだから,ふつうに考えたら
福音書なんてものは全部作り話であると思わざるを得まい」と思ってきた。
でもこの著者にはそういう視点はまったく欠如している。例えばイエスがナザレなる寒村で生まれ育
ったという話を事実上否定しておきながら,数ページ後では「イエスは近くの復興工事に歩いて通った
だろう」と,いつの間にかイエスがナザレに住んでいたことを前提にしてものを言っている,と云った
按配である。まあイエスやキリスト教が好きなのだろう,この著者は。
莫迦々々しいので僕は6,70頁読んで放り出したので評価無し。

483 :
岡本裕一郎/中公新書『フランス現代思想史』

この本は分かり易く書いてあるように見える。しかし多分ほとんどの人は読んでも大したことは何もわからない。
だが安心するがいい,それはこの著者が頭が悪くてよく分かっていないせいである。何がかと言えば,フランス現代
思想が,ではなく,わかるような書き方が,である。

例えば第1章で「『一般言語学講義』では “構造” という言葉はほとんど使われていないし,レヴィ=ストロースは
構造人類学を構想した頃まだソシュール言語学をよく知らなかった。なのにソシュール言語学を構造主義の起源と見
なしてよいのか?」と云った意味のことを書いている。
そう言われても,ソシュールなど知らない大方の読者にはよいとも悪いとも判断のしようがあるまい。
一方僕のようにある程度は知っている読者には「そりゃ構造主義のヒントになったのはソシュールの流れの一部を汲む
R,ヤコブソンの音韻論で,しかしソシュールも言う通り “音韻論/音声学などは言語学の補助的な学問に過ぎない” の
だから,構造主義がソシュール言語学から生まれたってことはないよなあ,記号論ならまだしも」といったもので,言わ
ば当たり前である。だがそういう,敢えて言うなら高級な読者はこんな本は多分読んでもしょうがない。
そうなれば,わかってもらうためには著者はソシュール言語学講義から始めなければなるまいが,それじゃあそれだけで
1冊終わってしまうから無理・・・といった按配。
これ以外,レヴィ=ストロースのサルトル批判等々にも同様なことが言える。つまり何もかも中途半端な書き方で,一体
誰に読ませるつもりで書いたのやらどうも判然としない。
新書本も最近こういうのが多くて困る。学歴差別じみているが「九州大学で博士号を取って玉川大学で教えている程度の
学者じゃなあw」と僕は思わざるを得ない。



484 :
堤未果/集英社新書『沈みゆく大国アメリカ』

これは「オバマケア(国民皆保険制度)は共和党や保険会社のロビイストに骨抜きにされて失敗し,
むしろ余計にひどいことになった」と言っている本である。でもそれは町山智浩やこの人自身の本
で何度も聞いた話である。もちろんこの本の方が詳しいけれど,普通の日本人がそういうことをそ
んなに詳しく知っていてもしょうがないのである。少なくとも僕はそうだ。

最後の方でこの人はTPPのせいで日本も同じ轍を踏むのではないか=アメリカの保険会社等に食い物
にされるのじゃないかと心配しているがTTP規約から見てそんな事はあり得ないし,アメリカ自体が
医療の分野でそんなことはしないとわざわざ言っているし,実際既にTPPに参加している国でもそんな
事は起きてやしないのである。

・・・というわけで,この人の本は岩波新書『ルポ貧困大国アメリカ』シリーズを読んでいれば,それ
以外は読む必要はないと僕は考える。

★★

485 :
>>477
遅レスですが大久保さんは千葉大、外語大は光浦さんですよー

486 :
どうやらそのようですね。ずいぶん前『めちゃイケ』で大久保さんが中国語を喋って
いるのを見て勘違いしたままだった。実際なぜか挨拶程度の中国語は話せるらしい。

そんな事はとも角,僕は「光浦なんかより大久保さんの方が面白いのになー」とずっと
思っていたので彼女が売れっ子になったのはめでたい。

487 :
『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦
総合:★★★★★
充実:★★★★★
徹夜:★★★★☆

タイトル、表紙が気になり、図書館で借りました。
京都、宵山の土曜日を舞台に、怠け者の小和田くん、謎の怪人ぽんぽこ仮面、小和田くんの上司と彼女の恩田先輩、桃木さん、所長、探偵とその助手などなど様々な登場人物が最高の土曜日を求めて冒険する。
読んでいて楽しくなり、森見さんの世界に引き込まれます。
果たしてぽんぽこ仮面の正体は?謎の組織の目的とは?是非読んでみて下さい。

488 :
内田樹+春日武彦『健全な身体に狂気は宿る』@

この本も言わば「高級世間話」として読むと面白い。十年くらい前の本なのに新刊本屋で買えたのも面白く有益で
だから結構売れ続けているからだろう。対談本というのも莫迦にしたもんでもない。「この人こんなお喋りだっけ?」
と思うほど内田樹がノって喋っている。
と言ってもさすがに第1〜3章あたりまでは世代論や自分探しなどつまらぬとか,引きこもりの話題とか,さすが
にネタが古くなってはいるが。

489 :
↑新書のシリーズ「角川oneテーマ21」の一冊。

490 :
宇野功芳+中野雄+福島章恭/文春文庫『クラシックCDの名盤』

こういう本は好きな人は見てすぐ買うだろうからレビューは不要みたいなもんであるな。
僕が敢えてつまらぬ評価をするとすれば,この人たちの文春新書のシリーズも3冊めになって
丁度良い取り合わせになった気がする。功芳先生は例によって癖が強いし,これに加うるにまだ
青年じみたところのある福島氏,というだけでは胸焼けしそうだけれど,良くも悪くも常識人の
中野氏の文章が入ることによって,言わばマルクス兄弟(或いはネプチューン)のような効果が生
まれているのだ。
そして宇野功芳が(たぶん年齢的に)死を意識せざるを得なくなり,その心境をショスタコーヴィチ
やR.シュトラウスの曲に託して語っているのに僕は引きつけられる。僕は福島氏に年齢は近いけれど
この年代は既に肉親や幼馴染みなどが亡くなり始めているのが普通だからである。

・・・とまあ,以上は至極個人的な感想。

★★★★

491 :
東野圭吾/マスカレードホテル

いまさらかもだけど、、
男女どちらにも勧められる
分かり易い爽やかミステリー 
この作者の作品で初めて面白いと思えた。

★★★★★

492 :
A『健全な身体に狂気は宿る』による教訓集

内田:初めて車買う時,ぶつけるかも知れないから安い中古車を買おうとしたら,ディーラーやってる友人に
    言われました。「絶対にピカピカの新車を買わなきゃダメだ。“ぶつけてもいいもの” なんて買ったら
    間違いなく本当にぶつける」

春日:わたしは患者さんへのアドヴァイスを思いつかないような時は「部屋を片付けなさい」と言うんです。すると
    これが実際効いたりする。部屋の片付き度と頭の整理度はパラレルだと思いますね。

493 :
そう言えば平山夢明もそれで1年間何も書けないでいたスランプを脱することができたって言ってたな。

494 :
>>477
外大出身は相方の光浦さんで、大久保さんは千葉だよ。

495 :
>485,>486 は目に入らざらん乎,君?

496 :
ノーデザイアっていう無料の本屋、ちょっと変わってる。

http://www.no-desire.com

.

