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1 :2019/12/26 〜 最終レス :2020/03/06
立ててみた
アニメは4巻で終了。5巻がまるごとカットされている
要望があれば自分なりの予想結果を書き込んでみる

2 :
アニメサロン板あたりでやれ

3 :
アニメ最終話のあらすじ

・ホースを中心とした唐菖蒲高校の助っ人により図書室閉鎖は免れる。
・チェリーとつきみは相変わらずホースとパンジーを恋人にしようと企む。
・図書室の会話にてパンジーがサンちゃんになぜか「ごめんなさい」と言う
・たんぽぽがパンジーに恋人を作りたかった理由:たんぽぽが惚れているホースの気持ちがパンジーにしか向いていないため、パンジーに恋人を作ればホースは諦めると思ったから。
・たんぽぽは意外にも真面目な野球部マネージャー
・図書室にてジョーロがホースに「パンジーに恋人ができたらおまえはどうする?」と聞く。
 これに対しホースは「そのときはおめでとうと言うしかないよね」と答える。
・これを聞いたジョーロはパンジーに告白してホースから引き離そうとするが、パンジーから「サンちゃんと恋人になる約束をしている」と告げられる。
 さらに「しばらく図書館に来なくていいわよ」と突き放される。
・動揺するジョーロとホース。
・サンちゃんを呼び出し例の約束の件を聞く。サンちゃんから心ない言葉が飛び出す。だが、親友のままでいようとすることに2人は同意。
・串カツ屋でコスモス、ひまわり、あすなろとハーレムメンバーに入っていないサザンカが顔を出す。
・ジョーロが図書室に行かなくなった件でツバキ、サザンカからハッパをかけられる。
・ジョーロはパンジーの言葉の一部の意味に気付く。またサンちゃんの意図したことにも気付く。
…サザンカからの激励は原作に準じた話で見所の一つでもあったりする。
・ジョーロは親友のサンちゃんより大切なことができたと話し、応援はできないと言う。サンちゃんから野球に例えたアドバイス。
・図書室にて。ホースがパンジーに何度目かの告白。そこにジョーロが登場。
・「しばらく」したから図書室に来たジョーロ。「女の特権はてめぇの我が儘で俺を振り回すことだ!」「てめぇはうんとさみしがり屋でとびっきりの甘えん坊さんなんだろ(3話伏線回収)」
・邪魔をするチェリーとつきみにパンジーは「とても困っているわ」(9話の伏線)と助けをジョーロに求める。
・ジョーロは「今俺は滅茶苦茶暇だよ」(9話伏線)と返し、パンジーを助けることを明言する。
・先手をとれたジョーロはホースとの勝負の罰ゲームの内容を説明する。「負けた方は三色院菫子に近づかない、話しかけない」
・ジョーロは「三色院菫子は手めぇには渡さないと公言。ホースも同意。
・たんぽぽの持っていた赤い髪留めをコスモス、ひまわり、あすなろ、チェリー、月見、パンジーに渡しルールを説明。
 野球地区大会決勝でパンジーのそばにいた方が良いと思う人に女の子は髪留めを渡す。決勝で西木蔦が勝ったらジョーロが、唐菖蒲が勝ったらホースが更に髪留めを1個もらえる。
 最終的に髪留めを多く貰った方が勝ち。
・女の子の数的にジョーロが有利に見えたが、コスモス、ひまわり、あすなろがルール変更を申し出。図書室で3人はホースに髪留めを渡してジョーロが圧倒的不利に。
・コスモス、ひまわり、あすなろの行動の意味をパンジーは察する
・コスモス、ひまわり、あすなろが正式にジョーロに愛の告白(台詞は原作どおり)
・ジョーロとホースがタンカ切り合ってFin
「すべてのラブコメを過去にする」 おわり

4 :
大賀太陽(サンちゃん、おおが)のモノローグ
高校2年7月、唐菖蒲高校との高校野球地区大会決勝戦。
「俺の物語を…聞いてください」

時間軸は大賀太陽小四11月へ
野茂英雄のビデオを見て野球を志す。
小学生になるのと同時に加入したリトルリーグで練習をする。
そのときの怖い監督は「オヤジ」と呼ばれていた。
必至に練習した結果エースで四番の地位を手に入れる。
ただ一つ、大賀太陽の問題は、「コミュニケーション能力の低さ」
キャッチャー芝とはこのころからの付き合い。

ある日、大賀太陽が大切にしていた野茂のキーホルダーがなくなる。
この日以降、大賀太陽に対するイジメにも似た嫌がらせが頻発するようになる。
ある日大賀がトイレに入っていたときチームメイトの会話を聞いてしまう…
大賀に嫉妬したチームメイトが嫌がらせをしていた事実。
大賀は自分を偽り「サンちゃん」として行動するようになる。
明るく振る舞うことで嫌がらせは激減。うまく行ったようにみえたが。

5 :
大賀太陽 中学1年四月

ジョーロ、ひまわりと出会う。
ジョーロとの最初の会話は「サンちゃん」ではなく暗く冷たく弱い「おおが」で対応してしまう。
一方自分を偽り始めたジョーロはひまわりとの会話でたまに素を見せる。
おおがはそれを察し、俺以外にも自分を偽るヤツがいたことに嬉しさを感じる。
ジョーロとサンちゃんが親友になるきっかけ。

6 :
第一章 俺たちのプレイボール

地区大会決勝戦の朝、ジョーロはとある夢をみる。暗示か?
4巻末の振り返り。パンジーが付けている赤い髪留めの数でジョーロとホースのどちらがパンジーのそばにいるのがふさわしいかを決める。
負けた方はパンジーに近づけない・話しかけられない。
コスモス、ひまわり、あすなろはホースに髪留めを渡す。
この時点で0-3でジョーロが圧倒的に不利。
物語はここから。

2週間前の図書室、チェリーの提案でこの勝負にルールを一つずつ付け加えることになる。

・髪留めをジョーロかホースに渡すのは一人の女の子につき1つまで。(チェリー)
・一度髪留めを渡したらやり直しはダメ(つきみ)
・ひまわり、コスモス、あすなろ、パンジー、チェリー、つきみの6人が髪留めを渡して、地区大会の決勝戦が終わった時点で勝負終了(ひまわり)
・髪留めの受け渡しはジョーロとホースがそろっている場所でのみ行うこと(あすなろ)
・髪留めは本人の意思で渡すこと。奪い取るのはなし。(コスモス)
・負けた方はかならず罰ゲームを実行すること。(パンジー)

ジョーロが不正をしないか監視されている間、彼は綾小路颯斗など男子生徒と仲良くなる。

7 :
決勝戦当日 朝8時

ジョーロはある作戦決行のため試合より大分早く家を出ようとするが、ひまわりとコスモスに先回りされる。
逃げ出せないと悟ったジョーロはとある人たちに電話をかける。

電車を降り徒歩15分ほどのところにある球場へ向かう。
球場の西口入口が見えてきたところでひまわりは
「つきみちゃん、あすなろちゃん、チェリーさんと待ち合わせているからそこへGOだよ!」
と彼女らの目的を告げる。
ジョーロはひまわりに頭を使う問題を出して一瞬混乱させ、それに反応したコスモスも含め2人の拘束が緩んだ隙に逃げ出す。
電話した男子生徒の協力を得てエスケープに成功。

8 :
逃げ出したジョーロは北口のとある焼き鳥屋さんに隠れさせて貰う。これが後々の伏線にもなるのだが、アニメの範囲では特に大きな問題はない。
コスモスとひまわりは西口から球場へ。
「さぁ…、行くぜ。…プレイボールだ!」

9 :
「俺と同じで違う奴」

大賀太陽 中学1年5月

ジョーロの他に気になる人物が1人できる。
『彼女』
少し長めの片三つ編みに眼鏡をかけた容姿。
大賀は『彼女』を好きになる。
『彼女』はいつもオドオドしていて、何かに怯えるような口調。
性格は偽っていないが、他人に嫌われないように、自分を主張しないように感情を押しRいじらしい姿に大賀は惚れた。
大賀は『彼女』からジョーロ君と一緒に食べてと渡されたクッキーを受け取り喜ぶ。
一方、トイレで大賀の悪口を言った芝に対してジョーロが切れたのを聞く。
ジョーロは芝に「サンちゃんは先輩に頼んでピッチャー以外のポジションの練習をさせてもらっている」と芝の悪口に反論。
芝も「俺は残って練習している」と答える。
ジョーロは芝にサンちゃんの悪口を言わないと約束させる。
一連のやりとりを聞いていた大賀はジョーロと自分の決定的な違いに気付く。

俺はみんなから嫌われないために自分を偽ってきた。
だがジョーロは大事な奴を傷つけないため、守るために自分を偽っている。

この日から大賀はジョーロを親友ではあるが同志ではないと認識する。
俺とは真逆の男。

10 :
大賀太陽 中学3年10月

野球部を引退。野球名門の唐菖蒲高校から推薦の話が来ていたが断る。
勉強がだめでも『彼女』と同じ高校に進みたかった。
中学校の図書室で『彼女』やジョーロ、ひまわりと勉強する毎日。
たまたまジョーロとひまわりがいなかった日に、ヤツが現れる…ベンチ

ベンチで『彼女』の右側に座った大賀…

結局『彼女』はジョーロのことが好きでその協力をしてほしいと言われる。
ジョーロが自分を偽っていることなどを『彼女』に伝えはしたが、大賀は協力すると答える。
この日以降、大賀はジョーロに復讐心をもち、いつかは勝ってやろうと考えるようになる。

11 :
時系列は現在、地区大会決勝戦へ

午前11時、試合2時間前、野球部の集合場所には多くの西木蔦の生徒が集まっている。
「負けたらどうなるのか…」不安を胸に大賀はサンちゃんとして力強い言葉を生徒に投げる。

ロッカールームへ行くとたんぽぽが待っていた。
「感動の涙を流す準備は万端です」
なんだか安っぽい涙を流そうとしているな。
それにしてもたんぽぽのかぶっている帽子のサイズが大きすぎる。

中学時代から比べたら大分静かだ。ジョーロの応援がないからだ。
まあ、集中できて良いくらいだ。

12 :
コスモスノートは略

13 :
第二章 俺たちのイレギュラー
どうも、ジョーロです。(挨拶は略)
1塁側スタンドに潜入成功。
焼き鳥屋に匿って貰った見返りに焼き鳥売り歩きをさせられていた。
13時4分。西木蔦高校の攻撃。
チアリーダーや吹奏楽部の応援。
俺も応援したかったな…
せっかく早く来たのに時間が全て失われちまった。
ホースとの勝負も始まっている。
俺の作戦は「ホースがいないところで、他の女達を説得する」
これまでの2週間監視し続けられ、勝負できるのは今日の短い時間のみ。
時間ギリギリまでホースから逃げ続け、九回表もしくは裏にホースと顔を合わせて髪留めの受け渡しを行う。
失敗は許されない。他に作戦がないからだ。

