「1ch」の西和彦「マイクロソフトからアスキー社長に転身して味わった天国と地獄」 [445330309]
マイクロソフトからアスキー社長に転身して味わった「天国と地獄」
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ビル・ゲイツとMS‐DOS、Windowsを開発、その後、袂を分かって日本に帰国し「アスキー」の社長になった西和彦氏。
現在は、東京大学大学院でIoTに関する研究者として活躍している。日本のIT業界を牽引したと言っても過言ではない
西氏に、アスキー社長時代に味わった天国と地獄について語ってもらった。
A4版３枚の契約書で
アスキーは儲けまくった
前回、私の人生はだいたい15年周期で回ってきたと紹介した。マイクロソフトで後のWindowsへとつながる
マイクロプロセッサ用ソフト「BASIC」の開発に明け暮れていたのが第2の周期（～29歳）、そして第3の周期が
アスキーの社長として天国と地獄の両方を見た時代（30～45歳）だった。そこで今回は、
この二つの周期について振り返ってみたい。
私がマイクロソフトを知ったのは、早稲田大学理工学部の図書館で読んだ専門雑誌に
「マイクロソフトBASIC」が紹介されていたことがきっかけだった。そのとき、「非常によくできており、
いくつかの改造を加えれば日本でも必ず売れる」と確信した。
ビル・ゲイツと初めて対面したのは、1978年にアナハイムで開かれた全米コンピューター会議だった。
そこで私はビルに対し、当時、NECが販売していた「マイコンキットTK-80」にメモリーを増設し、
キーボードとディスプレイをつけて「BASIC」で動かせば、パーソナルコンピューターとして使えると提案した。
とんとん拍子に進んだマイクロソフトとの合弁
ビルも、マイクロソフトの共同創業者であるポール・アレンも私の提案に大乗り気。
3人で会議そっちのけで「ああでもない」「こうでもない」と話し合った。
そこで、立ち上げたばかりの「アスキー出版」と合弁会社を作って、「BASIC」を日本で販売することに合意。
契約書が、たったＡ4版で3枚でしかなかったことが、皆の熱意を物語っていたと思う。当時の担当地区を
日本だけでなく、中国とインドも入れてほしいと頼んだのは私だ。
日本での売り込みは私が担当した。79年には、NECの8ビットパソコン「PC-8001」に採用されて大成功を収めた。
以後、日本の電気メーカーとの取引は、マイクロソフトにとって大きなビジネスに育っていく。
私は79年にマイクロソフト米国本社の極東担当副社長になったのを皮切りに、81年には新技術担当副社長、
82年には本社ボードメンバーにまで出世していた。
マイクロソフトと契約したアスキー出版は、契約の1年前に設立された小さな会社だった。『I/O（アイオー）』という
日本初のマイコンホビー誌の創刊に集まったメンバーのうち郡司明郎さんと塚本慶一郎さん（両名はインプレスの共同創業者）、
そして私の3人で創業した会社だ。郡司さんは私が下宿をしていた家の息子さんで、塚本さんとは電通大のマイコンクラブで
活動している頃に知り合った。
アスキー出版は、創業してすぐに『月刊アスキー』を創刊。郡司さんが経営、塚本さんが出版、私が
企画を担当した。だが、しばらくすると私はアスキーの事業から遠ざかり、マイクロソフトとの仕事が主と
なっていった。とはいえ、「BASIC」の販売は、アスキー出版の“ドル箱”ともいえる収益源に成長していった。
しかし、別れは突然やってきた。私はマイクロソフトを“クビ”になったのだ。
理由は、「ソフトだけでなく、ハードでも手を打っておかなければならない」と、マイクロソフト自身による
半導体開発を主張する私と、インテルやモトローラなど半導体メーカーとの関係を重視して
「ソフト屋はソフト屋、餅屋は餅屋でいるべき」とするビルらとの路線対立だった。
続く
私は、ビルから何度も「半導体は止めてマイクロソフトの仕事をしてくれ」と懇願された。
あるときには、「もっと（マイクロソフトの）株をやるから」とも言われたが、私は「イエス」とは言わなかった。
あのとき、株をもらっていたら時価で7000億円ぐらいにはなっていただろう。私はこのことでその後10年以上も後悔し、
苦しむことになる。アスキーの株式を公開してもその傷は癒えなかった。今では、本当の大金持ちとは違った自分には、
自分の人生もあるのだと やっと納得できるようになったのだが。
そして、今でもはっきりと覚えている。85年1月2日、オフィスでビルから直接、「マイクロソフトとアスキーの契約は止める。