497 :
森本あんり/新潮選書『反知性主義 アメリカが生んだ「熱病」の正体』

「なぜ一般的にはアメリカ人は反知性主義的/インテリ嫌いなのか」ということについてこの著者は
一番肝心なことを書いていない。即ち「アメリカはまったくインテリではないような人が集まって
作ったような国だから,そりゃ当たり前だ」ということ。

始めのうちは「正しい清教徒の国を作るのだ」などと思って海を渡ってきた理想主義的かつ志の高
い人々ばかりだったが,そういう人がそんなにいるわけもない。そしてまだ第一次産業の時代だっ
たから,その後はアメリカなんぞに移住したがる物好きはあまりいなかったのだ。今で言うニュー
ヨーク州もマサチューセッツ州も寒すぎる上に土地も荒地で農業なんてろくすっぽ出来ないから。
それでも移民してくる連中と言えばだから,例えば故郷で悪さをし過ぎて海外に逃亡してきた者やら
あまりに貧乏過ぎてやけくそ気味に移住してきた者とか,「一山当ててやろう」と思って来た山師的
な人物,とかいったたぐいの人間たちであった。そんな連中は当然インテリなど好きではない。ア
メリカに来ても支配階級はやっぱりインテリだから尚更。
でも結果としてはそういう人々がアメリカ合衆国の礎を築いたのである。

以上のことがわかっていないとこの本に事細かに書いてある事どもの本当の意味もわからない。でも
書いてない。たぶん著者は知らないのだと思う。だから結局なんだかわかったようなわからないよう
な気持ちにさせられる話ばかり,という結果になってしまっているのだった。

・・・というわけで最後まで読んでも大したことはわかりそうもないので僕は途中で見切りをつけた。
よって評価なし。

498 :
池田清彦/新潮文庫『「進化論」を書き換える』

世の中の大半の人間は「原子力発電はCO2を出さない」というのと同じくらい「DNAは生物の言わば設計図」だと
思っている。それは現代の主流派進化論=ネオ・ダーウィニズムの信奉者も同様である。でも間違っている。
もしそれが正しいならたとえば(よく言われるように)DNAがほぼ同じであるから人間とチンパンジーはほと
んど同じような生物でなければならない。だが実際は御覧の通りである。
或いはDNAだけ較べるなら河馬と鯨は,河馬とたとえば牛よりずっと近縁である。でも似ても似つかない。
つまりはDNAは「設計図」などではない。それだけでは決まらない部分が大きすぎるのだ。
では何が生物の体を形作っているのかと言うと…それは今のところまだよく分かってはいない。だが徐々
に明らかになりつつある。母親の卵細胞がDNAから何をいつ読み取って使っているか。ある遺伝子がほか
の遺伝子をいかに抑えたり発現させたりしているか。同じDNAが時期によって違う意味に読み取られたり
…等々。

僕はダーウィン学説にはずっと疑問を持っていたし,池田清彦他の「構造主義進化論」というのは25年前から
知っていて,でも『構造主義生物学とは何か』『構造主義と進化論』なんて本を読んでも専門外な上に抽象的
過ぎて正直あんまりつかみどころがない気がした。だが最近様々な実験によって彼らの主張が裏付けられつつ
あるらしい。著者が「ネオ・ダーウィニズムは自分の目が黒いうちに瓦解するかも知れない」というのは本当
かも知れない,と思った。

★★★★

499 :
ブックレビュー始めたんでよかったらツイッターみてくだせい。 

http://twitter.com/merry0114

500 :
洋泉社MOOK『ヘンな本大全』

紙媒体ではサブカルというジャンルは絶滅危惧種みたいなもので,だから若くて才能のある書き手が
出現することはあまり期待できない。この本もだから,面白いのは既に定評のある書き手が担当した
部分だけである。「吉田豪が選ぶ ヘンなタレント本」「同 ヘンなアイドル本」「高野秀行が選ぶ ヘンな
旅本」「早川いくをが選ぶ ヘンな生物本」と云ったところ。
でもそういう部分は多くなく,大方は聞いたこともない人間がつまらないことを書いているだけだ。
だから買ってまで読むことはお奨めできない。僕みたいな物好きな人以外は興味のある部分だけ立ち
読みすればじゅうぶんだと思う。僕は長時間立ち読みしたりジュンク堂で座り読みする人間は好きじゃ
ないが,この場合こんな本を作って出した出版社が悪いのである。

★★

501 :
柳下毅一郎/KANZEN『皆殺し映画通信 天下御免』

この本は有料WEBマガジンの連載をまとめたもので,業界人にもお金払って読んでいる人間は少なくない
らしい。けれども一般的にはどうも日本映画のひどさに気づいている人間,危機意識を持っている人間は
あまりいないようである。それはこの本のネット上の評判をみるとよくわかる。
その上柳下は(翻訳はともかく)あんまり自分で書いた文章は上手くない。生硬で流れが悪い。今一つど
んな映画だかわからないような書き方だし,関西人なのに(あるいは故に)ユーモアも大してない。

しかし僕には非常に面白かったし,「たかが映画で…」という人も『薔薇色のブー子』の項と巻末の対談
くらいは読んでもらいたい。『ブー子』や『変態仮面』なんて実に客を馬鹿にした映画なのに,それがわ
からないような人間ばかりでは,僕は本当に日本の映画という以上のものに愛想が尽きてしまうから。

★★★☆

502 :
郷原信郎+森炎/講談社『虚構の法治国家』

非常に面白い本だし,美濃加茂市長事件での検察の暴走について等みんな正しいことを
言っているのだろうと思うのだけれど,何かもう一つよくわかった気がしない。それは
たぶん僕が裁判の実情についてあまりに無知であるから。そしてこの本読んでも「なんで
検察は村木厚子さんや美濃加茂市長のような“本当に悪事を働いていたとしても大した重
罪でもないこと” に目をつけるのだろう?」といったことがよくわからないせいである。

まあこれからこの方面の本にハマそうなり気もするので,好奇心をかき立ててくれたから
僕にとっては入門のきっかけとしてはじゅうぶんであった。

★★★

503 :
鈴木大介/幻冬舎新書『最貧困女子』

僕は「そんなに遠くない将来,日本でもオーストリアあたりのように “限られた場所と時間なら売春は
合法” ということになってゆくだろう」と思っていた。国家が国民を豊かに幸福にする能力が最早ない
となれば,それはまあ当然のようなものである。
この本を読むとしかし,そういう時代は既に到来しつつあるらしい。関東の地方都市の定収入な若い女達
の間では,バイト感覚ではなく言わば「誇りを持って」デリヘルをやっている子が珍しくないのだそうな。
(勿論顔もスタイルも並以上の子限定だけど)。

だから問題なのはむしろ,知的障害のある女,そこまでは行かないとしても虐待されて育った事務処理能力が
まるでなくて生活保護の申請すら出来ない女,または未成年(小中学生を含む)である。こういう子たちを日本
の社会はどう遇するべきかと言えば・・・正直僕には見当もつかない。
著者も一応(あまり説得力のない)提言をしているが,それより先進各国のやっていることを参考にしたら良い
と思う。一般に思われているのとは違って,日本が社会保障にまわしているお金は先進国の中では恥しいくらい
少ないのだから。片山さつきのような財務省の元・現キャリアなんぞの言う事を真に受けていては何も始まらな
いのである。

★★★☆

504 :
小谷野敦/筑摩書房『江藤淳と大江健三郎』

こんな本を読む暇人もそんなにおるまいと思う。でも(もはや文学なんぞには関心を失くしているにも
関わらず)僕には面白かった。なぜかと言えば――

・青年時代文学青年だったから話題が懐かしい。「あったあった,そういうことw」って。
・齢とともに「(日本の)近代文学の研究くらいバカバカしいものはない」(百目鬼恭三郎)と思うように
  なっているし,江藤の晩年の少々狂気じみた言動や大江の,S.ソンタグに「あなたの意見は子供っぽい」
  と一蹴されたコソボをめぐる政治的発言等々は単なる愚行としか思えない。そして他人の愚行を見物
  するくらい愉快なことはあまりない。
・小谷野敦はゴシップ好きだし僕も結構そういう下世話な趣味だ。
・作品評抜きで書いたと小谷野は言うが,江藤・大江の成功していない作品ははっきりそう書いているし
  ところどころで漱石や小林秀雄その他に言及していて「『こころ』は漱石の最もくだらない作品」「この
  小林・江藤対談で三島の死について述べているところを見ると,まったく江藤の言っているのが正しい。
  小林はキ〇ガイまたは馬鹿」などと書いていたりして実に面白い。

★★★☆

505 :
瀬木比呂志/講談社新書『絶望の裁判所』

この本は良く売れたようだが僕にはそれほど大したものとは思えない。もともと僕は裁判所も
裁判官も(或いは弁護士も)あんまりろくなものではないと思っていたから,驚くような話は
特にない。せいぜい日本の裁判官はそれほど忙しいわけではないから「抱えている裁判が多い
からいちいち詳細に吟味してはいられない」というのは下手な言い訳に過ぎないこと,裁判員
制度の問題点についての記述などが参考になった程度である。

★★

506 :
松谷明彦/PHP新書『東京劣化』

昨今これからの地方の衰退を論じる人が多いようだが,地方は “消失” なぞしない。これから本当に
大変なのはむしろ東京である。むやみと多い比較的若い人が30年後にはみんな65歳以上の高齢者になる
からである。その数は400万人以上に達する。

…というのはわかる気もするけれど,どうもこの人の話聞いていると何か騙されたような気分になる。
例えばまるで日本の主たる産業が「後進国型」の製造業であるかのように言っているところ。むろんこれ
は事実に反する。中国・韓国ならわかるが,日本はとっくに第三次産業の国になっていて,従ってDGPに
占める輸出の割合も15%程度に過ぎない。だから「世界中から優れた技術者を集めよ」というのには別に
反対はしないけれど,そんな事は「やらないよりましかも知れない」といった程度の話に過ぎない。

…といったわけで,まあ暇な人は読みたきゃ読めば?