14 :
1塁側スタンド最上部で一人でいるパンジーを発見。
姿は三つ編み眼鏡。
いつものおなじみの会話のあと、髪留めの件で話があることを伝える。
「野球の試合の決着が付くまでホースから逃げるつもりだから、その後俺に髪留めを渡してくれ」
「…分からないわ」
「ジョーロ君、貴方の気持ちを知りたいの」
「う!そ、それは…」
「…時間切れね。早く行った方がいいわ」
後ろをみるとホースが探しに来てやがる。
「あ、菫子、ジョーロを見なかった?」
「さぁ。どうかしらね。」
「なら見かけたら教えて」
この間に出口からスタンドを抜けて球場の通路を全力疾走。
ただパンジーから髪留めを貰う方法は分かったが、覚悟を決めないといけない。

15 :
球場の通路にて迷子になっている5歳くらいのツインテール幼女を発見。
「一緒におねぇちゃんを探してやるよ」
「でも知らない人について行っちゃいけないって…」
「俺は如月雨露。これでもう知っているだろ?」
「あまつゆ…つゆおにいちゃん!」
その呼び名はやめろ。
その子と3塁側スタンドへ行く。唐菖蒲高校の応援席の方向。
「ありがとうございます。妹を連れてきてくれて助かりました。」
「ありがと、つゆおにいちゃん!」
唐菖蒲高校の女子生徒に届けたところ、
「ジョーロっちってうちが思ってたよりずっと優しいんだね」
「どうもチェリーさん」
「君を拘束させてもらうよ」
「俺逃げるとは一言も言ってないです。チェリーさんと会ったら話をするつもりだったので」
「ホースっちに連絡したし来るまで聞いてあげるよ」

16 :
「チェリーさんはホースに髪留めを渡そうとしていますね」
「そうすればホースっちと菫子が…」
「付き合えるとは限りません。パンジーはホースを嫌っています。だから俺が負けても二人は付き合わない可能性が高いですよ。」
「ならホースとパンジーが付き合ったらチェリーさんはどうするんですか?」
「そうなったら今の恋はおしまいにして、新しい恋をしてみようかなって」
「ジョーロっち逃げようとしている?」
チェリーさんが右腕に抱きついて拘束してきた。
計画通りだ。
空いた左手でチェリーのおっぱいを。
ぶっ飛ばされたが、自販機の隣のゴミ箱もぶっ倒れた。
「あの唐菖蒲高校の人、ゴミ箱倒してない?」
「あれどうするんだろ…」
「チェリーさん、ゴミ箱を倒しちゃダメじゃないですか〜。じゃおれはこれで!」
チェリーの説得には失敗したが光明は見えてきた。
次の女の説得に移るとするか。

17 :
スタンドから通路まで響く大歓声。メチャクチャ気になる。
「やあジョーロ、こんなところで合うなんて偶然だね!」
「よ、よう。ホース。奇遇だな…」
「パンジーやチェリーさんと話をした…」
「…え?菫子と?…ふーん」
ちょっとだけ不機嫌になった。
「菫子に髪留めを貰えるようにお願いしたとか?」
「そいつは言えねぇな」
「ちぇ、残念だなぁ。まあどっちでもいいけどさ」
「はい?」
こいつにとってパンジーの気持ちが一番重要だと思っていたのだが…
「球場の通路って電波が悪いんだね。ジョーロ君、ちょっと外で電話してくるからここで待ってて」
ホースが左手の親指と中指をすり合わせつつそんなことを言った。
ホースが見えなくなったところで全速力で逃げた。

18 :
侍化したコスモスから電話。
外野席で合流しようと伝える。
向かっているのは1塁側スタンドだけどね。

19 :
「俺が出会った二人目の女の子」
大賀太陽 高校2年 4月
去年の地区大会決勝戦で負けた後、帰り道で出会った三色院董子さん。
普段はパッとしないのに、実はとんでもない美人
だが大賀は外見に惹かれて恋をしたのではない。
彼女を見かける度、つい目で追っていた。そうしているうちに不思議なところに気付いた。
彼女は徹底して誰からも好かれないように振る舞っていた。
いろいろ考えているうちに彼女に恋をしていた。
大賀は臆病ものだから、じぶんから声をかけることはできない。
そんなときに思わぬチャンスが転がり込んでくる。
ジョーロがコスモスとひまわりの恋のサポートをしている話。それを利用した。
ジョーロに三色院さんとの仲を取り持ってほしいと伝えたところ、予想外にも断られた。
そのため大賀は手段を変えた。
「野球の試合で打たれたら負けという大舞台で、相手チームの4番が出てきたらどうする。やっぱ敬遠かな?」
「僕だったら敬遠だけどサンちゃんは違うよね」
違う…?
「信頼と努力。仲間と自分がやってきたことを信じて全力投球。それがサンちゃんだよ」
大賀は思う。「サンちゃん」はそういうヤツだが「おおが」は違う。
ジョーロを信じるヤツはこの学校から一切いなくなるからな…

20 :
大賀のこの企みは失敗に終わる。
三色院さんはジョーロが好きだった上に、すべてをジョーロのいる前で暴露された。
ジョーロにはコスモス、ひまわりにはちゃんと謝れと言われた。それは実行した。
「…でもジョーロ、お前はどうするんだよ」
「おれは自業自得だ。つかサンちゃんが面倒臭い立場になるだろ?」
「…そうか。また俺はお前に…」
「まだ俺はお前に負けたわけじゃないからな」
通すべき維持は絶対通す。だから、お前が俺を救うんじゃない。俺がお前を救うんだ。
大賀は翌日教室で土下座をして全てを暴露。
クラスメートはジョーロへの罪悪感を示し、彼の名誉は回復。
ただ大賀はジョーロや三色院さんとは一切話せなくなった。

21 :
場面は現在の球場に。
4回表。0-0。西木蔦高校の攻撃、1番から。
「あ、大賀先輩は少しでも体力を回復させてください。休む休む」
たんぽぽが気を遣う。
「ん?どうした芝?」
「…別に」
にしても見事にジョーロの声が聞こえないな。ホースと、パンジーをかけた下らない勝負をしている最中だもんな。
たんぽぽがベンチからでて訳の分からない踊りをしている…
「「「レッツゴー樋口!かっとばせ!」」」
チア部の応援が樋口さん仕様に変わった?今のはサインだったのか。
打順は進んで芝の打席。長打狙いで大振りのあと三振。
「…なんだよ?」
「なんでもないぜ!ドンマイ、芝!」
「…ふん」
芝、俺たちってバッテリーなのにお互いを全然信用してないよな…

22 :
第三章 俺たちのクロスプレー

ジョーロが1塁側スタンドで家の鍵を無くして困っていた生徒を助ける。
ジョーロの目的は
「…うぇ!なんでいきなりあんたが来てんのよ!?キモい!キモいグロいゲボい!」
サザンカとカリスマ群の皆様と会っていた。
(モノローグにエロい表現があるので割愛)
「ちょっと回りから見えないように匿ってくれないか?あと話を聞いて欲しい」
「ジョーロ、サザンカの隣に座りなよ。私たちが立てば見えにくくなるよ」
カリスマ群の方々はジョーロに優しい。
「それで、あたしになんの用?」
「サザンカに頼みたいことがあってな…という訳なんだよ」
ジョーロは事情を彼女らに伝える。
「あんたこんなときになにやってんのよ!それでその勝負はどれくらい大切なの?」
「今回だけは絶対に勝ちたい。世界で一番大切かもな」
「分かった…手伝ってあげるわよ。感謝しなさい!」
「もちろん、私たちも手伝うよ!」

「まずはどうすんのよ?」
「唐菖蒲高校のつきみと話したいから一緒に来てくれねぇか?もし他のやつといたら引き離して欲しい」

「へ、あすなろ?」
「はい、そうですよ!」
「なんでここにいるんだ…」
「ジョーロ、年貢の納め時ですよ!」
「そいつはどうかな?」
カリスマ群の皆様があすなろを囲む。
「通してけ!わぁはジョーロばつかまえねばならねんず!」

23 :
サザンカと一緒に1塁側スタンドを飛び出すジョーロ。
再び通路へ。
「で、今からどこへ行くのよ?」
「つきみを探しに3塁側スタンドへ行く。そのとき誰かに会ったら注意を引きつけて欲しい。特にひま…」
「ジョーロ!なんでサザンカちゃんとお手々つないでるの??とても嬉しそうだったもん!」
「うれっ、そんな訳ないでしょ!」
「サザンカちゃんいいなぁ〜!あたし今日は一番ジョーロと一緒にいたい日なのに!」
(このあとひまわりとサザンカがちょっとしたバトルに)
「ジョーロ…あれ、いなーい!」
2人がヒートアップしている間に逃げたジョーロ。
そして3塁側スタンドに。

24 :
電光掲示板は0-0。
「よう、つきみ。てめぇに用があって来たんだ」
「そ、ホース見なかった?ホースと連絡付かない方がや」

「つきみはホースとパンジーが付き合ったら、その後はどうするつもりなんだ?」
「ワタシの気持ち、おしまいにする。ただの幼なじみになる」
「俺に協力してくれたらホースとてめぇが付き合えるように…」
「いらない。そういうの、や」
「ホース俺に言ってたんだぞ。『つきみちゃんは僕にとって一番大事な幼なじみだ』って」
「…え?ほんと?」
「だからつきみとホースが恋人同士になる可能性はゼロじゃねぇよ」
「そ♪」
つきみは上機嫌になると『♪』がつくんだな。
「だから無理なんて思わずに頑張ろうぜ?俺に髪留めを…」

【ポン】【ポンポン】
だれだ?げっ…
「ジョーロ、さっきぶりだね。探しちゃったよ!」
「ね、ホース。ワタシ、大事?」
「もちろん!つきみちゃんは僕の一番大事な幼なじみだよ!」
「そ♪♪♪♪♪♪♪♪」

「ホース、髪留め上げる。これでホースの勝ち」
「つきみちゃん、髪留めはみんながそろってから受け取りたいからいまは大丈夫だよ!」
「それよりみんなに『ジョーロと一緒にいるから探さなくていい』って伝えて貰っていいかな」

これ以上作戦の続行は不可能だし…、終わったな…。

25 :
春菊ジュースを飲むジョーロとホース。
ホースがある提案をする。
「今回の勝負で負けた方って罰ゲームがあるでしょ?それの内容を少し変えたいんだ。」
「どんな罰ゲームにするつもりなんだ?」

「菫子の他に、菫子の友達全員に近づかないし話しかけないようにする」

↑鬼畜ホース君に変身しました。

「そもそもこの罰ゲームは君が言い出したことなんだ。僕が負けたら菫子との繋がりは全部なくなっちゃうけど、君が負けても共通の友達って繋がりが残るからさ」

(ここからホースとパンジーの過去の回想と更に先の巻への伏線のため省略)

ホースの恋のきっかけは、パンジーの笑顔だったってわけか。
「菫子に告白して、断られちゃったんだ」
「あいつは一筋縄でいくような女じゃないからな」
「そうだね。本当に辛かったよ。でもまた菫子の回りに人が集まって嫌がるだろうと思って、自分の気持ちを我慢して、友達として菫子のそばにいなきゃいけないんだもん」