君も辞めてくれ」と告げられた。私はあまりに悲しくて、目の前が真っ黒になり、そのまま空港に直行して、
日本行きの飛行機に乗って米国を去った。翌月、代理店契約も解消された。
マイクロソフト時代には、米国の自由さ、判断の速さ、行動力など、あらゆることが勉強になった。
一方で、仕事ができる人をやっかみ、足を引っ張り、邪魔な人間を排斥するためにはどんな手も使う“政治に満ちた
米国の経営”にはうんざりだった。日系人グループの日本人に対する差別などは、あまりにひどすぎる悲しいまでの思い出だ。
収益基盤を失い苦況に陥った
アスキーの社長に31歳で就任
日本に帰ってきてアスキーに戻ったのだが、私には仕事がなかった。とりあえず命じられたのが「資料室担当の副社長」。
いわゆる窓際役員だ。仕方がないので、ITに関連する記事の電子アーカイブづくりを進めたりしていた。
これがその後の電子書籍研究へのステップになったのが面白い。人生に無駄なことなど一つもないのだ。
しかし、アスキーはマイクロソフトとの契約が切れたことで強固な収益基盤を失い、経営が苦しくなっていた。
そんな折だった。社長だった郡司さんから、「アスキーを再建するため、君が社長になって何かを考えろ。
君ならば見つけられるだろう。しかし見つけられなければ一緒に潰れよう。どうせ俺たちで作った会社だ」と命じられた。
87年のこと、私が31歳のときだった。嬉しかった。
社長になってまず、二つのことを目指した。何をする会社なのかをはっきりとさせること、そして株式の公開を目指すことにした。
何をする会社なのかをはっきりとさせる──。今風に言えば「事業ドメインの再定義」だ。
私はまず、NECや日立製作所、富士通や松下電器などに出資を仰ぎ、集めた42億円で不採算事業の整理に取り掛かる。
そして、「出版」「ゲーム」「マイクロソフトと競合しないソフト・半導体」の3事業を柱に据え、拡充を図った。
社長に就任したときの売上高は180億円。それが、米国任天堂向けのジョイスティックが大ヒットしたこともあり、
88年3月期には340億円にまで増えた。そして89年9月、ついにアスキーは株式を店頭公開する。当時、私は33歳。
上場企業の社長としては、オンザエッヂ（後のライブドア）の堀江貴文さんの28歳に破られるまで国内最年少記録だった。
この頃、世の中と同様にアスキーもバブルを享受していた。上場後にアスキーは、インターネット、
映画の制作配給などへと事業を拡大していく。米国のベンチャー企業へも投資を惜しまなかった。
実際、半導体ベンチャーへの投資で、あっという間に投資額の30倍ぐらいがリターンとして返ってきたこともあった。
創業メンバーとの溝が深まり役員会で突然の解任動議
しかし、こうした事業の拡大や投資は、郡司さんや塚本さんとの溝をどんどん深めていくことになり、
アスキーに大きな転機が訪れようとしていた。
（つづく）
結果的に、米国の半導体企業ネクスジェンマイクロシステムへの投資が、訣別のトリガーになる。
ネクスジェンは、「次世代x86プロセッサ」という現代の技術に通じる半導体の設計思想を持っており、
私は毎月1億円くらいを送金するまでにのめり込んでいた。アスキーの利益すべてを送金しているようなものだった。
もちろん、成果はすぐには見えない。郡司さんも塚本さんも、「もう止めよう」と大反対していたが、
「この技術は本命だ」と曲げない私は送金を続けた。総額では20億円以上になっていたのではないだろうか。
そして、ついに2人は役員会で、私の解任動議を出す決意を固める。だが蓋を開けてみると、
解任に賛成だったのは2人だけ。2人は、その場で席を立ち、会社を去った。他の10人の役員は、
「社長がどうしてもやると言うのならばいいんじゃないか」という気持ちだったが、2人には本当に耐えられなかったのだろう。
確かに私は、郡司さんの命令通りにアスキーを再建して上場会社にした。だが、アスキーを会社の形にしたのは
郡司さんと塚本さんの功績だ。にもかかわらず、「技術競争の肝はここだ」と狙いを定めると、
どこまでものめり込んで会社の金を投じる私に、「これ以上、付き合っていられない」と心底思ったのだろう。
株価急落で資金難に
それが社長としての地獄の始まり
だが、アスキーの苦難、私の社長としての地獄が始まったのはここからだった。
郡司さんと塚本さんは、アスキーの20％以上の株を持っていた。その譲渡を持ちかけたのが
CSK創業者の大川功さんだった。しかし大川さんに株価が高すぎると断られた2人は、保有株を市場に放出してしまう。
20％もの大量の株が売りに出されたために株価は下がり続け、7000円が1000円に、つまり7分の1にまで下落した。
一時は株価2万円がついたのに、だ。