507 :
瀬木比呂志/講談社新書『ニッポンの裁判』

言わば “トンデモ裁判 or 裁判官” の実例が豊富に挙げられていて,思った通り >540 よりずっと面白い
本だった。
…いや,面白がってる場合ではないな。読むと「原子力村にはあんまりまともでない人間しかいない以上
日本の原子力発電は放っておけば必ず事故や不祥事を起こすように出来ているのだ」というのと同じく「日
本の司法関係者はだいたいあんまりまともな人間でないので冤罪は必ず起こるような仕組みが出来てしまって
いるし,国がよほどひどい事をやっても行政訴訟は(裁判官の保身のせいで)たいがい負けることに決まって
いるのだ」ということがいやというほどわかって慄然とせざるを得ないのであった。

ところで著者は元(エリート)裁判官であるが,なんでこんなに馬鹿げた判決や和解勧告を平気で出す裁判官
ばかり多いのか,は結局よくわからないらしい。僕思うにそれはたぶんつまらない仕事仲間や出世なんぞより
ロックや映画の方が好きな自由主義者だからだと思う。そういう気持ちはよくわかる気がするが,でもそういう
人間の方がごく少数派だというのも僕にはよくわかっていて,だからまたも溜息をつかざるを得ないのであった。

★★★☆

508 :
中原圭介/朝日新聞出版『格差社会アメリカを追う日本のゆくえ』

これはたぶん以下のような経緯でこういう本になったのであると思われる。

朝日新聞としては財務省に消費税の軽減税率を新聞に適用してもらいたい。だからアベノミクス≒リフレ派の
「金融緩和で景気を良くして税収を増やす」というやり方は失敗したことにしたい。
               ↓
「2ちゃんねるなどでも悪名高いインチキFPのこの男なら喜んでそういう本を書くに違いない」というわけで
中原圭介が著者に選ばれて書くことになる。
               ↓
お望み通りとにかくインフレは悪い,デフレは悪くない,アベノミクスは失敗したという本を書く。
               ↓
しかしデフレ容認派なら需要喚起によって景気を良くすべきだと言わねばならないが「だから財政出動
せよ」ではアベノミクスと同じになってしまうからはたと困る。
               ↓
しょうがないので「デフレでも物価がさがるのは良いことだし,日本はアメリカ的格差社会になりつつ
あるがまだアメリカよりずっと健全で安全で住み良い国だし,日本の企業は従業員を大事にしてきたのだ
から日本人は幸福で “失われた20年” なんてものは存在しなかったとも言えるし…」と話が支離滅裂な
まま終わる。

・・・という次第。
この本はだから,読んで以上のようなことが見抜けるか否かによって自分あるいは他人が馬鹿かそうでない
か判定できるので,そういうツールが欲しい人にはお薦めする。



509 :
大槻ケンヂ+山口敏太郎/KADOKAWA『人生で大切なことはオカルトとプロレスが教えてくれた』

どんな分野であれ,マニアックな人の話は面白い。この本もマニアの世界の滑稽にして異様なエピ
ソードをいろいろ披露してくれて楽しい。特にオカルトに関しては,二人とも単純なビリーヴァ―
ではないとは言いつつも微妙にアブない発言をしてしまうのが奇観である。大槻は「ネットこそ何者
かが人間に与えた呪いのシステムなんじゃないかと半分本気で思っているんです」などと言い,山口
は日本は「アメリカの属国」といった意味のことを力説していたりする。なんだか実際はあまりいい
もんでもないとわかっていながら制服の女子高校生に魅かれてしまう男みたいである。

★★★☆

510 :
その程度の発言のどこが危ないんだ、中学生?

511 :
ナニ,「年次改革要望書」なんてまったくの内政干渉のための文書を突きつけられて拒否できない国が
アメリカの属国(&#9400;副島隆彦)みた様なもんだ,なんてことはバカでない限り誰でも見りゃわかるわけで
そんなことを「オレは大企業に勤めたことがあるからそれがわかるのだ」などと大発見でもしたように言
っている山口ビンタロウにも困ったもんだw …と僕は言っているのである。

512 :
トマ・ピケティ/みすず書房『21世紀の資本』

この程度の新味のない結論を出すのになんでこんな異様なほど徹底して詳細に調べ上げた結果を長々と
書いているんだかわらないし、それを有難がって読む人間の気持ちはもっとわからない。



513 :
副島隆彦/ベスト新書『余剰の時代』

19世紀末から20世紀始めは西洋にとって決定的に大きな転換期だったのは間違いない。それは
マルクス,フロイト,ソシュール,ニーチェ等々が今に続く言わば “キリスト教の代用品探し”
を始めた時代であった。
しかし副島隆彦によると,それよりもハイデガーやJ.M.ケインズ等によって恐るべき問題が気づ
かれ始めた時代である。即ち余剰=生産設備や製品だけではなく人間が余ってしまう時代の到来。
もう人類の大多数を幸福に豊かにすることは無理な時代だということである。
これに対する処方箋は,ない。始めから著者が諦めてしまっているようなものだから,結局この本も
話が支離熱滅裂なまま終わるのであった。
そして僕も,たとえば環境問題で言えば,地球は全世界規模で砂漠化に向かうだろうと思う。人間が
多過ぎるということはかくも怖ろしいことなのだ。ラディカル・エコロジストの考えるように人類はいっぺ
ん亡びた方が良いのかも知れない,と僕は思わざるを得ない。

514 :
http://asperger-adhd.info/adhd.html

自己正当化型ADHD(ジャイアン型ADHD)かもしれない【アスペルガー症候群】

515 :
僕のことなら自慢じゃないがよく言われるよ,アスペだの境界性人格障害だのw

516 :
町山智浩/文藝春秋『マリファナも銃もバカもOKの国』

爺さん婆さんの(あるいはとっくに死んだ)世代にはフランス文化に憧れる人が多かったらしいが
『宇宙大作戦』(即ち『スタートレック』)など楽しみに視て育った僕らは断然アメリカだ。
僕も町山もいまだに『スタートレック イントゥダークネス』のような出来の良いスタートレック映画
観るとコーフンしてしまう。
・・・と言っても当然子供の頃のように無邪気にアメリカに憧れることは出来ない。『スタートレック』に
しても「これも結局アメリカらしい “最後はなんでも暴力で解決” って映画なんだよな・・・」というの
はわかっているのだ。

それでもアメリカは面白い。何より(事実上「お上のなさることに間違いはございますまい」で生きている
日本人と違って)中央集権を嫌うところが気分がいい。時には暴力に訴えてでも,だ。
この本を読むと『タクシードライバー』のトラヴィスのようなイカれた男たちはまだまだ健在のようで僕は
嬉しい。