「僕たちは中学を卒業して菫子だけ別の高校に行っちゃうんだけど、諦め切れなくてもう一度告白したんだ。それが去年の地区大会決勝戦」
「そうしたら菫子から『好きな人がいるから貴方の気持ちには応えられない』ってさ」
「菫子の好きな人がうらやましくて仕方なかった。その人みたいになりたいってずっと考えていた。…そして僕はその人と仲良くなる機会を得た」

「…っ!」

ま、まさかホースのやつ…

26 :
ホースの語りは続く
「菫子が幸せになるならそれが一番だと思ってた。けどね、菫子の好きな人の正体が分かった時、急に実感が沸いたんだ」
「その人に菫子が奪われるってね」
「ジョーロ…、僕は君を排除する」
「サンちゃんじゃなかった。ジョーロ…君だ。君が菫子の心の中心にいる鍵を持った男だ。だから最優先で消さなきゃいけないのは君なんだ」

完全に闇墜ちホース君になっていました。

(ホースは、分かるようになっている。パンジーの本当の気持ち、そして他人の気持ちを。
それで、性格まで変わっちまったってわけか。
パンジーの髪留めがどうでもいいといったり、つきみに対して髪留めは後でいいと言ったり。
こいつはみんなのいる前で完全勝利しようとしているんだ。)

「なんでてめぇは…」
「この2週間、君の様子を確認してきたんだ。君と言うよりコスモスさん、ひまわりちゃん、あすなろちゃんのお陰なんだけどね。」
「あいつらのお陰?」
「君を大好きな3人は2週間の間君にいろいろなコトをしてたよね。傍目に見て面白かったよ」
「俺は楽しくもなんともねぇ。マジでしんどいんだからな」
「分かるよ。僕もそうだったから…」

27 :
「いいぜ。罰ゲームはてめぇの言った案に変更だ」

(今のホースは、他人の裏の気持ちを理解する、本当の意味での完全なる俺の上位互換だ。
もう、俺が勝てる箇所なんて…、何一つねぇ…。)

「あとは君がいなくなればいいんだ」
「んなこと言われて、素直に『はい。分かりました』なんて俺が言うと思ったか?」
(今のこいつなら、パンジーが選んでも…まるでおかしくはねぇ。)

「決着は9回、合流場所は…言うまでもないよね?」
「ジョーロ、ありがとうね。…けどね、どれだけ君に感謝をしていても、どれだけ君に恩があったとしても、僕は君に情けをかけるつもりはない」
「菫子は僕のものだ」
「貸し借りがゼロになるからちょうどいいさ。」

28 :
【俺はあいつになりにいく】

大賀太陽 高校2年 5月

下駄箱に1通の封筒
『屋上にて待つ。俺と勝負しろ。如月雨露』
大賀は勝負事に熱くなる性格。呼び出す口実として使ったのだろう。
…仲直りをするために。
大賀はジョーロとの差を再び見せつけられる。
それにここでジョーロと仲直りすれば再び三色院さんと近づける。

大賀が屋上で聞いたのはひまわりの驚く声。ジョーロだけじゃなくひまわりまでいるのか。

面倒なので大賀太陽を一人称で書きます。

知ってるかジョーロ。あの日ひまわりとコスモスさんは図書室にいたんだぜ。
三色院さんに頼まれて隠れていたんだってよ。
(ここの部分はアニメ、コミックではそれとなく明かされています)
それを知ったのは彼女らに謝罪に行ったとき。
二人の態度を見てすぐ分かった。二人とも俺に対する気持ちなんて消えている。
恐らくだが、ジョーロに惹かれ始めている。
自分を犠牲にしてでも誰かを守ろうとするジョーロの魅力に気付いたんだ。

どうしてなんだ?ジョーロは本性をさらけ出しても受け入れられるのに、『おおが』は拒否されるんだ?
うらやましいな…寂しいよ…

ジョーロが『おおが』を知っていることはもうわかっている。

おれは『ジョーロ』になって花舞展であいつを支えた。その結果、パンジーから愛称で呼んで貰えるようになった。
ただ、そんな俺をみて自分のことのように喜ぶ奴がいて心に引っかかったんだけどな。

29 :
球場。6回の裏。0-0。
大賀太陽ピンチに陥る。

とりあえず1球外そうとする弱気なおおがと、勝負から逃げないサンちゃんの葛藤。
ライト線に飛んだ打球はヒット。2塁ランナーがホームを狙う。
そのとき
「「取るなぁぁぁぁ!」」
ファーストは返球をスルーし、そのままキャッチャーへ。
「アウト!」
声の主は大賀と芝。二人の判断でピンチを凌ぐ。

「芝、ありがとうな。叫んでくれて。俺一人だったら、聞こえてなかったかも知れないからさ」
「余計なことを言ってる暇があったら、大人しく休んでろ」

嫌いな奴でも、過去になにがあっても芝は俺の『仲間』なんだ。
試合中だけは信じて見ようかなってさ…

30 :
第4章 俺たちのエンドラン

8回裏の守備。
ジョーロは…
「待たせたな、パンジー」
「ええ、待ちくたびれたわ。ジョーロ君。あなたの調子はどう?」
「俺にしちゃ上々だ。ただ、状況が変わっちまった」
「どうしたの?」
「ホースが成長したよ。裏の気持ちが分かる男になった」
「…っ!そ、そう…」
「だから…決めるのは俺じゃねぇ。お前だよ」
「私は…」
「だから…、最後まで全部見て、どうするかを決めて欲しい」
「…」
「菫子との最後の会話は全部終わったかな?ジョーロ」
「まだ終わってねぇな。けど、気にすることはねぇぜ。今日中には終わんねぇからよ」

「おっまたせぇ!ジョーロ、今度は逃げちゃダメだよ!」
「ジョーロ君、朝のようにはいかないからね?」
「まさかサザンカ達にあそこまで食い止められるとは、やってくれましたね!」
ひまわり、コスモス、あすなろ。
「おまたせ」
「お待たせっしょ!あは!ようやくだね!」
つきみとチェリー
「せめてここは移動しようぜ。パンジー、いいか?」
「…構わないわ」

一塁側スタンドから通路へと移動。
スタンドの様子は全く見えない。小さく歓声が聞こえるだけ。

「そんじゃ!まだ髪留めを渡してないうちから!つきみっち、行こう!」
「うん」

31 :
(一人称はジョーロです。少し疲れてきた。)

「チェリーさん、つきみさん少し待って貰えないかな」
「ほんとはつきみちゃんとチェリーさんとあすなろさんの5人でお話ししたかったのに、ジョーロが逃げちゃったんだからね!」

お前らは俺の敵に回ったんじゃなかったんだな…

「私たちはジョーロ君の敵ではなく、パンジーさんのライバルだ。だが同時にパンジーさんの友人でもある。ここは友人として行動させてもらうよ」
「いやぁ〜、話すことなんてないっしょ!」
「どいて、私ホースに髪留めを渡す」
「ほんとーにそれでいいの?」
チェリー、つきみに対してひまわりの声が通路に響く。

コスモスがとあるページで手を止める。
「自分の気持ちを終わらすためにパンじーさんを利用してはだめだよ」
「パンジーちゃんりよーしちゃダメ。」
「ワ、ワタシ、利用なんて…、して、ない!」
つきみが普段ださないような叫びを上げる。
「二人は違うっしょ!コスモスっちもひまわりっちもジョーロっちに…」
「その少し前さ。以前別の人が好きだったんだ。その人に自分の恋路を手伝って欲しいと頼まれてね。」
コスモスが語る。
「あのときは本当に最低だったよ。ジョーロ君を道具のように利用して、自分にとって都合が悪くなったらあっさり掌を返して…」
「あのときは本当に済まなかった、ジョーロ君」
「ジョーロ、ごめんね…」
「だから二人の話を聞いたときすぐ分かった。自分の気持ちを終わらせるために大事な人の恋路をかなえようとしているってね」

32 :
「コスモスっち、全部正解だよ…」
「…その、通り」
チェリー、つきみが認める。
「でもそのくらいの権利はあってもいいっしょ!菫子っちがいなければこんなことにならなかったんだ!」
「全部…、菫子が悪い」
チェリーとつきみが初めて見せる「悪意」。
俺(ジョーロ)はとっさにパンジーを自分の背に隠す。制服の裾をキュッと掴む感触が伝わる。

「ちがうよ。パンジーちゃん悪くないよ…」
パンジーをにらみつける二人の前にひまわりが立つ。
「わたしおばかだからちゃんと言えないかもしれないけど…前に大好きな人にちゃんと言えないままおしまいしちゃった」
ひまわりは続ける。
「その人パンジーちゃんが好きだったの。私最初パンジーちゃんずるいって思った…けど、一番ずるいのはわたし。怖くなって逃げ出しちゃったわたし」
「だから決めてたの。今度はちゃんと言うって!わたし、ジョーロが好き!大好き!ジョーロが別の子を選んでも好き!大好きで大好きで大好きなの!」
「ジョーロ君、もちろん私も、君が、だ、だだだ…大好きだよ…」
「当然ながら私も大好きですよ、ジョーロ」
ひまわりに続き、コスモス、あすなろも再び気持ちを伝える。
「だからね、つきみちゃん、チェリーさん…、がんばろ?ちゃんとがんばると楽しいよ。怖いけど…、楽しいよ」
「ひまわりっち…、けど、うちらは…」
「……でも…」
「大丈夫です!言葉は気持ちを込めれば伝わります!別に断られてもいいではないですか?黙ったままでいるより、伝えてしまえばすっきりしますよ。これは私の経験談なので間違いありません!」
「そ、そりゃそうだけど、その後の関係とかさ…」
「問題ありません!貴方達の大切な人は気持ちに応えられないからと貴方達をないがしろにするような人ですか?」
「私もあすなろさんの意見に賛成だ。素直にその気持ちを伝えるべきだ」
「だいじょうぶ!わたし、ジョーロと仲良しだよ!」
ほんの一瞬、沈黙が包む。

33 :
「はぁ〜!三人には敵わないなぁ〜。まさか、全部バレてるなんて思わなかったっしょ!」
「やな人たち」
チェリー、つきみの口調は悪いが、呪いから自由になったようなスッキリとした顔をしている。
俺(ジョーロ)だったらここまで辿り着けなかった。
「うん、そうだね。ちゃんと言った方がいいよね」
「ワタシも、言う」
「うち、ホースっちが大好き!!だから、君の恋人になりたい!」
「ワタシ、ホース…好き!一番そばに…いさせて…」」
ホースは…
「ごめんなさい。僕は…、二人の気持ちに応えられません」
ホースはしっかりと答えて、俺との差を見せつけられる。
俺って、情けねぇ…。
「…ぐす」
「あ、あはは!知ってたよ…。知ってたんだけど…、効くなぁ〜…っ!」
つきみは涙を流し、チェリーは笑顔でごまかそうとしているが…両目からは涙がこぼれている。
そしてチェリーとつきみが髪留めを渡す番に。
「ジョーロっち。うちは君が菫子っちのそばにいるべきだとは思わない。だけど、ホースっちのそばに菫子っちがいて欲しくない。だから…、君に渡すよ」」
「ジョーロ。貴方がきっかけでちゃんと言えた。ワタシ、嬉しい。…けどホースが悲しむの嫌。だから…、ホース。髪留め、受け取って。」