今ならば2人の保有株を、どこかに押し込むなどの対抗策を考えることができるだろうが、
当時は株価が下がっていくのを指をくわえて見ているしかなかった。
経営者として何の対抗策も浮かばない世間知らずだった。
株価が下がったことで、新たな危機も生じた。スイスフラン建ての転換社債の株式転換価格より
株価が下がってしまったことで、株に転換できなくなり、社債を繰り上げ償還するための資金を
確保しなければならなくなったのだ。返せなければ、その段階で会社は強制的に清算され破綻だ。
1年のうちに、なんとしても120億円の金を準備する必要に迫られたのだ。
日本興業銀行からの「リストラして利益率を5ポイント上げる」というアドバイスを受け入れてオフィスを集約、
不採算事業はすべて止め、経費を削減し、売り上げを伸ばすことだけを考えた。“興銀の中興の祖”と呼ばれた
中山素平特別顧問（当時）の知遇を得たのもこの頃で、支援をお願いに上がった。通産省からのエール、
つまり金融機関やメーカーへの声掛けもあり、結局164億円の協調融資を得て、社債の繰上償還になんとかめどをつけた。
リストラは3年ぐらい続いた。事業の採算性の見極め方、借金返済のための金利動向、
楽観悲観別シミュレーションの作り方、再建人材の育て方など、後に大学院のビジネススクールで学生に
起業論を講義する“経営のヒト、モノ、カネ”は、この時期に財務担当役員と共に学んだものだった。
続く
結果的に、『週刊アスキー』をパソコン雑誌に刷新、発行部数を35万部まで増やすことができ
アスキーは回復基調を取り戻し、96年3月期に創業以来の最高益を達成してほっとした。
しかし、それも束の間。地獄劇は、実は次の幕が山場だった。
最高益を達成した直後に発生した社内の造反
リストラを経て、最高益を達成してすぐの96年5月、社内で造反が起きた。
ゲーム事業部門の役員と社員60人が会社を辞めて、別会社「アクセラ」を設立したのだ。
理由は、「西のワンマン経営だ」という。
アクセラ事件の首謀者は、日本興業銀行の子会社のコンサルタント会社「日本経営システム」の
五十嵐さんという社員だった。経営システムには財務面での助言を得てきたが、
信じ難いことにコンサル会社の社員がクライアントの社内で社員と謀反を企て、あおり、実行したのだ。
真相を知った親会社の日本興業銀行は、当時の松本副頭取が日本経営システムに乗り込み、
「こんなことが許されるか！」と激怒されたという。しかし、日本経営システムの浅野会長は、
「ダメな経営者を代えるのも仕事のうちだ！」と啖呵を切ったという。
私に対する評価はそういうものであり、裏切りは仕方がなかった。
しかし、ゲームは単なるブームだけで参入しても決して成功しない。さまざまな技術や、
アートなどを盛り込まなければ売れないのだ。だからこそアスキーは、株式公開で得た資金で、
エンターテインメントを学ぼうと映画制作にも挑んでいたのだ。
だが、アクセラに集った面々はそうした現実を知らず、私のワンマン経営だと決めつけていた。
たとえ現実を知っていたとしても、成功がおぼつかないのがIT世界の怖さ。それこそが “ITは麻薬”と
言われるゆえんなのだが、アクセラは結局、70億円の赤字を出して破産し、
社長の小島氏もストレスとアルコールでがんになって亡くなった。
続きはソースで
天国とか地獄とかいってもな
すき放題に振舞ってきたんだからずっと天国みたいなもんだろ
もういいよ
ビルゲイツの資産と財団の資産、マイクロソフトの時価総額見てみw
しょんべんチビルレベルで凄い。
本当にゴミみてえな掲示板だった
そこがこいつのすべてのきがするぜ
ファミ通作った小島は人知れず死んで塩崎は零細企業の社長になって水野店長は離婚したんだよな
後々の世の中で必ず再評価されるそういう存在
歴史ってそういうもん
おうよ
ゲームというならRPGツクールがなんと言ってもログインとしての看板だった気がする
読者層側の空気が読めてたら結果は違っていたろうな
宗教とかハマったら抜け出せないタイプ
＞インテルやモトローラなど半導体メーカーとの関係を重視して「ソフト屋はソフト屋、餅屋は餅屋でいるべき」とするビルらとの路線対立だった。
＞私は、ビルから何度も「半導体は止めてマイクロソフトの仕事をしてくれ」と懇願された。
＞あるときには、「もっと（マイクロソフトの）株をやるから」とも言われたが、私は「イエス」とは言わなかった。
＞あのとき、株をもらっていたら時価で7000億円ぐらいにはなっていただろう。私はこのことでその後10年以上も後悔
無能
哀しいなぁ
当時厳しい時代のアスキーいたけど、致命的に経営センスないんだよな。このおっさん
似たようなことやってたソフトバンクがいまやあれだし