★★★★

517 :
【画像】ニキビの潰し方「白にきびの芯」を出す方法

518 :
FRIDAY(フライデー) 2015年 7/17 号 [雑誌] 雑誌 2015/7/3
最も参考になったカスタマーレビュー

新国立劇場の維持費は毎年35億円!迷走の黒幕
投稿者 pelikan トップ100レビュアー 投稿日 2015/7/4
 FRIDAY(フライデー) 7/17号には、「みんなが反対 新国立劇場 ザハ案ゴリ押しの黒幕」の見出しが躍っています。

 現在、その総工費と工事期間で大迷走中の新国立劇場ですが、もともと、旧国立競技場の解体費用の財源からして問題のあるものでした。
 改めていうまでもなく、自民党は東日本大震災復興のための財源確保と称して、2011年から5年間に渡り国民から所得税、住民税、法人税約11兆円を巻
き上げましたが、フタを開けてみれば被災者のためではなく、庁舎の改修、ハコ物公共事業、新幹線、高速道路、ダム等の利権拡大でこの財源に群がり取
り放題となった騙し増税でした。

 文部科学省もこのどさくさに紛れて復興とは全く無関係な旧国立競技場解体費として約203億円を掠め取っていますが、実際の国立競技場解体工事の落
札価格は36億円で、残りは埋蔵文化財発掘等調査費4億円、JSC本部事務所等移転(ビルの移転建替工事費)関係費等126億円、その他37億円となって
いて、まともな概算要求では査定されない経費として使いまくっているのが現状です。

519 :
 さて、文部科学省にも文教族とも呼ばれる利権絡みの族議員が存在し、古くは故柳川覚治参議院委員が幅を効かし、同議員のパーティー券代等の捻出
のため各局課ではせっせと裏金作りに精を出し、同省の華道サークルや箏同好会の女子職員がパーティー会場のセッティング、受付を行う等、省と同議員
とが一心同体となって、持ちつ持たれつの関係にありますが、現在は文教族の首領(ドン)森喜郎参議院議員が文部科学省を牛耳っています。 

 現在の新国立劇場建設での迷走について、文部科学省はやっきとなってザハ・ハディド氏のデザイン性に問題があったとか、この作品を選定したコンペ
ティションの審査委員長の安藤忠雄に責任がある等の責任転嫁論を各マスコミにリークしているようですが、それではザハ案が出された段階で文部科学省
は何故修正に動かなかったのか疑問が残るところです。
 当事者である同省が傍観者のような言動を行うこと自体、無能と言わざるを得ません。

 FRIDAYのこの記事にも書かれているとおり、同省の無能振りは文教族の首領(ドン)森喜郎参議院議員と一心同体であるがために、日本ラグビー協会会
長としての森議員が画策する2019年開催のラグビーワールド杯に振り回されているのは明かで、万一、この建設計画が頓挫した場合、同省は同議員の影
響が大で全てが同議員のせいであった等と手の平を返して豹変し責任逃れに奔走するかもしれません。

 現在、その責任をなすり合っている同省ですが、この記事で書かれているとおり、整備費が北京で約480億、ロンドンで約650億に対し、新国立競技場で
は2,520円と異常とも思える金額で、さらに、五輪後に設置予定の屋根に係る工事費は数100億円、しかも、この競技場完成後の維持費は毎年35億円を要
するとは開いた口が塞がりません。
 国民の税金をハゲタカのように群れるこの利権構造、国民はそろそろ、ノーという声を大にしていかなければなりません。

520 :
確かに>>1の癖のあるオナニーAAや文章がナルシスト臭くて毎回気持ち悪い
自分がスレ立てして60年スレを管轄して社会に参加してるつもりなんだけどうさ。
こいつ>>1が立てたファッションオナニースレは気持ち悪いから使いたくないな俺も

ま、お前の思い通りにだけはさせねーからな

521 :
公務員の給料を下げろ

522 :
地方公務員の給料倍にしろ

523 :
地方公務員の給料を半分以下に下げて、格差をなくせ

524 :
公務員の給料を下げろ

525 :
公務員の給料を下げろ

526 :
★消費税増税は、公務員の高給を維持するために使われている

国民の多くが幸せになれないのは、公務員が税金をしゃぶり尽くしているから、
必要な社会保障政策や経済成長政策に予算が足りなくて使えなくなっている。
絶対に流用しないと言っていた東北大震災復興税もゆるキャラ予算や省舎の改修やハコもの公共事業に消えた。

527 :
小池 龍之介

こだわらない練習: 「それ、どうでもいい」という過ごしかた

528 :
その女アレックス読み終わった。
読まなきゃよかったと思うと同時に、なぜこんなのがフランスで売れたのか理解できなかった。

529 :
>>528
BOOK・OFFで108円で売ってたから俺も読もうか考え中

530 :
>>529
まだうちの図書館450人程度予約あるほど人気だw
一応読んでみようとみんな思ってるんだろうな

531 :
長文書いたり大量にコピペする人嫌い

ジョンパラヒリ『低地』
ガウリが嫌な女だ

532 :
そんだけかよ。

533 :
>>531
KWSK

534 :
白石 拓

高層マンション症候群(シンドローム)(祥伝社新書224)

535 :
面白かった

536 :
木村泰司/ビジュアルだいわ文庫『名画は嘘をつく』

コンビニで売ってた。「ムンク『叫び』に描かれた男は叫びを聞いているのではなく耳を
ふさいでいるのだ」とか「レンブラント『夜警』は夜に見えるが実は昼の場面。表面保護
のためのニスが劣化して画面が暗くなってしまったのだ」と云った,短くどうってことも
ない話が多いが,印刷が良くて図版が多くて綺麗で楽しめる。

★★★☆

537 :
増田明利/彩図社文庫『今日からワーキングプアになった 底辺労働にあえぐ34人の素顔』

タイトル通りの本。東北大震災はわかるけれど,リーマンショックで会社がつぶれてワーキングプアに
なったという人がこんなに多いとは知らなんだ。
まあ僕もワーキングプアみたいなものだが,さすがに「タクシー運転手募集 月収40万円可」なんて広告に
心惹かれる元社長ほど困窮してはいないな。いくら貧すれば鈍するったって,そんな仕事でそんな収入
なんて・・・ねえ?(苦笑)。

★★★

538 :
革命前夜 須賀しのぶ

雑誌に書評が載っていたので読んだ。久々にアタリだった。
ピアノを東ドイツで学ぶ学生の話だけど、時はベルリンの壁が壊される少し前。
クラシックは全然わからないけど、とにかく面白くて、あっという間に読んだ。
かなり面白かった。

★★★★★

539 :
ヤマザキマリ/幻冬舎文庫『望遠ニッポン見聞録』

著者は案外と芸術家の家に生まれたお嬢様育ちらしい。そのせいかどうか,僕の期待したよりは硬くてユーモアの
ない本だった。
面白かったのは所謂 “チョイ悪オヤジ” 的なイタリア人のスナップ写真満載の日本の雑誌をみて,イタリア人達が
口々に「こんな男は見たことがない」と言っていたという話。「イタリア男は家族,特に奥さんを大事に
するから,若い女に言い寄るためのような服装をするなんて通常あり得ない」のだとか。
やっぱりねw

★★

540 :
KDPランキングってなんだろ

541 :
藤井聡+適菜収/新潮社『デモクラシーの毒』 (前)

著者たちは「自分らは正しい保守主義者である。なぜならヨーロッパの正しい保守思想を学んだし
ニーチェやオルテガ・イ・ガセットに大衆をどんなふうに軽蔑すべきかを教わったから」という。
でも僕には何だかよくわからない(ニーチェと保守思想なんてものがなんで両立するんだか)。
以下の話も同様に「なぜそんな事がそう考える理由になるのか」というのが一向にわからない。

・天皇家は良いものである。あんなに長く続いているのはきっと日本人にとって良いものだからに違
 いない。
・石原慎太郎はとんでもない奴である。なぜなら天皇制を軽んじる発言を平気でするから。

542 :
(後)

・官僚も原子力発電等の専門家も良いものである。なぜなら馬鹿な大衆より賢いから。
・小沢一郎も小泉純一郎も安倍晋三も竹中平蔵もみんな悪い奴である。なぜなら改革主義者だから。
・中でも橋下徹は一番悪い。ラディカルな改革主義者だから。彼はアナーキストである。詐欺師で
 ある。強盗である。殺人者のようなものである。