これで髪留めの数はジョーロ:1、ホース:4



「…や。お待たせかな、ジョーロ」

34 :
「おう。待ってたぜ、ツバキ」
「ツバキさん、なぜ君はここに?」
コスモスが尋ねる。
「もちろんジョーロの力になるためかな」
ウィンクをして微笑むツバキ。本当に助かったよ。
「ボクはジョーロがパンジーのそばにいた方がいいと思うから、君に髪留めを渡すかな」
「ええええええ、ジョーロ、どういうことですか!?」
みんなを代表するかのようにあすなろが叫ぶ。
「待つんだあすなろさん!えっとルールは…そういうことか!ジョーロ君、君は本当に悪巧みが上手だね。正直少し呆れているよ」
「褒め言葉として受け取っておきますよ」
ルールの抜け穴…
「お前らが作ったルールに、お前ら6人からしか髪留めをもらえねぇなんて、書かれてねぇ!つまり、髪留めを持っている女なら誰でもいいってことだよなぁ?」
「あ、そっか。あはは、ジョーロ、ずるいね!」
「なるほど、そういうことでしたか」
ひまわりとあすなろが笑って俺を見つめる。
「ジョーロっち…大分卑怯だよね?」
「ゴミ」
けっ!卑怯で結構。勝ちゃいいんだよ、勝ちゃ!
「おにぃちゃん、おっまたせ!」
「走らないの!…あ、如月さん、さっきぶりです」
「はい!さっきぶりですね!待ってましたよ!」
球場で迷子になっていた幼女とそのお姉ちゃん。彼女らにも頼んでおいた。
「どーぞおにぃちゃん!これでいい?」
「では、私も…はい」
「ありがとうございます。本当に来てくれて助かりました」
「それじゃボクもそろそろお店に戻るかな。ジョーロ、試合が終わったらちゃんと取りにきてくれないと怒るかな」
「分かってるよ、それと助かったぜ、ツバキ」

「さて、ホース。…これで、同点だな?」

35 :
「あ、あのぉ〜、如月先輩…、来ました」
「おう、待ってたぜ!わりいな!サンキューな!」
1塁側スタンドで鍵を必死に探していた西木蔦高校1年の女の子。
「大変そうですし、鍵を見つけてくれた恩がありますし…どうぞ!」
「…それで全部?…ジョーロ?」
「さあそいつはどうかな?」

「やっほーい、ジョーロ」
「サザンカ、一番前はあんたでしょ!」
カリスマ群の皆様だ。
「わりぃな、サザンカ。わざわざ来てもらっちまって…」
「べ、べっつにぃ〜!今日は偶然、無性にあんたに髪留めが渡したい気分だったし!だから勘違い済んじゃないわよ!」
「お、おう…」

これで俺(ジョーロ)の髪留めの総所持数は10。ホースの4と比べても圧勝だ。
仮に試合で西木蔦が負け、パンジーがホースに渡しても、ホースは6!
まさに圧倒的大差!完膚なきまでの差を広げてやったぜ!(フラグくさいなぁ)

「さてと私たちは戻ろっか!サザンカはここでお留守番、よろしくね!」
「ちょっと!…特別に残ってあげるわよ!」
「「「「マーベラス!!」」」」

36 :
「君が呼んだ女の子はそれで全部かな…ジョーロ?」
「ああ…。これで全部だよ…」

ホースの表情から焦りは消え、どこか落ち着いた様子に見える。
「君がルールの裏をついてくるのは分かってた。それでも止めなかった理由はわかるよね?」
「今までの僕とは違う。僕は君を真正面から叩き潰す。君の土俵で完全に勝たせてもらうよ」
「つまりさ…僕も同じ手段を取らせてもらったよ」
同時にスタンドから通路にまで響くほど、大きな歓声と巨大な足音が聞こえてきた。

37 :
【俺が選んだ道は】

大賀太陽 高校2年 6月。
ジョーロがパンジーと喧嘩をした。
まさか俺が何もしないで、勝手に二人の仲が壊れるなんてな。
少し前に俺は、『ジョーロを煮るなり焼くなり好きにしていい』という権利まで手に入れている。
今の状況でこいつを使えば、間違いなくジョーロを排除できる。
『もうパンジーに近づくな話しかけるな』ってさ。

「去年の俺達野球部が挑んだ地区大会の決勝戦のこと、憶えているか?」
「まあ、それなりに憶えてるよ。さすがに全部って聞かれると自信ねぇけど…」
「なら、俺の第一打席のことは?」
「そこならバッチリだ!一球目で、ボール球なのにホームランを打った奴だよな?」
いちいち嬉しそうに俺の功績を語るなよ…。俺がクソ野郎なんて分かりきってることじゃないか。
「憶えていてくれて嬉しいぜ。あの時、俺、一球目は絶対にフルスイングするって決めてて、適当に全力でバットを振っただけなんだよ」
「え?そうなのか?」
本当は、ボール球だけど、ちゃんと打てるって思ったから振ったんだ。
「だからさ、ストライクゾーンじゃないからって見逃してばっかいたらチャンスを逃すぜ?」
「俺はいつも全力だ!自分にとって大切なものがあって、それを守りたいってんなら、空振り覚悟でやってみるのも悪くないぜ!」

これは俺の求める理想像。臆病者の俺には絶対に辿り着けない。
俺は、ジョーロに自分の理想を押しつけた。
失敗すれば、今度こそジョーロとパンジーの仲は崩壊する。だから問題ない。
…なんてな。もう、自分にまで嘘をつくのはやめよう。
ジョーロなら、絶対にパンジーと仲直りができる。
花舞展の時、本当の俺を知っても受け入れてくれたジョーロと過ごして、思ったんだ。
一人では弱い俺でも、ジョーロと一緒なら、どんなことでもできるかもしれないってさ。
だから決めるところはしっかり決めてくれよ。…ジョーロ

38 :
現在9回表。

1番バッターの樋口が2ベースヒットを打ち、2番穴江が樋口を3塁まで進める。
バッターは3番キャッチャーの芝。
普段大きいあたりしか狙わない芝はある方法で1点をもぎ取る。スクイズ。
4番大賀はセンターフライ。
そして9回裏へ

ベンチの奥でプロテクターを装着している芝の元へ大賀は向い、
「あ、あのよ…、芝…」
「なんだ?」
「あ、ありがとな!お前が1点取ってくれたおかげで、勝てそうだよ!本当に、その…助かったよ!」
「…」

「うちのチームメートは全員人が良いから、すぐ顔にでる。だから成功するまで、誰にも言うつもりがなかったんだ」
「え?」
「このスクイズも、お前に対する気持ちも」

「これ、返すよ」
手の平に置かれたものはドジャース背番号16のユニフォーム。野茂のキーホルダー。
小学生のとき「なくして」しまったものだ。
「大賀に対する嫌がらせは全部俺が仕向けていた」
「そ、そうだったのか…。でも、なんでそれを今…?」
「…ずっと大賀に憧れてた。大賀に嫉妬してた」
そうだったんだな。芝にとっての『ジョーロ』は俺だったんだな。
「本当に…今までずっと」
「芝!効いてくれ!その、俺、勝ちたい奴がいるんだ…」
「大賀が?」
「ああ、そうさ。俺がどんなに頑張っても敵わなくってさ、いつもほしいものをくすねていく、ほんと、とんでもない奴さ」

39 :
第五章 俺達のウイニングショット

「ジョーロ。君の最大の失敗は、球場で僕と出会ったとき、勝負を始めなかったことだ。実は最初から君の様子を見てたんだ。僕には隠してたことがあるよね」
「…さあ、そうだったか?」
「さっき来た迷子の女の子のことを、僕に隠したよね。それですぐ分かったジョーロが別の女の子からも髪留めを受け取ろうとしているってね」
「…」
「本当に危なかったよ。追い詰められていたのは僕の方だった。電波が悪いと嘘をついて逃げた。初めてだったよ。思ったより屈辱的だった。その分君を徹底的に追い詰めてやりたくなったね」

ホースに髪留めを渡すためにやってきた唐菖蒲の女子生徒はパッと見ただけでも50人以上。
「わざわざ来てくれて助かるよ」

「僕の持つ髪留めは全部で98。ジョーロ、君はいくつ持っているかな?」
「全部で…10だよ」
「試合は終わってないだろうし、今から他の女の子に声をかけてきてもいいよ?」
情けってわけじゃねぇな。ホースは、俺を徹底的に叩き潰して、パンジーに差を見せつけたいんだ。

「いや…、もういい。…俺の負けだ」

「案外潔いんだね。もっとあがくと思ったよ。」
「それと、みんなに一つ伝えておくよ。ジョーロと話し合って決めたことだけどね。罰ゲームの内容が変わったんだ」
「罰ゲームの内容は『菫子と菫子の友達全員に、近づかない話しかけない』」
「そ、そんなっ!き、聞いてねぇじゃよ!」
「ほ、本当なのかい?ジョーロ君!」
「はい、本当です。」
あすなろが津軽弁で驚き、コスモスとひまわりも愕然としている。
「ホース、卑怯だじゃよ!髪留めば渡し終わった後にわぁ達まで巻き込むのは…」
「だから?ジョーロだって、十分卑怯なことをやったでしょ?お互い様だよ。それに、君たちがジョーロと関わり続けたいなら、菫子の友達をやめればいい」

40 :
ホースの狙いはパンジーを孤立させるためじゃない。
ここでコスモス達がパンジーの友達をやめると言えば、その程度の関係だったとパンジーに知らしめることができる。
そして、誰よりも一番パンジーを想っている男という立場を確立できる。
「どうする?僕はどっちでもいいけど」
「「「…」」」
ホースの言葉に三人はうろたえる。
「まあ、いいや。それじゃぁ…菫子」
「今の僕なら君に嫌な思いをさせない。絶対にジョーロよりも君を幸せにできるって確信している。だから…」

「僕の恋人になって欲しい」

「わ、私は…」
パンジーが、真っ直ぐ見つめるホースから目をそらす。
「…ないわ」
「僕の物語には、君は必要不可欠なんだ。君がいないとだめなんだ。だから、『脇役』を見るのなんてやめて『主人公』を見てよ」
「葉月君…」
「…ん?菫子、どうしたの?」
「…まだ、勝負は終わっていないわ」
「そうだったね。まだ君の髪留めが残っていたか…。なら君が持つ髪留めを早く僕かジョーロに渡してほしい」
後ろに下がるパンジーにホースは近づく。すぐそばまで辿り着くと、そっと優しく手を伸ばし、
「…なんのつもりかな?ジョーロ?」
その手を俺(ジョーロ)に掴まれた。
「コスモス会長、ひまわり、あすなろ、教えてくれ…。もし、俺が負けたら、パンジーの友達をやめるのか?」
三人はすでに決意をしていたのだろう。
「私はパンジーさんの友人をやめるつもりはないよ。だから、ジョーロ君が負けたら、一切君と関わらない」
「わたしも…。だってわたし、パンジーちゃんのお友達だもん!」
「わぁも、もう反対しねじゃ…」