>ビル・ゲイツと初めて対面したのは、1978年にアナハイムで開かれた全米コンピューター会議だった。
>そこで私はビルに対し、当時、NECが販売していた「マイコンキットTK-80」にメモリーを増設し、
>キーボードとディスプレイをつけて「BASIC」で動かせば、パーソナルコンピューターとして使えると提案した。
TK-80BSは1977年11月発売
http://museum.ipsj.or.jp/computer/personal/0002.html
でも『プロ固定（を使うやつら）が勝つる』って時流を読めなかったんだからやっぱどっか抜けてるよ
パクリで一財産築いたんだからそんなの気にしないよ
読み物としてはおもしろい。
コンサルの話は確かにひどい
天才でもなく凡人でもなく
あの熱い時代はわからないよ。
スマホどころじゃない。
> 記事見たけど、やっぱり人間的におかしいやつなんだな
同じく記事読んで実際に横に居たらたまらんタイプだろうなと思った
色々挫折して学んだところもあるだろうけど
根っこの部分は未来永劫変わらないタイプで
もしタイムマシンで過去の重大な転機の場面に戻れたとしても
論理的に正しい手段を選ばずに今の知識で元々の選んだ道を修正を加えつつ
突き進むタイプなんだろう
つまり、本能が求める衝動には絶対逆らわないタイプ
ログインだなんだの編集長といえば小島だったからなあ・・・
アスキーから独立してアクセラの社長になった時はすげーなーと思ってたけど、
その後活躍を聞かず、忘れ去ってたが。
時代だなぁ。なんだか悲しい。
そうそう。
週刊アスキーの自慢話も好きだったわ。
ちょっと会食するために渡米してすぐ帰る話とか、
結構覚えてるエピソードがある。
森永卓郎みたいな顔のイラストだったっけ。
ハイリスク・ハイリターンだけど半導体やるには凄え金掛かるからな
当時のソフトはまだ少人数でどうとでもなった時代だから金無いならソフトやった方が実入りが良かったし
これも全くの嘘
「パソコン誕生」56p
>そこで一計を案じて、昭和五十三年秋ロサンゼルスで開催されたWCCF(West Coast Computer Fair)にかこつけて渡米し、
>その見学は一日で済ませて、あとはマイクロ・ソフト社訪問をはじめとするマイコンの実情調査にふりむけることにした。
>アップルIIも、タンディ社の新型TRS80も、マイクロ・ソフト社のBASICを採用したが、
>ユーザー側から見た「使い勝手の良さ」が、マイクロ・ソフト社の圧倒的な強みであって、
>この採用がPC8000に好結果をもたらしたことは疑いない。
要するに、アメリカのメジャーな機種でマイクロソフトBASICが使われてるから、NECは1978年に自分たちからマイクロソフトに接触したということ
西さんの原稿って雑記コラムなのに毎回原稿全然上がってこなくて大変だったような記憶ある
無理やり連載枠作ったのに
冷てえじゃねえか
いつ出てくるのかとずっと読んでたのにな
とかいう記事があってワロタ
そういえば禿の社員誘ってソフトウィング独立させたのは西だったなｗ
こないだ亡くなったのを聞いた。
高橋ぴょん太や忍者増田あたりはフリーになったが適当に食えてるんだな。
年取って過去を振り返って今どう思うか位しか読むべき所は無いしそんなの読むのは一緒に年を取ってきたおっさんぐらい
ホラッチョかよｗ
ジョブズに投資して全てを失ってた未来が見える(´･_･`)
悪魔の囁きに乗ったからなあ
どうしようもない
ナベコちゃんとカッパギ由美子さんが被って仕方がない。
ログインかファミ通か忘れたがメガネした幽霊みたいな編集部の女の子どうなった？
結構、表に出さされて活動してた女の子。
死んでたのか
しかしまあ小島も相当癖の強い人間だろ
みんなに切られてるじゃん
企業家にしちゃ顔が悪い
それで両方の上辺をなぞった結果が今なんだろうな
http://soki.qhigh.com/za/2018072121233
あの西和彦さんか
グルメ系の記事書いてるライタークビにしてちゃんとしたライターを一人雇う方がいいのにそういう判断もできない
CPUロードマップみたいな有用な記事を書いてくれるのも他でも記事を書く人だし無くなってもマイナビとかが引き継いでくれるんだろうなあ
にしてもずいぶん読みやすい文章を書くもんだな
もう少し拗らせてるかと思ってたが
裏切り者とはいえそういう言い方をするのも悲しい
でも副社長になった時点で運を使い果たした感じなのかな？
経歴を引っ提げてアスキーだから
そこに西の問題が詰まってんだろ
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