まあ,僕も石原慎太郎なんぞ支持はしないが・・・なんでこんな吉外みたいなことばっかり言っている
のか,この著者たちのほかの本も読めば少しはわかるかも知れないが,僕は別に知りたくはない。もう
たくさんである。
(適菜収「橋下徹を見ていると金嬉老事件を思い出す」って,いくつだよオマエw)

543 :
MB著/扶桑社『最速でおしゃれに見せる方法』

「若い人向きの本のようだけどこのスタイリストは理論派らしいから,少しは参考にはなるかも」
と思って読んでみると,なんだかこりゃ「オカマになる法」みたいな本であるな。
近頃の若い男のファッションというのは,昔ふうに言えば「ボーイッシュな感じの女の子」といった
アンバイで,一体どういう男に見られたいのやら僕には意味不明である。
“ボーダーTシャツにアラレちゃん眼鏡,黒のハット,白底のスニーカー,黒のスキニージーンズ等
(ついでに裾をまくって足首を露出)” なんて調子。そういうのが好きな人には良いんだろうけど。

相変わらずのピッチリ黒スーツと言い,外国人がよく「日本の男はなぜオカマのような格好をしている
のだ??」と言うのもむべなる哉。
元禄期のどっちが男やら女やらわからない風俗浮世絵じぁあるまいし,おかしな時代になったものだ。

★★★★

544 :
高野秀行+清水克之/集英社インターナショナル『世界の辺境とハードボイルド室町時代』

タイトル通り,辺境ノンフィクション作家と中世史学者の対談。僕はどちらにもさして関心
はないのに面白く読めてしまった。というのは,現代ニッポンがかなり不気味な世界である
ことがなんとなくわかるようになっているから。
「ものを盗むと殺されるようなアフリカの辺境や室町時代よりもはるかに現代日本の都会の方
が怖い。みんな暴力の怖さがわかっていないから。暴力の行使にルールがないし,仲裁に入る
人もいない」「“人を殺してはなぜいけないか” なんて言い種など,世界の日常的に暴力にさら
されている地域に住んでいたら出てくる余地はない」といったふうで。

つけ加えるなら,著者たちは触れていないが,日本の場合地方は地方で少女誘拐事件の類が起こ
り易いという別の怖さもある。どこへ行くにもクルマだから,どこからどんな邪悪な人間がやって
くるかわからないのだ・・・と,これは地方在住の僕の実感。

★★★★

545 :
原田曜平/朝日新書『新・オタク経済 3兆円市場の地殻大変動』

この著者によれば,浸透と拡散がすすんだせいで,ごくフツーの(あるいはかなりなリア充の)若
い男女が“オタクであること” は別段珍しいことでも恥しいことでもなくなったのだそうな。
それは僕もうすうす感じていた。僕の住んでいる北関東の地方都市の駅前にもアニメイトが出店
するような時代ではあるし。
でもこの新しいオタク層は,古いオタクと違ってオタク的知識を溜めこんだりしないのだそうな。
なぜならネットで調べればタダで詳しい知識がいくらでも得られるから。
それどころかアニメ等のDVDすら買わないのだそうな。ネットに違法アップロードされたものがタダ
で何でも視られるから。
「そがいなもんかいな」という気もするが,博報堂関係者の著者がそんなことを言っちゃっていいの
かね。だって彼らは要するにオタク活動にお金なんて使わないってことだもの。一応著者はここには
巨大なマーケットになり得るものがあると言い,いくつか提言もしているが,生憎と僕なんぞにはそ
れはまったく説得力のない話としか思われないのであった。
まあ,広告屋さんの言うことだしなw

★★

546 :
>>538
クラシック音楽がネタになっている娯楽小説とは珍しや。しかも傑作ということなら
読んでみようかな。クラシック音楽好きだし。

547 :
年金だけはちゃんと払っとけ。 8 [転載禁止]&#169;2ch.sc
http://kanae.2ch.sc/test/read.cgi/dame/1446109067/

548 :
宮崎俊一/講談社『ビジネススーツを格上げする60のルール』

この松屋のバイヤー氏の本は良く売れたらしく3冊目が出た。なるほど僕も共感したり教え
られたりするところが多い。

・スーツに大き過ぎる腕時計やスポーツ時計(G-SHOCKも)はNG
  確かに。「げんみつにはバンドは革が正統的であるが日本の気候をだとステンレスも
  やむを得ない」というのにも賛成。
  ちなみに著者は書いていないが,ロレックスも60年代の半アンティークなどは良いが
  現行品はゴツ過ぎるし日本人の腕には大き過ぎである。
・スリッポンの靴はカジュアルフライデイなどなら可だが,サイズは足がようやっと入る
 くらいに甲がきついのが正しい。
  ・・・これも本当だ。僕もDr.マーチンのスリッポン買った時に「こんなに甲がきつくて
  大丈夫かな」と思ったのだけれど,案外履いてて痛くもならず歩きやすかった。
  まあ,程度問題だろうけど。
・バッグは茶と黒両方揃える余裕がなければ黒っぽいグリーンにすると靴やベルトが茶でも
 黒でもイケる
  これはいいこと聞いた。僕は「お金持ちはたいてい黒かグリーンの財布を持っている」と
  ゲッターズ飯田が言うので「今持ってるのは茶色だし,買いかえるってもあんまり黒い靴
  履かないし…」と思っていたのだ。

・・・といった調子。

★★★★

549 :
多田文明/講談社+α新書『「絶対ダマされない人」ほどダマされる』

最近の詐欺の手口について。
・最近は振り込ませるのがむつかしくなってきたので,振り込め詐欺グループは手渡しで現金(や
 カード)を騙し取るらしい。
・そのために個人情報を元にだましやすい高齢者や馬鹿を選んで息子役,警察官役,弁護士役
 等々投入して,個人対組織のオーダーメイド的な詐欺のやり方をするのだそうな。
 成程これでは騙されるよなあw
・個人情報については「あなたの個人情報が洩れています。つきましてはこれを抹消するためにお金
 がかかりますので(或いはC.カードが必要なので)そちらに伺う者に渡してください」なんてやり
 方が目につく。ネット流出したものは決して消せやしないのに(R写真とか)やれやれ。

・・・しかしこの本,全体になんだかスカスカしていて(この著者のものとしては)大して面白くは
ない。まあ物好きな人はどうぞ。

★★

550 :
藤田孝典/朝日新書『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』

喋ったことをライターが文章に起こしたような本だし,タイトルでおおよその内容は予想がつく。
確かに本当に困った問題だ。でも多分億単位の資産がなければ老後は安泰じゃない,というのでは
個人が対策をしてもたかが知れている。非正規雇用の若者などは特に。
アベノミクスどころじゃないのである。日本が福祉にまわしているお金は先進国ではあり得ないほど
少ないのである。消費税率なんていくら上げても増収分は財務省がバラまいてしまうから同じことで
ある(夜中にこっそり「たくさん福祉にまわしてます」と言い訳CM打つのが関の山だ)。
そろそろまともな政治家とそれを支持するまともな国民が出て来なけりゃこんな問題はどうにもなり
はしない,と僕は断案を下す。

★★★

551 :
安曇潤平

赤いヤッケの男(文庫D) (MF文庫ダ・ヴィンチ)

552 :
アットノン 顔

553 :
稲垣栄洋/ちくま新書『たたかう植物 ――仁義なき生存戦略』

こんな写真を見てビックリした事のある人は少なからず居よう。僕もだ。
            ↓
http://wadaphoto.jp/kikou/images2/ank098l.jpg

「南の国では植物も猛々しいくらいに繁茂していることはよくある。とは言え,この沖縄のガジュマルに
似た “絞殺しの木” は一体なぜ遺跡なんぞに取りついたものやら」と僕も思った。その答えが書いてある
のがこの本である。
こんなに派手なやり方でなくても,植物の病原菌,虫,鳥,動物との戦い方 or 共存の仕方はあまりに巧妙
かつ念が入り過ぎていて,ついでに著者の書き方も些か悪のり気味なのでしまいにはなんだか可笑しくなって
くる。実に面白い。