助かるぜ、俺もそっちの方がいいと想ってたからよ。

41 :
「それが君の最後の抵抗かな?」
煩わしさの中に、悔しさを滲ませたホースの表情。
コスモス達の答えが気にくわなかったのだろう。
「ホース、1つ聞くが、てめぇは俺が球場に来た時から最初に会って別れるまで、ずっと俺を見てきたんだよな?」
「そうだよ。君が最初に菫子に髪留めの件を頼んで、その後に他の女の子達に話しかけられているのは、全部見てきたけど?」

「俺が、誰よりも最初に髪留めの件を頼んだのはパンジーじゃねぇ!」

「ふーん。負け犬の遠吠えかな?」
パンジー、助かったぜ。髪留めを誰にも渡さず、ホースの注意を引いて時間稼ぎしてくれてよ。
ちゃんと届いていたんだな、俺の言葉は。
「そうだな、俺の物語の主人公は俺ってことになるな」
「当たり前のことを言わないでよ。もういいでしょ。それじゃ僕は菫子と…」
「質問だ。主人公の前にどうしても勝てない相手が現れた。そいつに勝つためにてめぇはどうする?」
「はぁ…、そんなの勝てるようになるまで努力するしかないでしょ?」
「だが、俺の答えは違うぜ」
作戦の第一段階だけで勝てるなんて、最初から思っていなかった。だから…

「ホース、確かに俺は負けた。けどな…俺達はまだ負けてねぇ!」
「…俺達?」
「やっぱり気付いてなかったんだな。それが俺とてめぇの違いだよ」
見せてやる。俺の作戦の…第二段階をな!

42 :
「試合なら、もう終わったぜ」

「え?き、君は…!」
「待ってたぜ。…サンちゃん」
「へっ!なーにが待ってただよ!ジョーロ、お前は人使いが荒すぎるぞ?」
汚れたユニフォーム、汗びっしょりの顔。それでもいつもの熱血笑顔は崩さない。
恐らく、試合直後にここに来てくれたんだろう。

ルールで、試合が終わっても、最初の6人が髪留めを渡し終えなければ勝負は終わらないってことだ。
パンジーに時間を稼いでもらった。サンちゃんをここに呼ぶために。
「如月先輩、差し入れありがとうございました!頂いた飲み物は野球部の皆さんと私が美味しくいただきましたよ!」
「私に差し入れできるなんて、如月先輩も幸せ過ぎて仕方ないでしょう!むふふー」
サンちゃんの背後からひょっこり現れたのはたんぽぽ。目が少し腫れている。

「君は…、たんぽぽ!」
そういえばホースとたんぽぽって同じ中学出身だったな。
「お久しぶりですね、葉月先輩!あ、もしかして私が愛しく成長しすぎてときめきがとまりませんか?むひょひょひょ!」
どう見てもホースはときめいている顔じゃねぇだろ。
「あ、如月先輩、前にお貸しした髪留めの袋を返してください!大賀先輩に頼まれてから予備の髪留め60個持ってきてもらいましたが、それでも足りなそうなので!むふふふ!」
「わかった。…ほれ、こいつだ」
「では、代わりにこちらをどうぞ!髪留めを入れる用ですよ!」
渡されたのはたんぽぽがかぶっていた、少し小さめの野球帽。
「それにしても朝のジョーロには笑ったぜ!飲み物を売りながら、俺達野球部の集合場所に来て、話しかけてくるんだもんな!」
「仕方ねぇだろ!ちょっと匿ってもらった礼というか…いろいろあったんだよ!」
俺(ジョーロ)がサンちゃんに勝負の件を頼んだのは、試合が始まる前。
焼き鳥屋の屋台に身を隠し、その代わりに売り歩きを命じられていたときだ。
サンちゃんがホースとの勝負の件を知っていることは、あすなろを通じて『たんぽぽがサンちゃんに勝負の件を伝えた見たいですよ』と。
サンちゃんには中途半端に『頼むぜ』とだけしか伝えられなかった。サンちゃんは『俺を信じて待ってろ』ってさ。
「ジョーロ、野球部の応援をしてくれたチア部、吹奏楽部、他にも応援してくれたみんな、とにかく片っ端から連れてきたぜ。」

43 :
「なっ…!」
ホースの奴、さっきとは比にならないくらい動揺してやがるな。
「ホース、お前は何をやっても俺の上を行きやがる。だからこそ考えた。てめぇは絶対に、俺の予想外の行動をするって予想したんだ。」
俺ではなく、『ホースのいないところで、サンちゃんが他の女達を説得する』。
これが作戦の第二段階。
「よっしゃあ!それじゃあ、みんな頼むぜ!」
まず一つ、たんぽぽから。その数は当然『1』。
続々とチア部や吹奏楽部、それに他のみんなも俺に髪留めを手渡していく。そして…
「これで俺の髪留めの数は98。てめぇと同点だぜ、ホース」
「ジョ、ジョーロ…っ!そうだ!し、試合の結果はどうなったの?」
「お、そうだったな!そういや試合の分もあるんだっけ!ははっ!忘れてたぜ!…たんぽぽ、これをもらうぜ!」
「仕方ないですねぇ〜!特別に上げちゃいますよぉ!」
「試合の分だ!受け取れ!親友(ジョーロ)!」
「おう!バッチリ受け取らせてもらうぜ!親友(サンちゃん)!」

これで俺の髪留めの数は99。ホースを1つ超えることができた。
「なっ!じゃ、勝ったのは…」
うろたえるホースに

「「これが、俺達のウィニングショットだ」」

「さぁて、ジョーロ、俺は戻るぜ!」
「分かった!試合、お疲れ!来てくれて、助かったよ!サンキューな!」
「…っと、やっべ!一つ忘れてたわ!」
サンちゃんが向かったのはパンジーの前。

「パンジー、約束の件、あったよな?『西木蔦高校が地区大会の決勝戦で勝ったら、俺の恋人になる』ってやつ」
「……ええ」
サンちゃんの言葉が聞こえた時、俺の胸に締め付けられるような痛みが走る。俺はもう知っている。その本当の意味を…

44 :
「悪いんだけどさ、やっぱり約束はなしにしてくれ!」

サンちゃんが笑みを崩さずにそう言った。初めから、そうするつもりだったんだ。
嘘をつかないパンジーと、自分が破るための約束を結ぶ。
そうやって、自分の気持ちを犠牲に俺と敵対ふりをして、教えてくれたんだ。
ホースが、パンジーに恋人ができても、止まらないということを…

「俺、野球に集中したいからさ、今は恋人とかそういうの作ってる暇はないんだ!」
「…分かったわ。…ごめんなさい」
「ははっ!約束を破ったのは俺なのに、お前が謝るなよな!じゃあ、今度こそ俺は行くぜ!…じゃあな!パンジー!」
「ええ。……さようなら、サンちゃん」
ありがとう…サンちゃん。最初から最後までずっと俺を助けてくれて…。

45 :
ここまで大まかなまとめ


球場についたジョーロはルールの盲点をついた作戦を実行する。
球場の女の子に髪留めを渡してもらうようお願いすること。
チェリーとつきみの説得には失敗するが、コスモス・ひまわり・あすなろのお陰でチェリーからの髪留めをゲットすることには成功。
この作戦はホースにもバレてしまっており、唐菖蒲高校の女の子などから98個の髪留めをゲットする。
ホースが見ているところでは勝負にならないと判断していたジョーロは作戦の第二段階を用意していた。
ホースがいないところで、サンちゃんが他の女の子を説得するというもの。
試合は終了し、サンちゃんが連れてきた女の子達から、ジョーロは99個の髪留めをゲットする。
その後、サンちゃんは思い出したように、パンジーと恋人になるという約束を破棄する。

この後は残るパンジーの髪留めの行方がどうなるか。

46 :
てす

47 :
「確かに僕の髪留めの数はジョーロより少ない!けど、一つだけだ!まだ引き分けがある!」
「菫子、君の髪留めを僕に渡してくれ!そうすれば引き分けになるから!」
「ホース、さっきと言ってることが違うじゃねぇか!パンジーの髪留めは誰に渡してもいいんじゃなかったのか?」
「うるさい!お前は黙ってろ!菫子、早く僕にちょうだい!渡してくれないなら…」
「『髪留めを無理矢理取るのは禁止。本人の意思で渡したも物のみカウントすること』。そういうルールだよ、ホース君?」
「うっ、コスモスさん!」
先ほどの意趣返しとばかりにコスモスが割り込む。
「くっ、なら今から他の女の子達に頼みに行けば!」
「『ジョーロとホースが揃っている場所でのみ、髪留めの受け渡しを行う』。言っとくけど、mにがさねぇど!ホース!」
「あ、あすなろちゃん!」
「えへへ!『私たち六人が髪留めを渡して、試合が終わったら勝負もおしまい』。パンジーちゃん!あとはパンジーちゃんが渡せば、おしまいだよ!早く!早く!」
「ひまわりちゃんまで!」

「菫子、僕だよね?ほら、これからも君を守るし、図書室の件もずっと世話をするよ!なんなら西木蔦に転校してもいい!だから僕に!」
やっと人間らしくなったじゃねぇか、ホース。そっちのてめぇのほうが、俺は好きだぜ
「そうだチェリーさんとつきみちゃんからも言ってあげて!」
「ホースっち、それは無理っしょ。」
「ごめん、ホース。ワタシ…できない」
チェリーとつきみは分かってるんだ。パンジーが自分たちの言葉で簡単に動くような奴じゃないことを。

「パンジー、てめぇの好きにしな」
「…ジョーロ君」
パンジーの髪留めを確実に手に入れられる方法を知っている。だが、それを使うつもりはない。

「パンジー、俺はてめぇが何を選んでも文句は言わねぇ。好きに振り回してくれていいぜ」
「菫子、僕にちょうだい!僕じゃなきゃ君は幸せにできない!だから…」

それから少しして、パンジーは一つの行動を取った。

48 :
パンジーは三つ編みをほどき、眼鏡を取り外した。胸にはサラシを巻いたままだが、相変わらずの美人だ。
「花舞展の時の子って、この子だったの…?」
この場に残っていたサザンカがメチャクチャ驚いている。
なんでこんな人の多いところでその姿に変わったんだ?
「中学時代のお話は、中学時代の私で終わらせてあげないとダメでしょう?」
そういうことか。いつも分かりづらいんだよ。

「ねぇ、葉月君。貴方の気持ち、確かに伝わったわ。とても素敵な人になったのね。」
「そ、そうだよね、君が僕を拒絶する理由は…」
「まだ一つ残っているわ。貴方にはできないことが」

「貴方は、ジョーロ君じゃないわ」
「中学時代困っている時に助けてくれてありがとう。高校生になっても助けてくれて本当に感謝しているわ。貴方と一緒に過ごしたらきっと楽しい毎日が過ごせるのでしょうね。でも私は…」
ホースの顔がみるみるうちに青くなっていく。この後にパンジーが何を言うか…

「ジョーロ君が好きなの」

初めてパンジーが告白してきた時と、寸部違わぬ言葉。
俺を好きなのはお前だけだと思った時と、全く同じ言葉。
「ジョーロ君、私は貴方のそばにいたいわ。だから、この髪留めを受け取ってちょうだい」
「サンキュー。嬉しいよ」
「私もよ。私たちは両想いという意味で捉えて問題ないかしら?」
「今回に関しちゃ、それで問題ねぇよ」
「とても嬉しいわ」
パンジーが俺の腕を握りしめる。
「これで俺の髪留めの総数は、ジャスト100だ。勝負は終わりだ」
「脇役のくせに!調子に乗りやがって!」
「てめぇの物語じゃ俺は脇役だよ。けどな、てめぇの都合良く動く駒じゃねぇ。モブ、なめんじゃねぇぞ!」

49 :
「勝利に欠かせねぇのは努力だけじゃねぇよ。ラブコメにばっか夢中になって、一番大事なもんを見なかった。それがてめぇの敗因だ」
「ふざけるな!一人じゃ僕に勝てなかったくせに!」
ホースが拳を俺に向けた。
「いってぇな。…気持ちはわかるが、そいつはやべぇぞ?」
「葉月君。貴方はジョーロ君を…、私の好きな人を殴ったのね。たたでさえ個性的な顔なのに、これ以上猟奇的な顔面の形状になったらどうしてくれるのかしら?」
「ごめん、菫子!ついカッとなって…」
「謝るべきは私じゃないでしょう?」

「『負けた方は必ず罰ゲームを実行すること』。貴方はもう二度と、私と私のお友達に近づかず話しかけないで」
「そんなっ!」
「葉月君…、私は貴方が大嫌いよ。」

それがとどめの一撃となり、ホースは力なくその場に崩れ落ちた。チェリーとつきみが支えようとするが反応はない。

「ま、とりあえず…この勝負…俺達の勝ちだ」」

50 :
休息。
続きは後日。

51 :
>>45
これに追加

ジョーロの髪留め99個
ホースの髪留め98
必死にパンジーから髪留めを貰おうとする見苦しいホース
てめぇの好きにしなと言い放つジョーロ
パンジーはあのときと全く同じ言葉
「ジョーロ君が好きなの」
と言い、髪留めをジョーロに渡す
感情的になったホースは思わずジョーロを殴ってしまうが、完全にパンジーから嫌われる
「この勝負、俺達の勝ちだ」

52 :
髪留め200個近くも用意して大変だな

53 :
>>52
タンポポさんのことをお忘れか

54 :
【俺が最後に使うのは】

大賀太陽 高校2年 七月 夜道。

部活が休みだった日、放課後に図書室を訪れると、他校の奴らが手伝いに来ており、そいつらをジョーロが警戒していた。
パンジーがそいつらを苦手にしているからだ。
ホースと呼ばれる男はパンジーの中学時代の同級生で、恋愛緩徐を抱いているという。
パンジーはそれに応える気がないが、助けてもらった経験があり、なにも言えない。

「ジョーロ君が心配だわ。きっと、頑張りすぎてしまうから。ジョーロ君はとても優しくて、とても傷つきやすい人。私のせいで…嫌なの」
ジョーロは情けない奴だ。ちょっとしたことで落ち込んで、へこたれて、心が折れる男だ。
だが、その度に復活して、強くなって帰ってくるんだよ!
ホースは凄い男だと思う。だが、ジョーロも負けてない。俺からしたらジョーロの方が遙かに優れているようにすら思える。

パンジーは今弱っている。以前ジョーロにも言った。恥も外聞も気にせず空振り覚悟でやれって。今が…その時だ。
「俺とパンジーが恋人になるってどうだ?そうしたらホースもジョーロも何もしなくなるぜ!」
嘘と真実を織り交ぜた、俺の十八番芸。
俺がパンジーを好きなのは真実。
だが、ジョーロが何もしないなってことはない。あいつはパンジーのために絶対に行動する。そこが嘘。
「ごめんなさい…」
…だよな。

「一つ教えてくれ。ジョーロと全く同じことができて、そいつがジョーロより何もかも優れていたらどうする?」
「関係ないわ。私は、ジョーロ君がジョーロ君だから好きなの」
…そうだと思ったよ。パンジーの言葉は奇しくも、中学時代の『彼女』と全く同じ物だった。

55 :
「だったら、『地区大会の決勝戦で、西木蔦高校が勝ったら、パンジーは俺の恋人になる』って約束を結んでほしい」
「それはできな…」
「パンジー、これは俺の持論なんだけどさ、約束ってのは守るためにあるんじゃない。伝えるためにあるものだと思う。そいつが大事だって伝えるために約束を守るんだ。だから…自分にとってもっと大切なことがあるときは、破ってもいいんだよ」
自分がその約束した相手をどれだけ大切に思っているかを伝えるための。
「…俺の言いたいこと、分かるよな?」
「け、けど、それは…」
「俺と恋人になる約束をして、ジョーロを引き離せ。そこであいつが折れたらお前の勝ち。もしあいつがまた戻ってきたら俺の勝ち。勝負をしようぜ」
俺はなにをやっているのやら…
好きなパンジーにはフラれて、またサポーターに逆戻り。
けど、不思議と前みたいな気持ち(ジョーロに対する恨み)はないよ。

「ジョーロが心配なんだろ。もしお前が勝ったらジョーロはこの件から遠ざかるから安全だ。もちろん、俺もあいつを徹底的に拒絶する。もし、お前が負けたら…そのときはジョーロを信じろ」
「でもそれじゃ貴方は…」
「パンジー、俺は教えたいんだ。ジョーロがどれだけすごい奴かって。俺とジョーロが手を組めばなんでもできるんだぜ?だから頼む。俺と約束をしてくれ」
「…………分かったわ……ごめんなさい。ごめんなさい」

最初から俺が破ることが決定づけられた約束。
(ホースはパンジーと誰かが恋人になっても諦めない。それをジョーロに教えるため、サンちゃんはこんな提案をして、ジョーロに伝えた)

その後は、何もかも俺の予想通り。
ジョーロは全てを理解し、完璧に復活してパンジーのもとへと戻っていった。
パンジー、お前との勝負は俺の勝ちだ。
ジョーロ、俺達でパンジーに教えてやろうぜ。
お前と俺なら、どんなことだってできるってことをさ。

56 :
補足…俺なりの解釈

ホースにつきまとわれパンジーが弱っていたことをサンちゃんに悟られ、サンちゃんは再度の告白をしてみる。
しかし、断られる。
ジョーロに対するパンジーの認識がサンちゃんのそれと違うこと、そしてパンジーを守るために、破ることを前提とした約束を結ぶ。
その約束は地区大会決勝戦が終わった後、ジョーロとホースの勝負の場にいたパンジーの前で破られることになる。
かつてサンちゃんは『彼女』の件、及びパンジーの件でジョーロを恨んでいたが、もうそんな気持ちは消えていた。
ジョーロがどれだけ凄い奴かをパンジーに伝えたい。
その思いで行動した。

57 :
現在より少しさかのぼる…

「大賀先輩、こちらをどうぞ!」
たんぽぽが今までかぶっていた、ブカブカの西木蔦高校の野球帽子を手渡す。
「むふふふふ!この帽子は、世界で一番大賀先輩に勝って欲しいという気持ちがこめられた帽子です!」
ここで俺に渡すために、最初からかぶっていたのかよ。
「私は自分用の帽子があるので!頑張ってくださいね!あと一回ですよ、むっふー!」
「ラスト一回、決めてやろうぜ!サンちゃん!」
「そうだな、芝1」

一点差。九回裏、バッターは二番から。確実に四番バッターと勝負することになるというプレッシャーが襲いかかってきた。
二番を仕留めたあと、三番バッターにヒットを打たれてしまう。ワンナウト一塁。
バッターボックスにはあの男。唐菖蒲高校…いや、今年の高校野球で最強の打者といわれている、特正北風。
この試合全打席ヒットを打っている男だ。
「サンちゃん、どうする?敬遠するか?」
「もちろん、勝負するぜ!」

一球目、二球目をファールボールにし、ノーボール、ツーストライク。
一塁側スタンドからの歓声も…でも聞こえないよ…。
パンジーの声も、ひまわり、コスモスさん、ツバキの声も。そしてジョーロの声も。
一緒にいたはずの図書室メンバーの声が、誰一人として。
事情は分かっている。それでもやっぱ…。寂しいな…。

僅かに球威の落ちた球を、特正に打たれる…が、ファールボール。
もう、逃げよう…敬遠したほうがいい…怖いんだ…疲れているんだ…。『おおが』の言うとおりだ。
大体、『サンちゃん』をやるのも疲れるんだ。
俺は応援して欲しいんだ。誰も応援してくれないのに頑張るのは…嫌なんだ。
汗が垂れて目に入った。帽子をとって、一度汗を払おう。

その時、俺は帽子の裏側に書いてある、汚い字が目に入った。
「ロージンバッグ、使い忘れるなよ!未来のメジャーリーガー!」

58 :
…ジョーロだ。こんな汚い字、あいつ以外いない。
これが、世界で一番俺に勝って欲しい気持ちがこもった帽子かよ。
あのとき、パンジーへの気持ちを伝え、協力を断られたために陥れようとした時の言葉。ちゃんと憶えていてくれたんだな。
ジョーロ、お前は黙っていてもうるさいな!
何が応援をしないだ!ちゃんと応援をしているじゃないか!
…聞こえたよ。ちゃんとお前の声が…。

ロージンを使い、決心する。
…決めた。あの球で行こう。

「アウト!ゲームセット!」
「おぉぉぉぉぉぉっしゃあああああああ!!」
「サンちゃああああああああん!」
「や、やりましたよぉっ!皆さん、甲子園ですよぉ!おめで…あぁぁぁぁん!!」
「ははっ!たんぽぽ、そんな変な顔で泣いていいのかよ?ひっでぇ顔だぞ?」
「いいんです!私がそうしたいからそうするんです!本当に大賀先輩、すごいです!皆さん、すごいです!やったぁぁぁぁぁ!」
「サンちゃん、甲子園だ!本当に…本当にやったよ!」
「芝!お前の一点のお陰だよ!最高だったぜ!」
誰よりも早く俺のもとへ駆けつけた芝が、俺の体を抱きしめる。
思わず俺も涙が溢れそうになったが、ぐっと堪えた。俺は『サンちゃん』だから。

試合後の挨拶。俺の正面に特正北風。
「特正、この後になんか予定はあるか?」
「いや、ない…」
ホースに呼ばれていないのか。これがジョーロとホースの最大の違いだろう。
自分を信じるホースと、他人を信じるジョーロ。
俺の親友はすぐに人を信じて騙される、馬鹿な奴なんだよ。

「それより大賀、最後の球…」
「1996年9月17日。ロッキーズ対ドジャーズ戦。野茂がメジャーで初めてノーヒットノーランを達成した時の最後の球って知ってるか?」
「い、いや…」
「フォークボールだ」