★★★★☆

554 :
このスレにも
2ちゃん運営が掲示板を盛り上げるために貼ってるコピペがあるね。

最近は書き込み減ってるから2ちゃん運営が自ら書き込みしてるんだねw
誰も読んでないのに御苦労様だねぇ。

555 :
佐藤優+手嶋龍一/新潮新書『動乱のインテリジェンス』『知の武装: 救国のインテリジェンス』
『賢者の戦略』その他(1/2)

この二人の対談集は新潮新書で毎年1冊刊行されるのが通例のようになってきつつあるようである。
(今年ももうじき出るだろう。)
で,感想としては確かに勉強にはなると思う。大方スカスカした感じで読むと損したと思うことの
多い本の多い佐藤優の本の中では読みごたえがある方だ。けれども政治経済社会に関する本の常と
して,僕は「この人達は本気で “世のため人のため” なんて考えて意見を言っているのか,どうも疑
わしい感じがするな」と思ってしまう。
佐藤優はそれこそ何か戦略的・党派的にものを言っているのじゃないのか? 僕はノンポリのようなも
のではあるが「“竹島は日本のものだ” なんて,大した根拠もないことをいつまでも言い張っている人
たちがいる」だなんて本気か? 国際司法裁判所の判決はおろか,日韓の学生同士が議論しても韓国側は
手も足も出ず「とに角誰が何と言おうと韓国民は独島は韓国のものだって思うのだから,この気持ちわか
って下さいよ」なんて泣き言(本人たちは少しもそうは思っていないだろうが)を言い出す始末なのに?

556 :
(2/2)

佐藤は「従軍慰安婦の問題についてはアメリカも深刻に受け止めている。アメリカは自由と人道主義の国
なのだから,日本人ももっと真剣に解決をはかるべきだ」と云った意味のことも言う。だが僕にはこんな
事をマジメくさって言う人の気持ちはよくわからない。正直失笑ものだと思う。
妙にプーチンに対して好意的なところもなんだかヘンだな。

・・・と云ったわけで,こういう “読めば少しは賢くなれるかも知れないが,同じくらい馬鹿になっちゃい
そうな気もする本” は,少なくとも僕はもうたくさんである。



557 :
のなか あき子

東京のDEEPスポットに行ってみた!

チンチン毛剃り 五反田風俗

558 :
久田将義/講談社新書『生身の暴力論』(前)

さすが元『ダークサイドJAPAN』『実話ナックルズ』編集長だけあって,せいぜい “濃い目の
世間話” といった程度の大した内容もまとまりもない話がだらだら続いて終り。
お暇な方はどうぞ。

ついでに書いておくと,著者はフィリップ・マーロウの有名なせりふとして「強くなければ
生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」というのを引いているが,原文は
大分ニュアンスが違う。
ある女性に「あなたはhardな人なのに,そうしてそんなにやさしくなれるの?」と問われたP.
マーロウは「hardでなかったら生きていけない。gentleになれなかったら生きている資格がない」
と答えるのである。

559 :
紺野理々

西野に世界は無理だろう (リンダブックス)

560 :
(後)

野暮を承知で説明するなら,これは(“男は” ではなく)「僕は私立探偵なんて仕事しているし,もともと
そんなに強い人間でもない。だからいつも厳しい気持ちでいなきゃ生きていけないんだ。でも,それだけ
だったら ...誰かに優しく紳士的に振る舞わなきゃならない時に優しくもなれないような男なら,僕な
んて生きる資格もないさ」と言っているのだ。
これがハードボイルドというものである。細かいようだが,こういうニュアンスを汲み取れないような書き
手の本じゃ,そりゃあんまりじっくり読みたいような本にはならないというもんである。

★★

561 :
副島隆彦/祥伝社『再発する世界連鎖暴落』

「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は株式運用分を25%に増やすだろう」という著者の
予測は当たった。そしてそれで大損するだろうという予測も当たった。今年の暴落でどうやら
10兆円以上の損失を出したらしい。GPIF内部ではその責任問題でえらいことになっているとか。
その上さらに,アメリカも日本ももはや政府が株式市場を操作する力など残っていないから,情
況はさらに悪化するだろうと著者は言う。これも当たりそうである。
やれやれ,もう溜息しか出ないね。

★★★★

562 :
流行る髪型オーダーBOOK 2016 (SUN MAGAZINE MOOK)

563 :
武田砂鉄/朝日出版社『紋切型社会――言葉で固まる現代を解きほぐす』

当たり前の話だけれど,「現代日本の社会が “紋切り型社会” である」などと断ずるためには以下の手続
きが不可欠だ。

@「紋切り型」とはどういう物言いを指すのか,作業仮説でもいいから定義をはっきりさせる。でなきゃ
  何とでも言える。
A昔の日本は “紋切り型社会” ではなかった,ということを証明する。これ抜きでは「現代社会は...」も
  何もない。
B諸外国は「紋切り型」がはびこっている社会でないことを確かめる。これ抜きでは「現代日本が」も何も
  ない。

学術論文ではないとは言え,以上をクリアしていないようじゃ,それは「草食系男子」「肉食系女子」がどうの
こうのいうようなしょうもない印象論にしかならない。で,もちろん著者はクリアしていない。と言って
冗談半分で書いた本でもないのだから救いようがない。

・・・こうしたわけで,これは馬鹿の書く本の見本みた様なものである。こんな本にヨイショ文を寄せている
重松清や白井聡はおのれを恥じるべし。



564 :
アレクサンドロス大王

ユーリウス・カエサル

マールクス・アントーニウス、等々。

歴史上の名だたる英雄は、誰も彼も男色好きだったよ。

そして、
レオナルド・ダ・ヴィンチ
ミケランジェロ
シェイクスピア、etc.の天才たちも揃って男性が好きだった!

作品社より刊行されている名作『図説・ホモセクシャルの世界史』を参照。

http://www.sakuhinsha.com/history/20793.html


必読書だよ!

565 :
呪いのビデオ

566 :
★直木賞作家・杉本章子さん乳がんのため死去

江戸時代を中心に情緒豊かな歴史時代小説を書いてきた福岡市在住の直木賞作家、
杉本章子(すぎもと・あきこ)さんが4日夜、乳がんのため死去した。62歳。
福岡県八女市出身。葬儀は近親者で営む。

杉本さんは福岡市の福岡海星女子学院高を卒業後、ノートルダム清心女子大、
金城学院大大学院で近世の文学や戯作(げさく)を研究した。1979年、儒学者の寺門静軒
を描いた小説「男の軌跡」が第4回歴史文学賞佳作に入ったのを機にデビュー。
綿密な史料考証に裏打ちされた物語が評価され、89年には江戸から明治への転換期に生きた
浮世絵師、小林清親に光を当てた「東京新大橋雨中図」で第100回直木賞を受けた。
九州在住の女性作家では初の受賞だった。
後年は架空の人物を主人公にした世話物を執筆するなど新境地を開いた。2002年、呉服店の
総領と周囲の人々を描いた「おすず−信太郎人情始末帖」で中山義秀文学賞を受賞。
信太郎シリーズは足かけ10年にわたる人気連載となった。
近年は乳がんを患い、一時執筆を中断したが、13年に再開。今年1月に「起き姫 口入れ屋のおんな」
を刊行した。3月発売の文芸誌「オール読物」誌上で、余命宣告を受けたことを公表。ホスピスに
入院後も執筆を続け、来年1月に「お狂言師歌吉うきよ暦」シリーズ完結編「カナリア恋唄」の刊行を
予定していた。1983年福岡市文学賞。89年同市文化賞。95年に福岡県文化賞を受賞した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151206-00010003-nishinp-soci
http://www.nishinippon.co.jp/import/national/20151206/201512060003_000_m.jpg

567 :
鉄人社ノンフィクション編集部/鉄人社『映画になった戦慄の実話 Vol.4』

このシリーズは評判がいいらしく…って前も言ったか。4冊目が出た。既婚女性板「忘れられない
怖い事件」スレの欧米編みたいなもの。マニアにはたまらん。

★★★☆

568 :
小野 不由美

残穢 (新潮文庫)

569 :
片山一道/ちくま新書『骨が語る日本人の歴史』

オビに「日本史の常識がくつがえる “縄文人南方起源説は間違い”」とある。だが、看板に偽りあり,だ。
ただ「日本人は日本で発生したわけではな」く「どこからかやってきて住み着いたのだ」のだが,その「どこから
か」とは「さまざまなルートで来たのであろう」…と漠然とした話が書いてあるだけである。
そんなしまらない話になっているのも当然で,>563 と同じく,この著者も外国の古代人の骨と比較するという
当然の手続きをやっていない。それでは日本の縄文人のルーツもへったくれもないではないか。これが学者の
書く本か?

このところ書店に行く時間があまり取れないので,オビの「各誌絶賛」の文字を見て,あせってババを&#25681;んで
しまった。よく見るとこの著者はもう70歳くらいである。僕は70歳以上の著者の書いた本でお金が取れるレ
ヴェルに達しているものはほとんど見たことがない。だから「いつもだったら絶対買わないのに」と思うと
余計に腹が立つ。



570 :
東野圭吾最新刊
人魚の眠る家 最高傑作だった。テーマが重いが考えさせられる。
ヤフオクに安くで出てるから、ファンの方も、初めての方も超オススメ!

571 :
松戸駅東口からデッキを降りて、マック(現在はモスバーガー)と三井住友銀行の十字路を右折、約150mくらい歩いた左手にあるラーメン屋さん。

とみ田。
ピンサロ近くの富田食堂とは別

572 :


573 :
半藤一利・保阪正康他/文春新書『あの戦争になぜ負けたか』

“あの戦争” とは太平洋戦争のこと。なぜ負けたかは言わずもがな。
僕が印象に残ったのは,吉田満『戦艦大和の最期』にある臼淵大尉の言葉。
「“敗れて目覚める” それ以外にどうして日本が救われるか。俺たちはその先導になるのだ」との思い
を述べている。
あるいは,保阪が前線で戦っていたインテリ層の元学徒兵士に「なんであんなに懸命に戦ったのですか」と
聞くと「日本は一度こういう無理な戦争をくぐり抜けなければ仕方ない運命なんだ,それをそれを私たち
の世代が引き受けているんだ,というふうに理解していました」と答える人も何人もいたらしい。

俺はまさか戦争に行った年齢ではないが,実は似たような心境だ。日本人の,地震だの,戦争だの,病気の
予防や治療についてのあれやこれや,原子力発電等の「自分や自分の家族の命や一生に関わる重大な問題
になると自動的に思考停止してしまう ≒ 実上「お上のなさることに間違いは御座いますまい」で生きて
いる国民性は戦争中からまったく変わっちゃいない以上,たとえば「日本の原子力発電は実質何も改善され
たところがない以上,あと2,3べんは大事故起こすだろうし,そんなことでもなきゃ懲りないだろうな,日
本人は…」といったふうに。

やれやれまったく傍迷惑な話だ。

★★★☆

574 :
お前の感想文いつも気持ち悪いなあ
いつもここまでキモく書けるとか感心しちゃうよ俺は

575 :
いつもご読んでくれてありがとう。

576 :
ユニクロの超濃紺デニムに合うアウターといるってなんやろか
あれって濃すぎて冬しか歯茎化しないんだよな

577 :
田中修/中公新書『植物はすごい』

>553 でホメた本と同じようなもの…と言うよりこちらが本家で,あちらの方が後追い企画のようである。
でもだからってこちらの方が特に内容が濃いわけでもない。著者はもう70歳くらいだから,文章がいささか
ジジイくさくてまわりくどいし。
でもまあまあ面白いから,興味のあるむきはどちらでも(或いは両方)どうぞ。

★★★☆

578 :
>556で引用した佐藤優の言葉は現実のものとなったようである。
「従軍慰安婦の問題についてはアメリカも深刻に受け止めている。アメリカは自由と人道主義の国
なのだから,日本人ももっと真剣に解決をはかるべきだ」と云った意味のことである。
してみると,たぶん今回の唐突な妥結(?)についてはきっとアメリカの意向に沿ったものであるに
違いない。外交というのもなんだか薄汚い世界であるな。

佐藤優は「“竹島は日本のものだ” なんて,大した根拠もないことをいつまでも言い張っている人たち
がいる」なんてことも言っているが,これも結局アメリカの意向に沿った形でしか決着はつかないに違い
ない。嗚呼我が日本の外交に於ける箸にも棒にもかからぬ無能っぷりときたら!

579 :
米澤穂信「追想五断章」
この人は最後の最後でこれまでの情報を組み替える事で認識を覆す、しかも悪い方に、って作風だから、
正直割と序盤でオチは読めた。

古典部シリーズや小市民シリーズは、根は暗いけど薔薇色の青春の上っ面があったが、
それすらなくなるとホント全体がどんよりする。
主人公の状況をあんな設定にする必要あったんだろうか?w

580 :
スポーツデポ

アンダーアーマーインナー福袋?

581 :
「よい子の君主論」
クラス全員を従えた専制君主になる事が目的であり、
話の設定上、苛めとかハブが起こらない、本当に「よい子」たちだわぁw

582 :
キネジュンデー

583 :
塩野七生「サイレントマイノリティ」
全体的に面白かったんだが、「外国ボケの弁明」だけが丸っきり分からなかった。
外国かぶれ、日本かぶれ、なら分かるんだが、外国ボケとカッコつきの「外国ボケ」の違いとか、
何回読んでも理解できない。

全く意図してなかったが>>.578の追想五断章の文中にも出ていた芥川龍之介の「藪の中」がこちらにも偶然出ていた。
芥川は羅生門と杜氏春位しか読んだ事ないが、これは読むしかないな。追々。

584 :
NW-S14 8G

585 :
塩野七生「人びとのかたち」
SF映画についてはほぼ無かった。

586 :
西 加奈子

うつくしい人 (幻冬舎文庫)

587 :
塩野七生「ルネサンスとは何であったのか」
これは面白かった。
大航海時代はルネサンスと同時代に起こった別のことではなく、
あれもルネサンスの別形態ってのは新しい発見だった。

588 :
Wi2 フリーWi-Fiサービス利用規約

第1条(規約の適用)

株式会社ワイヤ・アンド・ワイヤレス(以下「当社」といいます)は、無料の公衆無線LANサービス(「フリーWi-Fiサービス」

589 :
「ルネサンス 料理の饗宴 ダ・ヴィンチの厨房から」
著デイヴ・デ・ウィット 原書房
胡椒や砂糖を効かせ過ぎっぽかったりペースト状っぽそうだったり、
あんまり美味しそうには感じなかった。

590 :
チェ ソンラク&#160;他1名

自己啓発書を読んでベンツを買った話

591 :
近藤誠

クスリに殺されない47の心得 体のチカラがよみがえる近藤流「断薬」のススメ
201501

近藤 誠

医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法

201212

592 :
痴愚神礼讃 エラスムス 中公文庫
一般人や哲学者の痴愚の所は面白おかしい皮肉・風刺になっているけど、
公権力側、特に教会を語るところは単なる批判にしかなっていなくてあんまり笑えない。
ローマカトリックについて一般教養レベルでしか知らないからだろうか?
何たら派修道会とか、神学的命題とか、そういうのに精通していればもっと面白かったのかも?

593 :
ネタバレすんなよ

594 :
53 ノーブランドさん (中止 111.107.184.150) 2016/02/14(日) 12:25:26.51 ID:GGmIdc/MaSt.V
>>52
偏った思考の本ばかり読んでると、頭おかしくなるのを実証してくれた

595 :
最後の晩餐の作り方
ジョン・ランチェスター
小梨直 訳
新潮文庫

隙間恐怖症かなんかなのか? ってくらいページにみつしりと文字列がw
話が料理から生い立ちから旅行記から芸術文学等々とびまくって、
「今なんでこの話をしているのか?」をすぐ見失ってしまうから大変だったw

596 :
アメジストクーポン タワレコ

597 :
羊と鋼の森 宮下奈都

君の膵臓を食べたい 住野よる

豆の上で眠る 湊かなえ

598 :
湊 かなえ

高校入試 (単行本)

599 :
191 動け動けウゴウゴ2ちゃんねる sage 2016/02/23(火) 08:45:32.17 ID:Ut1eo6mO
hissiでワッチョイ検索できんのか?