59 :
第6章 俺達のゲームセット

唐菖蒲高校の連中は、もうここにいない。
ホースはパンジーとその友達に近づけないし、話しかけられない。
そういう取り決めだ。
この場には、パンジー、コスモス、ひまわり、あすなろ、それにサザンカだけとなった。

「ねぇ、どういうこと?あんた、まだなんかあんの?」
サザンカが聞く。そういえば事情を知らなかったな。
「私たちはジョーロ君に気持ちを伝えたの。それで、そのお返事を聞かせてもらうの」
「は?はぁぁぁぁ!?なによそれ!あたし、聞いてないわよ!」
言ってません。
「うぅぅぅぅ!あ、あたしだってせっかく…、もう、知らない!勝手にしなさいよ!」

「みんな、俺に気持ちを伝えてくれてありがとう。だから、俺もちゃんと自分の気持ちを伝えるよ」

「三色院董子、俺はてめぇが好きだ。てめぇと恋人になりたい」
「ジョーロ君、ありがとう…。私は、貴方のそばにずっといるわ。…大好きよ。」
「あう…」
「し、仕方ない…よね…」
「そ、そうですか…」
「ジョーロ君、わ、私は貴方と…」
勝利の女神パンジーよ、珍しくオロオロして、何か言いたいのかもしれんが、少し待て。

「秋野桜さん、俺は貴女が好きです!だから、俺の女になって下さい!」
「日向葵、俺はてめぇと恋人になりたい。だから、俺の彼女になってくれ」
「羽立桧菜、未来永劫、俺のそばにいてくれ。…恋人として」

「ジョーロ君、どういうことかしら?
「ジョーロ君、君はいったい何を考えているのかな?」
「ジョーロ、説明して!どーゆこと?」
「わぁも説明してほしいじゃ!意味わがんね!」

60 :
「だからよ…、全員、俺と付き合えばいいだろ?だって両想いだし」
鈍感純情BOYだった頃、俺はひまわりとコスモスと、うれし恥ずかしイチャイチャ学園生活を夢見ていた!
だが、それでは現在の俺はまるで満足できない!
もっと、すごいハーレムが作りたいと、決意を新たに成長したのだ!
「名案がある。月曜日はコスモス会長、火曜日はひまわり、水曜日はあすなろ、木曜日はパンジー。これでみんな平等だ!」
「金曜日はツバキがいるから大丈夫だぜ!」
これで万事解決だ。前回言い切れなかった言葉を、最後まで言わせてもらうか。
「俺が好きなのはお前達だよ」

「し…し…」
およよ、理由は皆目見当つかないが、サザンカの体がブルブルと震えている。
「サザンカ、大丈…」
「Rぇぇぇぇぇぇぇ!」
「うわらば!」
「さ、さいってい!ほんとゴミ!クズ!あんたに、今日を生きる資格はないのよ!」
「あべし」
なぜ、世紀末覇者から容赦なき、北斗残悔積歩拳をお見舞いされなくてはならないのだ…

その後、誰も止まることなくその場を去って行った。
まさか、俺の華やかなハーレム生活が開始する以前に、ゲームセットとは。
俺、今回はめっちゃ頑張ったんだから、ちょっと大目にご褒美をもらったっていいだろが!
なぜ、毎度毎度、俺の思った通りに事が進まない?
俺はラブコメなんて、大嫌いだ!!

61 :
「はあ、君は、バカなのかな?」
北口にあるツバキの屋台にて。
「女の子は、好きな人のたった一人の特別な人になりたいものかな。なのに、みんなでなんて、そんな都合のいい女の子が、いるわけないじゃん」
「俺はあいつらにこっぴどく嫌われたけど、他の奴ら同士の仲は、悪化してねぇ」
「ジョーロ、本当の気持ちを隠すのはどうかと思うな」
「…なんのことだ?」
「君はパンジーに友達をあげたんでしょ?いや、パンジーだけじゃなくて、コスモスさんやひまわり。そしてあすなろもかな?」
どうして俺の周りには、こう厄介な女が多いのだろう?
「ひまわり、コスモス会長、それにあすなろもだが、あいつらはみんなから仲良くはされるけど、特別扱いされがちなんだよ。」
「それで四人を仲良くさせようとしたの?それって君のエゴじゃないかな?」
「ツバキは、恋人しかいねぇ高校生活と友達しかいねぇ高校生活だったら、どっちが楽しいと思う?」
「後者かな。…で、君が誰か一人を選んだら、その関係が壊れちゃうと思ったのかな?」
「半分正解だ」
「じゃあ、残り半分は?」
「そもそも『選ぶ』なんて表現が間違ってんだよ。俺にできるのは、伝えることだけだ。好きな女に、『好きだ』って言うだけだ」
「それでみんなに好きって言ったのかな?本心で?」
「当たり前だ。全員、いい女じゃねぇか」
「なら最後に教えてほしいかな。君には、誰か特別、一人だけ大好きな女の子はいなかったのかな?」
「…さぁな。そいつは教えられねぇよ」
「ジョーロはケチンボかな」

「串カツサンキューな。…これは代金だ」
「ん。毎度ありかな。けどジョーロ、あの人はどこから来るのか分かるのかな?去年、渡しそびれちゃったんだよね」
「当たり前だろ。俺達は親友なんだからな」
「ジョーロはあの人が大好きすぎるかな」
「だろ?特別、一人だけ大好きな男の子だからな」

62 :
【俺が言うべき言葉】

「ふぅ…」
ロッカールームで静かに息を吐く。
野球部のみんなからは一緒に帰ろうと誘われたが、試合で疲れたから少しゆっくりして帰りたいと伝えた。
試合で疲れたというのは嘘。ちょっと『サンちゃん』をやるのがしんどかったんだ。
ゆっくり心を休ませてやりたいんだ。おつかれ『サンちゃん』『おおが』。
…勝てて良かった…
できることなら誰か一人、大事な奴がそばにいて…
…じゃあそろそろいくか。
家が一番近いのは北口だが、俺はそこから出ない。
ボヤけた視界で、俺は出口へと進む。そしてドアを開くと…

「遅かったじゃねぇか」

ジョーロが串カツを両手一杯に持って立っていた。何があったか知らないが、制服は汚れが目立ち、顔が腫れている。

「…なんで、…ごごから出てくるっで…分がったの?」
「簡単だ。前に言ってたじゃねぇか。泣き顔が見られたくない時は、南口だろ?」
「だっだら、わざわざ来ないでよ…。誰にも見られだぐないっで、分がってるなら…」
言葉が上手くでない。正面にいる男の顔が良く見えない。
「そりゃできねぇ相談だ。てめぇを最初に祝うのは、誰にも譲るつもりはねぇんでな」
「…みんなは…、どう、しだの…?」
「フラれた」
嘘つけよ。どうせまたロクでもないことをやって怒らせたんだろ?お前はバカだから。
俺みたいな奴を優先してしまうくらい…、バカな奴だから。
「ほれ、これでも食えよ。ツバキの串カツだ。メチャクチャ美味いぜ」
「ねぇ…、前の約束、憶えてる?『君を煮るなり焼くなり好きにしていい』って権利が手に入るやつ」
「そんなんあったな…。いいぜ、なんでも言ってくれ」

63 :
「この串カツ…、一緒に食べようよ」
「…そんなんでいいのか?もっと他のことに…」
「それがいいんだ。…ダメかな?」
この串カツは俺にとっての勝利の証だ。そして、小学校の頃に学んだ。大切なのは、『共有』。
だから、俺は信用している…一番大事な親友の…如月雨露と勝利を『共有』したいんだ。
「おいしいでしょ?」
「ああ。さすがツバキの串カツだ。めちゃくちゃうめぇな!」
ほら出番だぞ。『サンちゃん』
「だったら一緒に食おうぜ!どっか手頃な場所に移動しようぜ!俺の熱き食いっぷりを見せてやる!」
「お、いつもの調子に戻ったな」
「だな!…よっしゃ、ここにしようぜ!」
球場の出口から少し移動した先にある階段に、並んで腰を下ろす。真ん中に串カツを置いて。
「ぶはー!うっめぇ!なぁジョーロ!俺、今日勝ったんだぜ!甲子園に行けるんだぜ!すごいだろ!」
「ああ、サンちゃんはすげぇよ。さすが、俺の親友だな!」

なぁ、ジョーロ。知ってるよな
ひまわりもコスモスさんも、最初は俺が好きだったんだぜ。
なのに『おおが』のことを知ったら、拒絶されちゃってさ。自分勝手だってわかるけど、寂しかったんだ。
ひまわりにも、コスモスさんにも、パンジーにも、『彼女』にも、そして何より…俺自身にも拒絶された『おおが』。
どうしてお前だけが『おおが』を受け入れる?
言葉というのは不便だ。頭の中ではまとまっているのに、それに当てはまる言葉が見つからないことが多い。
だけど、今の気持ちを表現する言葉は、ちゃんと見つかっている。

「俺を好きなのはお前だけかよ!」

「はぁ?何を言ってんだよ?」
「うるさい!そういうことなんだから、文句をいうな!親友だろ!」

「なぁジョーロ!この串カツ、すっげえうまいんだけどさ、ちょっとだけ文句があるんだ!」
「サンちゃんの舌って案外細けぇな。それでどうした?」
「なんっつーか、この串カツよ……しょっぺぇな!」

64 :
OVAで予想される原作5巻のまとめは以上。

結局、ジョーロはパンジー、コスモス、ひまわり、あすなろ全員に好きだといい、ボコボコにされる。
ツバキの店で串カツを買った時に、心中を見透かされる。図書室メンバーを親友同士にしたい。ジョーロが誰を一番好きなのかを隠したまま。
サンちゃんがベンチでパンジーへの気持ちを告白したときにつぶやいた言葉。泣き顔を見られたくない時は南口。
ジョーロはサンちゃんと南口で出会う。
『おおが』から『サンちゃん』に戻ってジョーロと串カツを食う。
タイトル回収。サンちゃん視線で「俺を好きなのはお前だけかよ!」
最後に涙が染みて「この串カツよ…しょっぺぇな!」。

65 :
原作5巻ではジョーロの家の前であの人達が待っていて、夏休みの予定を強制的に入れられる話で締め。

66 :
削除依頼出して来いよ >>1

67 :
下げ

68 :
予想

ホースとの髪留め勝負で、コスモス、ひまわり、あすなろがホースに髪留めを渡し、大ピンチに落ったジョーロ。
負けた方は二度とパンジーに近寄れず話しかけてもいけなくなる。

ホースに勝負を挑んだ後、コスモス、ひまわり、あすなろから熱く告白されるが、髪留めは上記の通り。
勝負が終わったら気持ちを聞かせて欲しいと言われる。

ジョーロの未来は如何に?

69 :
ホースに勝負を挑んでから2週間。
ホース、チェリー、つきみは毎日西木蔦高校の図書室に通い続けた。
野球部は順当に勝ち上がり、西木蔦と唐菖蒲高校の決勝戦に。
決勝戦は13時からだが、ジョーロは秘策を実行するために、8時に家を出ようとするが、コスモスとひまわりに拘束される。

70 :
球場を目の前にしたところでジョーロは二人のの拘束から逃げ出し、身を隠す。
コスモスとひまわりはチェリー、つきみと合流する約束をしていた。
ジョーロは、身を匿ってくれた焼き鳥屋の売り歩きの手伝いをさせられる。

71 :
午前11時。
野球部の集合場所。
たくさんの西木蔦高校の生徒が集まっていた。
サンちゃんは甲子園への決意を新たにする。
(このとき、とある理由でジョーロが生徒の中に紛れ込んでいた。)

72 :
13時、試合開始。
その少しあと、ジョーロは1塁側スタンドに辿り着く。
焼き鳥屋のノルマからは開放。
ジョーロの作戦とは、ホースのいないところで他の女を説得すること。
試合終了までの僅かな時間で成功させなければならない。

73 :
一塁側スタンド最上部の席でパンジーを見つける。
試合が終わるまでホースから逃げることと、髪留めを最後に渡してほしいことを伝える。しかし、パンジーからは確約は得られない。
ホースが近寄って来たため、ジョーロはその場から逃げる。

74 :
迷子の幼女を見つけてしまう。
3塁側唐菖蒲高校の応援スタンドで同校の姉に引き渡すことができたが、自販機近くでウロウロしているところをチェリーに発見される。
チェリーに「ホースへの気持ちを諦めないで」と説得を試みるが…
他の皆に連絡すると言って身柄を拘束されそうになったため、ジョーロはチェリーのおっぱいをもんで動揺させる。
チェリーが自販機横のゴミ箱を倒した隙きを見計らってそこから逃げ出す。

75 :
ジョーロは一度通路に逃げる。
ジョーロはこの時点で髪留めを2個手に入れられると見込んでいる。
突然声をかけられたと思ったらホース。
ホースには、パンジー、チェリーと会っていたことを話す。(迷子幼女のことは話していない)
ホースは、パンジーが誰に髪留めを渡しても構わない様子。(勝負にのみこだわっていると推測)
勝負を始めるから皆に連絡すると言ったホースだが、左手の親指と中指をすり合わせつつ(ジョーロの右手の癖に相当する行為と推測)、電波が悪いからと言ってスタンドの方に行く。
ジョーロは助かったと思ったが…

76 :
侍口調のコスモスから電話が入る。
ジョーロはコスモスに、外野席で落ち合うと嘘を付き、1塁側スタンドに向かう。

77 :
このとき、ひまわり、あすなろは3塁側にいた。すぐにつきみと合流する。

78 :
ジョーロは、1塁側で、家の鍵を無くして困っていた西木蔦高校1年生女子を助けていた。
そこで出会った同級生の綾小路颯斗と会話をする。試合の状況は一新一体。
実は、綾小路颯斗はひまわりにジョーロの情報を流していた。

79 :
ジョーロはサザンカ(とカリスマ群の皆様)に会うため、一塁側スタンドに来ていた。
まず、ホースとの勝負の件を伝え、絶対に勝ちたいと言う。
次に、つきみと話したいので、他のやつが一緒にいたら引き離して欲しいと伝える。
ジョーロがつきみのことを好きではないと確認したサザンカは、ジョーロに協力することになる。

80 :
と、気がついたらあすなろ。
あすなろは、綾小路颯斗からひまわりに渡った情報で、ジョーロの居場所を知った。
カリスマ群の皆様のご協力により、サザンカと二人で、手を繋いで逃げ出すことに成功。
3塁側に向かう途中、サザンカと手を繋いでいるところをひまわりに見つかり、詰問されそうになる。
ひまわりとサザンカが口論している間にジョーロは逃げ出す。

81 :
試合は0対0。
3塁側でつきみと出会う。
つきみは、ホースとパンジーが付き合ったらこの恋を終わらすと、チェリー同様に言っていたが。
ジョーロがつきみに、『つきみちゃんは僕の一番大事な幼馴染だよ』と言っていたことを伝えると、機嫌が良くなる。
しかし、説得中に再度ホースに見つかる。

82 :
ホースからは逃げられないと悟り、通路に行き、二人の共通の好物の春菊ジュースを飲み、話す。
ホースが罰ゲームを変更すると申し出る。
『負けた方は、菫子とその友達全員に二度と近づかず、話しかけない』
ホースは、ジョーロが負けてもコスモス、ひまわり、あすなろには近づけるので、不平等だという。

83 :
ホースの中学校時代の話。
パンジーが困っていたところを助けたあと、彼女を好きになり、告白したがフラレた。
ここで、パンジーととても仲の良かった彼女の友達の話をする。その子は他校の生徒でホースも会ったことはない。パンジーから見てもとても強い意志を持った子で憧れるとのこと。
ジョーロはふと思い出す。中学校時代に普段はオドオドしているが、肝心なときにとても強い意志を発揮する子のことを。
ホースは、パンジーが彼女の話をするときに見せる笑顔に惚れたと続ける。

84 :
ホースは去年の地区大会(特異点)で、再度パンジーに告白するが、好きな人がいると言われて衝撃を受けた。
それがジョーロだとわかったとき、絶対に潰すと決意した。

ホースが「裏の気持ち」を理解できるようになったのは、西木蔦高校で図書室の手伝いをした2週間。
ジョーロを注意深く観察した結果、わかったことだと言う。

ジョーロはホースの提案を受け入れる。
9回にとある場所で決着をつけるといい、二人はその場を離れる。

85 :
OVAになりそうな展開の簡易版。
大まかな流れのみ記載してみました。
一旦中断しますが、続きます。

86 :
簡易版は
>>68
からです。
完全にネタバレなので、見たくない人はスレごとNGに入れてください。

87 :
一部訂正アリ

>>78
訂正 一新一体 → 一新一体

>>81
4行目 修正
ジョーロがつきみに、ホースが『つきみちゃんが僕の一番大事な幼なじみだよ』と言っていたことを伝えると、つきみの機嫌が良くなる。

88 :
アホだ俺…
一進一退です…

89 :
>>84の続き

野球の試合は、6回裏に西木蔦がピンチを迎えるもなんとか凌ぐ。
0対0のまま、8回の裏、唐菖蒲高校の攻撃。
ジョーロは1塁、側スタンド最上部のパンジーのところへ行く。
ここがホースとの待ち合わせ場所。ホースの変換などを話しているうちに、8回の裏が終わる。
ジョーロはパンジーに、最後まで全部見て、どうするかを決めて欲しいと伝える。

90 :
その後、ホース、コスモス、ひまわり、あすなろ、チェリー、つきみがやってくる。
場所を一塁側スタンド最上部から通路の広々とした場所に変える。
そこでは試合の様子がわからない。

そこでジョーロとホースの投票の勝負が始まる。

91 :
チェリーとつきみはホースに髪留めを渡そうとするが、コスモスとひまわりに止められる。
朝、ジョーロが逃げなければ、みんなで話し合いたかったとのこと。
コスモスとひまわりは、チェリーとつきみに、自分のホースへの気持ちを終わらせるためにパンジーを利用するなと言う。

92 :
本心を見抜かれたチェリーとつきみは、パンジーに対する負の感情をあらわにする。
それでも三人の説得により、気持ちをホースにそれぞれ伝えることになる。
二人はホースから振られるが、泣きながらもスッキリとした表情を見せる。

その後チェリーはジョーロに、つきみはホースに髪留めを渡す。
この時点で髪留めの数はジョーロが1、ホースが4となる。
ホースが勝ったように見えたのだが…

93 :
ジョーロはルールの盲点をつこうとしていた。髪留めは自分の意志であれば、どの女の子からももらっても問題はない。
店番を一時的に金本さんに変わってもらったツバキがジョーロのところに来て、髪留めを渡す。
迷子幼女とその姉、1塁側スタンドで鍵を無くした1年生、サザンカとカリスマ群の皆様からも髪留めを貰い、ジョーロの髪留めの数は10個になる。
ホースは4個なので逆転成功。
サザンカはその勝負の場に残ることになる。

94 :
ホースは、ジョーロと通路で会ったときにこのことを悟ったといい、唐菖蒲高校の女子生徒を大勢呼んだ。
ホースの髪留めの数は98個になり、ジョーロに大差をつける。

野球の試合は、9回表、1アウト3塁ランナーがいるときに、普段大振りしかしない芝がスクイズを決め、1点のリードとなる。

95 :
ホースは、ジョーロがコスモス達と球場に来てからずっと見てきたという。
通路で会ったときに、迷子幼女のことを隠したことで、ジョーロの作戦に気づいた。
電波が悪いと『嘘をついて逃げた』のは、このままではホースが負けるから。

ジョーロは『俺の負け』だと言う。
ホースは変更された罰ゲームの内容をコスモス達に告げるが、聞いていないと反発される。しかしながら、彼女らに打つ手はなし。

ホースはパンジーに4度目の告白をする。

96 :
パンジーはホースの告白に明確に答えるわけでもなく、時間の引き延ばしをする。
ホースの行動を制し、コスモス達がパンジーの友達をやめるつもりがないことを確認したジョーロは、「俺は負けたが、俺達はまだ負けてない」と作戦の第二段階があったことを匂わせる。

97 :
その直後、試合を終えた直後のサンちゃんがたんぽぽやチア部などの女の子を大勢連れてくる。
ジョーロの作戦第二段階とは、ホースのいないところでサンちゃんに女の子を説得してもらうというもの。ホースはこれに気づかなかった。
野球の試合が終了しても、まだパンジーが髪留めを誰にも渡していないため、ルール的に投票は終わっていない。
ジョーロの持つ髪留めの数は、西木蔦高校が勝利した分を含めて、99個となる。

ジョーロはサンちゃんと口を揃えて、
「「これが俺達のウイニングショットだ!」」
とホースに告げる。

サンちゃんは、去り際にパンジーへ、恋人になる約束を破棄することを伝える。

98 :
これでは負ける、と思ったホースは、パンジーから髪留め貰おうと必死になる。
ジョーロはパンジーに、好きにしろと言う。
パンジーは、中学時代の話は中学時代の私で終わらせるといい、三編みをほどき、眼鏡を外す。その姿を見たサザンカが花舞展を思い出し、驚く。
パンジーは、

「ジョーロ君が好きなの」

4月に図書室で言ったのと全く同じ言葉を告げ、髪留めをジョーロに渡す。
ジョーロの持つ髪留めは100個、ホースは98個。

ジョーロの勝利で勝負に決着がつく。

99 :
感情的になり、ジョーロを殴ったことで、ホースはパンジーに嫌いと言われる。

唐菖蒲高校の三人が去ったあと、ジョーロは自分の気持ちを伝えるという。
その場に残っていたサザンカは、そのことを知らなかったため、大声を出して驚く。

結局、パンジー、コスモス、ひまわり、あすなろの4人に好きだと言い、ハーレムを目指すも、サザンカを含む五人にボコられて失敗する。

100 :
ボロボロの姿でツバキの店に行くも、ジョーロが事情を説明すると、ツバキに呆れられる。
しかしながら、ツバキに本心を見抜かれる。皆が友達同士になるようにしたことを。
ツバキから、一人だけ特別好きな子がいないのかを聞かれるが、ジョーロはそれには答えない。
串カツを受け取ったジョーロは、ツバキの店を後にする。


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