193 LoveLiver ★ sage 2016/02/23(火) 08:52:48.54 ID:CAP_USER
>>191
必死チェッカーもどきもどき
http://hissi.dip.jp/2ch/php_files/hissi/

600 :
改造社書店 千葉PARCO

601 :
ミヒャル・エンデ「はてしない物語」
チート無双の異世界転生で、元の世界に帰れと言われたって帰らんわなぁw

602 :
旭でスレ立て

603 :
村上 一裕
一生インフルエンザにかからない体質の作り方

604 :
轡田 隆史
「考える力」をつける読書術: 発想力、表現力の高め方から、多読の技術まで! (知的生きかた文庫)

605 :
ある日、私は友達をクビになった スマホ世代のいじめ事情(和書)

606 :
安藤俊介
怒りに負ける人、怒りを生かす人

607 :
正しくはこちら
■2ch新機能 スレッド個別設定機能
スレッドを立てる際「本文1行目行頭」に
!extend:(1):(2):1000:512
を書くとスレッド内の設定を変えることが出来ます。
(1)=「checked」でID有り、「none」でID無し
(2)=BBS_SLIPの値 「vvvvv」で強制コテハン 「vvvv」でIP表示
◆設定例
・ID非表示
!extend:none::1000:512
・ID表示 強制コテハン無し (2ch標準設定)
!extend:checked::1000:512
・ID表示 IP表示 (シベリア板化)
!extend:checked:vvvv:1000:512
・ID表示 強制コテハン (地下板と同じ)
!extend:checked:vvvvv:1000:512
・ID表示 強制コテハン IP表示
!extend:checked:vvvvvv:1000:512

608 :
橘玲/集英社文庫『不愉快なことには理由がある』 @
やまもといちろうの言うように,橘玲は最近アッチ側の世界に逝ってしまった人のようでもあるが
この本の EPILOGUE を読むと,案外確信犯のようでもある。いづれにしても以下のことは心得てお
かないと,あまり賢くない読者は馬鹿をこじらせるだけだろうと思う。『週刊プレイボーイ』(笑)に
連載されたものでもあるし。
・橘はダーウィン学説≒中立説進化論,およびそれに基づいたもろもろの学問(?)を振り回して,世
 の中にはびこる頭の悪い議論を <快刀乱麻を断つごとく> 切り捨て捲っているように見える。「何と言
 おうと進化論は科学なのだから」などとと言いつつ。
 けれども(自分でも言っている通り)「その議論が科学に基づいているという事はそれが正しいという事
 を保証しはしない」。
 ・・・いや,「仮説を立てそれを実証する」という手続きを踏んで得られたものならば,それは正しいと
 しても良かろう。しかし進化論は,皆さんご案内の通り,別段実証されてなんぞいない。いまだ仮説に過
 ぎいなのである。

609 :
長嶋有/三の隣は五号室
これのどこか面白いの?

610 :
レジ待ちの行列、進むのが早いのはどちらか
内容の薄さがスゴイと思えた。これで千円以上するという。
二人の写真を見せてどちらがボスか聞いたら半分の人が正解したので
見た目でわかる、とか二分の一の確率だろうとかけっこう適当さに衝撃的な本と思ったら
レビューもこんなん多し

611 :
ヤフージャパンブログ社員ダイエットニュース マイナス金利狙い通り「仏」ローーン
https://www.youtube.com/watch?v=uWLnfkOLmfk京都京野菜ぼったくり取引価格
ダイエットニュース (アリババダイエット40代偽装結婚プロ級世代(ヤフージャパンタイ資金洗浄)
違法改造大好き在日中国人報道中国車リコール発言反日飛行機会社
ヤフーネットダイエットコーヒーニュースタウンワークサービス不足まいちゃりマイカー窃盗犯
安売ドラマ魔界村ビールぼったくり販売員適正価格
適当ビジネスニュース報道プロ級世代新社屋TRUMPTOWER左遷「仏」40代監視カメラ使用コンプライアンス速報駐車場 (入社拒否
トランプジョーカー切り(放送大学消防庁コストカットアイドルマスターアップ株式会社)
NHKトランプ大統領ニュース(ヤフージャパン上院社員特別生活費支給旅行沖縄汚染水スキンケアテレビ東京槍杉ギャンブル依存症顧問職員)
ヤフージャポンマイノリティ社員「日本とロシアは仲良くさせてはいけないーhondasouichirouー」
中国建築歌富裕層息子カジノ通い連日連夜オールTRUMPパーティー(反日飛行機雲農薬散布マスク女問題)駅内マスクオンNACNN向け原文ママニュース

612 :
おまえら、もう1度考えよう!!
なぜ、人や生き物を殺しちゃいけないの????
で、こんなの見つけた。
    ↓
上松煌(うえまつあきら) 作 
★友だちを殺した (なぜ、人を殺してはいけないか)★
 http://slib.net/71069
プロフィール ←自殺とかイジメはいけないとかけっこう意識高いぜ。
http://slib.net/a/21610/

題名はちょっと怖いが、
人や生き物を殺してはいけない『3つの理由』がここにある!!


613 :
深川図書館特殊部落
同和加配
人ボコボコぶんなぐってもOK お咎めなし
ガキどもが走り回る 見て見ぬふり
公務員による恣意行為
etc
なんのための施設か? →特殊な関係用

614 :
江東区立深川図書館特殊

銅和加配

奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
被害者が警察を呼んでくれと何度も言っているのに公務員は無視し続けてた
幼児が歓声上げて走り回る       見ぬふり
小学生が歓声上げて走り回る     見ぬふり
中学生が大声で談笑して走り回る   見ぬふり
高校生が閲覧机で談笑雑談      見ぬふり
公務員による恣意行為
etc

なんのための施設か? →特殊な関係用

翌日、被害者を公務員が脅していた

615 :
一般書籍よりもおすすめてきにネットで得する情報とか
グーグル検索⇒『稲本のメツイオウレフフレゼ

WDHS1

616 :
テーマが面白そうなんで手にしてみたが妙な文章だな。
どうでもいいことダラダラ書いてる感じとかレビューがあった気もしたがそれもうなずける。

617 :
江東区立深川図書館特殊

銅和加配
在特

奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
被害者が警察を呼んでくれと何度も言っているのに公務員は無視し続けてた
幼児が歓声上げて走り回る       見ぬふり
小学生が歓声上げて走り回る     見ぬふり
中学生が大声で談笑して走り回る   見ぬふり
高校生が閲覧机で談笑雑談      見ぬふり
公務員による恣意行為
etc

なんのための施設か? →特殊な関係用

翌日、被害者を公務員が脅していた

618 :
WQWE0

619 :
江東区立深川図書館特殊B

銅和加配
在目特券

奇声あげて人をボコボコにぶんなぐってもOK お咎めなし
被害者が警察を呼んでくれと何度も言っているのに公務員は無視し続けてた
幼児が歓声上げて走り回る       見ぬふり
小学生が歓声上げて走り回る     見ぬふり
中学生が大声で談笑して走り回る   見ぬふり
高校生が閲覧机で談笑雑談      見ぬふり
公務員による恣意行為
etc

なんのための施設か? →特殊な関係用

翌日、被害者を公務員が脅していた

620 :
神は沈黙せず
小説まあ読まないが南京虐殺の議論で勝つやつが出るとかってんでそれに興味を持ち読んでいmたが
個々の架空オカルトエピソードは面白かったが神がどうしたこうしたはわけがわからなかった。

621 :2019/11/24
反省させると犯罪者になります

青葉が医療スタッフに感謝できるようになったのがよくわかる
間違えた育て方は脈々と受け継がれてしまう

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